へっぽこ淫魔くんは腹ペコです
Added 2025-05-31 11:24:57 +0000 UTC淫魔ときけば、大抵の人が魅力的でナイスバディなお姉さんを想像することだろう。でも残念。淫魔の俺に言わせれば、そんなの古い人間が吹聴したデタラメなお伽話だ。
「え、砂羽(さわ)ちゃん淫魔なの? その顔で? ははっ、流石に笑えねぇって」
笑えない、なんて言ってるくせに、茂部くんはパチパチ手を叩きながら大笑いしている。人様の顔、否、悪魔様の顔を嘲るなんて、礼儀がなっていないにも程がある。同じことを俺の兄さんたちにしたら、茂部くんは二度と朝日を拝めないに違いない。まあ、兄さんたちのビューティフルフェイスをバカにする人間なんていないだろうけど。
くそう、自分が不細工なことくらい、俺が一番分かってるよ。感情が乱れたせいで、危うくツノと尻尾を生やしそうになってしまう。いけない、いけない。姿を表すには、ここは人目が多すぎる。
「ふーっ……平常心、平常心」
「ははっ、ヘイジョーシン? なに言ってんのかわかんねー。砂羽ちゃんやっぱ面白ぇわ」
俺がしこたまお酒を飲ませたせいなのだけど、茂部くんは箸が落ちるだけでも笑い転げるくらいに酔いが回っている。こういう人のことを、日本語では笑い上戸というらしい。しまいには、「笑いすぎて腹イタい」なんて涙まで流している。
ちょっとかわいそう……いや、今は同情している場合じゃない。
何せ、前回の食事から今日で半年近く経つのだ。兄さんたちからのおこぼれでなんとか生きながらえてきたけど、いい加減にもう限界が近い。できれば今夜、最低でも一週間以内には、ちゃんとした食事にありつかなければ。さもないと、一週間後には餓死してしまうだろう。
だから、なんとしても絶対に、今夜こそは! お腹がパンパンになるくらい沢山の精気をもらうと決めたのだ!
「茂部くん」
「んぇ?」
メラメラと内なる闘志を燃やしながら、茂部くんの頬を両手で挟み込んだ。そのまま、鼻先が触れ合うくらいまで、ずいっと顔を近づける。
突然のことに、茂部くんはきょとんとして固まっている。そこに追い討ちをかけるべく、こつんと額を合わせて間近で目と目を合わせた。
「砂羽ちゃん? どしたん急に」
「チャームをかけるんだよ。俺が茂部くん好みの絶世の美人に見えるチャーム」
「は? なにいっ、て……あれ、なんか……」
「俺の目、よく見てて。そう、そのまま……逸らさないで」
えいっと気合いを入れると、目の前がピンクに染まった。自分でもよく分からないけど、こうすることでチャームをかけられる、らしい。
次第に茂部くんの瞳から力が抜けていって、遠くを見つめるようなぼんやりした眼差しになった。おお、今日は上手くいったみたいだ。
自分で言うのも悲しいけど、俺は万年補欠のへっぽこ淫魔だ。当然のことながら、チャームをかけるのは得意じゃない。しかしながら、生来の見た目が悪いせいで、チャームをかけないと精気を頂戴できないのである。一ヶ月くらいなら飲まず食わずでも生きていけるけど、それ以上になると餓死ルート一直線だ。
我ながら、不幸な悪魔生だと思う。俺以外の家族はみんな美形なのに、全くもって解せない。
なんて頭の中でぶつぶつと考えていたせいで、茂部くんに必要以上にチャームをかけてしまったらしい。
「んあ〜、砂羽ちゃんなんかめっちゃエッチだね。すっげぇ興奮してきたわ」
チャームのかかり過ぎで、いわゆるガンギマリ状態になってしまったようで、茂部くんの目は完全にイっちゃっていた。がしり、と大きくてゴツい手が俺の尻を鷲づかむ。あっと思う間に、茂部くんの膝の上に乗せられていた。
「ん〜、砂羽ちゃんのお尻むちむちでエッチだねぇ、ぐへへ」
「茂部くん、そんな笑い方だったっけ?」
「ん? 俺は超いつも通りだよ〜。はぁ、やっべ、マジで興奮してきた。あ〜もう、我慢できねぇ」
「茂部くん、ちょっと待って。ここでは流石にちょっと……」
「いいじゃんいいじゃん。砂羽ちゃんだってその気だったくせに〜」
いや、確かにその気ではあるんだけれども。しかしながら、俺はTPOを弁えるタイプの淫魔なのである。
何せ、今はサークルの飲み会の最中で、周りにはたくさんの学生がいるのだ。茂部くん一人なら記憶を操作することもできるけど、流石にこの人数となると、へっぽこ淫魔の俺には到底無理な話だ。
「茂部くん、ストップ。一旦落ち着いて」
「まあまあ、いいからいいから」
茂部くんが良くても俺がダメなのだ。
不埒な動きを見せる茂部くんの手を止めようとするけど、なまじ体格がいいせいで全く全然歯が立たない。
体育会系で見るからに精力が強そうだからと目をつけたはいいものの、こんなところで仇となるとは。衆人環視プレイは俺にはハードルが高いです。
ああでも、茂部くんの全身から立ち込める圧倒的精力に、ぐーっとお腹が鳴ってしまう。
「茂部くん、場所を移動しよう。二人きりになれるところに行こう」
「えー、何それ。急にノリ気じゃん」
「うん、そう。ノリノリだからとりあえずトイレ行こう」
茂部くんの発言は適当に流して、どうにかトイレの個室に連れて込もうと奮闘する。と、その時だった。背後から、頸の辺りがゾクッとするようなセクシーな声が聞こえた。
「茂部、お前酔いすぎでしょ。砂羽くん、大丈夫?」
「伊波(いなみ)くん……」
振り向いた先にいたのは、うちの大学きってのモテ男こと、伊波瑠衣くんだった。
黒髪センターパートという、イケメンのみに許された髪型がこの上なく似合っている。トロンとした垂れ目がアンニュイな雰囲気を醸し出していて、色付きのいい唇には淡い笑みが浮かんでいた。今日も今日とて、色気ダダ漏れのセクシーダイナマイトっぷりを遺憾なく発揮している。
実のところ、俺がこのサークルに入ったのは、伊波くんとお近づきになりたいという不純な動機からだった。とはいえ、いきなり伊波くんにアプローチするのはハードルが高すぎる。そんなわけで、レベルアップのためにまずは小物、じゃなくて、茂部くんとムフフなことをしようと思ったのだ。
その最中、まさかのラスボス登場に、レベル1淫魔の俺はガクブルである。ウロウロと視線を彷徨わせて狼狽える俺に、こてりと伊波くんが首を傾げました。
「気分悪くなっちゃった?」
「あ、えと、あの」
「砂羽ちゃんはぁ、俺と二人っきりになりたいからトイレ行きたいんだよね〜」
トイレ! 当初の目的を思い出して、こくこくと全力で首を縦に振った。
「あ、そ、そう! トイレ! ちょっと気分悪くて、茂部くんに付き添ってもらおうと思って!」
「それなら、俺が付き合うよ」
「えっ」
「俺じゃダメ?」
ダメなわけがない。むしろ、伊波くんがいい。喉元まで出かかった言葉を飲み込んで、こくんと頷いた。茂部くんが何か言っている気がするけど、俺の目にはもう、伊波くんしか映っていなかった。
「お願い、します」
「ん。じゃあちょっと、捕まってて」
「え?」
すらりと長い腕が膝裏に回されたかと思えば、ひょいっと体が宙に浮いていた。すぐ近くに伊波くんの麗しのご尊顔がある。これって、もしかしなくてもお姫様抱っこされてる?
