エロらしいエロもなしの回なのでまとめて投稿
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//4:その後
その後、4人ほど食べて、部屋に戻った。
それでも船長やみんなは戻らない。
「あ、いけない。掃除忘れてた」
再びビルジポンプ室に向かう。
そして、船の底に溜まった精液を海に放出するためにポンプを回した。
掃除ができた事を、誰かに褒めて欲しかった。秘密にするしかないのに。
「……これ、すごく軽い」
ポンプはぐるぐると回すことができた。
「ヤギのお兄さん、こんなので、へとへとになってたんだ……」
やはり、数え切れないくらいには人を食べたのがいいのだろう。
みんな、仲間を丸呑みにしてみたり、おちんちんに押し込んだりしてみればいいのに。
船長が帰ってきたのは夜だった。
「くそっ!! ……11人、死んだっ!!」
などと報告した。
その後は手短に報告と反省を行って、とっとと悲しそうな顔で船長室にこもってしまった。
略奪に行った街に、予想よりも備えがあったらしい。
「いや、寂しくなっちゃったなあ」
「本当ですね。前って、163名いませんでしたっけ」
「出港の時は。でも、嵐で投げ出されたり、警察に追われた時にけっこう消えちまったよ。もう47人だ」
「……まあ、25名殺したんだから、バチが当たったんよ」
「ひっはは、それジョークか?」
海賊たちはのんきだった。これが戦う者の日常だ。
船の中で消えた合計6名について、「どこに行った?」という言及はセティオにもあった。
だが、知らないです、と答える。
船は、再び海に出た。
船長も悲しみが落ち着いていった。
船員を集めて、再び戦いの反省を会議した。セティオも勉強として、会議に参加する。
見習いも含めて、この失敗から学ぼうという気持ちがあふれていた空間だった。自分の命がかかっているのだ。略奪における仲間の死も、結束を強くしていたらしい。
「俺たちは、超えてかなくちゃいけねえ」
船長は言った。
結局、彼は船の上での行方不明者について、掘り下げるのはやめている。そんな男が語っても「おかしいの」とセティオは笑い出したいところだった。
「みんな、いいヤツだった――11名の喪に服そう。故郷の宗教がなにかって事については、リストあるよな」
「ああ!みんな水葬もできねけどよォ、葬式はちゃんとやろうぜ」
「よし。とりあえずキリスト教のヤツから、時間ができたらやっとけ。まとめてだ」
「ううっ」
セティオは、涙を流した。
場が一瞬静まりかえった。
「ああっ……なんかすいません」
「……いやっ」
船長は不可解な涙に、一瞬驚いた目で彼を見つめた。
「……セティオ、違う、謝らなくていい。 ……いかん、ちょっと適当だったぜ」
「ううっ……涙が。 ごめんなさい。 会議、止めちゃって」
「ちゃんと、弔うからよ。……怖いよな、つらいよな。ちゃんと重く考える。悪かった」
船長は悲しみの涙を思い出した。
つられた海賊たちも、「ああ……」「まあ、そうか」「やっぱりセティオにはつらいだろよ」と言っている。
死への恐怖について、ちゃんと思い出さなくちゃいけない。
それが戦う海賊の生き方だ。
――セティオの涙の理由は、当然、違う。
11名も、戦いで死んでしまった。
自分の栄養が。オナニーの道具が。――11名も。
悲しかった。
つらかった。
胸が、むかついた。
//5:あこがれ
セティオには一つの夢がある――学校に通ってみたい。それも、ある特別な学校に。
アイスランドの船乗りの息子だと言って海賊の仲間になっているが――本当は、日本で生まれた。ヨーロッパの王族の隠し子だ。
幼少期はその美しい見た目から愛されて、学校生活を送っている。富裕層しか通わない名門校だ。
だが、家からは腫れ物として扱われ、愛はなかった。
金だけが振り込まれ、名門の学校に通う日々。
リムジンでの送り迎えといったよくある想像の産物も、実際にはない。家族については口止めをされ、誓約書もサインさせられている。金で雇われた偽の親がいた。
だが、ある時、友達をペニスで丸呑みにして、精液に変えた。
誰にも気づかれることはなかったが、本人が深く恥じた。
国を出て、行方不明になる。……しかし、その一方で快感の虜になっていた。
それが今では、自分を肯定できている。
セティオには、清楚なテーブルマナーも、紅茶の入れ方も頭に入っている。さんざん「紅茶入れてみてよ」と同じ学校の友達からも言われたから、ムキになって身につけた。
その友達は、もういない。名前も忘れた。
骨になって、学校の裏手で見つかるかもしれない。いや、あの家の庭?
……ひとつひとつ思い出せるわけない。
「まっ、この生活も楽しいや」
精液で汚れきった部屋。ハンモックの上で丸裸のセティオは、深く考えるのをやめた。
今日までに、さらに26人エサにしている。
何名かの骨は、自分のタマの下部分にて、こりこりという感触を作っている。
それを楽しみながら、寝転がるのが好きだった。
残りは戦いや不安で船から逃げた者もいて、12名。
いよいよもっておかしいぞ、という気持ちは船の中にできてきた――ちょっとだけ遅いと思う。
(……街に戻ったら、もっとエサを補給してくれるかな? ……おっと。今回ってダメなんだっけ)
船長が配った、精液まみれで充電切れのスマートフォンをテーブルから取る。枕元に忍ばせた小さいドライバーを取り、カバーを開ける。すると、中にあるはずの電子基板の代わりに、小さな紙切れが入っている。
イギリスからの依頼だ……「この海賊を、消せ」という内容が書いてある。
報酬は、セティオが憧れる「特別な学校」への入学である。
元々入っていた基板は海に捨ててあるが、その代わりに、この依頼についての手紙が保管されているのだった。内容を確認したのちに焼く事になっているが、そんな事を守るセティオではない。
「……あー、やっぱりダメなんだね」
残り12名。エサ。
補給はされない。
「じゃあ、みんな食べちゃお」