私、縄原麻美の朝は早い。日が昇る前には目を覚まして身支度を進める。“外面”が大事になる職業故に、化粧の一つさえ手を抜くことはできないわ。
朝が早いとは言え、悪いことばかりではない。スーツに着替え終え、庭園を眺める。涼しい風が吹いてきて朝日も次第に登り始めていた。心が落ち着くわね。
そろそろ朝の情報番組も始まる頃だ。朝ごはんの準備をしないと。
今日は和食。ご飯と味噌汁、卵焼きと納豆。まぁ庶民的なご飯と言えるわね。あまり贅沢は好きではないし、食費より拘束道具の手入れにお金をかけたいもの。
私は机を囲むように3人分のご飯を用意した。
「さぁ、元気をもらいにいきましょうか」
彼女たちのことを思い浮かべたら気持ちが晴れやかになった。
私は地下牢への階段を下り、扉を開けた。
「縄原…ごめんなさい…謝るから…と…トイレいかせて……」
「すみません。優奏がお水と夜食を食べすぎちゃって…もちろん大人しく縛り直されますし、縄原さんが希望なら私がローターだってつけます。だから…優奏をトイレに行かせてください。」
地下牢ではとても可愛い姉妹が縛られていた。昨晩、勝手に侵入してきたからオシオキで縛って監禁していたのだけれど、悪いことをしてしまったわね。ペットに餌を与えるように水と炒飯を差し入れてあげたのだけれど排泄に関しては失念していたわ。
「ぁう…縄原ぁ……」
「ゆ、優奏…!縄原さん、お願いです。ローターだけじゃダメですか…?ボールギャグでもなんでもつけます。優奏を助けてください…!」
和奏ちゃんは妹ちゃんのためになんでも受け入れるつもりなのね。本当に健気で可愛いわ。この前買ったニップルクリップでもつけてあげようかしら。
なんて、そこまでの外道じゃないわ。
〈ブチィ〉
「え……」
妹ちゃんは私がクナイで縄を解いたことに驚きを隠せていなかった。
「漏らされても迷惑だからね。トイレの場所は分かるでしょう?」
「そうだけど…縛ってなくて良いの?」
「あら、縛られていた方が良かった?」
「いや…見られたくないし…」
「ふふふ、代わりに和奏ちゃんを預かってるから逃げようなんて思っちゃダメよ。また縛られに戻ってきなさい。」
「うん…ありがとう縄原。」
妹ちゃんは急いで地下牢から出ていった。
「あの…その…ありがとうございます…」
自分たちを縛り上げた張本人に感謝を述べている。こういうところが本当に可愛いのよねぇ。
「そういえばさっき、ローターでも猿轡でもなんでも受け入れるって言ってたわよねぇ」
「っ…言いました……」
「どうする?」
「っ……縄原さんが命じるなら付けます。ローターもボールギャグも…でも私だけ。優奏は縛りだけで許してください…」
「健気ねぇ。なんならニップルクリップも追加しようと思っていたのだけれど、妹ちゃんも一緒に受け入れるって言うならニップルクリップは辞めてあげても良いわよ」
「っ…ニップルクリップ……!?ダメです…アレは優奏には早すぎます……私が…私一人で受け入れます…」
「あら?ニップルクリップを知ってるのねぇ。しかも味わい済みなの?ふーん…進んでいるのねぇ」
「っ……///」
和奏ちゃんは顔を真っ赤にして俯いていた。だめ…本当に可愛いわ。貴女が頻繁に夜中の時間帯に自慰行為をしていたのは知っていたけど結構際どいこともしているのね。
「ふふっ…大丈夫よ。そんなことしないから。痛い攻めは私も嫌いだから」
そんな話をしていると妹ちゃんがトイレから戻ってきた。
「……はい…」
妹ちゃんは私の目の前までくると両手を後ろ手で組んで、私に向けてきた。
「あら、素直じゃない。」
「……縛ってよ…」
だめ。本当に素直で良い子たちだわ。私の計画にさえ賛同してくれるなら素晴らしい仲間として迎え入れてあげるのに。
「良い心がけね。お望み通り、後手縛りをしてあげるわ。」
妹ちゃんは無抵抗で縛られてくれた。でもこの先のことがあるから簡易的な縛りで留めておいた。
「それじゃ、和室まで行きましょう。」
私は二人の縄尻を持って一階の和室まで連行した。
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〈ブチィ〉
