パンッ♡ パンッ♡ パンッ♡ パンッ♡
湿り気を帯びた重たい音が、防音の効いた個室の壁に吸い込まれていく。
それは拍手のような乾いた音ではない。
肉と肉、粘膜と粘膜が限界を超えてぶつかり合い、互いの体液を撒き散らしながら奏でる、もっとも原始的で下品な破裂音。
「んこ゛っ♡!?!? ぉぐっ♡!!? お、゛オ゛オオオ゛っ……!!♡♡」
豪奢な調度品が設えられた部屋のキングサイズベッドの上で、長いピンク色の髪を振り乱した女が、獣のような悲鳴を上げていた。
彼女はこのベイロンシティの裏通りでも一、二を争う高級店――表向きは富裕層向けの会員制スパを装った、金持ちのための秘密クラブ――において、並ぶ者のいないタフさとテクニックを誇るトップキャストだ。
どんな客の要望にも、どんなサディスティックなプレイにも応えてきたという自負があった。
だが今、彼女のプライドは、眼前の『客』が股間にぶら下げた凶器によって、無残にも粉々に砕かれようとしている。
「む、無理ぃ……ッ♡ おくっ、子宮がぁ……ッ!!♡♡ お゛ぉっ♡♡」
彼女の秘所を蹂躙しているのは、人間の規格を遥かに超えた、支配的なまでの肉塊だった。
浅黒く充血し、血管が怒張してのたうち回るその剛直は、一度突き入れられるたびに、プロとして鍛え上げられた彼女の膣壁を強引に押し広げ、内臓の位置すら変えてしまうほどの圧力を与えてくる。
ズボォッ♡ グチュッ♡ ネチョ……ッ♡
引き抜くたびに、大量の愛液と泡立ったローションが、汚い音を立てて溢れ出す。
まるで排水溝が詰まった時のような、粘度のある水音。
だが、その隙間すら許さないほどの太さを持つカリ首が、再び無慈悲に奥へとねじ込まれる。
「ん……っ、ふぅ……っ♡」
その凶器の持ち主は、自身の腰を打ち付けながら、熱に浮かされたような、それでいてどこか冷めたような吐息を漏らしていた。
汗ばんだ肌が、薄暗い照明の下で艶かしく光る。
舐めらかな青色のロングヘア―が激しい動きに合わせて揺れ、その隙間から覗く瞳は、快楽に濡れながらも、どこか遠くを見ているようだった。
「ほら……もっと腰を使いなさいよ……っ あなたが売りにしているのは、そのテクニックでしょう……!♡」
「ひぃぃ……ッ♡ だ、だってぇ……!♡ こんなの、大きすぎ……ッ♡ 入らな、いぃ……ッ♡♡」
「口答えしない……っ! もっと……もっと締めなさい……っ! きっとッあ、の人ならこの程度でもッ余裕でしょうねっ!」
客の口から漏れた『あの人』という言葉。
それが誰を指すのか、キャストの女には知る由もない。
ただ分かるのは、この客が今、目の前の自分を見ているようで見ていないということ。
ピンク色の髪、白い肌、豊満な肢体。
この店で『脱いだら凄い子』『情熱的な子』という条件で指名された自分は、誰かの代用品として消費されているのだ。
だが、そんな屈辱を感じる暇すらない。
体格に見合わぬ巨大な男根が、Gスポットも子宮口も関係なしに、すべてをすり潰すように暴れまわっているのだから。
「あ゛っ♡ あ゛っ♡ そ、そこぉ……ッ♡ こわれるぅ……ッ!!♡♡」
「くっ……ぅ……ッ♡ 浅い……浅いのよ……ッ! もっと……もっと奥まで……!!♡ 挿入できればッ」
客の動きが加速する。
パンパンパンパンッ!!♡♡
重戦車のようなピストン。
女性客特有の嗜みや優しさなど欠片もない。
ただひたすらに、己の股間に滾る熱と、行き場のない鬱憤を、相手の肉体に叩きつけるだけの行為。
ぶら下がった重そうな金玉が、キャストの尻肉をペチペチと打ち据える。
その重量感と熱さが、これが作り物(ディルド)などではなく、本物の、生きた生殖器であることを嫌というほど分からせる。
「はぁ……ッ♡ んくッ……♡ もう、ダメ……ッ♡ イく……ッ! このまま、中にぶちまけるわよ……ッ!!♡」
「い、いやぁ……ッ♡ そんなの注がれたらぁ……ッ♡ お腹、壊れ……ッ、あ゛あ゛あ゛ッ!!♡♡」
