こんにちは!
しろたです。
今回は「シンプル背景」についての記事です。
(めっちゃ長いです。お時間のある時に読むのをオススメします。)
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目次
①この記事を書いた経緯
②背景の役割
③シンプル背景の役割
④まとめ
⑤追記
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①この記事を書いた経緯
Twitterやpixivを眺めているといろんな絵が流れてきます。
背景が詳細に描き込まれたイラストもあれば、背景は○や□などの図形でシンプルにまとめてあるイラストもあります。
ぼくはこのシンプルな背景を「シンプル背景」と(勝手に)呼んでいます。
シンプル背景って、描き手にとって「描き込まないから楽そう!」「これなら描けるかも!」って思うものです。
でも、いざ自分で描こうとすると「思ったようにならない」とか、一方で「なんかいい感じになったけど、なぜいい感じになったのかわからない」となります(ぼくはそうなりました)。
だから再現性が低く、感覚でいろいろと試すうちに時間がかかってしまったり…
(なんなら、具体的な背景を描いた方が早いんじゃないかと思うときもありました…)
シンプル背景でもなんとかして再現性を出したい!と以前から考えていました。
そして、最近やっと言語化ができ始めました。
この記事はその言語化をまとめたものです。
(ぼくが考えたことを文字として記したものです。)
なので、不正確な部分や考察が足りない部分があったり、真相と違う部分があるかもしれません。
読んでみて、ご自身に合う部分だけ吸収していただければ幸いです。
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②背景の役割
さて、前置きはここまで!
早速シンプル背景についての考察を…
と、その前に、
まずは"イラストにおける背景とは何か"から考えていこうと思います。
一旦シンプル背景は置いておいて…
キャラクターイラストにおいて、なぜ背景(詳細に描き込まれたもの)を描くのか?背景にどんな役割があるのか?から考えていきます。
背景の役割は大きく3つあるとぼくは思っていて、
「視線誘導」
「世界設定やキャラの個性を伝えること」
「見た人に特定の感情を抱かせること」
だと考えています。
1つ目「視線誘導」
視線誘導とは、イラストを見る人が、まずイラストのどこを見て、その次にどこを見て(視線が移って)、さらにその次にどこを見て、…っていうのを意図的にコントロールすることです。
イラストの見てほしい部分(多くの場合は顔や手、えっちな絵の場合はそういう箇所、など)を見てもらえるようにする手法だと思っています。(逆に言えば、見てほしくない所を注視せずにサッと飛ばしてもらえるようにする手法でもあります)
また、視線誘導は構図とも関わってきます。(後述)
ぼくのイラストを例に説明します。
このイラストは、
①三分割法(後述)で顔に視線が行く
②橋のらんかんの流れに沿って視線が画面右上に行く
③そのまま視線が画面外に逃げないように、飛んでる草(パーティクル)で視線を捕まえて、再び画面内をぐるぐるする方向に視線を逃がしている
④しっぽの流れで視線が画面外に逃げようとした所を、らんかんや左上の葉っぱによって再び顔に戻ってくる
みたいな流れで構成されています。
(「こういうことを全て意図的に考えながらラフを練ってます!!」って言えたらカッコイイんですけど、実際には偶然そうなったりすることも…)
2つ目「世界設定やキャラの個性を伝えること」
キャラクターの後ろに描かれた美しい背景、すごいですよね…。空や大地や草木、家やビル、異世界ならダンジョンや壮大なお城、などなど。
背景には、その世界設定を表現・強調してくれる役割があると思います。
例えば、羽織と日本刀を身につけたキャラのイラスト(背景無し)だけでもある程度伝わります。
そこに、さらに日本建築とかを背景として描き込むと、「このキャラはこういう世界に住んでるんだな」と見た人がその世界をより明確にイメージしやすくなり想像も膨らみます。
見る人はそこまで言語化できなくても、キャラと背景が噛み合って世界が"伝わる"ことで「あ、(この世界感)いいなぁ…」っていう感想が生まれるわけです。(たぶん)
また、背景でキャラの個性を伝えられます。
なんかフワッとしてますね。
例えば、かわいい女の子のイラストだとします。
そこにどんな背景を加えるかによって、その女の子から受ける印象が大きく変わります。
かわいいぬいぐるみやリボン、ふわふわのクッションなどを描けば、"The・かわいい女の子"っていう印象になりますし、
ドクロや怪しげな道具などを描けばダークで不気味な印象になります。
要するに、背景によってそのキャラがどんな個性のキャラなのかを誇張して(比喩的にも)伝えることができます。
3つ目「見た人に特定の感情を抱かせること」
これは2つ目に近いです。
演出ですね。
かわいい背景だと見た人は「かわいい!!」って感情になりますし、かっこいい背景だと「かっこいい!!」ってなります。(どうやったらかわいく、かっこよく見えるのかはここでは触れません)
または、キャラの見た目や性格はカッコイイけど背景はかわいい、そうなるとギャップ萌えみたいな感じになったり…
背景単体やキャラと背景の組み合わせによって、見る人にいろんな感情を抱かせられます。
つまり、演出です。
ということで、背景の役割は大きく分けて
「視線誘導」
「世界設定やキャラの個性を伝えること」
「見た人に特定の感情を抱かせること」
だと考えています。
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③シンプル背景の役割
じゃあ、シンプル背景の役割ってなんだろうって考えていきます。
(お待たせしました、ここからやっとシンプル背景のお話です。)
シンプル背景も背景である以上、詳細な背景と同じく
「視線誘導」
「世界設定やキャラの個性を伝えること」
「見た人に特定の感情を抱かせること」
の3つの要素があると思っています。
1つ目 シンプル背景における「視線誘導」
シンプル背景において、この要素が1番大切だと考えています。