〈ブチィ〉
和室まで到着したところで、姉妹の縄を切った。
「え…?」
「どうして…?」
姉妹は困惑の表情を浮かべていた。
「あら?ずっと縛られていたかった?」
「い、いえ…そういうわけでは……」
「貴女たちが侵入した罪は一晩中縛られていたことでチャラってことで、今の時間を持って開放してあげるわ」
「いいの!?」
「逃げようとせず大人しく縄を受け入れてくれたしね。あのまま縄の魅力に気づいて『一生縛ってください』って言ってくれれば最高だったのだけれどね」
「ふん…そんなことするわけないじゃん。縄原のくだらない計画なんて私たちが潰してやるんだから。ね、お姉ちゃん!」
「はいです!」
それでこそよ。貴女たちを縄の魅力で屈服させてこそ計画は完遂されるのよ。
「貴女たちも今日は学校でしょ?朝ごはんを用意したから食べていって。なんならシャワーも浴びてく?」
「良いのですか!?昨晩から縛られてたくさん汗をかいてしまったので助かります。」
「ふん…縄原のことだから媚薬入りのご飯なんじゃない?シャワーも、服を脱いだ瞬間を狙って縛ったりして…」
「こら!善意に対してその考えは良くないのです。縄原さんはそんな卑怯なことはしませんよ」
「この前、睡眠薬を盛られて光姫さんたちと縛られたじゃん…」
「う…」
そう言えばそんなこともあったわねぇ。
「安心しなさいな。ご飯には何も盛って居ないし、貴女たちがお風呂に入ってる頃には出勤しているわ」
「それなら…まぁ……」
「ほらほら、早く準備しないと遅刻するわよ」
「優奏、急いで準備するのです!くノ一として遅刻はナンセンスなのですよ」
「くノ一関係ある?」
たまにはこんな朝も良いものね。
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「おはよう。」
「おはようございます。」
「あら、お久しぶりですね」
通勤途中、道ゆく市民たちと挨拶を交わす。少々面倒ではあるが、この積み重ねが支持率に繋がる。計画遂行のため市長の座を辞するわけにはいかないし、外面は愛想の良い市長を演じないといけない。
「あ、縄原だ〜」
道中、聞き馴染みのある声が聞こえてきた。
その声の主は衣山友梨ちゃん。古町姉妹の友達で私の計画を知る数少ない人物。そして友梨ちゃんと一緒にいたのは高浜光姫ちゃんと横河原沙希ちゃん。彼女たちも同様に私の本当の顔を知っている。幸いにも人通りが少ない通りで、周りに人が居ないため、私は本当の顔で彼女たちに対峙する。
「あら、ご機嫌麗しゅう?」
「うわ…縄原……」
怪訝な表情の光姫ちゃん。私も嫌われたものね。
「縄原は今から仕事?」
沙希ちゃんは私を覗き込むようにして尋ねた。この子と友梨ちゃんは比較的距離を詰めてくれるのよね。縛られるのが好きと言っていたし、もう少しで落とせそうね。
「ええ、そうよ」
淡白に返した。
「二人とも気をつけて…縄原のことだから隙を見て縛り上げようと考えているかもしれないよ」
光姫ちゃんは二人を守るように両手を広げて私を睨みつけた。
「さすがの私も白昼堂々のこんな通りでは縛らないわよ」
「ふん…どうだか……」
「それに、今日はもう二人も縛って疲れているのよ」
「え……」
光姫ちゃんの表情が徐々に青ざめていく。
「それって…」
「もしかして……」
沙希ちゃんと友梨ちゃんも先ほどとは打って変わって不安そうな表情を浮かべていた。
「ふふ、本当に可愛い姉妹よねぇ」
私はスマホを操作し、今朝地下牢で撮影した古町姉妹の写真を見せた。
「和奏!優奏ちゃん!!」
「そんな…昨日の夜から既読が付かないと思ってたけど……」
「これをわざわざ見せるってことは…」
友梨ちゃんの疑問に対して私は微笑んで返した。
「おあつらえ向きにみんな厚着でコートも着ているし、あはは、良いことを思いついたわ。」
カバンに麻縄の束が入っているのを確認すると3人を公衆トイレまで連行した。
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「ん…縄原……こんなことして…タダで済むと…んぁ…」
