平素は格別のご厚誼を賜り厚く御礼申し上げます。
「はぁ、憂鬱だわ・・・」
教室の中、物憂げにため息をつくサラミ。
ポトフちゃんとワトラが理由を尋ねると・・・
「日曜日にバイオリンのコンクールに出るんだけど、緊張して失敗しそう」
とのこと。
「私たちが応援に行けば緊張しない?」と、ポトフちゃん。
「ちょっとはしないかも・・・でもやっぱり無理かも・・・」
いつになく弱気なサラミに、ポトフちゃんはひとつの提案をするのでした。
そしてコンクール当日。
参加者がみんなぎりぎりまで練習する中、ひとりお手洗いに向かうサラミ。
『私とワトラとサラミで同じものを身に付けてたら、少しは心の支えになるかも』
そういってポトフちゃんが渡してくれた紙袋。
個室に入って開けてみると、そこに入っていたのは――
自分の出番になり、ステージに立つサラミ。
審査員に向かい一礼したあと、ピアノの伴奏に合わせ演奏を始める。
一見そつなく弾いているように見えるが、その心はもはや緊張するしないどころの騒ぎではなかった。
(なんなのよこの下着は~~~~!?!?!?)
お揃いと聞き、ブローチやリボンでも入っているのかと思ったら、まさかの品物。
(ばかじゃないのばかじゃないのばかじゃないの!!!!!)
羞恥心と怒りで顔を真っ赤にしながら、とにかく弾き切ろうと演奏に没頭する。
視界の端には、のん気に客席に座っているポトフちゃんとワトラが見える。
(ほんとに今あの二人もこの下着を履いてるの・・・!?)
ステージの目の前には審査員たち。奥には参加者の親たちも。
みんな真剣なまなざしで自分のほうを見ている。
(大人の人たちが私のこと見つめてる・・・私がドレスの下にこんな下着をはいてるなんて知らずに・・・)
(どうしよう、私わるい子だ、いけない子だ・・・!)
熱に浮かされぼんやりした頭で、それでもサラミはなんとか演奏を終え――
なんと優勝を勝ち取ったのでした。
後日談その1。
「普通のパンツを入れたつもりが間違えた!? え、じゃあ私だけがあれ履いてたの・・・!?」
後日談その2。
「長年審査員をしてるが、あの年齢であれほどムラムラさせる、色気あふれる音を奏でるとは・・・末恐ろしい・・・!」
それではまたお会いできる日までごきげんよう。
虹斯林
2025-04-21 13:12:29 +0000 UTC天魔銀
2025-04-21 12:43:34 +0000 UTC永搗れい
2025-04-21 11:03:42 +0000 UTCはぐ
2025-04-21 10:56:24 +0000 UTCゼンマイうるふ
2025-04-21 09:37:00 +0000 UTCユウノ
2025-04-21 09:26:13 +0000 UTCクルミ
2025-04-21 08:48:28 +0000 UTC