客の宣言と共に、結合部が限界まで密着した。
逃がさないと言わんばかりに、客の太ももがキャストの腰を挟み込む。
「んんーーーッッ!!♡♡」
ドビュッ……! ドッピュウウウウーーーッッ!!♡♡♡
「ひギィイイイイイイッッッ!!!???♡♡♡♡」
キャストの女が白目を剥いて仰け反る。
子宮の奥底に、火傷しそうなほど熱く、ドロドロとした重たい液体が、奔流となって叩きつけられた。
それは一発や二発では終わらない。
長年溜め込んだ澱(おり)をすべて吐き出すかのように、脈打つたびに新たな波が押し寄せ、女の胎内を満たしていく。
ビクンッ、ビクンッ……♡
ズボボボボ……♡
「はぁ……ッ、はぁ……ッ……♡」
射精の余韻に浸りながら、客はゆっくりと腰の力を抜いた。
ブリュ゛
「お゛♡」
「マン屁…♡ ふふ、さすがプロ、意図的にこれできるのよね。 この音が実感するのよね~ 交わって中出し感覚が…」
だが、その剛直はまだ役目を終えていないかのように、女の中で存在感を主張し続けている。
しばらくの間、部屋には二人の荒い呼吸音と、肉が離れる時の粘着質な音だけが響いていた。
***
「……ふぅ」
気だるげな溜息と共に、アヤノはベッドから身を起こした。
汗で張り付いた前髪をかき上げ、サイドテーブルのミネラルウォーターを煽る。
冷たい水が喉を通ると、ようやく熱り立った脳が少しずつ現実へと戻ってきた。
シャワールームへと向かうその背中は、一糸纏わぬ全裸だ。
AAA(トリプルエー)のエリートエージェントとして鍛え上げられた背筋、引き締まったウエスト。
そこからなだらかに広がる腰のラインは、安産型と呼ぶにふさわしい豊満な曲線を描いている。
そして何より目を引くのは、その胸部だ。
普段はタイトな制服と極厚のパッド入りブラジャーで「常識的なサイズ」に押し込められているが、解放されたそれは、重力に抗いきれずたゆんと揺れるほどの爆乳だった。
白い肌に浮き出る青い血管、形の良いピンク色の乳首。
動くたびにプルン、ボインと揺れるその質量は、彼女がただの真面目な優等生ではないことを雄弁に物語っている。
「……最悪ね~」
シャワーのコックを捻りながら、自分のコックを弄りながらアヤノは独り言ちた。
鏡に映る自分の体を見下ろす。
股間には、先ほどの激しい行為を終えてなお、半勃ち状態でぶら下がっている醜悪なモノ。
一般的な男性のそれを遥かに凌駕するサイズと太さ。
包皮をいまは被ってはいるが、その先端からはまだ白濁した汁がトロトロと垂れている。
「また……あいつのの面影を重ねてしまったわ……最悪よっ!」
お湯を頭から浴びながら、アヤノは唇を噛んだ。
先ほどの相手――ピンク色のロングヘア、形の良い巨乳、そしてこちらの攻めに喘ぐ情熱的な反応。
無意識のうちに、指名する相手の条件が固定化されていることに、彼女は気づいていた。
そして、その条件が誰を指しているのかも。
キサラ。
あの生意気で、常識知らずで、悪魔的で……そして、今のシュウの雰囲気パートナー。
「……似ても似つかないわよ、あんなの!そ、そうよったまたまよ!」
石鹸を泡立て、自身の巨根を乱暴に洗いながら、アヤノは吐き捨てるように呟いた。
今日の相手も、悪くはなかった。
普通の人間相手なら、アヤノのこの持て余した性欲とサイズを受け止めきれるだけで上等だ。
シュウと付き合っていた頃など、彼があまりこっちが好きじゃないのもあって、まともにイけたことなど数えるほどしかなかったのだから。
物足りない。
どれだけ奥を突いても、どれだけ精を注ぎ込んでも、心の奥底にある乾きが癒えない。
相手が「人間」だからだ。
アヤノの全力――加減なしの獣のようなピストン、相手の子宮を破壊しかねないほどのストローク、そして常軌を逸した射精量。
それらを受け止め、さらに挑発的な瞳で睨み返してチンポを煽ってくるような「強度」が、あの風俗嬢にはなかった。