「股縄だけでもキツイのに…ローターは…ぁう…」
「こんな微弱で振動させるのは生殺しだよぉ…」
3人とも先ほどまでとは見た目は変わらない。しかし、そのコートの下は縄でギチギチに縛り上げられていた。後手縛りを施した上から亀甲縛りを基調とした縛りを追加し、股縄でローターを固定。全ての拘束は服の上からは見えないようにした。
「うふふ、大人しくしてくれたから縛りやすかったわ〜」
「人質をとっておいてよく言うよ!」
「人質?あ、和奏ちゃんたちなら普通に登校しているわよ」
「「「え、?」」」
「朝までは拘束していたけど反省し終えたから解放したのよ。さっきの写真は昨日の夜撮ったやつ。」
「え、なに…私たちはただ騙されて縛られただけってこと?」
「光姫ちゃん、違うわよ。私は騙そうなんて思ってないわ。貴女たちが勝手に勘違いしてただけよ」
「そんなのずるいよ〜」
「そーだそーだ!この緊縛市長!」
〈カチッ〉
「んぁ!?」
「いきなり強くするのやめて…」
反抗的な態度をとった沙希ちゃんと友梨ちゃんにお仕置きをしたところで、登庁時間に遅れそうなことに気がついた。
「あら、もうこんな時間。そろそろ行くわね」
「ちょっ…これどうするの!?」
「和奏ちゃんがそろそろ学校に着く頃だと思うし、なんとかして和奏ちゃんに頼んで解いてもらうのね」
「そんな、誰かに見つかったらどうするのさ!」
「さぁ、ヘンタイ女子高生って思われるだけじゃない?」
「もーー!最低!!!」
「adiós」
ローターに悶えながら文句を垂れる少女たちに手を振り、私はその場を後にした。あの子たちが頑張って学校までたどり着くまで見届けたいけれど遅刻は許されないわ。また今度弄ってあげましょう。
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「ん…デスクワークは流石に疲れるわね…」
朝から進めていた仕事に目処がついたため、コーヒーを抽出し一息つく。時刻は12時を過ぎようかとしていた。
「お時間よろしいでしょうか?」
市長室をノックし、男の声がした。
「ええ、どうぞ」
「失礼します。」
スーツを着た男が市長室へやってきた。この男は市役所の職員であり、私の部下の黒忍だ。私との主従関係を悟られないように接触は最低限にしているのだが、その黒忍がわざわざやってくるということは緊急の用事があるのだろう。
「どうしたの?」
「縄原様のことを嗅ぎ回る子ネズミたちを捕縛したのですが…」
「素性は分かる?」
「こちらになります。」
黒忍はスマートフォンを操作し、市役所地下にある秘密の地下牢の映像を写した。
『もう!お姉ちゃんが見え透いたトラップに引っかかったから捕まったじゃん!』
『し、仕方がないのです…!それに黒忍さんと対峙した時に縄を見せられた途端ドジって捕まったのはどこのくノ一でしょうね!』
『う…』
『縛られるのは怖いから萎縮するのは分かりますが、くノ一だったらそれに立ち向かってこそなのですよ』
『そ、そう!縛られるのが怖かったから仕方ないんだよ。決して縛られるのがタノシミダッタトカ…そういうことではなくて…』
『ん?最後の方が聞き取れなかったですよ』
『聞き取れなくて良いの!』
そこには後手縛りを施された古町姉妹が映されていた。
「よく捕らえたわ。この子達は私に任せて。」
「御意。」
私は高鳴る気持ちを抑えつつ、地下牢は続く秘密のエレベーターに乗った。
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「今朝ぶりねぇ。」
「な、縄原さん…」
「このっ…ヘンタイキンバク市長!可愛い市民を縛りあげるなんて最低!」
「不本侵入したのに被害者面は良くないわねぇ」
「う…」
妹ちゃんは縛られながらも反抗的な態度だった。それでこそ調教のしがいがあるのだけれど。
「お言葉ですが…私の友人に手を出したのは縄原さんの方です……!」
和奏ちゃんがまっすぐな瞳で訴える。
「あら、あの子達は無事に和奏ちゃんのところに辿り着けたのねぇ」
