今回は完全新作で、『柔道部の場合』本編終了後の話です。
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作者:まに
その日、ルルイチ学園の柔道場は静かであった。
放課後の穏やかな日差しが、電気を落とした柔道場へノスタルジックに差し込んでいる。
ルルモエ学園の柔道部は強豪校として知られている。いつもであればこの時間は生徒達の活気ある声で溢れており、このように閑散とすることはない。
ただ、今日はわけあって柔道部は休み。
――そんな柔道場に、二人の女学生が佇んでいる。
その内の一人は、今にも我慢出来ないように火照った声で語りかけた。
「ねぇ刀和子……私と一緒に、死のう……?」
――日野刀和子(ひの・とわこ)はそんな呼びかけに、己も頬を朱に染めながらも眉根を寄せて困ってみせた。
さて、どうしたものだろう。
心中を提案する目の前の女子が、一度言い始めたら聞かない類の性格であることを刀和子はようく知っていた。
なにせ、この月崎鞘奈(つきさき・さやな)は刀和子の恋人だ。
学園に咲き乱れる無数の百合の花々。その花叢の中で、自分と並んで二輪の百合を成すのは鞘奈である。付き合いも長い。こうなった鞘奈の意思を曲げさせようとすることがどれだけ無謀であるか、彼女は嫌というほど分かっている。
しかし、肯定するわけにはいかない。
刀和子は自身も僅かに火照る吐息を、震わせながらに、ふ~…と息を吐いた。
「……だからそういうわけにもいかないでしょ鞘奈。
部長は『私達の後に殉死するのは許さない』ってはっきり言ってたじゃん」
「でも……でも私、あんなの見せられたらもう、我慢出来ないの!」
……やっぱり先輩達の影響、か。
察していた刀和子は顔を落としてもう一度、今度ははっきりと溜息を洩らした。
そして俯いて口をもごつかせながら上目遣いに、改めて鞘奈の顔を見る。
――今にも自慰でも始めそうなほどに発情し鼻息を荒げている鞘奈の顔に、三度溜息は熱く零れて。
そりゃそうだ……だって私もアレを見せられて滅茶苦茶ムラついているんだから、と。
普段、鞘奈の制止役でいる理性的な刀和子がそんな本音を洩らせるはずもなく、彼女は代わりに昨日の出来事を思い出すことしか出来なかった。
* * *
昨日。
それは、ルルイチ学園柔道部の伝説的な一年が終わりを告げた日であった。
ことの始まりは一年前、今は亡き先代の高等部3年生達が『地域大会初戦敗退』という柔道強豪校にあるまじき失態を犯してしまったことから始まる。
その際に部長を含む部員3人と顧問が屠畜された事件は今でも語り草であるが、今回の主題はそこにはない。
問題は、残された旧高2生達、つまり現高3生にかかるプレッシャーであった。
彼女達は例年以上に周りからの重圧をかけられつつも、尊敬する先輩らの無念を晴らせるよう、この一年、本気で部活に取り組んだ。
そして遂に先日、悲願の地域大会団体戦での『優勝』を成し遂げた――のだが。
その立役者となった部長の稲垣文夏先輩と副部長の氏原莉野先輩が自ら望んで屠畜されたのが問題だったのである。
* * *
それらの影響もあり、柔道部は暫しの休み。
今日の閑散とした柔道場の様相に繋がるわけであるが。
「ねぇ刀和子……先輩達、本当にどれだけ気持ちよかったのかな……?」
肉畜にとって、屠畜は最高の悦びである。
目標を成し遂げ人生の最高潮にいた二人の先輩が思い焦がれていた待望の屠畜によって逝くことが出来たことの至福は想像に難くない。
副部長である莉野は、愛する夫の手によって屠畜されたと聞く。
まだ学生の身でありながら、伴侶と呼べる最愛の人を持ち、その人の手で逝くことが出来たのだ。それは肉畜にとってこの上なく幸せな、正に理想と呼べる屠畜の一つと言えるだろう。
