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ザクロとざくろ その2(裏)

ザクロとざくろ その2(裏) (概要) ざくろさん(グルナディエ)は、全長100km以上の身体のサイズと巨大化能力が武器の、元宇宙警備隊的な組織の隊員。 以前に壊滅させたデカイゼ人の残党が地球に居る疑惑があるので、売れないアイドル活動の合間に独自に調査をしようとします。 13000文字位 シュリ、ギガ、踏み、破壊、ほのぼの 10万倍位、10分の1位 ※『ザクロとざくろ その2』のざくろさん視点の話となります。 1.数年前の話 地球という、微生物サイズの人間達が住んでいる星がある。 小さくて無力な地球人たちを、食用や玩具と考えている種族は宇宙には多いので、地球という星は『微生物保護法』で厳重に保護されている。 それでも、高値で取引される地球人を目当てに、地球を訪れる種族は少なくない。 デカイゼ人も、そうした種族で、地球人の百倍程のサイズ(宇宙標準)であるデカイゼ人達は、地球人を玩具や食料として扱っていた。 さらに、高い擬態能力と生命力を持つ彼ら、彼女らは、種族自体が危険種族として宇宙では認識されていた。 ある日、そんなデカイゼ人の集団が、集落の一つに集っていた。 その人数は数万人程と、結構な集まりである。 普段は自由気ままに、散り散りになっているデカイゼ人達だが、こうして集まるのは珍しい。 「あはは、地球人の男の子は、小さくて可愛いから、何百匹かは自分用に持って帰ってもいいわよね?」 「そうだな。俺は女の子を持って帰るぜ」 集落の片隅で、戦闘用の擬態の準備をしながら、デカイゼ人のカップルが楽しそうに話している。 こうして、デカイゼ人達が集まったのは、地球人の大量捕獲と遊戯が目的だった。 デカイゼ人の男は、地球人の女が目当て。 デカイゼ人の女は、地球人の男が目当て。 多くのデカイゼ人達は、そんな風に、地球人たちを販売用や玩具用に持ち帰る事を楽しみにしている様子だった。 戦闘用の擬態を準備しながら、デカイゼ人達は浮かれていた。 一言で表すなら、それは祭りである。 今、ごく一部の例外を除いて、宇宙に散っているデカイゼ人達のほとんどが、祭りの為に集落に集まっている。 地球人が絶滅しない程度に派手に襲撃して、お持ち帰りしようという祭りだった。 その後は、また宇宙中に散り散りに逃げるのである。 …こんな事、やっぱり良くないんじゃないかな? 集まってはみたものの、罪悪感を覚えるデカイゼ人達も居たが、それはごく一部だった。 実際、地球人に比べると100倍サイズの巨人であるデカイゼ人達が、さらに戦闘用の擬態を装備すれば、地球人の力や科学力では傷一つ付ける事は出来ないだろう。 そんな、一方的な虐殺に、流石に戸惑いを覚えるデカイゼ人達も一部には居た。 ともあれ、そうして、彼ら、彼女達は集まっていたのだが… ドーン! デカイゼ人達の集落を、爆音と衝撃が襲った。 何か、巨大な質量が、集落の真ん中に落ちてきたのだ。 爆心地付近に居た不運なデカイゼ人は、その強靭な身体も役には立たず、跡形も無く消し飛んでしまう。 コアさえ無事なら擬態で身体を作り直せるデカイゼ人も、コアごと吹き飛ばされてはどうしようもない。 離れた所に居たデカイゼ人達は、振動に驚きながら状況を確認しようと、集落の中心付近の様子を見た。 そこには、宇宙空間まで届くかと思うような巨大な柱が2本そびえ立っていた。 異様な光景だった。 「デカイゼ人の皆さん。  あなた達は、『微生物保護法』に違反したので駆除します。  これは決定ですので、あなた達の答えは必要ありません」 淡々とした若い女の声が上空から響いてきて、巨大な2本の柱が彼女の足である事をデカイゼ人達は知った。 大きすぎるが、確かにそれは黒い靴を履いた少女の足の形をしていた。 巨人の少女が着ているのは、セーラー服と呼ばれる地球の少女の服に酷似している事を、地球襲撃を準備しているデカイゼ人達は気づいた。 デカイゼ人達を見下ろしている顔も、セーラー服と呼ばれる服が良く似合う、可愛らしい地球の少女の顔である。 地球人? いや、そんなはずはない。