SakeTami
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セティオくんがんばる 11:依頼人

つなぎ回


ちなみに、海賊船は壊滅済みです(無料公開済みの1話2話の次にここから読む人用の案内)


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 ゆらゆらと漂うボートの上で、セティオは船に戻ろうか戻るまいか、迷っている。もう海賊船は目の前だ。

 どろどろの精液を纏った白い犬の少年が「どうしようどうしよう……」と、船とハスキーのアルフレートを見て、幾分か元の大きさになったおちんちんを、動きに合わせて揺らすのだ。そうやって、残った精をふり撒いた。

「もう、思い残すことはないよ。セティオ」

「だめ!決めるのは僕!!」

「最後にしてくれてありがとうな。自信が持てた」

「捕食者としての?」

「ああ」

「……」

 アルフレートが、セティオを向き直らせた。上位の捕食者たる彼も、その力で抵抗することはせず、向き直る。

「……」

「……」

 アルフレートは、セティオの竿を両手で掴んだ。

 顔をあてがい、無理矢理に入ろうとする。

「あっ、ひゃあっ!!そんな、無理矢理にっ」

「入れてっ、入れてくれっ、むぷっ」

「あっあっ、あああっ!!!」

「んぐっ、むぷむんぐっ……!!」

「まっ、まだだめっ、もっと成長して強引に犯してほしいよおっ!!! ……やだっ、やだっ、ここでいなくなっちゃうの、やだああ!!」

 ――お前ほどにはなれねえよ!と考えながら、アルフレートはゆっくり、ずぷり、むぷ、ぬぷ、と入り込んでいった。

 暖かさが、体を包んだ。

 沢山飲んで知っている、精のニオイが鼻をくすぐる。

 全身に圧迫感を感じながら、少しずつ、分け入っていく――。

「とっ、とりあえずっ、ホリンジシュコーヴァーさんひわあっ、……あの人には会うけどっ……その後で吐き出しちゃうからねっ!!!!……あの人さえ騙せればだいじょう、ぶっ……ああっ、あっ」

「~~~~~~!!? ……っっ!!!」

「だめっ、やあっ、こういう時だけもがくの、やめっ!!!反対って意味でもがいてるんでしょっ、ひゃあっ、んひゃっ、くすぐったいよ!! ……君、きっと消化されるときは暴れないじゃんさぁ……!!」

「~~~~~~……」

 セティオは、再び大きく膨れ上がって、自らの体重よりも重い股間を抱えて、よたよたと、なんとか船へと戻っていく。

 苦労はするが、なんとか依頼主に会うために。

 

 すっかり人の気配がなくなった海賊船は、幽霊船のようだった。

 セティオも「いつ出会うかな?」と思い、さまよった。来ているはずのドクター・ホリンジシュコーヴァー――つまりこんな特殊な暗殺を依頼した、イギリスからの依頼人はなかなか出会わない。

「服、着ていった方が良いよね?」

「~~~~……」

「え?今更?」

 自らの玉袋を揉み込みながら会話をするセティオ。こんな状態で会えるのかという考えも、一瞬だけ浮かんだ(セティオには普通なのだが、相手は一応、国の人間である)が……どうしようもない。家の中に猫を隠しておくことはできても象を隠すことはできないというような喩えも、頭に浮かんだ。

 セティオは自らの船室に戻り、久しぶりに服を着替える。

 ときおり、ぴくっ、と震える玉袋を隠そうとして、布が破ける。

 適当な部屋から布を持ってくる。それをエプロン状にして、身につけた。

「おちんちんが大きくて、恥ずかしいから……って振る舞えば。 ……女の人だもん、あまり聞いてこないよね」

「……~~~」

「海賊にやられて、まともな服も切られちゃったー、とか!」

 

 何度目になるか分からない広間に出る。

 だが、ランプがつかない。暗い広間を見たのは初めてのことだ。

 闇の中、セティオは、「いる」と思った。

 「そういう雰囲気だもん……」と彼は頭で考えていたのだが、その直感は実際、捕食者に特有のものである……自覚がないだけだ。

「セティオさん」

 と、凜とした声。暗闇の中から響く。

「まずは依頼の達成、ありがとうございます……海賊はみんな、消してくれたようね。あなたにも、約束通りの報酬を手渡すことができるでしょう」

「あ、あんまりカタい言葉はやめて……その」

「大人には敬語を使うんですよ。まあ、いいですけど」

「ごめんなさい」

「ところで、その海賊、まだ生きてますね」

 暗闇の中から、キツネの女性が現れた。

 黒ベースの服。胸ポケットにはメガネ。歩くたびに、胸が揺れた。セティオを前にしているのに、微笑んでいる。

 セティオは口を引き結んだ――。

(すぐ、ばれちゃった。エプロンで隠してるのに)