そして、部長の文夏の屠畜はと言えば――
「文夏先輩と芹理ちゃんの首吊り死体の、幸せそうな表情……
刀和子も見たでしょ? あんなに憧れる最期ってある……?」
……鞘奈の言葉に、刀和子は文夏の最期を思い返しつつ、心の中で首肯した。
文夏は、恋人であり、同じ柔道部に所属する阪部芹理と二人で首を吊って逝ったのである。
今朝、鞘奈と刀和子は他の部員達と共に、この二人の首吊り死体を生で見てしまったのだ。
「ね……だから私もあの二人みたいに、刀和子と首を吊って逝きたいの!」
――刀和子も、その欲求には強く同調していた。
あんなものを見せられて、憧れないわけはない。
現に、刀和子の身体も先日から信じ難いほどに疼いている。許されるのであれば、今すぐこの場でパンツを下ろして自慰に耽りつつ屠畜されたいのが本音だ。
しかし、そうもいかない。
「見たけど、部長言ってたでしょ。部員をこれ以上失うことは部にとって大きな損失だから、殉死は駄目って」
「……」
「そりゃ勿論、鞘奈の気持ちは分からなくもないよ。部員の皆だって、私だって同じだよ……部長に殉死したいって気持ちはある」
「だったら、刀和子!」
「だから、でも駄目だって話でしょ?」
柔道部の部員達は皆、文夏を深く敬愛していた。
もし彼女たちが自分の気持ちのままに文夏へ殉死していたなら、柔道部は文字通り壊滅状態に陥っていただろう。
だからこそ、文夏の最後の思いも尊重して、鞘奈を制止しなければならないと、刀和子はなんとか説き伏せようとする。
しかし、鞘奈は止まらない。
「でも、だからそう……えっと、これは殉死じゃないからいいの!」
「え」
「そう、殉死じゃなくて、ただの心中!
だから部長の遺志には反さないから大丈夫!」
「あ~……いやいや、それは流石に無理筋というか、さ~……」
「いいじゃん、ね、二人で逝こ? ね、ね、ね」
「いやだから、それは――」
「お願い、ね、好き、一緒に抱き合いながら屠畜されよ、刀和子……♡」
「……」
――本当に、困った恋人だ。
いつも、そう。
鞘奈は押しが強くて、私は冷静。
いつだって、私の言っていることが絶対に正しくて、鞘奈はそれに対して駄々をこねるだけ。
ただの一度もその関係性が逆転したことはない。
必ず、私の方が正しい。
――そして私が鞘奈に勝てたことなど、ただの一度も無い。
「……まぁ」
「え?」
「まぁ……確かに殉死じゃないならセーフ、かもね~……」
「!! ~~っ……ありがとう刀和子、本当にいっつも、だ~いすきっ♡」
「ちょっ鞘奈、こら、あっ、ん、ちゅ、んむ……♡」
「はむ、ん、ちゅっ、れぇろ、はむれるむちゅう……♡」
刀和子は思いっきり抱き着いてくる鞘奈の濃いキスに応えながら、そうして今日も彼女の全てを受け入れていく。
なんて可愛い、魅力的な恋人。
これでも鞘奈は他の人の前だと、どちらかと言えば誠実で真面目、撫子な女性なのだけれども、恋人の前でだけこういう面を見せるのがまた、堪らなく愛おしい。
理性的で感情を抑えがちな自分と違って、思うままに感情表現を行える裏表のない鞘奈が刀和子はなにより大好きで。
……恐らくそんな刀和子が抱く想いより遥かに刀和子のことを好いている鞘奈からのアプローチに、刀和子は呆れながらも実際、どうしようもなくその抜群のスタイルを色情に汗ばませていた。
* * *
そうして3日後、二人の屠畜は行われることとなった。
屠畜場の一室に集った二人。
その部屋は、道場を模した造りになっていた。
ルルイチ学園の屠畜場には、さまざまな趣向を凝らした屠畜室が設けられており、ここもその一つである。
柔道部である二人にとってはまさに理想の屠畜室であるといえた。
踏み慣れた畳の心地。
――そこに極上の雌が二匹、全裸で並び立っている。
月崎鞘奈。