地球人が、こんな巨人であるはずがない。 彼女の姿は、デカイゼ人達から見ても異様な大きさだった。 デカイゼ人達の集落に並ぶビルも、彼女の足指の大きさにも満たない程の高さしかないのだ。 「ス、スゴイヤ人か?」 「で、でも大き過ぎるよ…」 デカイゼ人のカップルたちは、震えながら巨人を見上げた。 宇宙広しといえど、これ程のサイズの種族は、スゴイヤ人しかあり得なかったが、それにしても大き過ぎた。 スゴイヤ人は1000倍サイズ程の巨人と聞いていたが、今、集落の真ん中に降り立ち、彼らを見下ろしている巨人は、そんな程度の大きさでは無かった。 「うふふ、微生物の分際で、微生物で遊ぼうとするから、いけないんですよ?  戦っても逃げても無駄ですから、好きにしててくださいね」 女子高生風の巨人は、少しからかうように言いながら、地面の様子を見渡していた。 …念のため、戦闘用のサイズになって来てみたんですけど、デカイゼ人さん達も、流石に逃げちゃいますかね? 巨人の少女…宇宙警備隊的な組織の隊員、グルナディエは、恐れをなして一斉に逃げられる事が、少し不安だった。 デカイゼ人達が逃げ出した場合は、星の周囲で待ち伏せしている宇宙警備隊的な組織が駆除する事になっているのだが、それでは、グルナディエの楽しみが無い… …まあ、とりあえず、お仕事を始めますか。 足元に広がる微生物たちの街は、彼女にとっては小さすぎて視認する事も難しい。 その為、彼女の右目には拡大鏡のような物が装備されている。これなら、微生物たちの様子もよくわかる。 グルナディエは、デカイゼ人達の集落を観察しながら踏み潰していこうかと思っていたが… 「ちきしょう、ふざけやがって!  いくらスゴイヤ人だからって、一人で戦闘用の擬態を装備したデカイゼ人を相手に出来るわけないだろうが!」 グルナディエの巨大な姿を見てパニックに陥っていたデカイゼ人達は立ち直り、好戦的な本能をむき出しにしていた。 その気になれば、星ごと壊す事も出来ると言われるデカイゼ人達の擬態である。 ある者は翼のような擬態で空を舞い、ある者は機械的なロケットのような擬態で飛び立った。 統一感は無かったが、一斉に暴れて星を壊したという実績もあるデカイゼ人達である。 星よりは小さなスゴイヤ人に恐れを抱いたのも少しの間だった。 無数のデカイゼ人達は、グルナディエ一人に、寄ってたかって襲い掛かかる。 …うわ、思ったより凄いですね。 デカイゼ人達の戦闘力は、グルナディエの想像を超えていた。 驚いた彼女は、怯えたように目を閉じて口を閉じてしまう。 数万人のデカイゼ人達の群れは、彼女の身体を霧のように覆いつくしてしまう。 せっかく、彼女がお気に入りだった地球の学生服を模した服も、あっという間に、切り刻まれて焼かれていってしまう。 …あー、お気に入りの服だったのに… グルナディエの将来の夢は、地球に行ってアイドルになる事。 地球に住む地球人達は無力な微生物に過ぎないのだが、保護対象にもなっている、その可愛さは彼女にとっても、あこがれだった。 鼻の辺りが、むずむずする。 デカイゼ人達は、彼女の鼻や耳、陰部や肛門から、体内にも侵入しようとしているようだった。 でも、それが一体何だというのだろう? …ちょっとドキドキして楽しくなってきましたね。 少し余裕の出てきたグルナディエは、目を開けて、にっこり微笑む。 「無駄だって、言いましたよね?」 彼女が口を開き、言葉を発すると、その風圧で周囲のデカイゼ人達は吹き飛ばされていった。 「うふふ、私の中に入りたいんですか?  エッチなデカイゼ人さん達ですね」 言いながら、彼女は口を開き、デカイゼ人達を空気ごと、吸い込み始めた。 パニックになったデカイゼ人達は逃げようとするが、彼らの羽根やロケットもグルナディエのブラックホールのような呼吸の前には、何の役にも立たなかった。 鼻の奥や喉で、吸い込んだデカイゼ人達が暴れているのを、グルナディエは心地よく感じた。 やがて、彼らは彼女の体内に吸収されるだろう。 グルナディエのセーラー服は切り刻まれていたが、彼女自身の身体には何の傷もついていなかった。 「あら、私の大事な所に居るのは、男のデカイゼ人ばっかりみたいですね。  