暴虐王女の国2-⑤
Added 2025-11-05 12:00:06 +0000 UTC⑤崩顔 ――ジジジジジジ…… 鞄の底部からゼンマイの仕掛けが起動する音が鳴り響いたかと思うと、肌に触れていた9枚の羽根が一斉にミシェルの足裏をくすぐり始めた。 「ひぎっ!?!? んひぃぃぃぃぃッっ!!!」 X字型に大股に開いた脚……その足元に置かれた2つの茶色い旅行鞄…… その鞄の中から浮くように飛び出した足の型に素足を拘束されていたミシェルは、自身の足裏に這い回る羽根先の刺激に悲鳴のような悶絶を零して顔を左右に振り乱してしまう。 羽根は9枚同時にくすぐりを開始したが、全てが常に足裏の肌を撫でている訳ではない。 その責め方は女王が言葉にした通り、然るべきタイミングで然るべき箇所を触るよう設計されている。だからミシェルが“触られたくない!”と強く思った箇所に羽根は先回りして意地悪く刺激し、彼女に休まりのないくすぐったさを味わせていく。 「ひぐっ! くぅぅ……くっ! っくっく……」 肌に常に触れている訳ではないから、触られる予測が立てられず油断した所に突然こそばゆさが走る。動きがランダムであるから刺激の想像も出来ずただでさえこそばい刺激が余計にこそばく感じる。 ミシェルはこの責めが開始されるや否や足裏から送られてくる耐え難いこそばゆさに身悶えし、唇を波立たせる様に歪めて笑いを堪えさせられている。 サワッ、サワッ、サワッ……っと、短い範囲を擦っては離れ擦っては離れを繰り返す責め方をしたかと思えば、自分の担当した範囲で円を描くようになぞりを入れる仕草を取ったり……急に素早く掃くように責め立てたかと思えば、今度はそれを労わる様に羽根先でゆっくりなぞって刺激したり…… 羽根だけの動きであるにもかかわらず多彩なバリエーションを持たせてくすぐって来るその責めにミシェルは肩と顎をプルプルと震わせて今にも笑いそうな態度を取ってしまう。 「どう? 足が全く動かせずに逃げられないから滅茶苦茶こそばく感じるでしょ?」 女王は笑うまいと藻掻くミシェルの姿を見て甘い吐息を吐きながら自身の胸を強く揉みしだく。 胸の揉み込みに呼応して女王の股間の方からはクチュクチュと湿った音が零れ、突っ込んでいた手の動きも徐々に速さを増していく。 「くぅ! くっっっ!! んぐくぅぅぅぅぅぅ!!」 絶え間なく送り込まれてくる“こそばゆい”刺激に必死に耐えようと顔を左右に振り乱して出そうになる声を我慢するミシェルだが、その淡々と足裏を羽根で撫でるという行為を繰り返す機械仕掛けの責めに人間の手とは違う無慈悲さを覚え我慢に亀裂を生んでしまう。 いくら我慢しても機械のくすぐりは休む事を知らないし疲れる事も手を抜く事もしない…… それが数秒や数分の出来事であれば耐えられるだろうけど、30分という長い時間休みなく続けられるとなると話は変わって来る。まだ始まって数十秒しか経っていないからか、30分という時間があまりに長い時間だと感じられる。 既に我慢するのが辛くなってきているというのにまだ数分も経っていないと自覚すると、残された時間が途方もない時間に感じられミシェルを絶望させてしまう。 こんな状態を30分も……? 後数秒だって耐え切れるか分からないこの刺激を……そんな長い時間耐え切るなど出来る筈もない。 足裏を刺激された途端にそう思えてしまったのだから、ミシェルは相当に追い詰められていると言える。 とても残りの時間我慢し続けるなど出来ないだろうと彼女は既に諦めの境地に達してしまっている。 「くふっ! ふっっふっ……くく……ぅく……くっくっく……んぐっっ!!」 羽根の動きはとにかく意地が悪い。 最も刺激に弱い土踏まずの箇所は最初はあまり刺激せずにその周囲からジワジワくすぐったくさせ、十分にくすぐったさが高まったと思えた段階で土踏まずの肌を3本の羽根先で集中的にくすぐって来る。その緩急つけた責めの妙技は、ミシェルに強烈なこそばゆさを与え彼女の笑いたい欲を存分に掻き立てていく。 勿論、土踏まずだけがくすぐったい訳ではない。その周囲の責めもミシェルにとっては耐え難い刺激の一因として意識に上がってきている。 カカトに近い肌をモジョモジョとくすぐられればゾワっとした寒気が体中に走るし、母指球の膨らみや小指球の肌をコソコソと引っ掻かれれば途端に異常な痒みが足裏を襲ってジッとしていられなくなる。 