「ローターまで仕込んで……酷すぎます!」
「あの子たちから聞いてないの?私は和奏ちゃんたちが縛られてる画像を見せただけよ。それを勝手に勘違いして大人しく縛られただけなのよ」
「やり方が汚いのです…!」
「うふふ、善人を相手にしてるつもり?」
「………。」
和奏ちゃんは上手目使いで私を睨んでいる。本当に縄が絵になる姉妹ね。
「それで貴女たちは沙希ちゃんたちの仕返しのために忍び込んだ、と?」
「当たり前です。友達に手を出されてじっとしていられるわけありません…」
「でもそんなに嫌がってたかしら?特に沙希ちゃんと友梨ちゃんは縛られること自体がいやとは思えないのだけれど」
「確かに沙希さんと友梨さんは縛りに関しては寛容でしたが…シチュエーションというか…諸々と卑怯なのです!」
「それじゃ、どうしたら許してもらえるのかしら?」
「卑怯な手段で友達を縛ったことを謝ってください!」
「…たしかに騙すような真似をしたことは悪かったわ。ごめんなさい。」
私は深々と頭を下げた。
「え?」
「縄原?」
私は続ける。
「卑怯なことをして女子高生を縛って。本当にダメな大人ね。貴女たちにも酷いことをしてごめんなさい。私は…私は…」
「ごめんなさい…。私も言いすぎました…。沙希さんたちのことはともかく、今だって不法侵入して縛られていますし、私にも非があるのは確かです。」
「そうだよ。悪いことした罰としての縛りは受け入れるからさ。そんなこと言うのやめてよ」
「じゃ、古町姉妹の御公認ということで、これからも縛って良いってことね?」
「っ!?卑怯ですよ!泣き真似みたいなことして!」
「ズルい!たぬき芝居ヘンタイ市長!」
「言質はいただいたわ〜。つまり不法侵入分は縛って良いってことよねぇ。1日かけてじっくり調教してあげるわ」
「…調教……」
「何するつもりなの…」
怯えてる姿も可愛い。
「まぁまぁ、そんなに焦らないの。私も公務があるから定時まではここで大人しく待っていることね。」
そう言って姉妹の股縄にローターを挟む。
「それじゃ、後半日楽しむのよ〜」
私は英気を養って午後の仕事へ戻った。
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「な…縄原さん……これは流石に…」
「…ヘンタイ……」
古町姉妹は私の後ろで怯えながら呟いていた。仕事が終わり、私たちは電車に乗って帰宅する最中だった。すっかり寒くなってきて厚着をしている人もちらほら見かける。姉妹も例外ではなかった。お揃いの厚手のコートを羽織っていた。
しかし、そのコートの内側は縄によってギチギチに縛られていた。
「流石の体幹ね。電車が揺れてもいっさい寄ろつかないわね」
「吊り革に掴まれたらどれだけ楽だろうね…」
「うぅ…股縄が食い込んでそれどころじゃないです……」
「もう少しで駅に着くからそれまで頑張るのよ〜」
姉妹は歯を食いしばりながら必死に耐えていた。
「ん……」
「ぁ…ゃめ……」
姉妹が甘い声を漏らしている。ローターも強くないのにどうしたのだろう。
『はぁ…はぁ……』
姉妹の背後にスーツを着た中年の男が立っていた。その両手は姉妹のお尻に伸びていた。
「(痴漢ね…。いま助けると諸々の聴取の流れで和奏ちゃんたちが縛られていることがバレてしまう。申し訳ないけれど和奏ちゃんたちには耐えてもらうしかないわね)」
「ぁ…気持ち悪い……」
優奏ちゃんは涙を浮かべていた。それでもいま助けると私の計画が破綻してしまう。助けるわけないじゃない。
「…縄原さん……んぁ…助けて……」
ドゴォォォ
『ぐぁぁぁ』
気がつくと私は男を投げ飛ばしていた。
「恥を知りなさい。」
やってしまった。
感情に身を任せて…。これで計画を遂行できなくなってしまった。
周りがざわつき始めた。
私に気づいた。
「さすが縄原市長だ」と湧き立っている。
次の駅に着いたら警察が来て、聴取の過程で姉妹の拘束がバレて…。
あぁ…ドアが開いた。
乗客が駅員を呼びに行った。
もう、おしまいね。
「縄原さん!こっちへ!」
和奏ちゃんが私を先導する。