シンプルな形や色で、「世界設定やキャラの個性を伝えること」「見た人に特定の感情を抱かせること」ができるとはいえ、限界はあります。詳細な背景に比べると、伝わる情報は圧倒的に少ないです。
となると、シンプル背景においてウェイトの大部分を占めているのが視線誘導だと思います。
ここからはイラストも交えて説明していきます。
例えばこのイラスト。
この背景に○を1つ置いてみます。
○の位置を変えてみます。
○の中央に顔が来るように配置してみます。
少しずらしてみます。
このように、どこに○を置くかだけでも視線の移り方が変わってきます。
今回は○ですが、□や☆なども演出したい方向性によって使い分けられると思います。
また、視線誘導は構図と密接に関わっています。
いろんな構図を使うと様々な効果が得られます。
・対角線構図を使う
・囲み構図を使う
・放射線構図を使う
写真や動画における構図の解説動画とかも、得た知識をそのままイラストに流用できるのでオススメです。
(このブログ記事オススメです↓↓↓)
他にも、いろいろなシンプル背景の絵がTLに流れてきます。
一部考察してみます。
・縦長の画面で、より縦を強調して動きを大きくする
・横長の画面で、より横を強調して水平方向に広がりを出す
・斜線で動きを出す
また、顔の周りの情報量を多くすると、顔に視線が行きやすくなります。(多くの場合)
・顔の周りの情報量を増やす
ただ、必ずしも情報量が多い場所に視線が行くわけではありません。
脳が「ここ重要ッ!!」と判断した場所に視線が行きます。(ぼくはそう考えています。)
(イラストにおいて大抵の場合は、脳が重要と判断した場所は情報量が多いです。なので結果として、情報量が多い場所に視線が行きやすい、そうなっていることが多いってことだと思います。)
2つ目 シンプル背景における「世界設定やキャラの個性を伝えること」
まずは世界設定について。
これは、その世界のモチーフのシルエットを描くと伝えられます。
お城、イチョウの葉、雲、など。
また、そのモチーフの色でも世界を連想できます。
空や海なら青色、イチョウ並木なら黄色、など。
次にキャラの個性について。
ひとくちに図形って言ってもいろいろありますよね。
○、□、△、☆、♡、などなど。
ここで、例えば♡と□だと、どちらがよりかわいい印象を受けるでしょうか?
ぼくの場合は♡です。
そういう"マークとしての機能"は強いですね。(☆だとキラキラした感じ、音符だと音色がある感じ、など)
3つ目 シンプル背景における「見た人に特定の感情を抱かせること」
ここでも1例、□と☆だとどちらがよりエネルギー(動きたくなる感じ)が強く感じるでしょうか?
ぼくの場合は☆です。
角が鋭角で、周りに向かってトゲトゲとエネルギーを発散しそうな感じがします。(個人的には)。
他にも、柔らかい印象を与えたいなら△よりも○を、などなど。
見た人にどういう印象を与えたいかによって使い分けられる気がしています。
今回は説明のために名前が付いている図形(○、□など)を使いましたが、もっといろんな"ぐにゃぐにゃな形"や"パキパキな形"など、付与したい印象によって様々な使い分けができると思います。
ということで、
シンプル背景を描くときは
「視線誘導」
「世界設定やキャラの個性を伝えること」
「見た人に特定の感情を抱かせること」
を考えて組み合わせていきます。
ときには複雑に、ときにはよりシンプルに。
見た人にどんな印象を与えるのかを考えながら演出していきます。
いくつか例として描いてみました。
主に視線誘導についての解説付きです。
シンプル背景を実際にイラストで使おうと考えたとき、視線誘導に加えて色の要素も考慮することになります。
色の効果や特性などは前の記事で解説しています。興味がありましたらご覧ください〜!
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④まとめ
ここまでいろいろな考えや手法を紹介してきました。
今回の絵はあくまで例です。楽しみながらいろいろ試してみるとおもしろいと思います。
それに理論はあくまで理論、実際の判断は自分の直感で行うことも多いです。最終的には直感で「これいい!!」って思えるのが本質を射抜いてたりします。
ただまあ、ゼロから直感だけで作るのはとても難しいです。ある程度考え方を知っておくと判断がしやすくなります。
この記事がその助けになれば幸いです。
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⑤追記
小説作家さん界隈で、『すべては物語に奉仕する』という言葉があります。
世界設定、キャラ、描写、セリフ、演出、…などなど、どんな要素でもその全てが物語を良くするためにあるべきだ、という考えです(だったと思います)。素敵な言葉ですね。
普段何気なくやっていること、流行りだからやっていること、そうしたらいいって言われたからとりあえずやってること。
じゃあ、それはなんのためにやっているのか、本当にそれで作品が良くなるのか。
やっているのが当たり前すぎて疑うことすら難しいんですよね…
でも、どんな当たり前のことでも、それを始めた人が必ずいるわけで。その人はなんとなくじゃなく、明確な意図と理由があってそれをやり始めたわけです。
ぼくたちが慣習でなんとなくやっていること、その意図と理由を知ったとき、「あぁ、そういうことだったのか…!!」とストンッという大きな音を立てて腑に落ちると思います。(この感覚を味わうと辞められないんです…)
"今までなんとなくやってきたこと" にも、ちゃんと意味があるんだなぁ、と理由を理解する。そして明確な意図を持ってその行為を用いていきたいなぁ…と思う日々です。
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おつかれさまでした!!!
今回の記事は以上です。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
(長文すぎるのに読んでいただいて本当ありがとうございました!!)
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この記事が少しでも役に立ちますように。