そんなに魅力的でしたか?」 グルナディエが右目の拡大鏡で自分の陰部を拡大すると、数百人のデカイゼ人の男達がまとわりついているのが見えた。 彼らの身体よりも大きな陰毛に阻まれ、彼らは思うようにグルナディエの体内に侵入できないようだった。 残念だが、デカイゼ人の力では彼女の陰毛を傷つける事は出来ないらしい。 「そうだ、私が手伝ってあげますよ」 グルナディエは残酷に微笑むと自分の股間に手を伸ばし、陰毛と格闘している男達をすり潰しながら陰部へと押し付けた。 プチ。 微かな感触と共に、恐怖や怒りの表情を浮かべながら男達が潰れていく瞬間を、グルナディエは楽しんだ。 …まあ、デカイゼ人さんの気持ちは、わかるんですよね。無力な微生物を玩具にするのって楽しいですもんね。 「な、なんだよ…ずるいだろ、こんなの…」 自慰を行うように、デカイゼ人の男達を弄ぶ彼女の姿を見て、1人のデカイゼ人の男は戦意を喪失して呟いた。 自分たちが、グルナディエの前では全くの無力である事。彼女にとっては玩具に過ぎない事を理解してしまったのだ。 「今更、逃げようっていうのは、手遅れだと思いますよ」 彼が最後に見たのは、残酷に微笑むグルナディエの巨大な瞳だった。 プチ。 グルナディエの手が、彼が飛んでいた当たりの空間を握った。 力を入れなくてもデカイゼ人程度の微生物は簡単に握りつぶせるが、グルナディエは渾身の力でそれを握りつぶした。 …あら、そろそろ限界でしょうか? デカイゼ人達の攻撃が急激に止むのを感じた。 勝ち目が無いとわかった彼らは、一斉に散って、逃げ始めたのだ。 その辺りの判断の速さは、さすが戦い慣れているデカイゼ人達である。 グルナディエは手を振って、逃げるデカイゼ人達を出来るだけ消し飛ばした。 …まあ、この星は宇宙警備隊的な組織が完全包囲していますからね。パニックになったデカイゼ人が逃げるのは不可能ですよ。 逃げるデカイゼ人達は仲間に任せて、グルナディエはデカイゼ人達の集落の処理を始める事にした。 ずしん! 彼女の巨大な足は、デカイゼ人の集落に並ぶビルを更地にするのに充分な大きさだった。 デカイゼ人達が何万年もかけて作った集落は、ほんの数分で彼女の足で踏みにじられていった。 「やっぱり、ばちが当たったんだ…」 今回の祭りに罪悪を感じ、グルナディエの巨大な姿に怯え、最初から集落に隠れていた一人のデカイゼ人は、楽しそうに街を踏み潰すグルナディエを見上げていた。 やがて、彼女の足が彼の頭上を覆った。 グルナディエの拡大鏡は、彼の様子をしっかり見ている。 怯えるデカイゼ人の様子は、彼女を喜ばせるだけだった。 …今更泣いても、悪い子は許してあげません。 グルナディエは迷う事無く、足を振り下ろした。 ああ…楽しいな。微生物を虐め殺すのは楽しい。 …プチ。 命乞いをする無防備な相手を踏み潰すのは、本当に気持ちいい。 そうして、生きているデカイゼ人が居なくなるまで、グルナディエは丹念に街を踏み潰していった。 その日… 祭りに集まった数万人のデカイゼ人達は、グルナディエと宇宙警備隊的な組織によって、全員が処分された。 2.数日前の話 …などという事もありましたね。 地球で入手したおうちで、数年前の出来事を3人称で振り返った私は、動画の配信開始ボタンをクリックしました。 グルナディエと名乗っていたのも、今は昔の物語。 今の私は地球のアイドル、『星川ざくろ』。それ以上でも以下でもありません。 アイドル、アイドル、楽しいな。 というわけで、今日は、地球の素晴らしい食事を配信する事で、みんなに喜んでもらおうと思っています。 米と言う植物を煮込んだ、『ご飯』という、素晴らしい料理。これは、宇宙でもトップレベルと言えます。 白米を入れた茶碗を三つほど並べて、私はご飯の配信を始めます。 地球に住んでから1年程になりますが、思ってた以上に地球は快適でした。 まず、地球人と同じ微生物サイズになっていても、地球人の力では私を傷つける事は不可能だから極めて安全です。 物価も安いので一生遊んで暮らせそうです。 あと、ご飯も美味しいし、アイチューブとかいう動画サイトは、見ているだけで永遠に楽しめます。 