cockvore
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はじめに目をつけたのは、甲板の後ろで、後方を見張っていた男だ。
名はエンリクという。
セティオより、歳は4つほど上だろうか。彼もまた年若いが、すでに海賊の男としての風格が出始めている。細身だが筋肉もついたジャッカル犬種で、茶色と黒の毛が特徴だった。
「ん?セティオ、どうした」
布団をかぶったセティオが甲板までやってきた。まわりには誰もいない。
「カゼ、ひいちゃったの」
「はははっ、そうか……」
「でも、潮風にあたりたくて。でも、こういう時に寒いのはダメだっていうし」
「……」
エンリクは見張りの仕事に真面目に取り組んでいる。だが気になるようで、ちらちらとセティオを見た。目が泳いでいる。二人きりになれて、何か話題を探しているようだった。
セティオは自分の魅力を知っていた。そしてこのエンリクのような少年の気質も知っていた――海賊というコミュニティの中では同性の恋愛が日常である。そんな中にあっても、彼のような者はそこに入っていくことに迷いがある。そのくせ、背中を押すと、簡単に墜ちてしまう――。
「あのっ……あの、エンリクさん」
「どうした?」
「ず、ズボンがきつくて、脱いできちゃったんだけど」
セティオは布団の、前の部分を開けて広げた。
ちらり、とその垂れ下がったモノが垣間見える。
エンリクが息を止めた。
「あの、あのあの、カゼ引いてるときってさ、着てた方がいいのかなあ」
「わっ、わっ……すごっ……うわああ……」
布団が揺れて、エンリクにも再びそれが見えた。今度はさきっぽが見えた。だくっ、どくっ、と粘ついた透明の液体が垂れているのをはっきりと見た。
また見えなくなる。
そしてちらり、とまた見える。今度は玉だ。セティオの足下まで垂れ下がり、柔らかそうだ。その中身の睾丸は、液体の分泌にあわせてわずかに上下しているのが目に見えるほど、肉々しく動いている。
「でも脱いだら、支えられなくて重いし、ねばねばするしさ」
「ふおっ……すげっ……これっ……いいなっ、ちょっ、エッチッ……」
「着たら暑いし……あ、いや、ちがうや。 ――なんかね、脱いだほうが、もっと暑くなっちゃうの。くるしいの」
セティオが片手で、玉を持ち上げた。ぼぷっ、という我慢汁の射精が起こる。
エンリクは耐えきれず、手を伸ばして、その玉を持ち上げる。
「あっ……」
「せ、セティオ。ごめん、ごめん」
「あふっ……いいよ。ありがとっ、気持ちいいね、これ」
「あっあっ……やわらかいし、おもっ……!?」
そのペニスは刺激で、ゆっくりと屹立する。布がのけられて、はらりと落ちた。セティオが裸になって現れる。竿の先から透明な汁が出て、エンリクの顔にかかった。
二人の視線が合わさった。
エンリクには、なにかの合意が交わされたような気がした――秘密の契約が。自分の好意が許された、と思った。
――エンリクにとっては。
セティオが、自分の睾丸を支えるエンリクの手を取る。
「……僕、もっと気持ちよくなりたいよ」
ペニスが、エンリクのマズルの鼻先へと押しつけられた。
そのまま、ずぷり、と入りこんでしまう。
「……っ?? むおぷっ……!!」
目まで入って見えなくなり、耳が見えなくなり、首まで入った。
エンリクはようやく、事態のおかしさを理解する。
「~~~~~~っ??」
セティオが尿道を内から撫であげる快感に、ひゃうんっ、という声を出した。
「あっ、あっ、やばっ……!!何回やっても、これっ、これっ……!」
「……っ!! ~~~~~っっ!! んぶっ……んむっ……!!?」
エンリクの首が埋め込まれて、肩まで入っていく。
セティオの力は強かった。
身もだえを始めるエンリクは抜け出すことができない。鼻から流し込まれる精液のムスクに、彼の股間もまた、ズボンを持ち上げ、勃ち上がってしまう。
「脱がせてあげるね。 ……ぼく、優しいんだよ」
セティオの動きに合わせて、精子が漏れ出した。半ば埋まったエンリクの体を包むように、あふれ出る。
両腕を使ってもがくエンリクの動きが、肘まで飲み込まれる。動きが弱くなる。
エンリクは何かを叫んだ。
それはごぷごぷっ、という音にしかならなかった。
それがおかしくて、セティオは笑った。
「誰かに聞こえるといいね。前のほうにも、横の方にも他にも見張りがいるよ。 ……ホントは、誰かに見てもらいたいけど。そしたらびゅーびゅー出るし。僕の中でもがいてるの見せるとねぇ、みんな驚いちゃうんだよぉ」
「……っ、~~~、」
「僕はね、まだ人が集まってきたら困るの。でも、僕、そういうスリルがあるしこしこのほうが好き。たくさん叫んでいいよ。んんぅっ、そうっ、ひゃあっ、やああ……刺激がっ」
青空が頭上に広がっていた。
船の後部であるこの場所には、船の中央から影がかかって、見えない。
「誰か、気づくといいねえ」
