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春三番2025。

平素は格別のご厚誼を賜り厚く御礼申し上げます。



夜勤明け、家への帰り道、穏やかな春の日差し。

晴天なれど風つよし。

桜並木には桜の花びらが舞い散っていた。


そんな中、ひとりの少女が風の中たたずんで桜を眺めていた。




こちらと目が合う。

桜と同じくピンク色の服に身を包み、桜がよく似合っていた。


次の瞬間、大きく風が吹いた。




ふわり。

舞い上がるスカート。

ちらりとのぞく桜色のなにか。




さっとスカートを押さえる少女。

あぁ・・・と思わず残念そうなうめき声をあげてしまう。

少女はにやにやと不敵な笑みを浮かべ、声を掛けてきた。

「見ちゃったからには・・・ね?」

指を5本指し示す。渋沢さん5人・・・か。


財布を取り出した、その瞬間。




突如荒れ狂うつむじ風。

またしても巻き上げられるスカート、そしてさらにセーターまで・・・!

桜吹雪の中、見えそうで見えない景色を焼き付けようと、眼球が飛び出さんばかりの勢いで極限まで目を見開き――




「ああああああ!!! 目が!! 目がああああ!!!」

舞い上がった砂埃が大量に目に入り、両手で目を押さえムスカみたいな悲鳴を上げる。

地面に落ちる財布。

もだえ苦しむ自分を尻目に、財布の中身をごっそり抜き出し、走り去る少女。

涙を流しながらなんとか目を開くと、そこにはすっかり軽くなった財布だけが落ちていた。

あの景色の続きを夢で見られるだろうか――。

軽くなった財布と同じくらい軽い足取りで、家に向かい桜並木を歩くのだった。


それではまたお会いできる日までごきげんよう。

春三番2025。 春三番2025。 春三番2025。 春三番2025。 春三番2025。 春三番2025。

Comments

これ大好き

So

ありがとうございます。この春も強く生きられる気がします。

猫男爵@最新単行本10月予定

先生の描くこのイラストとファンボのおまけ話みたいなの好き

クルミ

春風さんほんとありがとうありがとう

天魔銀

春は何番まであってもいいものですね

wada314

せびりちゃんに何人の渋沢せんせいが拉致されたんだ・・・

はぐ

さいこう

メイド

全ての渋沢さんたちは犠牲になったのだ…。

がこんがこん


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