「黒忍たちに連絡して!私たちの変装くらいできるんでしょ!」
優奏ちゃんは私の後ろから指示を出す。
「あなたたち……」
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優奏ちゃんの指示に従い、黒忍たちへ変装を指示し、痴漢騒ぎは事なきを得た。
帰宅後、私は姉妹の縄を解いた。そして大きめの和室に案内し、姉妹に質問した。
「どうして私を助けたの?あのまま縛られた状態で警察に聴取されれば私の悪事を暴くことだってできたはずよ」
姉妹は互いに見つめ合って、和奏ちゃんが口を開いた。
「それは縄原さんが私たちを痴漢から救ってくれたのと同じ理由だと思います。」
「私と同じ?」
「はい。縄原さんも私たちを助けると全てが警察にバレてしまうと分かっていたはずです。それでも私たちを助けました。」
「えぇ…気づいたら身体が勝手に動いていたわ…」
「それと同じなのです。そこに理由なんてないのです。おかしな話です。縄原さんの悪事を暴いてやろうと躍起になっていたのにいざとなったら助けてしまいました。」
和奏ちゃんは「そうですよね?」と優奏ちゃんに確認した。
「まぁ縄原に借りを作ったまま決着をつけるのも違うと思ったしね。私たちを痴漢から助けてそのせいで縄原が失脚してもあまり嬉しくないからさ」
「…優しいのね」
「か、勘違いしないでよね!私は別に縄原を助けたかったわけじゃないから!借りを作りっぱなしが嫌だっただけだから!」
優奏ちゃんは赤面しながら訴えた。
「私も概ね同じ気持ちです。痴漢から助けてもらったお礼みたいなものと考えてください。」
「ありがとう。」
心からの言葉だった。
これから私は今までと変わらずにこの子達を縛っていけるのだろうか。私のしていることは本当に正しいのだろうか。
「それはそれとしてですね……」
和奏ちゃんが恥ずかしそうに切り出した。
「先ほど優奏とも話したのですけど……」
和奏ちゃんは優奏ちゃんに目配せをする。
「お姉ちゃん…恥ずかしがらないでよ。私だって超恥ずかしいんだから…」
二人は立ち上がり、改めて私と向き合った。
「その…先ほどの件はお互いに助けたということでチャラだと思うのです。…ですが市役所へ不法侵入した罰はまだ受けきっていないのです。」
「たしかに、調教の途中だったわね。」
「その…だから……えっと…」
和奏ちゃんはもじもじと恥ずかしがっている。それを見かねた優奏ちゃんが赤面しながら口を開いた。
「…縛ってよ……」
「え?」
「不法侵入した罰を受けるから私たちを縛ってって言ってるの!」
優奏ちゃんは両手を身体の後ろで組んで、私に背を向けた。
「ほら!お姉ちゃんも…!」
優奏ちゃんに促されて和奏ちゃんも赤面しながら両手を身体の後ろで組んで、私に背を向け口を開いた。
「…不法侵入した罰を受けさせてください…。私を縛ってください……」
あまりの出来事に流石の私も言葉を失う。
「あなたたち…何をしているか分かっているの?」
「…はい。敵である縄原さんに自ら縛りをお願いしています。」
「それは私の計画を受け入れているってことで良いのかしら?」
「勘違いしないで!コレは不法侵入した罰を受けるだけだから。縄原の計画なんてすぐにぶっ潰してあげるから!」
優奏ちゃんは大声で否定した。
「えっと…まぁ…その…、進んで縛られたいわけではなくて、悪いことした分のオシオキは受けないといけないかなと思いまして。大義名分があったとはいえ法を犯したのは事実ですし、見過ごしてもらって借りを作るのも違うのかなって…」
「そう!借りを作りたくないだけ!だからさっさと縛って調教でも何でもすればいいよ!」
本当にこの姉妹は…。
「それじゃ、お言葉に甘えてたっぷり調教させてもらうわね。」
私は麻縄の束を取り出し、姉妹に告げる。
「「っ…!?」」
まずは心から縛りあげようかしら。
「さぁ、もう一度縛りを乞いなさい。」
私の言葉に姉妹は一度見つめ合い、すぅと息を吸って口を開いた。
「「私を…縛ってください…!」」
「ふふ、ありがとう。」
心からの言葉だった。