一見すると細身なのに、伊波くんは意外と力持ちみたいだ。厚い胸板の感触に、ズクン、とお腹の奥が疼いた。
「息荒いね。吐きそう?」
「あ、う、うん。ちょっと……」
嘘です。本当は上質な精気に興奮して、はふはふしているだけです。本来チャームをかける側のはずなのに、むしろ俺の方が目をとろんとさせて伊波くんにメロメロになっていた。
抱っこされただけでこれなら、精気を頂けたら喜びのあまり昇天してしまうかもしれない。極上の精気を味わいながらの腹上死だなんて、淫魔冥利に尽きるというものだ。
ムフフな妄想をし始めたらもう我慢ができなくて、無意識のうちに伊波くんの胸元に擦り寄っていた。
「伊波くん、お願い……早くトイレ行きたい……っ」
「うん、分かった。もうちょっとだけ我慢してね」
こくこく首を縦に振れば、伊波くんが含み笑いする声が聞こえた。ああ、ちょっと掠れた声も素敵だ。俺のお腹も、ぐーぐーならぬキュンキュン鳴っている。
伊波くんの肩越しに茂部くんが見えたけど、お酒のせいかチャームのせいか、意識をどこかに飛ばしているみたいだった。なんだか申し訳ないことをしちゃったな……。お詫びに、淫魔特製精力剤をプレゼントしよう。
「砂羽くん、着いたよ」
「あ、ありがとう」
「どういたしまして。外で待ってるから、何かあったら呼んでね」
便座の前に俺を下ろすと、伊波くんは個室から出て行こうと踵を返した。
ああっ、せっかくここまで来れたのに! またとないチャンスを逃したくなくて、慌てて伊波くんのシャツを掴んで引き止めた。
「砂羽くん?」
「ごめんなさい……!」
「え?」
不思議そうに伊波くんが振り向いたその瞬間、全身全霊のありったけを込めてチャームを発動した。
キーンと俺の目からチャームが発せられる。ピンクの波動みたいなそれが伊波くんの目に吸い込まれて、吸い込まれ……あれ、なんだか全然効いてないような……。
普段通りの涼しげな顔をした伊波くんが、ぱちくりと緩慢に瞬きした。
「どうかした?」
「そんな……やっぱり、俺じゃまだまだレベルが足りないんだ……」
「レベル? ゲームの話?」
「あっ、いや、ゲームじゃなくてリアルの話で〜っていや、そんなのはどうでもよくて……! ううっ、こうなったらもう、日本人流土下座でお願いするしかない!」
「え、トイレで土下座したら汚いよ。俺に何かしてほしいことがあるの?」
なんと、ラスボスだと思っていた伊波くんは天使だったのかもしれません。いや、天使は俺たち悪魔の天敵だから、ほかの表現のほうがいいな。なんにせよ、伊波くんはスーパーハイパー優しいお方だった。
両手を合わせて拝みたくなる気持ちを堪えて、直角90度に腰を折った。
「一生のお願いです! 俺とエッチして精気を恵んでください!」
「……ごめん、聞き間違いしたかも。もう一回いい?」
「俺と中出しエッチして精気を恵んでください!」
「わお、もっとすごいこと言ってる。……もしかして、さっきの茂部とも合意だった? 俺、余計なことしちゃったかな」
「いえっ! 茂部くんは言わば始まりの村のスライム、あっ、いや、茂部くんの精気よりもラスボス級の伊波くんの精気のほうが万倍嬉しいので、むしろグッジョブだよ!」
「……砂羽くん、そういうことするのが好きなの?」
好きというか、生きるために必要なことというか。いや、この際そんなことはどうだっていいのだ! この空腹を凌げるなら、ド変態だと思われようがどうってことない!