このJKは万人を魅了する端正な顔を持っていながら、その上なんと、肉鞘という単語に相応しい淫らな身体を持ち合わせていることか。
――正に、至上の雌。
見る者の視線に媚び諂うかのような肉付きは性的としか言いようがなく、乳は抜群に豊満、太腿も厚く全身ムチムチ。それでいて腰回りは甘く引き締まり、脚もすらりと長い。正にダイナマイトボディと呼ぶに相応しい淫猥なる肉体美を誇っている。
対する日野刀和子は、鞘奈より幾分か乳のサイズは控えめながらこれまた天使。
その清純な容姿に、刀を思わせる凛然たる気配が重なり、鞘奈とはまた異なる、けれど同じくらいの麗しさを湛えている。
――雌として、これ以上望むべくもない、完璧な仕上がりと言えるだろう。
欲望を延々煽り倒してくるような鞘奈の身体に比べると一見華奢にも見えてしまうが、その実は扇情的に胸は育っており、誰もが羨む理想のスタイルであり負けず劣らずの淫靡であった。
二人は互いに向き合い、肩で息をしていた。
そうしてどちらからともなく、互いの両手を指を絡めて握り濃いベロキスに浸り始めた。
んべぇろ、べろれる、にゅらろるっ……♡
れぇろえろにゅろれろれろれろれろ……♡
べろべろべろべろっ……♡
ぶぢゅうう、んべろえろれろべろべろべろべろぉっ……♡
唾液にぬらつく二本の紅い舌が、互いを求めて蠢き絡む。
豊満過ぎる乳肉を押し付けて潰し合いながら、必死に身を寄せ合う。
そして二人は互いに改めて、『手』を打っておいたことが正解であったことを再認識しながら、キスを続けて熱を高めていく。
――今回の心中について、二人には一つの懸念が存在していた。
彼女達は心中の方法に、『キスをし続けながらの首吊り心中』を思い描いていたのだが、その体位を予行演習で再現した際、ただ首を吊られながらの接吻であると互いの豊満な胸が邪魔して、キスが物理的に困難であることを知ったのだ。
そうして二人は手を打った。それについて、親しい教師に相談してみたところ、今回の屠畜にうってつけのアイテムを紹介された。
それは曰く、『ラブラブキス首吊りセット』。
学園の新商品だそうだ。丁度学園がプロモーションの為の屠畜モデルを探していたらしく、二人はモデルとして協力することを即決し、このアイテムを手渡されることとなったのである。
* * *
「……じゃあそろそろ逝こっか、鞘奈」
「うん、刀和子……♡」
鞘奈よりも、実は刀和子の方が性欲自体は強い。
自ら口火を切る形で、刀和子は己が唇についた恋人の甘い唾液を舐めとりつつ持ち寄った柔道着を手に取った。
二人して柔道着を着込み、準備を整える。
「じゃあ、しよっか……撮影」
「うん、『最後の告白』……だね」
そう言って着替え終わった二人は、同時に同じ場所を見た。
そこには、二人にレンズを向けるカメラが設置してあった。
その横には人が一人。
撮影係兼、二人を見届けてくれる役を買ってくれた教師である。
既に、録画は回っている。
二人はそのカメラに向かって丁寧にお辞儀をし、挨拶をした。
肉畜が逝く際の、淫らな宣言である。
「皆様、ご覧いただきありがとうございます。
ルルイチ学園高等部2年、柔道部所属、日野刀和子です。
3サイズは93、62、90、Fカップです」
「同じくルルイチ学園高等部2年、柔道部所属、月崎鞘奈です。
3サイズは101、63、99、Iカップです」
「「今回は、当学園の新商品『ラブラブキス首吊りセット』をご紹介させていただきます」」
声を重ねた二人はそのまま、あらかじめ練習しておいた台詞を続ける。
憧れ練習した瞬間である、二人の口調に淀みはない。
「こちらのセットは、恋人同士がキスをしながら、首を吊ることができる素敵なアイテムとなっております。百合心中を考えているカップルの方々には最高なのではと思います」