 ――彼女が、ドクター・ホリンジシュコーヴァーだ。

「い、今つめこんだばっかり、なんです」

「まあ、そうでしょうね。元気そうだもの」

 彼女は、セティオに近づいてくる。

 両手で、セティオの胸に触れた。彼女の脚が、太ももが、セティオのエプロン布越しに、その中身を確かめてきた――。

「……ぴくぴくって、してる」

「しょ、消化してるんです。依頼の話、もどります、ですけど」

「あなた、情が沸いちゃったのね」

 そのキツネは、にやりと笑った。

「隠さなくていいわ」

「で、でも、でも。 ……依頼」

「よっぽど『学校』に行きたいのね。ウソつくのヘタになってる」

「……」

「安心して。本国にはちゃんと依頼は達成って報告するわ。自称マトモなヒトたちって、恐ろしい案件って言って、触れようとしないの」

「……」

 セティオはもじもじして、言った。

「ありがとう、ございます」

「でも。 ……たぶんその子、海賊なんでしょ。死んだことにしても、陸では生きていけないわ」

 セティオの玉袋の底の部分、裏筋のあたりで、ぴくん、と動きがあった。

 彼も思うところがあるのだろう。

 そういえば彼は、海賊としての生き方について、あきらめたような風があった。

「セティオさんが、その子を生かしてあげたいっていうのは勝手だけど。 ……海賊としての彼が見つかったらあなたもマズいの。国はいい顔をしない」

 ホリンジシュコーヴァーの胸が、揺れる。

 セティオはその時に気が付いた――鼻をつく発情期のキツネのニオイに。香水の匂いに隠されていた、ニオイ。

「……その子のこと、ちょっとだけ貸してくれないかな? ……同族化出産って、知ってる?」

「……!!」

 その女狐は少し、離れると。

 ズボンを目の前で、脱いだ。セティオに見られているのも構わず、目の前でパンツをゆっくりと下げていく。

 女性特有の太い腰つきと……その中央、とろりと糸を引く、濡れそぼった割れ目が露わになる。

 ホリンジシュコーヴァーの目は、確かにこちらを見ていた。

「あなた、女性も食べたんじゃないかしら? 裸って、見たことない?」

「……。 み、みんなもじもじしてあまり見せてくれない、です」

「うふふ。……ちょっと恥ずかしがりな子が多かったのね。 でも、私はこういうの、慣れてるから」

 彼女は手を、自分の股間に添えた。

 爪がすでに切られた指が、それぞれ別の生き物のように動いて、その赤みがかった裂け目のまわりの肉を押し広げる。

「私、こういう時には本当の名前を明かす事にしてる……」

 彼女の中指が、その奥へ入り込む。

 指の動きに合わせて、ぬぷ、ぬぷ、と柔らかな感触を返している。粘液が指を伝って、落ちた。

「セティオさん。私、いつも偽名を名乗ってるけど……本当はアデリーンって言うの。……アデリーン・ホスキンズ。私の名前を呼んで。叫びながら乱暴に犯して」

「わあっ、うわっ……すごい……」

「私の名前を叫んで、イって。 ……おちんちんでズプズプして、その子を私の中に出して。そうしたら――私の中で、海賊じゃないキツネの赤ちゃんにしてあげられるから。新しい生き方を、与えてあげられる……」

 セティオの中のアルフレートが、びくびくびくっ、と揺れた。

「あっ、ふうっ、ふっ……よかったねー」

「セティオさんも気持ちよくなれるし……あれ、布越しにわかるくらい震えてる」

「喜んでるよ、ホリンジシュコーヴァーさん……アデリーンさん」

「私も、嬉しいわ」

 キツネは笑った。鋭い牙がのぞいた。

 セティオはふと気がついた――彼女もまた、捕食者かもしれない。

「あら。……私のこと分かったの?」

「!!」

「……あら。消化すると思った? ……しないしない。かわいい子供の恋を応援したいの。 ……さあ、来て」

 彼女はセティオの手を引いた。

 その手は、暖かかった。

 信用してもいい、と思った。

 

 船を出て、彼女の青いクルーザーへ向かう。

 クルーザーの上甲板からこちらの船へ、はしごが伸びていた。

 はしごの傍らで、黒山羊の屈強な男がいた。はしご横のレバーを回し、金属ごとはしごを固定する。その彼はセティオの下半身に目をやると、なにか「おおっ」とつぶやいて、頬を染めた。

「リゴー、ありがとう」

 アデリーンは微笑んで彼に声をかけた。

「この子ははしご降りるの大変かも。ちょっと支えてあげてくれるかしら。いつも私をやるみたいに」

「はいっ!」

 リゴーと呼ばれる黒山羊は、まるで重量などないかのように、ふわりと宙に浮いて、セティオに近づいた――彼ははしごを使わずに、ひとりでに宙に浮いて、近づいてきたのである。

「す、すごい! ……魔法!?」

「魔法よ」

 一足先にはしごを降りたアデリーンは何の気なしに言った。

「彼は悪魔――っていう種族よ。イギリスだもの」

 紹介されているリゴーは、そんなアデリーンの言葉よりも、セティオの股間に釘付けだった。宙に浮いたまま、ごくりとつばを呑んでいた。

 セティオの股間に一瞬手を伸ばそうとして、引っ込める。

 子供が手の届かないショーウィンドウの楽器を眺めるような目だった。

 セティオの手のほうへと、彼は手を伸ばし、はしごを降りるのを支えた。

「あ、ありがとうございます。リゴーさん」

「い、いえ……セティオ様と申しましたね。失礼しました。驚かせてしまったようで」

「セティオくん。あなたの行こうとしてる学校の話なんだけど」

 彼女は唐突に切り出した。

「彼のような本物の悪魔の同行も、入学には必要なの。その時にはあなたと一緒に彼も行ってもらうから」

「わあ……」

「……仲良くしてね。私の執事だけど、その時はえっちしてもいいわよ」

 セティオは嬉しそうな顔になったが、リゴーは顔を赤らめた。

「ご、ご主人様っ、それはあまりにも客人に対して直接的すぎますっ、失礼ながら……うわわわわ」

「彼はこういう子よ」

 彼はなお顔を赤らめて、手で顔を覆い隠してしまった。

 ――彼らの後ろでは。

 イギリスの海軍だろう。小さな船がいくつか海賊船に集まっていた。

 港まで運ばれた後、海賊船に奪われていた財宝、違法物品、武器の類いを回収するのだろう。

 セティオたちは階段をさらに降りて、船の中へよたよた入っていく。


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