「そう! 好きなんです! だから情けをかけると思って、一回でいいからエッチしてください!」
「……男相手に勃つかわかんないけど、それでもいいなら」
必死の形相で懇願する俺を哀れに思ってくれたのか、伊波くんは根負けしたように頷いてくれた。困ったように微笑んだ顔もカッコよくてセクシーで魅力的だ。
じゅわっと口内に溢れた唾液を飲み下し、感謝の気持ちを込めて良い子のお返事をした。
「はい、喜んで!」
トイレの外にまで声が響いてしまったようで、店員さんたちが「はい、喜んでぇ!」と呼応する声がした。間違って何かの注文が通っていないかちょっと心配だ。
──具合が悪くなったから、そんなありふれた言い訳で飲み会を抜け出し、脇目も振らずに向かった先はもちろんラブホテル。部屋の中央にドデーンと置かれたクイーンサイズのベッドに、お腹のキュンキュンが最高潮に達する。
ええと確か、『まずはお口でご奉仕するのが淫魔流の礼儀』なんだよな。寝ぼけ半分で聞いていた座学の授業を思い返しつつ、早速とばかりに伊波くんの目の前に膝をついた。
「砂羽くん?」
「失礼します」
「え、いきなり?」
色んな意味で興奮していた俺には、困惑に染まった伊波くんの声は届かなかった。
経験こそ少ないけれど、イメトレだけは毎晩欠かさずやってきたのだ。脳内シミュレーションを思い起こしながら、手早くベルトを抜き取りズボンをずり下ろした。
露わになったグレーのボクサーパンツは、心なしか中央が盛り上がって見えた。伊波くんもラブホテルの雰囲気に充てられているのかもそれない。そう思うとなんだか堪らなくなってしまって、ぴとりと鼻先を押し付けてすんすん匂いを嗅いでいた。
「っ……砂羽くん」
「ン……伊波くんの匂い……」
ああ、クラクラするような芳醇で上質な雄の香りだ。しびびっと尻尾が反応して、ピンと真上を向く。突如現れた尻尾を見て「え?」と伊波くんが驚きの声を上げた。尻尾と一緒にツノも生えていたようで、伊波くんが控えめな力加減でツンツンと小突いてきた。
「何これ、コスプレ? マジック?」
「はむ、ん、ホンモノ、だよ、んむ」
「もぐもぐしながら喋ったらくすぐったいよ。……ねぇ、俺シャワー浴びてないけど平気なの?」
「ん、むひろ、浴びへほひくなひ、ン……ッ」
唾液が後からあとから溢れて止まらない。伊波くんのパンツはすっかり唾液で濡れそぼっていて、その雄々しい形がくっきりと浮かび上がるまでになっていた。男相手に勃つかわからない、という不安をよそに、元気に育ってくれたちんぽに一安心した。チャームがかかってなくても、案外なんとかなるのかもしれない。
はむはむとパンツ越しのちんぽを食みながら、ちらりと上目遣いに伊波くんの表情を窺う。気のせいか、さっきよりも俺を見る眼差しが熱っぽく見えた。
「これが本物って、砂羽くん何者?」
かしかしとツノを引っかかれると、連動するようにしびびっと尻尾が伸びた。それがお気に召したのか、もう片方の手でよしよしと頭を撫でられる。
褒められてるみたいで嬉しい。ふりふりと尻尾を振りながら、自制心を働かせてちんぽから口を離した。
「ン、はぁ……っ、ふ、ん」
パンツと俺の口とを唾液の糸が伝う。ああ、離したばかりなのにもうちんぽが名残惜しい。じっと唾液濡れのちんぽを見つめながらも、伊波くんの質問にきちんと答えなければと己を叱咤した。
「コホン。実は俺、淫魔なんだ」
「インマ?」
ピンとこなかったようで、伊波くんがこてんと首を傾げた。不思議そうに瞬きする度、バサバサの睫毛が頰に影を落としている。そんな顔ですらもセクシーだなんて、伊波くんの方がよっぽど淫魔に向いている気がする。
「サキュバスとかインキュバスの方が分かりやすいかも」
「……それって、エッチなことして人間の精気をもらう、みたいなやつ?」
「あ、そう! それ!」
「へえ。……悪魔って日本人の名前なんだ。外国のものだと思ってた」
あ、気になるのはそこなんですね。ミステリアスなイメージだったけど、意外と天然さんなのかもしれない。
「砂羽は仮名っていうか、人間界用の名前だから」
「じゃあ、本名は?」
「ショーン・サワフスキーだよ」
「それって、普通に明かしていいの?」
「うん。高位の悪魔は名前だけで価値があるけど、俺みたいな下級淫魔の名前はただの識別番号みたいなものだから」
「へえ、そうなんだ。…… 精気が欲しいって言ってたけど、お腹空いてるの?」
「うん。ほら、見ての通り俺って全然イケメンじゃないでしょ? チャームも上手くかけられなくて、もう半年以上まともに食事できてないんだ。だからもう、現在進行形でお腹ぺこぺこで死にそうなんだよね」
「そうなんだ。でも、男の子なら女の子とエッチしたくならないの?」
「ン……俺、アナルのほうが感じる、から、ンン……っ」
不思議そうに言いながら、伊波くんがスルリと尻尾を撫で上げた。淫魔の尻尾は性感帯だから、それだけでもアナルが濡れてしまう。
ああ、もうダメだ。我慢できない。
ギリギリで保っていた理性が、プツンと切れた。と同時に、俺は完全に淫魔の姿に変化していた。ツノと尻尾はもちろん、服装も淫魔の正装であるエッチなボンテージに早変わりだ。
便利なことに、ピチピチのショートパンツはお尻の部分が開くようになっている。
くるりと向きを変えて、雌猫のように腰を高く上げた。ジッパーを下げれば、淫液でぐっしょりと濡れたアナルが伊波くんの眼下に晒される。準備万端のアナルに指を添えて、ピースサインするようにしてくぱあっと開いてみせた。
「伊波くん、俺とエッチできそう?」
お願いだから、ノーとは言わないで。
うるうるとした目でじっと伊波くんを見つめる。ごくり、と男らしく張り出た喉仏が上下した。
「うん。エッチしよう」
壮絶にセクシーに笑った伊波くんが、パンツのゴムに手をかけた。ぶるんっと飛び出したちんぽは、血管バキバキ極太カリ高の最上位おちんぽ様だった。