「……あーあ、本当に嫌になる」
シュウへの未練なのか、それとも別の何かなのか。
自分の中に巣食うこのモヤモヤした感情の正体を、アヤノは認めたくなかった。
ただ分かるのは、このイチモツがまだ芯の部分で疼いているということだけだ。
シユウと別れてからは、この、満たされない雄を満たす為にこの高い給料で風俗に女性ながら通うのが楽しみで、最大の娯楽になってしまった。
「はぁ…このまま独身かしら、私。 どこか、相性のいい女性いないかしら…私がストレートでも…男性がこっちの相手してくれるわけないし…はぁ~レズビアンだったらどれだけよかったかってね。 恋愛脳と煩悩は別腹なの、どうにかならないかしら」
そんなことを思いながらシャワーを終え、タオルで体を拭く。
まだ熱を持ったままのイチモツを、慣れた手つきで腰の横方面に押し込み、窮屈なレースのショーツで封印する。
その上からストッキングを履き、タイトスカートに脚を通す。
ムチムチとした太ももと尻肉が、布地の中で悲鳴を上げるように密着する。
最後にブラウスのボタンを留め、ジャケットを羽織れば、そこにはいつもの「有能でクールな先輩社員」夕桐アヤノが完成していた。
ベッドの方を振り返ると、先ほどの相手はまだ意識が飛んだまま、白目を剥いてピクリとも動かずに横たわっている。
股間からは、アヤノが注ぎ込んだ大量のザーメンが泡を吹いて溢れ出し、シーツに大きな染みを作っていた。
「……チップ、弾んでおかないとね」
アヤノはサイドテーブルに数枚の紙幣を置くと、まだ生臭い匂いの残る部屋を後にした。
「ふぅ……行きますかっと……」
扉を閉めるその手は、微かに震えていた。
まだ満たされない。
まだ足りない。
このまま家に帰っても、きっとまた一人で、あの忌々しい悪魔の顔を思い浮かべながら慰めることになるのだろう。
ヒールの音をコツコツと響かせながら、我慢してエレベーターに乗った
◆
微かな振動と共に、重厚な鉄の箱が地下から地上へと上昇していく。
密室に充満しているのは、高級な香水の香りでも、清掃されたばかりの清潔な空気でもない。
たった今、私が吐き出してきたばかりの、鉄錆と栗の花を煮詰めたような、鼻腔にこびりついて離れない雄の残り香だ。
「……はぁ」
エレベーターの鏡に映る自分を睨みつける。
乱れた前髪、少し潤んだ瞳、そして紅潮した頬。
AAAの制服を着ていれば「クールなエリート」で通るはずの夕桐アヤノの顔は、今や欲望を貪り食った後の、満ち足りていながらどこか飢えた獣のそれに成り下がっていた。
(……また、あの嬢を選んでしまったわね)
脳裏に浮かぶのは、先ほどまで私の腰の下で喘いでいた女の姿。
ピンク色の長い髪。華奢な体躯に不釣り合いなほど豊かな胸。
そして自分の圧倒的な力強いピストンに対して、泣き叫びながらも絡みついてくる、どこか狂気じみた情熱。
私の指名する女は、いつも決まっている。
髪色はピンクか明るい色。ロングヘア。
脱いだら凄い爆乳。
そして、少し頭のネジが飛んでいるような、依存体質の女。
「……違うわよ。別に、あんな生意気な餓鬼に欲情してるわけじゃないわ」
鏡の中の自分に向かって、言い聞かせるように呟く。
そう、これはただのストレス発散だ。
あの日、シュウの隣に現れた、あの忌々しい悪魔。
私のシュウを奪い、あまつさえ私に対してマウントを取り続ける、あのふざけた小娘。
あいつのことが憎くて、憎くて、どうしようもないから――だから、あいつに似た女を金で買い、その身体を私のこの規格外のイチモツで蹂躙し、泣かせ、ひれ伏させることで、擬似的にあの悪魔を屈服させた気になっているだけ。
そう、これは健全な精神衛生管理の一環だ。
あいつへの殺意を、性欲という形に変換して排出しているに過ぎない。
(そうよ……あんな餓鬼、女として見るわけないじゃない。ましてや、この私が……)
けれど、思い出してしまう。