腰まで入り込んで、弱々しくなっていくエンリク。
セティオは楽しんだ。下腹部から睾丸にかけて広がる征服の感覚。暴力的な快感。
――セティオにとって、セックスなんて生ぬるくてしょうがなかった。
同じような獣人たちの命を使い潰して、快感に変えること。そのほうが、いけない事だと分かっている分、好きだった。
いけないことをすると、興奮する。
「あっ、あっ、やば……」
セティオは、ペニスの口の、もがくエンリクの間から、大きな射精を船の後方へ放った。
「はふうっ、まだまだ、まだ出るよっ、はひゃあああああ……!! こういうっ、こういうどっぴゅどぴゅを見てもらって、頭なでなでされたいんだっ、……僕ね、褒めてほしいっっ、元気に育ったねとか、えっちだね、って言われたい男の子なのっ」
その時、船の前の方から、「誰だ……?」と声がかけられた。
セティオはむずむずとした複雑な表情を作った。まだ見つかるわけにはいかない。その一方、スリルを楽しむことへの期待も同時にあった。
毛布を被り直す。ただでさえ大きかった彼の玉袋が、ジャッカル一人呑み込んで、さらに大きくなっているのを隠しきろうとした。
勝負の時間だ。
セティオは舌なめずりをした。舌で自分のキバを舐め取り、口をぺろりと舐め取り、表情が作れるようにした。
ちょうどエンリクは、足だけがペニスから出た状態だ。それを見せつけようか見せつけまいか迷い、結局、隠す。
「だれ……あれ?セティオか?」
「そうだよっ……はひゅっ、ううん……っ」
現れたのは狼の海賊だった。
「大丈夫か?顔赤いぞ……なんで毛布を被ってるんだ?」
「カゼ、ひいちゃったみたいで。でもね……しお、かじぇっ……潮風を、浴びたいんだ」
「……」
「寝っ転がってるだけって、退屈っ、だからさ。我慢とかしたくないの」
「なんか様子が変だけど? ……あと、ここにいたヤツはどこへ行ったんだ?」
「お酒、取りに行っちゃった。見張っててくれって、言ってた」
「……はあ」
彼は言った。
「気をつけろよ」
そして、彼は去って行ってしまった。
――そう、去って行く!
エンリクが、セティオの中で暴れた。
暴れ狂った。なのに何も、音が漏れ出していかなかった。セティオ以外の誰にも、彼のSOSは届かない。
エンリクにとっての助けになり得た彼。そういう希望が、どんどん遠ざかっていく。
「……見せたかったなあ」
セティオは悲しそうな顔でそれを見送って……しかし。
直後に、ふわっと、緊張が崩れた時の笑顔が、のぞいた。
「ありがと、エンリクさん。たくさんもがいてくれて、かわいかったよ」
「~~~っ……」
「さようなら、だね」
オスの匂いで汚れきった毛布を脱ぎ捨てて、樽と樽の間に挟み込んだ。
もう隠れる必要はない。船の後ろの方向へ向かう。そこで、再び精を放った。これからの快感を想像しただけで射精してしまう。何回も何十回も射精できるセティオにとって、最初の射精とは、オナニーの最初に使うローションのようなものだ。
人一人を呑み込んだ玉袋にまたがって、腰を落ち着ける。
足で、弱々しくなって動かなくなっていくエンリクを押していじめる。
ペニスを手で前後する。
限界を迎えていた下半身の全体が、刺激を受けて、びりびりとする感触に包まれていく。
「ふっ……はぁっ、ひゃっ……誰かっ。 ……ひゃあんっ、エンリクくん、みんなっ、やっ……はっ、ふう」
ぴくり、と中身の彼が一度だけ動いたのを合図に、さらに射精がはじまる。ペニスの裏筋を濁流が通っていって、放たれていった。
「ひゃっ……ひゃわあああんっ、んうううううううっ、んっくうううううううっ!!!!」
――ごっぱっ、ぼぷびゅ、ぶぶぶびゅるるるるっ、ぼびゅるっ、ぼびゅるるる!!!!
解き放たれた白い精液が、洪水のように、青空のもとに放たれていった。
船の後方、誰も見ていない海の中に、混ざっていった。
潮風が一度、頬をくすぐる。どこかでカモメが鳴いた。海賊たちは今も、略奪に明け暮れている。
射精は止まらない。
ジャッカルの彼の栄養が量を増やしている。1分や2分の射精ごときでは出し切れないだろう。
――3分。射精が続く。
――4分。またカモメが鳴いた。海賊は戻ってこない。
――5分。射精がまだまだ続く。
「はふううううっ……ひゃんっ……」
――ぼぶぶぶっ……ぶぱっ、ごぼぴゅっ、ぴゅるるっ……ぶびゅっ……
――6分。射精の中に、骨が混じり始めた。
これから数え切れないほど、この快感を経験できるだろう。海賊はたくさんいる。
その期待でさらに、二度、三度と精が漏れ出した。ひときわ大きな骨が流れ出て、海へ消えていく。
――7分。射精が、止まりはじめる。
「ふうっ……あれえ、まだ残ってる」
先ほどより、少しだけ小さくなった自分の玉袋に、一つの頭蓋骨が浮き出て見える。
「まあいいやっ、……エンリクくん、ずっとぼくと一緒にいたいんだよねえ。えへへ」
それは、嬉しいことだった。
でも、まあ……。
……オナニーすれば消えるかもしれないけど。