素晴らしい逸物を前にして、上の口も下の口もじゅわっと濡れてしまったのは仕方のないことだ。
「ン、ぐ、ふ、ンン……ッ、ふ、ン゛」
ぐぽぐぽと下品な音を立てながら、懸命にちんぽにしゃぶりつく。
限界まで顎を開いてるけど、大きすぎて全部は口に含めない。仕方なく、亀頭だけを口に含んで舐め回したり、逸らせた舌で裏筋をつーっと舐め上げてみる。鈴口から滲んだカウパーにも精気が含まれているから、溢さないようにとちゅうちゅう吸い上げた。
逞しい竿は片手では握れなくて、両手で輪っかを作って精液を搾り取るように扱きあげる。激しく上下させるよりも、ねっとりと緩慢な愛撫のほうが気持ちいいみたいだ。時折玉を揉むとさらにちんぽが太さを増した。
「はぁ、ん、ふ♡ んぐっ、ンン♡」
「ン……っ、そろそろ、出そう」
「ん、らして♡ 精液、いっぱいちょうだい♡ んぶ、ん゛ん♡」
「はぁ、ごめん、出すね」
「ンっ♡ んん〜〜っっ♡♡ ……んちゅ、ン、ぷはっ……♡」
ビュルルル〜〜ッッ!!と喉奥に叩きつけるように大量の精液が注がれる。口内いっぱいに広がる雄の味に、多幸感でいっぱいになった。
残滓まで搾り取るようにぢゅうっと吸い付いてから、ちゅぽんっと口を離した。イッたばかりでもビキビキのおちんぽにべちんと頬を叩かれる。それにすらとろんとした顔をする俺に、「エロ……」と伊波くんが呟くのが聞こえた。
そんなこと言われたら、もっとエッチなことをしたくなっちゃうよ。フェラだけで準備万端になったアナルに両手の人差し指を挿れて、ぬちゃあ♡と音をさせながら左右に割開く。中から淫液が垂れて、とろーっとシーツにシミを作った。
その様を目で追った伊波くんが、興奮に染まった熱い息を吐いた。
「はぁ……ごめん、俺もう我慢できない」
「ん、我慢、しない、で、ん♡ あ、ンゥ♡」
ぐちゅぐちゅと指を抜き差ししながら、伊波くんの腰を跨いだ。
ぽっかりと口を開けたアナルを、ぴとりとちんぽの先端にくっつける。少し体重をかければ、むちゅっ♡とアナルの縁が亀頭に吸い付いた。
「んん♡ はっ、ン♡ 伊波く、俺、が、動く、から♡ はぁ、はーっ♡」
「っ、ん、わかった」
「ンゥ、んっ♡ はーっ、は、う、んっ♡ あ、はっ、はぅ、ン♡」
伊波くんのお腹に手をついて、ゆっくりと腰を落としていく。にゅぐぐぅ……と隘路をかき分けながら、凶悪なちんぽが俺の中に収まっていくのを感じた。
張り出たカリにひだを小削がれるのが堪らはい。ぷっくりと主張する前立腺も、血管の浮き出た竿にぞりぞりと押し潰されている。今までに食べたどのちんぽよりも太くて硬くて熱くて、あまりの気持ち良さに神経が焼き切れるかと思った。
長い長い時間をかけて、ようやくこちゅん♡と奥の口に当たる感覚があった。
「はっ、はーっ♡ ふ、うう、はふ♡」
「っ、砂羽くん、動けそう?」
「ン、ちょっと、まって、くらさい♡ ん、あ、んぅ♡」
「は……っ、正直生殺しっていうか、俺も正直キツいかも……っ」
「あん♡ や、動いちゃ、ダメっ♡ ンン、や、あっ♡」
ちんぽを挿れたまま動こうとしない俺に焦れたようで、伊波くんがとんとん♡と奥をついてきた。激しい突き上げじゃなくても、甘い痺れが全身に広がっていく。
「あ♡ はっ、うう、ン♡ あっ、あっ♡ だめ、あぁ、ンゥ♡」
イヤイヤと首を振るけど、腰を掴まれているから逃げられない。雑魚淫魔よろしく、快楽で半泣きになりながら、必死になって伊波くんに懇願した。
綺麗な顔にたくさんキスをして、いじめないで欲しいと許しを乞う。
「ん、ちゅ、んん♡ おねが、うごかな、でっ、はう♡ んぅ、ン、ちゅ♡」
「砂羽くんさ、今ちゅーすんのは、逆効果、だよ、っ」
「あうっ♡ やっ、なんで、腰、はやっ♡ ンゥっ、やあ♡」
俺は経験不足なへっぽこ淫魔なのだ。一度相手に主導権を握られてしまえば、後はもうなされるがままになってしまう。
過去に何度か同じ失敗を経験している身としては、断固として主導権を譲るつもりはなかった。
気持ち良さでおかしくなってしまいそうなのを、奥歯をぐっと噛み締めて堪える。絶頂感。訴えるお腹に力を入れて、ゆるゆると腰を上げた。
みちみちに詰まっていたちんぽが、ぞりゅぞりゅ♡と肉襞を擦って快感を生む。ぶるぶると腰を震わせながら、なんとかカリが引っかかるギリギリまで腰を上げた。
「ン、はっ、ふーっ♡ ンン、あっ、はぁ、ンっ♡」
「砂羽くん、抜いちゃうの?」
「抜かなっい、んっ♡ 今、挿れる、からぁ♡ はっ、ふ、ンン〜っ♡」
「やば、めっちゃ吸いついてくる、っ」
「んん、ん〜っ♡ くぅ、ン、はぁ、あぅ、ン♡」
本当はもういっぱいいっぱいだったけど、虚勢を張ってゆっくりと腰を落としていった。
ちんぽが抜けて寂しがっていたナカが、ちゅうちゅう♡と吸い付いて歓迎している。血管の一本一本を感じるほどに強い締め付けに、伊波くんが「く……っ」と色っぽく息を詰めた。
大丈夫、まだ主導権は俺にある。
ガクガクと膝を震わせながらも、なんとか奥までちんぽを咥え込んだ。
「んん♡ あっ、は、ん♡ 気持ち、い?♡」
「うん、気持ちいいよ。でも……」
「はへ?」
「ちょっと物足りない、かな」
「んあっ♡ ひぎっ、あ゛っ♡ やっ、ダメっ♡ はげしっ、あ゛あっ♡」
「ははっ、エッチな顔。ね、砂羽くん。ちゅーしよ」
「んん♡ ちゅー、やら、んぅ♡ ん゛うぅ、ん〜っ♡♡」
バチュッ、ドチュッ!と激しく下から突き上げられて、目の前がスパークした。
許容量を超えた快感に咽び泣く俺なんかお構いなしに、伊波くんは容赦なく腰を止めてくる。逃げを打つ腰をガッチリと掴まれて、奥の気持ちいいところをどちゅどちゅ♡と責めたててきた。
さらにはキスまでしかけてきて、上質な精気に頭がくらくらした。
「あぎっ♡ やっ、あん♡ あ゛あっ♡ イっ、く♡ もっ、イク、からぁっ♡」
「うん、いっぱいイッていいよ」
「や゛あっ♡ イ゛っでる♡ イってるからぁ♡ あぐっ、あ゛〜っ♡♡」