先ほど、射精の瞬間に瞼の裏に浮かんだ光景を。
キサラの裸体に種を思いっきり注いで、わからてやる光景を。
私は頭を振って、こびりつく邪念を追い払った。
ありえない。絶対にあってはならないことだ。
自分が求めているのはシュウであり、あんな生意気な悪魔じゃない。
あの風俗嬢たちだって、単に「手頃でタフな受け皿」として優秀なだけだ。
ピンク髪なんてこのベイロンシティにはごまんといる。ただの偶然だ。
「煩悩退散、煩悩退散……ッ。私はAAAの夕桐アヤノ。ストレートよストレート…」
チンッ。
軽快な電子音と共に、エレベーターの扉が開く。
地上階のロビーには、いつもの無機質な空気が流れていた。
私は襟元を正し、まだ少し火照りの残る顔を冷徹なマスクで覆い隠すと、ヒールを鳴らして「日常」へと戻っていった。
股間の奥で、出し切ったはずのイチモツが、まだ物足りなそうにズクリと脈打った気がしたが、私はそれを無視して歩き出した。
◇
ベイロンシティの繁華街、その路地裏。
煌びやかな表通りとは対照的に、少し淀んだ空気が漂うその場所を、一人の少女が歩いていた。
「もやし……安くなってないじゃん。また卵かけご飯かなぁ」
キサラはスーパーの袋を提げながら、退屈そうに空を見上げた。
シュウの生活費を切り詰めるための、健気で貧乏くさい買い出しの帰り道。
悪魔としての強大な力とは裏腹に、彼女の日常はシュウを中心としたつつましいものだ。
「……ん?」
ふと、視界の端に見知った後ろ姿が映り込んだ。
碧色の艶が煌びやかにネオン街の光で反射する長髪。
仕立ての良いジャケットに、パツパツに肉の詰まったタイトスカート。
ベイロンシティ広しといえど、あの特徴的な後ろ姿――特に、歩くたびにスカートの中で「何か」が自己主張しているような、奇妙な重心の歩き方をする女は一人しかいない。
「アヤノ……? あんなところで何してんの? 『よろず性事承り所~万能スパ』って確か…」
キサラは目を細める。
アヤノが出てきたのは、会員制の高級スパが入っているビルだ。
表向きは健全なリラクゼーション施設だが、この街の「裏」を知る者なら、そこがどういう場所かは周知の事実だ。
特に、金を持て余した有閑マダムから中年や、特殊な性癖を持つ男女が、夜な夜な「秘密の遊び」に興じる場所として。
「へぇ……。お堅いアヤノ様が、あんな店に通ってるんだ~笑」
キサラの口元が三日月型に歪む。
これはいいネタを掴んだ。
次に会った時、どんな顔でいじってやろうか。
「最近お肌ツヤツヤですねぇ、どこの『スパ』に行ってるんですかぁ?」
なんて聞いてやれば、あのすました顔が真っ赤になる様が目に浮かぶ。
キサラがニヤニヤしながらその背中を見送ろうとした、その時だった。
アヤノがバッグの位置を直そうとした拍子に、ポケットから何かが滑り落ちた。
「? 最悪…無視するのも、なんか気が引けるし…」
ヒラリ、と。
派手な色のカードが、アスファルトの上に舞い落ちる。
アヤノはそれに気づかず、カツカツと足早に去っていってしまった。
「……落とし物だよ、おばさん…ってわざわざなんで私が急いでこれあげないといけないんだか~」
キサラは近づき、それを拾い上げる。
「会員しょ~? 何それ、そういうの、作るもんなの? キモ…アヤノ笑」
それは、先ほどの店の会員証……ではなく、指名カードのようだった。
ラミネート加工されたカードには、店のロゴと共に、一人の女性キャストの写真と源氏名が印刷されている。
『No.1 MOMO ~極上の癒しと情熱を貴女に~ 童顔巨乳で合法年下抱きませんか♡』
「ふーん、アヤノの趣味って……」
写真を見た瞬間、キサラの思考が停止した。
そこに写っていたのは、ピンク色のロングヘアをなびかせ、赤い瞳。
少し勝気そうな表情。
推定年齢より、何だだか若い雰囲気で、髪飾りもあり…
「……は?」
誰かに似ている。
いや、似ているどころではない。