足指を順番に撫で回していく羽根の刺激もこそばゆくて堪らないが、足指の付け根を羽根先でサッサと掃いてくすぐる刺激に思わず悲鳴が出てしまう程に刺激が強い。 そういう刺激がランダムな順番で襲ってくるものだからミシェルの足は常にこそばゆさに溢れ、腹の底から笑いの塊を喉元まで押し上げられている気分にさせられる。 それが両足同時に行われているものだから、彼女の我慢がすぐに限界に達そうとするのは当然の成り行きだと言える。 もう我慢できない…… っと、ミシェルは何度も心の中で悲鳴を上げるが、その都度その声を掻き消すようにザックの言葉が頭を過り……ギリギリの所で彼女は笑わずに済んでいる。 “一緒に亡命しよう……”その言葉が過る度にザックの顔が浮かび口元に力が込められる。 『笑っちゃ駄目! 一度でもこの刺激に負けて笑ってしまったら……私は二度とくすぐりの刺激に逆らえなくなる。だから笑っちゃ駄目!! 苦しくても……この程度で笑う訳には……』 笑いが込み上げてくるたびにその様に自分に言い聞かせるが、足裏に送られるこそばゆさは時間が経つほどにその刺激の強さが増してくる。 同じように同じ箇所を触られても、最初よりも2回目の方が……2回目よりも3回目の方が羽根の刺激を強く感じられるようになってこそばゆさが倍増している。 同じ刺激である筈なのに……同じ箇所を触られているだけなのに……こそばゆくて堪らない。 足裏がどんどんと敏感にされていっているようで、自分の足なのにまるで自分の意志が宿っていないかのような錯覚さえ覚えさせられる。 「くっっふ! うぐくく……くぅぅっっ!!!」 くすぐったい…… 滅茶苦茶くすぐったい…… 羽根が触れた肌がおぞましい程に痒く感じられて自分の手で引っ掻きたい衝動に駆られる。だけど手は枷によって万歳の格好を強いられている為、痒い箇所を自分では掻く事が出来ない。それがもどかしくて堪らない……じれったくて気が狂いそうになるが、そうこうしている内に同じ箇所をまた羽根の先端がサワサワと愛撫してきて……痒かったところを更に強い痒みで上書きしていく。 痒みに痒みを重ねた肌は刺激に危機感を持ったかのように敏感になり、その次に触れて来た羽根の刺激を異常な“こそばゆさ”として認識して触られる事を拒否してしまう。だけど肌がいくら拒否しようと足裏は型の中で身動きが取れないよう施されているし、足は刺激を最大限に受けられるよう裸足の格好にされている為羽根の刺激から足裏を守る事は一切出来ない。 「はぐぐぐぐふっっふっ!! くふっっふ!! ンフ、ぅくくくくくくく……」 一度、羽根の刺激を“くすぐったい”と認識するともはや痒いと感じていた刺激は全て“くすぐったい”に塗り替えられてしまう。 くすぐったいと感じてしまったが最後、体中が“笑わせてくれ”と悲鳴を上げるように震えてミシェルの口元を緩ませにかかる。 可笑しくもないのに可笑しく感じる。笑える雰囲気でもないのに勝手に笑いが込み上げてきて、それを今すぐに吐き出したいと意思とは無関係の欲求が募っていく。 笑いたい…… この足裏をコソコソとくすぐる羽根の刺激に負けて、思いっきり口を開いて笑いを吐き出してしまいたい…… しかし、体は笑いたいと願っているにミシェルの意志だけが頑固に笑う事を拒否して笑う事を我慢している。 「くぅっふっっ、ふぐくく……んぐぅぅぅぅぅっぅ!!」 身体の欲求に逆らいながら我慢する事はとても苦しい行為だ。 ましてや“笑い”という自然に発する生理現象を必死に我慢しようと試みているのだから、身体への負担は彼女が想像していた以上に重く精神の疲弊も著しい。 『うぅぅ、ザック!! ダメ……私……笑っちゃう! これ以上……耐えられない!』 ジジジジとゼンマイが巻く音が鳴り響く中、唇を開かせようと圧をかける笑いにミシェルは顎を震わせて必死に耐えようとする。 手は何度も枷に抵抗しようと力を込めるが、手を降ろす事も左右に振る事も許されず無情な金属音を部屋に鳴らせてしまうだけに留めてしまう。 腰を振りたいとも思っていないが、くすぐったさが限界近くまで高まると少しでも気を紛らわせたくて不本意ではあっても自然と腰を左右に振る動きを取ってしまう。 その腰や尻を振る動作が女王には“自分を誘うダンス”のように映っていて、彼女の加虐心を一層煽って興奮を誘ってしまう。 だから女王は自身の性器と胸を弄りながらメイド達に顎を動かして無言の指示を送る。 