「はは、かわいいね。エッチなことに弱々な雑魚まんこなのに、頑張って主導権握ろうとしてたんだね」
「ンっ♡ 雑魚やないぃっ♡ ひどいっ、や、あうっ♡」
「ん〜?あは、泣いちゃうの?」
「泣いてないっ、ひぐっ♡ あっ、あ、あ♡ ん〜っ♡」
「嘘つき。嘘つく悪い子はお仕置きしなきゃ」
「や゛あ〜っ♡ おくっ、ぐりぐり、だめぇ♡ ああっ♡」
腰を抱き込んで逃げられないようして、ぐりぐりと奥を押しつぶされる。
だんだんと奥がぬかるんでいくのがわかった。それ以上入っちゃいけないところなのに、ぬちゃぬちゃ♡と亀頭で捏ね回されるのだ。
とんとん♡とノックするみたいに突かれると、連動するようにふにゃふにゃのちんこからぴゅくぴゅくとカウパーが溢れた。
ダメ、もう何も考えられない。ちんぽが気持ちいいってことしかわからなくなる。
「あっ、ンン♡ もっ、ゆるして♡ お腹いっぱい、だからあっ♡」
「ホントに? お腹空いたからって、勝手にほかのちんぽ食べないって約束できる?」
「うんっ、する♡ 約束、しましゅ♡ あひっ、んあ♡」
「ん、いい子。約束できたご褒美に、男の子の子宮犯してあげるね」
「え、あっ、ダメっ♡ もう、入らにゃい、からっ♡」
「入るよ。ほら、もう少し、でっ」
ぐっと腰をわしづかまれて、ぐぐぅ……♡と腰を押し付けられる。トロトロにぬかるんだ肉に亀頭が埋まって、ぶぽっ♡とお腹の奥をこじ開けられる音がした。
「か、は……っ♡ あ?♡ ひっ、あ゛っ、アア……〜〜ッッ!!♡♡」
瞬間、目の前が真っ白に染まった。直後に爆発的な快感が弾けて、さざまにのように全身に広がっていく。
ガクガクッと打ち上げられた魚みたいに体が痙攣する。だらしなく舌を伸ばして、無様な喘ぎ声をあげることしかできなかった。
「あ〜っ♡ あがっ、あ゛、ああ゛……!♡」
「とんじゃった? はは、すごい顔してる。めっちゃエロい」
「ひぎっ♡ おっ、はへっ♡ あぐっ、ううっ♡ い゛っ、ぐ〜っっ!♡♡」
俺がイッても伊波くんはお構いなしだった。我が物顔で俺の結腸をずこずこと犯し続けて、絶え間ない絶頂感に苛まれる。
やっぱり、レベル1淫魔の俺にラスボス戦は早すぎたんだ。
結局、その日は朝が白む頃までひたすらに犯された。いくら淫魔がセックスに適した体だからって、抜かずの5連発は流石にやりすぎだと思う。
もうしばらくエッチはこりごりだ。のんきに寝こける伊波くんの寝顔を見ながら、勢力の強い人間って怖い……と淫魔らしからぬことを思わずにいられなかった。
それが一週間前のこと。俺は今、性懲りもなく新たなご馳走にありついていた。
「ん、んぅ♡ あ、ンン♡」
「上手だね、いい子いい子」
「んっ♡ んむ、んっ、はむ、ん♡」
フェラが上手って褒めてもらえるのは淫魔冥利に尽きる。
よしよしと頭を撫でられて、お腹の奥がポワポワあったかくなった。
「ふふ、可愛いね」
「ん、ふ、ンゥ♡ んぶっ、ん、ん゛ん♡」
「っ、ん、そろそろ、イキそう、かも」
「ン、ぷはっ♡ あ、なんで?♡」
せっかく精気を貰えると思ったのに、ちゅぽんっとちんぽを引き抜かれてしまった。お預けをくらったせいで、もの寂しくちんぽを見つめてしまう。
くすくすと笑った雛瀬さんが、宥めるように耳裏を撫でてくれた。こしょこしょされると、連動するように尻尾の先がゆらゆら揺れてしまう。
「飲んでくれるのも嬉しいけど、今日は顔にかけてもいい?」
とんとんと指先で眼鏡を叩かれた。相変わらず、綺麗な顔に似合わずぶっかけが大好きなんだな。
そういうことなら、と雛瀬さんのちんぽに顔を寄せる。唾液たっぷりの舌で亀頭をペロペロしながら、両手で太い竿を包んでしこしこした。
「ん、いきひょうになっはら、んぅ♡ おしへて、くらはい♡」
「ふふ、ありがとう。ショーンくんの手、ふわふわで気持ちいいよ」
「ンゥ、んっ♡ ちゅ、んむ、ん♡」
「エッチなことなんてなんにも知りませんて顔して、ホントは大人ちんぽ大好きなどすけべちゃんだもんね」
「ンン♡ あ、ん♡ どしゅけべで、ごめへんなはい♡ ンっ、あぅ♡」
きゅっきゅっと尻尾を引っ張られると、お腹の奥がぢんぢんした。刺激を待ち侘びたアナルがくぱくぱと口を開いているのが分かる。もじもじと足を擦り合わせながら、懸命に舌と手でご奉仕した。
尖らせた舌先で鈴口をぐりぐりと責め、窄めた口でカリ首の段差を扱く。親指の腹で裏筋を擦れば、ビクビクとちんぽが反応した。
「ん、はぁ……ショーンくん、そろそろ出そう」
「んっ、らして、くらはい♡ 熱くて濃いの、いっぱいビュービューしてください♡」
「はっ、出すよ……っ」
「んんっ♡ ん、あ……すごい、濃い……♡」
ビュルルルッ!!と勢いよく迸ったザーメンを顔面にぶっかけられた。どろっとした濃い精液が分厚い眼鏡を白く染める。
たらーっとレンズを伝う精液がもったいなくて、眼鏡を外してぺろぺろと舐め取った。
「ん、ちゅ、ん……♡」
「ふふ、美味しい?」
「ん、おいしい、です♡」
「よかった。半年もショーンくんと会えなくて寂しかったよ。ショーンくんは? 僕と会えない間、ほかのちんぽに浮気してないよね?」
低いトーンで問われて、心臓がぎくりとした。半年前、最後に会った日にした約束が脳裏に過ぎる。
『仕事で半年くらいイギリスに行くんだ。その間は会えないけど、ほかのちんぽに浮気しちゃ駄目だよ?』
『えっ……半年、ですか?』
『うん。ショーンくん、前に半年くらいなら食事をしなくても生きていけるって言ってたよね? お腹は空いちゃうかもしれないけど、僕のために我慢してくれるよね?』
『……は、はい! 俺、頑張ります! その代わり、帰ってきたらいっぱい食べさせてくださいね?』
『もちろん。ショーンくんがお腹いっぱいで泣いちゃうくらい、たくさんエッチしようね』
『約束だよ』と言いながら、小指と尻尾で指切りげんまんもした。嘘ついたら監禁するからねと言われたりもしたけど、俺は堪え性のないダメ淫魔だから約束を破ってしまったのだ。