髪型、雰囲気、そして何より、その「瞳の色と童顔」。
鏡で毎日見ている、自分自身の顔にそっくりだったのだ。
「……な、なんか……私に……に、似てない……?」
キサラの手が微かに震える。
まさか、だよね。
あのアヤノが。
顔を合わせれば憎まれ口しか叩きあわない、私を目の敵にしているシユウ君の、あの元カノという一回でも彼女になったことが妬ましい女。
こんな店で、わざわざ「私にそっくりな女」を指名して、金を払って……ナニをしているというのか。
「……気持ち悪」
思わず本音が漏れた。
キサラの「ソレ」も一瞬縮む…。
自分を投影した女を抱いているアヤノの姿を想像してしまった。
あのタイトスカートの下に隠された「アレ」を、この偽物の自分に突き刺して、自分の名前でも呼びながら喘いでいるのだろうか。
「ま、まさかだよね……? そ、そんなわけないか。私も気持ち悪い妄想しちゃったじゃない! 最悪……!」
キサラは頭を振って、その不快な想像を振り払おうとした。
けれど、シュウから奪った記憶の中に眠る「アヤノの性癖」――満たされない渇望と、歪んだ独占欲――が、この推測が的を射ていることを告げている。
「……でも、さ」
キサラはカードを握りしめ、改めてその写真を見つめた。
不快感の後にこみ上げてきたのは、どす黒い愉悦と、歪んだ優越感。
あの女が、自分が『癖』なのであれば、それほど愉快なものはない。
なにより…あちらは、自分が同じく「ぶら下げる」側の人間であることはしらない…それを見せたら、一体どんな顔がするだろうか。
何を反応しても、驚かせる顔はきっと満足する。
「これ、すっごい『武器』になるじゃん♪」
シュウ君の元カノが、実は私に欲情してました、なんて。
これを突きつけたら、あのお高いプライドはどんな音を立てて崩れ落ちるんだろう。
あの澄ました顔が、絶望と羞恥でぐちゃぐちゃになる瞬間を想像すると、キサラの股間の奥が、ズクリと熱く疼いた。
「えへへ…さてさて、今日もご飯~♪ご飯~♪」
キサラはカードをスカートのポケットにねじ込むと、スキップ交じりの足取りで帰路についた。
そのスカートの下で、期待に震えてびくんびくんと脈打っていることを本人も知らずに。
◆
数日後。
ベイロンシティ郊外、廃棄された工業地帯。
D災害の発生警報を受け、民間軍事会社各社が現場に急行していた。
「そこッ! 邪魔! 中古女!」
「ちゅ!? ちょっとあなたこそ射線に入らないで! これだから素人は! 彼女にもなれない気持ち独りよがり女!」
「んな!? うっさいわよ未練たらたら女!」
轟音と粉塵が舞う中、二つの影が交錯する。
シュウとキサラの弱小貧乏カンパニー、そして最大手PMC「AAA」。
現場で鉢合わせるのはいつものことだ。
キサラは悪魔の翼を広げ、帯状の刃を振るって下級悪魔を薙ぎ払う。
その動きは優雅で、舞踏のように洗練されている。
一方、アヤノは重厚な銃火器を構え、的確な射撃で敵を制圧していく。
AAAの戦闘用スーツ。
それは分厚い特殊繊維で作られた防護服だが、アヤノの身体のラインを容赦なく浮き彫りにしていた。
特に下半身。
太ももに食い込むベルト、尻肉の張力で悲鳴を上げている生地。
そして、股間の部分だけが、明らかに不自然なほど盛り上がり、分厚い生地越しにもその「太さ」と「長さ」を主張している。
「ッ、硬い……! シュウ、援護!」
「分かってる! キサラ、右だ!」
「了解! ……っと、アヤノ、そこ退いててよ、私の獲物だから!」
キサラが空中で身を翻し、アヤノの頭上を飛び越える。
その際、わざとらしくアヤノの顔の近くでスカートを翻し、ムワッとした熱気を浴びせるような挑発的な機動を見せた。
「っ、この餓鬼……っ!」
アヤノは舌打ちしながらも、キサラの動きに合わせて射撃のタイミングをずらし、彼女が切り開いた隙間に炸裂弾を撃ち込む。
口では罵り合いながらも、その連携は完璧だった。