メイド達はその合図を見て女王の指示を受け取ったと言わんばかりに頭を縦に振り、ミシェルの足元に置かれた鞄の方へ再び移動して腰を屈めて座り込む。 そして、ネジ巻の隣に用意されていた“強・弱”と書かれたスイッチに手を伸ばすと、弱に傾いていたスイッチを強の方に押し直して羽根の動きを変化させる。 『うぅぅぅ、ザック……ザック!! うぅぅぅ、ザック!! ゴメン……ザック、私もう……無理……っ!?』 パチンという音が鳴ってスイッチが“強”に傾き直すと羽根は一瞬動きを止める仕草を見せるが……すぐにギアが切り替わる音がガチリと鞄の内部から響くと、今までの優しい愛撫が嘘であったかのように羽根の動きが素早くなりミシェルの無防備な足裏を容赦なくくすぐり責めにし始める。 「ザ……ック、ふっ!? ふぐっっふ!?!?」 その激しくなったくすぐりの刺激にミシェルは一瞬頭の中が真っ白になって意識が飛ぶような錯覚を味わってしまうが、徐々にハッキリと刺激が知覚されていくと彼女は目の端に溜めていた我慢涙を一筋頬に伝わせて…… 「ぶはっッっっッっ!!!!」 っという豪快な吹き出しを行った後…… 「ぃっっひゃ~~~~~~~~はははははははははははははははははははははははははははははははははは、ひぎゃ~~~~っはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!」 っと、彼女はとうとう笑い出してしまった。 「ほひゃ~~~ははははははははははははははははははははは、ひゃだぁはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、やめっへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、くすぐったいぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!」 今までの我慢を全て放出するかのような勢いで、大口を開けて涙を流しながら…… 「イヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、やめでぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、こんなの耐え切れる訳ないぃィぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、ぁははははははははははははははははははははははは!!」 我慢できずに笑い出してしまったミシェルを見て女王はニンマリと満足に満ちた笑みを浮かべ、今まで以上に胸と性器を弄る手を乱暴に強くし自ら快感を得ていく。 「あ~~~ぁ、笑っちゃったわね〜? まだ5分も経っていないのに……情けない♥」 クチュクチュと股間を掻き毟る音と共に女王は笑い狂うミシェルを惚けるような目で見て、自身で生んでいる快感に背中をビクンと震わせて悩ましい声を上げる。 「あふっ♥ んっ♥ フフフ……素敵♥ やっぱり、我慢出来なくなって笑わされている美女の姿を間近で見られるのは格別ね……快感が桁違いだわ♥」 バスローブの隙間からピュッピュッと飛び出して来る女王の欲を具現化した液体は、玉座の下の床にはしたなく広がって染みを作り出していく。 その染みはやがて彼女が粗相をしたかのように大量に床に溜まりを作るが、女王はその事を気にも留めず無心に股間を掻き毟って出来立ての愛液を次々に床に降らせていく。 ミシェルは女王のその痴態を目の前で見せつけられている格好となっているが、彼女にはそれを咎める余裕などない。 先程の倍以上の速さでくすぐって来る羽根の猛烈なこそばゆさを足裏に受け、彼女は笑うこと以外に意識を向ける事が出来ない。 笑いを呑み込んで我慢し直そうと懸命になるが、一度切れてしまった緊張の糸はそう容易く張り直す事など出来ない。 一度“くすぐったい刺激”に負けてしまった心はそう簡単に立て直す事など出来やしない。 ミシェルはその事を痛い程に思い知らされ……笑ってしまった事を後悔する。 後悔し、自分の軽率な行いを反省しようとするが……その反省は形になる前に足裏から送られてくる“くすぐったい”刺激によって吹き飛ばされてしまう。 後悔も反省も……思考そのものも意図せず笑い飛ばしてしまう。 ミシェルが最も笑顔を見せたくないと思っていた人物の前で…… だらしなく……情けなく……ゲラゲラと……