本当のことを言うべきか、何もなかったと誤魔化すべきか。
何度も言うように、俺はへっぽこ淫魔なのだ。伊波くんというご馳走にありつけたのは奇跡みたいなもので、今までは雛瀬さん以外に俺に精気をくれる人はいなかった。
雛瀬さんだって、人間界で生き倒れていた俺を憐れんで、ボランティア精神で精気を恵んでくれただけなのだ。もし約束を破ったとなれば、雛瀬さんは二度と俺にご飯をくれなくなるかもしれない。
それは困る。冗談抜きで死活問題だ。
しばらく悩んだ末に、時には嘘をつくことも必要だという結論に至った。人間は嘘を嫌うらしいけど、本当のことを言って雛瀬さんに見限られてしまうよりはマシだからだ。
「もちろんです! 俺、ちゃんと約束守りましたよ! 半年間、お腹ペコペコでも我慢しました」
「よかった。もし他のちんぽに浮気してたら、僕なしじゃ生きられない体に調教しようと思ってたんだ。念のためマンションも用意してたんだけど、必要なかったみたいだね」
「……監禁するって、本気だったんですか?」
「ふふ、もちろん。僕、嘘が一番嫌いだから」
にこにこ笑顔の雛瀬さんは、とっても綺麗でなおかつカッコいい。だけども、本能的に恐怖してしまうような仄暗いオーラを纏っていた。
さっきまでビンビンだった尻尾が、恐怖でしなしなっと萎えてしまったくらいだ。それを見た雛瀬さんが、不思議そうに首を傾げた。
「エッチな気分じゃなくなった?」
「あ、いえ……」
「ふふ、気分じゃないなら無理しなくていいよ。せっかく付き合ってるのに、会ってすることと言えばエッチばっかり、っていうのも良くないよね。たまにはエッチなしでゆっくりしようか」
「え?」
「ん?」
はて、今付き合ってると聞こえた気がしたけど、俺の気のせいだろうか。なんて、んなことそ考えるまでもない。
俺と雛瀬さんが付き合ってるだなんて、そんなことあるはずないんだから。俺にとっては食事、雛瀬さんにとっては性欲処理兼ボランティアだ。人間界で言うところの、セフレというやつだと思う。そんな俺たちが付き合っているだなんて、そんなことおかしなことあるわけがない。
餓死寸前まで追い込まれたせいで、聴力まで落ちてしまったのかもしれやい。それならばなおさら、美味しい精気を頂かなくてはならない。何せ、淫魔の元気の源は良質な精気なのだから。
「雛瀬さん、俺まだお腹いっぱいになってないです。我慢したご褒美に、美味しい精気たくさん食べたいです」
しゅるり、と雛瀬さんの腕に尻尾を巻き付けておねだりする。
穏やかだった雛瀬さんの眼差しが、肉食獣のようにギラついたものに変わった。はっきりと欲情しているとわかる瞳に、お腹の奥がキュン♡と疼いた。
ぱちゅぱちゅ♡と濡れた水音がして、そのたびに頭が真っ白になるような快感に支配された。
「あん♡ 雛瀬さっ♡ きもち、きもちいいよぉ♡ あぅ、んんっ♡」
「うん、気持ちいいね。ここ、ショーンくんの好きなところ、とんとんってしてあげるね」
「あう♡ あっひ♡ そこ、いいっ♡ ひうっ♡ うう〜っっ♡♡」
「ショーンくん、可愛い。あは、可愛いっていうと、可愛いおちんちんからお汁出ちゃうね」
雛瀬さんの言う通り、俺のちんぽからはぴゅくぴゅくと潮なのか精液なのかよくわからない汁が溢れていた。
お腹の上でぴょこぴょこと跳ねるお飾りのちんこだ。雄の象徴とはかけ離れたそれを、にゅるりと雛瀬さんの大きな手が包み込んだ。
「あう♡ ひ、やぁ♡ あ、いっしょ、だめぇ♡」
鈴口から溢れた汁をまとった指先が、鬼頭を摘んでちゅこちゅこと扱いた。
それだけでも頭がおかしくなってしまいそうなのに、雛瀬さんは容赦なくちんぽを打ちつけてきた。ぐぽぐぽと激しく奥を突かれて、頭を振り乱して喘ぎ乱れた。
「あうう♡ だめっ♡ 一緒だめれすっ♡ ひぎっ♡ あぐうぅっ♡」
「ふふ、気持ち良すぎて頭おかしくなっちゃうね。可愛いなぁ、おっぱいもいじめてあげるからね」
「あっ♡ やああ♡ ちゅうちゅうするのだめ♡ いっちゃう♡ いぐっ、いぃい〜っ♡♡ あ゛あっ♡ もっ、い゛っでるのに゛いっ♡♡」
ぴゅぴゅっとなけなしの精液を吐き出すと、残滓を搾り取るようにして竿を扱かれた。アクメの余韻に震える玉もこりゅこりゅと揉まれて、とろとろと勢いのない精液が雛瀬さんの手を汚す。
すでに許容量を超えた快感に苛まれる俺を更に追い詰めるように、雛瀬さんがぽってりと腫れた乳首に吸いついて、じゅるるっ♡と舐め啜った。イったばかりで敏感になった乳首を吸われて、ばちばちっと頭の中で何かが焼き切れる音がした。今ので脳細胞が死滅した気がする。
それほどの激しい快感にさらに追い打ちをかけるようにして、雛瀬さんが極太のちんぽをずるる〜っとアナルのふちが拡がる限界まで引き抜き抜いた。
「雛瀬さ、だめ♡ まって♡ 今入れちゃだめ♡ 奥ついちゃ、んあ゛あぁあ゛っ♡♡ や゛っ♡ どまっでっ♡ どまっでくださっ♡ あ゛あ〜っ♡」
ばちゅんっ!♡と一気に貫かれて、かひゅっと喉から息が漏れた。
「あ゛っ、あ゛あ♡ ひっ、ア゛……ッ!♡♡ 〜〜ッッ!!♡♡」
その直後、全身ががくがくっと痙攣して、激しい絶頂に達していた。体中どこもかしこもイっているような壮絶なアクメだ。
ぶしゃぶしゃとちんぽからよくわからない白濁した液体が噴き上がる。真上から体重をかけられて、快感を逃すこともできずに深いオーガズムに感じ入った。
天を向いて舌を突き出した俺のアヘ顔は相当に不細工だったと思う。それでも、雛瀬さんは興奮した様子でうっとりと微笑みかけてくれた。
「ショーンくん、可愛い。もっと気持ちよくしてあげるからね」
「あ゛っ♡ もうっ、いらにゃ、いらにゃい゛いっ♡ 雛瀬しゃんがっ、雛瀬さっがきもちくなっでえ゛っ♡ ひぎっ♡ っ〜〜!♡」
「うん。ショーンくんの中、あったかくてとろとろで気持ちいいよ。はあ、ずっとショーンくんの中にいたい」