長年シュウを支えてきたアヤノの経験と、シュウと契約したキサラの本能。
二つの歯車は、皮肉なほどに噛み合っている。
「終わりっ!」
キサラの一撃が巨大な悪魔の核を貫き、断末魔と共に敵が崩れ落ちる。
舞い上がる砂煙の中、キサラは音もなく着地し、ふぅと息を吐いた。
「お疲れさん、二人とも~さすがだな」
「シュウ君もお疲れ様!」
「このくらいはね」
アヤノは銃をホルスターに納め、汗を拭う。
ピチピチのスーツが汗で肌に張り付き、その豊満なボディラインがいっそう強調されている。
特に股間の膨らみは、戦闘の興奮で血流が良くなっているのか、戦闘前よりも一回り大きく、硬くなっているように見えた。
シュウはアヤノの報告を聞こうと歩み寄るが、キサラがすっとその前に割り込んだ。
「ねえシュウ君。今日の報告書、シュウ君が先に出しといてよ。私、ちょっとアヤノに話があるから」
「え? 話って……また喧嘩か?」
「違うってば。ちょっとした……ガールズトーク? 先行っててよ、ね?♡」
キサラは甘ったるい声でシュウに抱き着き、あざとく上目遣いをする。
シュウは「二人がガールズトークぅ…? まあ…はいはい、分かったよ」と肩をすくめ、そそくさと現場を後にした。
彼が去ったのを確認すると、キサラの表情から甘さが消え失せる。
残されたのは、廃工場の静寂と、硝煙の匂い。
そして、二人の女。
「……で? 何の話よ。私、忙しいんだけど」
アヤノは腕を組み、露骨に不機嫌な顔を作る。
その腕に乗っかった爆乳が、スーツの生地を限界まで押し広げている。
キサラはその胸元と、そして股間のテントをねっとりとした視線で舐め回してから、ゆっくりと口を開いた。
「アヤノさぁ。最近、なんかいいことあった?」
「はぁ? 何言ってるのよ」
「いやー、なんかお肌ツヤツヤだし? ストレス解消でもしてるのかなーって」
キサラはスカートのポケットに手を突っ込み、ニヤニヤと笑いながらアヤノに近づく。
「別に……アンタには関係ないでしょ」
「関係ないかなぁ? これ見ても、そう言える?」
キサラがポケットから取り出したのは、一枚の派手なカード。
ピンク色の髪の女が写った、あの店の指名カードだ。
アヤノの目が点になる。
そして次の瞬間、その顔が見る見るうちに青ざめ、次いで沸騰したように赤く染まった。
「なっ、なんで……それが……っ!?」
「拾ったんだよねー、この前。アヤノが大事そうに落としてったの」
キサラはカードを指先で弄びながら、アヤノの顔を覗き込む。
その瞳は、悪魔そのものだった。
「ねえアヤノ。この『MOMO』って子さぁ……誰かに似てるね?」
「っ……!」
「髪の色とか、雰囲気とか」
核心を突かれたアヤノが、言葉を失って後ずさる。
その反応が、何よりの答えだった。
図星だ。
「あ、その反応本当なの!? 本当にそうだとは思わなかったんだけど!?」
「くっ……か、返しなさい……っ!」
「! やーだ♡」
キサラはカードを自分のスカートの下に目に見えない、悪魔ならではの速さでどこかにいれ、挑発的に笑った。
「私の身体のどこかに隠したから、取り返してほしかったら奪い返してみたら?って!」
「ちょ!? ま、待ちなさいよ!?」
キサラはそのまま早くビルを飛び移り始め…追いかけっこのような状態が始まった…
◆
ベイロンシティの夜空を、二つの影が切り裂いていく。
一つは悪魔の翼を広げたピンク色の光跡、もう一つは重厚な戦闘用ブースターを噴射する青色の閃光。
廃工場から始まった鬼ごっこは、市街地の屋上を飛び越え、やがて人気のないぽつりとある小さい一軒家の一室へと雪崩れ込んでいた。
「ハァ……ッ、ハァ……ッ! 逃げ足だけは……速いんだから……ッ!」
夕桐アヤノは肩で息をしながら、乱れた前髪を苛立たしげにかき上げた。
追跡の末に辿り着いたのは、シュウの貧乏アパートとは似ても似つかない、無機質で生活感のない広々としたリビング。