地球万歳。地球最高。 数年前、グルナディエと名乗ってた頃に、地球の襲撃を計画していたデカイゼ人共を絶滅させたのは、本当に正解でした。 デカイゼ人は宇宙の害虫ですね、やっぱり。 あとは…何と言うか、もう少し、私の動画や配信の視聴者が増えてくれると良いんですけども。 それが、私の2つの悩みのうちの1つです。 今、私の『地球のごはん万歳』配信を見てくれてるのは、どうも5人のようです。 いつも見てくれる、『地球人A』さんと『宇宙人A』さんと、他に3人。 もうちょっと増えてくれると良いな…と。 『地球人A』さんと『宇宙人A』さんには、お会いしたいとメッセージを送ってみましたので、楽しみです。 まあ、ご飯が美味しいんで、とりあえず幸せです。 もぐもぐ(擬音)。 「それでは皆さん、今日もありがとうございました」 ご飯を食べ終わった私は、配信を終了しました。 楽しいな。明日もご飯配信、やろうかな? などと考えながら配信を終え、食器を片付けた私は、アイチューブで保存してある動画を再生します。 …うーん、この動画、、何度見ても、何度考えても意味が分からなくて気持ち悪いです。 この動画が、私のもう1つの悩みでした。 動画の中には、暗い夜の闇を背景に、全長1500メートル程の『私』と、怪獣的な何かが映っていました。 これは、半年ほど前の映像で、怪獣的な何かが地球に現れた際の動画です。 怪獣は全長150メートル程の微生物サイズなのですが、さらに微生物の地球人にとっては危険な存在です。 この怪獣は宇宙警備隊的な組織の記録にも載っていないので、一体何なのかは不明なのですが、ともかく私は困りました。 別に、私が戦闘用に巨大化するまでもなく、元のサイズに戻れば問題なく駆除できる程度の微生物なのですが、それでも地球換算で150キロメートル程の私の身体は、地球にとって大きすぎます。 私が怪獣を踏み潰すのは簡単なんですけども、それでは地球の微生物達も、まとめて踏み潰してしまう事になります。 かと言って、丁度良い大きさに身体のサイズを調整して…なんて器用な事、デカイゼ人じゃあるまいし出来るはずもありません。 というわけで、微生物程度の相手をどうして良いかわからず、私は戸惑っていたんですけど… どういうわけか、1500メートルサイズの『私』が現れて、楽しそうに怪獣を踏み潰してしまいました。 そんな『私』を私は動画で見ています。 頭の上に、『?』マークが浮かぶ現象というのは、こういう時に起こるのでしょう。 冷静に考えると、これだけ高度な擬態能力で私に成りすましたり、身体のサイズも変えられるのなんて、デカイゼ人位のものです。 宇宙の害虫、デカイゼ人共…生き残りが少数居るとは聞いていましたが… でも…だけど…一体何を考えてるんですか?? 『私』の姿をして、地球人を守るかのように微生物怪獣を駆除する、このデカイゼ人の意図が全く分かりませんでした。 どう考えても、このデカイゼ人は地球を助けてくれたとしか思えないのです。 一応、宇宙警備隊的な組織にも、デカイゼ人らしき存在が地球に居る事は報告しましたが、あちらでも状況は不明のようです。 わかりません。これは、だめですね。 『微生物には微生物』という言葉が、確か地球にもありました。 私は、この偽者の『私』を調べるために、地球の微生物達のお力を借りる事にしました。 と言っても、地球の微生物達に頼れる相手も居ません。 かろうじて思いつくのは、いつも私の配信を見てくれる、お二人… 『地球人A』さんと、『宇宙人A』さん位なものです。 …ダメ元というやつで、聞いてみましょう。 『ざくろさんのファンの人と会いたいです』 というようなメッセージを、私は、2人の微生物たちに送って、了承の返事をもらう事が出来ました。 お2人に、事情をお話して調査を手伝ってもらえないか聞いてみましょう。 彼らと、お会いするのは来週の日曜日。 そういえば、地球の微生物達とちゃんとお話しするのって、初めてかもしれない。 …なんでしょう? ちょっと、ドキドキします。


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