「あひっ♡ あがっ、あ゛、ああ゛♡ んおお゛っ♡ ほっ、おほっ♡♡」
「っごめん。奥がとろとろだから、全部入っちゃった」
じゃりじゃりとお尻に雛瀬さんの陰毛が当たるのを感じた。
一番奥。かたく閉ざされていた奥壁を穿たれて、でっぷりとした亀頭が結腸にはめ込まれてしまったのだ。
体中が快感にわなないて、かひゅっかひゅっと掠れたような息しか吐けなくなる。
内臓を押し上げるような圧迫感。限界までお腹を埋め尽くされて苦しいのに、それ以上に快感のほうが強かった。
もしかしたら、脳が苦痛を快感に置き換えようと、脳内麻薬を分泌しているのかもしれない。頭がぐちゃぐちゃに蕩けるような想像を絶する快感に、俺はひいひいと鳴きながら連続してアクメを迎えていた。
「ショーンくん、白目剥いて鼻水まで垂らして、そんなに気持ちいいんだね。ショーンくんがお尻を犯されてこんなドスケベなメス顔しちゃうこと、僕以外に誰も知らないんだもんね。ショーンくんにとって、僕が最初で最後の男だもんね?」
「お゛っ♡ うごかにゃっ、でっ♡ 雛瀬ざんっ、だけっ♡ ほかなんて、いないからあ゛っ♡ あぎっ、ひぎい〜っ♡♡」
「うん、嬉しい。ショーンくんの全部、僕のものだからね。僕が最初で最後、いい?」
「い゛ぎっ♡ い、ひぐゔっ♡ いい゛からあ゛っ♡ もっ、雛瀬さんだけえっ♡♡ ほかのは全部いらないがらあ゛っ♡♡ あ゛ぁあ゛っ♡♡ ゆるじでぇっ♡ も、ゆるしい゛ぃい゛っ♡ またいぐっ♡ い゛っ、いあ゛ぁあ〜っ♡♡」
「泣かないで、ショーンくん。ほら、奥のお口、ちんぽで犯されるの気持ちいいでしょ? ぬぽ〜っぬぽ〜って抜けたり入ったり、気持ちいいね。中が痙攣して、お尻だけでイってるのがわかるよ。ちんちんでもイキたい?」
「あ゛あ゛っ♡ やらあ゛っ♡ もおでないっ♡ でないがらあ゛っ♡ さわっちゃ、や、や゛あ゛ぁあ〜っっ♡♡」
「ごめんね、ショーンくんのちんちん可愛いから、なでなでしたくなっちゃった。ぷるんぷるんって揺れて、真っ赤なさくらんぼみたいで可愛い」
声音は優しいのに、やってることはあまりにもえげつなかった。
ぐぽぐぽと下品な音を立てながら、亀頭で結腸口をぶちゅぶちゅと嬲られる。敏感すぎる粘膜にごりゅごりゅと亀頭を押し付けられて、そのたびに俺のちんぽからはぷしゅぷしゅと潮が噴き上がる。それが面白いのか、雛瀬さんが乳搾りみたいに俺のちんぽを扱いた。
気持ちいいを通り越して、いっそ辛かった。
終わらないアクメ地獄から抜け出したい一心で、ぎゅうと雛瀬さんの腰に足を回してだいしゅきホールドの体勢になる。ぶら下がるみたいにして首に腕を回して、ちゅっちゅっと雛瀬さんの顔中にキスをして媚びをうった。
「雛瀬さっ、もお、許してくらさい♡ ん、ちゅっ、ちゅ♡」
「いいの? 半年我慢した分、お腹いっぱいになりたいんでしょ?」
「ン♡ もぉ、いっぱい、だからぁ♡ 気持ちすぎて、辛いんですっ」
「そっか。こうやって、ディープキスするみたいにゆっくり奥のお口にキスするのもだめ?」
「あうっ♡ あ♡ ああっ♡ きもち、きもちいっ♡ ばかになっちゃう♡ きもち過ぎてばかになっちゃうからだめっ♡」
「だめなの?」
「だめ♡ だめえっ♡ あううっ♡ ふう、んん〜っ♡」
「ふふ、泣かないでショーンくん。わかった、今日はもう終わりにしようか。その代わり、僕のお願い聞いてくれる?」
「きく♡ ききましゅ♡ なんでも言うこと聞くからあっ♡ あっ、あひ♡ んおおっ♡」
「は……っ、ごめんね。ちょっと強く突きすぎちゃった」
ぬぽぬぽと緩やかな抽挿で油断した結腸を、なんの前触れもなくずぱんっと突き上げられた。目の前に火花が散って、頭がクラクラした。
ダメだ、これ以上は本当に危ない気がする。
本当に雛瀬さんなしでは生きていけなくなりそうで、涙やら鼻水やらをずびずびと垂らしながら情けなく懇願した。
「雛瀬さんっ♡ お願いなんでもきくからっ♡ もうお尻いじめないでくださいっ♡ きもちいいの、もうヤダァ♡」
「泣いてる顔も可愛い。僕のちんぽ大好きだもんね。ショーンくんのおまんこは、俺専用のお嫁さんまんこ、でしょ?」
「そっ、そうですっ♡ あぐっ♡ ひぎっ、い゛っ♡ およめさっ、お嫁さん、ですっ♡ 雛瀬さん専用のおまんこ♡♡ んあ゛ぁ、あ゛〜っ♡♡」
「ん、いい子だね」
「あうう♡ 奥、よしよししないでっ♡ ちんぽでなでなでだめですっ♡♡ ん、ちゅっ、ちゅっ♡」
「ん、ふふ、甘えん坊さんになっちゃった?」
「ん、ちゅ♡ おねが、もう、ゆるしてぇ♡」
「じゃあ、お願い聞いてくれる?」
「きくっ、聞きます♡ 雛瀬さんのしてほしいことっ、なんでもしますっ♡」
「ありがとう。じゃあ今から浮気ちんぽに電話して、ちゃんとお別れしよっか」
にっこりと優しい笑顔を浮かべているけど、雛瀬さんの全身から発せられる怒りオーラは凄まじいものだった。
サーっと血の気を引かせた俺に微笑みかけて、雛瀬さんがベッド脇に置かれた俺のスマホに手を伸ばした。淫魔の俺には不要な代物だけど、あったほうが便利だから、と雛瀬さんがプレゼントしてくれたものだ。当然、パスコードの管理も雛瀬さんがしている。
手慣れた様子で連絡帳を開いて、雛瀬さんは「あれ?」と首を傾げた。
「連絡先増えてないね。浮気してないって本当だったの?」
どうやら、カマをかけただけのようだ。しめたとばかりに、もげそうな勢いで全力で首を縦に振った。
「はいっ! 浮気してません! 本当です!」
「そっか……。疑ったりしてごめんね、ショーンくん」
「いえ、大丈夫です。だからあの、そろそろちんぽを……」
抜いてください、とお願いしようと開いた口は、熱烈なキスで塞がれてしまった。精気たっぷりの唾液を注ぎ込まれると、体から力が抜けて抗えなくなる。淫魔にとって、上質な精気は媚薬みたいなものなのだ。
ぽーっとしては分状態の俺に微笑んで、雛瀬さんは力の抜けた俺の両足を肩に担ぎ直した。
「半年分、お腹いっぱいになろうね」