ここがキサラの自宅――悪魔が人間社会に潜伏するための「巣」であることは、以前の調査で知っていた。
「ようこそアヤノおばさん♪ 私の部屋へ」
部屋の中央、明かりをつけた部屋にキサラが立っていた。
変身を解き、いつもの制服姿に戻っている。
だが、そのスカートの裾は微かに揺れ、悪魔的な余裕を漂わせた笑みが、アヤノの焦燥を煽るように向けられていた。
「おばさんじゃないわよっ 無駄口はいいわ。……返しなさい!」
アヤノはホルスターに手を掛けたまま、低い声で告げる。
あのカード。
自分の恥部そのものである「MOMO」の指名カード。
あれをこの悪魔に握られているという事実は、アヤノにとって死刑宣告にも等しい屈辱だった。
「えー? いきなり銃抜くとか、野蛮だなぁ。お茶くらい出そうと思ったのに」
キサラは肩をすくめ、ふわりとスカートを翻してソファに腰掛けた。
その動作に合わせて、ふわりと甘ったるい香りが漂う。
だがアヤノの鼻腔をくすぐったのは、香水の人工的な甘さだけではなかった。
もっと生々しく、蒸れたような……動物的な獣の匂い。
(……ッ、何の匂いよ、これ)
アヤノは眉をひそめる。
戦闘後の汗の匂いとも違う。
この部屋に入った瞬間から、鼻の奥にまとわりついて離れない、独特のフェロモン臭。
何だか自分も見の覚えもある匂いな気がするが…今はそれよりカードだ。
「……いいから。それを渡せば、今日のところは見逃してあげる」
「見逃す? アヤノが私を?」
キサラは可笑しそうに喉を鳴らすと、挑発的に脚を組んだ。
チェック柄のスカートがずり上がり、健康的な太ももが露わになる。
アヤノの視線はそこではなく、太ももの付け根――スカートの奥に隠されたやけにある「膨らみ」に吸い寄せられていた。
「欲しいならさ、自分で探せば? ほら、ノーヒントじゃ可哀想だから教えてあげる」
キサラは人差し指をゆっくりと這わせ、自分の胸元から腹部、そしてスカートのプリーツの中へと滑り込ませた。
「ここだよ、コーコ♡。……一番、熱くて湿っぽいところ」
「ッ……ふざけないで! あなたのマンコになんか興味ないわよ!」
アヤノの理性が限界を迎えた。
これ以上、この小娘のペースに飲まれてはいけない。
力づくで奪い取り、さっさとこの異様な空気の部屋から立ち去らなければならない。
無駄のない動きでキサラの腕を極め、スカートの中に隠されたカードを奪取する――そのはずだった。
「おっと」
キサラの身体が陽炎のように揺らぐ。
悪魔の身体能力。
アヤノの手が空を切り、体勢を崩したところに、キサラの脚が絡みついた。
「きゃっ……!?」
ドサッ、と鈍い音が響く。
もつれ合うようにして、二人は毛足の長いラグの上に倒れ込んだ。
上がアヤノ、下がキサラ。
マウントポジションを取った形だが、身体能力的に接近になればアヤノに優位性は微塵もなかった。
「捕まえた」
キサラの細い腕が、アヤノの腰に蛇のように巻き付いている。
至近距離。
互いの吐息がかかるほどの密着状態で、アヤノは見てしまった。
乱れたキサラの制服の隙間から覗く、豊満な谷間。
そして、めくれ上がったスカートの下にある、純白のレースに包まれた――
「……な、に……?」
アヤノの思考が凍りつく。
そこにあるはずのないもの。
女子高生のスカートの下にあるべき、平らで慎ましやかな膨らみではない。
レースの生地を内側から限界まで押し広げ、もっこりとテントを張っている、凶悪な質量の「何か」。
「あ、あなた…これ…まさか!?」
「あーあ。見つかっちゃったー」
キサラは悪びれる様子もなく、ニヤリと唇を歪めた。
その瞳の奥には、獲物を罠にかけた捕食者の色が宿っている。
「アヤノさぁ。さっきから、私のココ……すっごい見てたでしょ? カードの場所、気になっちゃう?」
「……あなた、それ……」
「ん? これのこと?」
キサラは腰に巻き付いていた手を離すと、自身のショーツの縁に指を掛けた。
