はい、前回の続きです。
前回は「資料を集めるべし」と説きました。
ではどういった資料を集めるべきなのか?
資料集めの方向性としては、今から描こうとしている絵のタイプにもよります。
ですが、ひとつ共通して言えるのは「イラストだけを見るべからず」という事です。
前回も言った通り、世の中の創作物は現実にある物を分解・再構築した二次創作です。
どんな些細な物であれ、イラストのみではなく実写も見るべきだと考えます。
勿論自分が進みたい方向性によって、写実的なテクニックの介入度は変わります。
洋ゲーや洋画の設定画・コンセプトアートの様なフォトリアルな画風を目指すのであればライティング、質感の描き分け、デッサンなどしっかりと意識しないといけません。
以前描いたGOD OF WARのクレイトスさん。ゴリゴリですね。
しかし、日本のみの人気で考えるのであれば、フォトリアルな画風はあまり人気が無い(キャッチーさの無い)ものなので、重要度は下がります。
とはいえ、「下がる」だけであって「不必要」な訳ではありません。
デフォルメされていてもライティングは重要な要素ですし、
布と金属の質感が同じに見えてしまっては台無しもいいところです。
故に、イラストだけでなく、写真や映画、可能であれば現物を参考にしながら描く必要があるという訳です。
また、「知っていて要素を減らす」事と「知らずにその情報量でしか描けない」のは全くの別物です。
「どうしてそうなっているのか」を理解し、「このポイントを押さえれば要素を減らしても質感を表現出来る」という引き算こそが説得力を生む事になるのです。
更に言えば、今でこそデフォルメの効いた絵が流行りになっていますが、今後写実的な部分の重要度が上がっていく可能性は0ではありません。
そうなった時に改めて勉強するよりも、予め知識を取り入れておく事でスムーズに画風のシフトが可能になるでしょう。
さて、昨今のイラストにおいてかなり重要な要素と言えるのは「ライティング」です。
光と影の表現を効果的に使う事によってコントラストを強調し、より印象的に見せる事が可能になります。
因みに私はライティング知識がうっすいので毎回参考画像を探してヒィヒィ言いながら描いてます。
こちらは自分の中でもかなりライティングを意識した一枚です。
画面の約半分を影になる部分で覆う事により、明暗のコントラストを強調しました。
キャラを見せる為のイラストで顔は最重要ポイントですが、今回は影の中に位置しています。
そのままだと暗く見づらくなってしまいますが、胸にレフ板の役割を担わせ、日差しが胸に当たった事によって生まれた反射光を使い、影の中にある顔が明るく見える様にしています。
そういった細かな光の表現については今後の記事で語れればと思っております。
ライティングの資料としてよく絵描き同士の話の中で出てくるのは「映画」です。
因みにここで言う映画は邦画ではなく洋画を指します。邦画は役に立ちません。
映画は何百人というスタッフが集結し、画作りに磨きを掛けるコンテンツです。
ドラマティックなライティングのみならず、自然に見せながらもキャストを目立たせるライティング、恐怖感を演出するライティングなど、その技法は多岐にわたります。
勿論構図の参考にもうってつけです。
また、ドラマも昨今では非常に予算が掛けられていますので、参考になる部分はかなり多いでしょう。勿論洋ドラです。邦ドラなんて参考にしたら酷い事になります。
特に昨今人気の「マーベル・シネマティック・ユニバース」などは各分野のプロフェッショナルの集まりですので、ほぼ全ての場面で効果的な演出が用いられています。
一度ライティングや構図という観点で映画を観ると認識が変わるかもしれません。
twitterなどで人気を博すキャラ単体の可愛さ・綺麗さ重視のイラストなどでは、ライティングに加えてポージングが重要になります。
グラビアアイドルやコスプレイヤーさんの写真などを参考にすると良いでしょう。
上記のアルトリアオルタのイラストは海外のグラビア写真を参考にしながら、ライティングでコントラストを強調して描いた1枚です。
タグの効果もあり、twitterでは2.7万いいねを頂きました。
しっかりとカメラマンさんに頼んで撮影している写真は、被写体となるアイドルやレイヤーさんを最も目立たせるライティングを用いますので、参考にはうってつけです。
人気のレイヤーさんはその辺りのこだわりも強い方が多いので、メディア欄を漁り「おっ!」と思うライティングとポージングを持った画像を参考にすると良いです。
「こういうポーズを選ぶべし」と点を挙げるとするならば、「腰のくねり・捻りのあるポーズ」が観る側もグッとくるポーズではないかなと考えています。
女性らしさを感じる部位と言えば目立ち易い胸やお尻と考えるかと思いますが、腰回り・くびれなども重要な要素です。
そこを強調する様に描く事で、露出が低くても女性らしさは演出可能だと考えています。
上のオルタは若干のくねりで艶めかしさを演出しましたし、下のイシュタルも捻りを入れた事でお尻メインでありながら上半身も見せられる良いとこ取りのポーズになったと言えるのではないかなと思っています。
なお、このイラストはグラビアではなく可動式のフィギュアを参考にしてポージングを考えました。
その辺りも今後ご紹介します。
気付いたら長くなってしまっていたので、今回はこのぐらいで一旦終了。
まずは興味を持って頂くのが大事という事で、前回と今回は無料の全体公開という形にしました。
次回からは有料にすると思いますが、可能な限り役立つ情報を提供出来ればと考えておりますので、是非是非宜しくお願い致します。
次回も今回の続き、資料探しについて踏み込んでいく予定です。