そんなことしたら、栄養失調ならぬ栄養過多で死んでしまいます。そんな俺の訴えが聞き入れられることはなく、それから丸三日間かけてしこたま抱き潰されることになった。
我ながら懲りないなぁと思う。だけども、上質な精気に惹かれてしまうのは淫魔のサガなのだから仕方ない。
そんなわけで、俺は今、ゲイのお兄さんたちで賑わうバーの一角にいた。更にラッキーなことに、極上の精気の持ち主であろうお兄さんにナンパされている真っ最中だ。
バーカウンターに腰掛けたお兄さんの膝に乗せられて、顔がよく見えないからと眼鏡を奪われてしまつた。伊達メガネだから問題ないけど、形だけでも嫌がるふりをする。へっぽこだけど空気の読める淫魔なのだ。
「眼鏡、返してください」
「ヤダね。にしてもお前、眼鏡外してもブスなのな」
「初対面なのに失礼ですよ。それに、この顔が好きって言ってくれる人もいるんですからね」
「ははっ、拗ねんなよ。ブスだけど、嫌いな顔じゃねぇよ」
意地悪く笑って、お兄さんが顔を近づけてきた。
ふむ、食事の前に味見するのは大事だからな。見るからに美味しそうな精気の持ち主だねど、意外と不味い可能性だってゼロではない。
テイスティングと称して、俺はノリノリでお兄さんのキスを受け入れようとした。けれど、俺達の唇が合わさることはなかった。
「砂羽くん、やっと見つけた。ヤリ捨てとかひどいじゃん」
唇が触れ合う寸前、ぐいっと体を後ろに引っ張られたのだ。バランスを崩した俺の体は、背後の人物によって抱き止められた。
拗ねたような声音には聞き覚えがある。一体なぜここに、と不思議に思いながら振り向いた先には、ムッとした表情の伊波くんが立っていた。
「伊波くん、久しぶり。その節はご馳走様でした」
「何それ。やっぱり俺のこと食事としか思ってなかったんだ」
「うん。大変美味しゅうございました」
「嬉しいけど嬉しくない。ていうか、ほかのちんぽは食べないって約束したの、嘘だったの?」
「約束?」
「忘れちゃったんだ」
ジト目で見られて、ちょっとぎくっとした。俺は物忘れが激しいのだ。ちゃんと指切りげんまんしてくれないと、約束したこと自体忘れてしまう。
一体なんの約束だったか……。全く思い出せないけど、しょんぼりしてる伊波くんはなんだか可哀想になってくる。どうしたものかな、と思っていたら、お店の入口のほうが騒がしいことに気づいた。
店内にいたお客さんが「やば、本物?」「でも今イギリスにいるんじゃなかった?」「この前帰国したんだって。わー、本物はやっぱオーラ違うな」なんて口々に言っている。
自然と俺たちの視線も騒ぎの中心に集まっていた。ん? あそこにいるのって……
「雛瀬さん?」
「ショーンくん、こんばんは」
「あ、やっぱり雛瀬さんでしたか。こんばんは、こんなところで会うなんて奇遇ですね」
「ふふ、GPSで追跡したからね」
「へ?」
「なんでもないよ。それより、そいつらは誰?」
そいつら、と雛瀬さんが伊波くんとナンパお兄さんを交互に指差した。
そこでようやく、俺は自分が絶体絶命のピンチを迎えていることを悟った。
これはアレだ、浮気現場を抑えられちゃったようなものだ。いや、正確には誰ともお付き合いしていないわけだけど、雛瀬さんとは他のちんぽと浮気しないと約束してしまっているのだ。覚えてないけど、伊波くんとも約束しているみたいだし。
うーん、これはいわゆる詰みというやつかもしれない。
「ははっ、面白ぇじゃん」
巻き込まれただけのナンパお兄さんは、なぜだかこの修羅場を楽しんでいるらしい。うーむ、この人なら浮気とかめんどくさいこと言ってこなさそうな気もする。腕っ節も強そうだし、この人に頼るのもありかもそれない。
「ショーンくん、他の男なんか見ないでよ」
お兄さんに助けを求めようか迷っていれば、ぎゅっと背後から伊波くんに抱き締められていた。
ああ、やっぱり伊波くんの精気は極上だ。たった一食の関係で終わってしまうのは悲しいし、伊波くんに助けを求めるのもありかもしれない。
「僕、言ったよね。浮気したら監禁して僕なしじゃ生きられないように調教するって」
雛瀬さんの目は本気と書いてマジのやつだった。これはいけない。俺の淫魔センサーが、この人に逆らってはいけないと警告している。しかしながら、雛瀬さんについて言ったら二度と日の目を拝めないような気がする。
ふーむ、どうしたものか。雛瀬さん、伊波くん、お兄さんと交互に見て、いいこと思いついた!と手のひらを打った。
「せっかくですし、4Pするのはどうでしょうか?」
「は?」
誰の声だったかわからないけど、底冷えするような恐ろしい声だったことは確かだ。ああ、やっぱり人間って怖い。
妙案だと思ったのは俺だけで、むしろ事態を悪化させる一言だったらしい。淫魔の俺の倫理観は、人間界ではちょっとズレているのかもしれない。
ここはもう、下手な言い訳はせず素直に謝るほかない。
「ごめんなさい、俺淫魔なので、エッチなことには抗えないんです。この通りです、許してください!」
伊波くんに抱きしめられているから、残念ながらジャパニーズ土下座はできない。代わりに、限界まで頭を下げてお詫びした。
悪魔に頭を下げさせるなんて、最近の人の子はすごい。なんて、呑気なことを思っていられたのはここまでだった。
「よくわかんねぇけど、お前のこと気に入ったから俺のモンにするわ」
「俺まだガキだけど、大学出たらいいとこに就職して養うよ。だから俺を選んで?」
「ショーンくん、僕が最初で最後の男だって言ってくれたよね。ショーンくんはいい子だから、約束破るわけないもんね?」
「えっと……」
どうしよう。誰を選んでも血の雨が降ることになりそうだ。
俺はただ食事をしていただけなのに、一体なぜこんなことになってしまったのだろうか。やっぱり俺はどうしようもないへっぽこ淫魔なんだな。己の不甲斐なさを嘆きながら、空気を読めない腹の虫だけが、極上の精気を求めてぐーと元気よく鳴いた。