焦らすような動作などない。
ただ無造作に、邪魔な布切れを引き下げる。
ボロンッ……♡
弾けるような音と共に、それが解き放たれた。
ムワァ……ッ♡
濃厚な獣臭が、爆発的に周囲の空気を汚染する。
アヤノの目の前に現れたのは、カードなどではない。
「う、そ……」
それは…デカチンだった♡
少女の華奢な腰から生えているとは到底信じられない、浅黒く脈打つ逞しすぎる肉塊。
表面には赤紫色の血管がミミズのようにのたうち回り、先端の亀頭は傘のように大きく張り出して、テラテラと粘液で光っている。
そして根元には、子種をたっぷりと蓄えた重そうな袋が二つ、どっしりと鎮座していた。
「……ふふ。あるのは、アヤノだけだと思ってた?」
キサラは呆然とするアヤノを見上げ、勝ち誇ったように笑った。
その剛直は、まだ完全な勃起には至っていない半立ち状態だというのに、アヤノがエロ動画も込みで知るどの男のモノよりも太く、長く、そして禍々しい。
「どぉ? アヤノは嫌いな私をオカズにしてたみたいだけど……こっちの『中身』は、想像通りだった?」
「っ……!!」
アヤノは言葉を失い、後ずさろうとするが、腰が抜けたように力が入らない。
理解が追いつかない。
なぜ、キサラにこんなものが。
なぜ、私と同じ雄のモノを、この悪魔も抱えているのか。
「あ、ちなみにカードはコ・コ♡」
キサラは竿の裏側、金玉と太ももの間に挟まっていた派手な色のカードを摘み上げた。
カードは蒸れた熱気と独特の雄臭さ、そして竿から垂れた我慢汁でじっとりと濡れている。
「ほら、返すね? ちょっとだけ……私の匂いが付いちゃったけど、アヤノならむしろこっちの方が興奮するんじゃない?」
ペチッ♡
濡れたカードが、アヤノの頬に押し付けられる。
冷たいはずのカードが、火傷しそうなほど熱い。
そして鼻孔を直接犯すような、強烈なアンモニアとフェロモンの悪臭。
「ひぐっ……ぅ……♡」
その匂いを嗅いだ瞬間、アヤノの身体に電流が走った。
拒絶反応ではない。
嘔吐感でもない。
下腹部の奥底、子宮の代わりについてしまった醜いイチモツが、歓喜の声を上げて跳ね回るような、強烈な性的興奮。
ズボンッ……!
アヤノのバトルスーツの中で、抑え込んでいた肉棒が一気に膨張した。
窮屈な素材とガードルを内側から食い破らんばかりの勢いで硬直し、大量のカウパーを吐き出しながら、目の前の「同類」に向かって首をもたげる。
「あは♡ やっぱり」
キサラはその反応を見逃さなかった。
アヤノの股間の変化を、その熱の伝播を、肌で感じ取っていた。
「口では嫌がってても、身体は正直じゃん。……アヤノのそれも、私に見せてよ」
「……や、やめ……ッ!」
キサラの手が伸びる。
アヤノのファイトスーツ越しの、ガードルの上から硬直したイチモツを鷲掴みにする。
「かったぁ……っ! すごいね、アヤノ。こんなにビンビンにして、今まで隠してたんだ」
「さわ、るな……ッ! 汚い……ッ! 離しなさ……ひぁッ♡」
「汚くないよね、チンポって意外と。……だって、私と同じだもん」
キサラは指先で、ガードルの布越しに亀頭の先端をカリカリと引っ掻いた。
一番敏感な部分を的確に刺激され、アヤノの腰がビクリと跳ねる。
「くっ……ぅぅ……ッ♡」
「素直になりなよ。……シュウ君じゃ満足できなかったんでしょ? そのデカいナニを持て余して、私に似た女で我慢して……惨めだよねぇ」
シュウは優しかったが、性関係は正直厳しい。
自分がオスのチンポ脳である限り、普通の男女では厳しい…
この異常な性欲とサイズを、正面から相手できるような圧倒的な「相性」相手が必要…。
そして今、目の前にあるのは、それを体現するかのような悪魔の肉体。
「……私が、相手してあげよっか?♡」
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