こんにちは、庄名です。
今日は、先日Twitterで投稿したイラストにユーリちゃんがショートストーリーをつけてくれたので記事にしてみました。
最近、ショートストーリー用にこれを描く!というイラストを描けずにいるのですが、ちょっとした時に、「この絵にお話つけていい?」って言ってくれてすごく嬉しい気持ちになるのです。
そんなわけで(*’ワ’)
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『 いつでも、どこにいても。 』
これが夢だということを、俺は知っている。
俺が住むこの大地には、いくつもの桜の咲き誇るところなど、存在しているはずがないからだ。
「やっと会えたね」
さらさらと優しい風が吹くこの世界の真ん中に、桜色の頬をした少女が立っている。
言語は俺と同じ。けれど声は澄んでいて、ともすれば消えてしまいそうな儚さがあった。
俺は彼女を知らない。彼女が俺を知っているかどうかも、知らない。
ただ彼女は微笑んで、俺の存在を肯定していた。
「お前は誰だ?」
俺の言葉は声にはならなかった。
ただ彼女のいる方へと手が伸びて、宙を切る。
ずっとずっと遠くにいるので、それは当然だ。
だが、足はなかなか前へと踏み出せない。凍りついてはいないが、沼にとりこまれたように重い。
「大丈夫、私はここにいるよ」
囁きなのに、遠いところにいるのに、はっきりと耳に届いてくる声。
「キミが忘れても、この景色ごと、思い出せなくなっても、ずっと」
哀しみを孕んでいると思うのは、気のせいだろうか。
俺は何故か僅かに胸が痛む。そしてふと、昔の記憶の片隅に、確かに彼女が存在していた気がしはじめる。
「キミのことを見守ってる。いつでも、どこにいても。キミはだから、どこに踏み出しても大丈夫だよ」
ほら、と彼女が右手を真っすぐ横へと突き出した。
俺は思わずそちらの方を見る。ああ、あっちでいいんだ、と、俺は安心する。
足を踏み出そうと、思わず沼から足を引きずり出す。
すると、驚くほどあっさりと足は抜け、俺は新たな一歩を踏み出すことができた。
「でも、ここに戻ってくるのは、もう少しあとにして」
俺はその声を背に、ずんずん前に歩み続ける。
少しだけ、後ろ髪を引かれるのはまだ、あの咲き誇る桜の香りが届いてくるせいだ。
耳と鼻が、それに呼応するようにむずむずと痒くなる。
「ありがとう、夢に見てくれて」
けれど俺は振り返らない。
彼女がそう望むから。
俺は、今は、前に進んでいくときだから。
「キミのこと、いつでも、どこにいても。見守ってるよ」
彼女の声は次第に、同じ言葉しか繰り返さなくなる。
そして、段々小さくなっていく。
俺の髪ばかりが、さらさらと風に呼ばれて後ろにたなびいていくだけ。
「アリガトウ……」
まるで機械仕掛けみたいだ、と、俺は幼い日の玩具を思い出していた。
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4月は新しい生活を迎える人や、新たな気持ちになる事も多いと思いますが、
「大人」の時間が長くなってくると、新しい事や出会いが少し億劫だったり、
張り切るのが憂鬱だったり、新しい事を始める人が眩しかったり、
いつでも若い頃のように、ポジティブな気持ちばかりじゃないかもしれないですね。
でも、小さくても人を応援すると自分もポジティブになれる気がするから、いろんな物事を応援できるゆとりを持っていたいな。
この絵を描いた時期は私とユーリちゃんにとって、大事な友人に大きな出来事があって、応援と、祈る気持ちが大きかったです。
みんなにもあたたかい気持ちが伝わると良いなぁ!
春だし、たまには陽にあたってぽかぽかしましょうね。
それではまたね!🌸
庄名泉石
ななつ
2023-04-14 17:14:08 +0000 UTC