「このたび私達カップルは、皆様に効果をお見せするため、早速体験させていただこうと思います。最愛の恋人と一緒に、実際に逝って参りたいと思います」
「今から、首吊りの実演に移らせていただきますので……」
「「どうぞ、私達の最期の姿をご覧ください」」
――決めていた台詞を言い終わると、二人が揃って頭を下げ、もう一度礼をした。
そして、柔道着の帯を解き、教師へ手渡す。
柔道着を着崩れさせ豊満な胸の谷間を露出させた二人は、そのままズボンを脱ぎ捨て下半身を無防備に晒した。
二人が目くばせをすると、教師は打ち合わせ通りに、手に渡された帯を使って二人それぞれの片脚を縛ってそのまま吊り上げた。
強制的ないやらしい開脚状態のまま、「ラブラブキス首吊りセット」の出番。
柔道着のズボンから抜き取った紐を、ハート型の金具に結びつけ、それを二人の首元に回して締め上げていく。
仕上げに、互いの両手首を結ぶと、恋人繋ぎのまま決して離れない密着が実現。
――最期まで身を寄せ合うまま片脚を上げて縊死へと至れる百合首吊りのポーズが完成した。
「刀和子、大好き……♡」
「ん……私も、鞘奈……♡」
二人は至近距離で互いを見つめ合いながら、そっと唇を重ねた。
それは、ただ優しく触れ合うだけの、羽のように軽いキス。
唇を離すと、二人は揃ってカメラの方へと視線を向ける。
微笑みながら、淫らに舌を伸ばし、舌先同士を軽く合わせた。
――これで、準備は全て完了。
「では、皆様……これが私達、日野と……」
「月崎の……最後のご説明となりますので……♡」
「こうして……♡ 恋人と見つめ合いながら、位置を整え、バランスを取るのもまた……二人だけの特別な時間となります……♡」
「紐がぴんと張る感触とともに、自然と顔が近づいて……♡」
「唇を重ねながら……二人だけの世界へと導かれていくわけ……♡ です……♡」
二人の声は次第に小さく、甘やかな吐息へと変わっていった。
やがて、舌と舌をねぶり合わせるにゅるキスを開始した。
閑散とした柔道場風の屠畜室に、静かに響く舌絡めの淫靡な水音。
口端からはとろりと唾液が溢れ、それでもなお貪り合うように舌を求め、ねちゅりねちゅりと絡み合ってゆく。
「んむっ……♡ ぷはぁ……♡ 鞘奈……♡ 私は……♡」
「うん……♡ とても……幸せな気持ちで……いっぱい……♡」
「紐が優しく、私達を引き寄せ……♡ 意識が……とろけるように……♡」
「……ああ……なんて……♡ ふたりでひとつになれる、この感覚……♡」
「皆様も……♡」
「ぜひ……♡」
「「大切な方とご体験くださいませ……♡♡」」
――いよいよ訪れた、その瞬間。
胸を潰し合わせつつ、二人の体重を支えていた台を、蹴飛ばす。
「「――ンギッッッ♡♡♡」」
一気に紐が首を引き締めて、二人は仲良く白目を剥いた。
性器に直接触れられているわけではないのに、首を絞められる圧迫感が、今までのSMプレイなど比べものにならない程の興奮と快感をもたらした。
脳髄を、強烈な快楽の電流が焼き切る。
二人は同時に膣を引き締め、そのあまりの快感に恋人繋ぎを強めながら思いっきり絶頂した。
二つの女体が首を吊られたまま、淫靡にびくんびくんと跳ね倒す。
自分達の持つ身体の魅力を惜しげもなく振り撒きながら、吊られた脚が挑発するようにガクつく。
瑞々しくまったり艶めく生乳同士を押し付け合って、乳首を甘く擦れ合う。
子宮の疼きを示すように下腹部が痙攣し、膣口がヒクヒクと愛らしく蠢く。
そして、二人はまた、絶頂。
とめどない脳内麻薬の分泌に、潮を噴きながら仰け反ってイく。
「「ッッッ♡♡♡♡♡」」
イグッ、と、それは声にならない声。
同時に仰け反った二人の下腹部が、バチンと音を立てて打ち付けられた。
「「~~……♡♡♡」」
そうして二人は意識も朧な最中に、永遠と思える絶頂を繰り返しながら、必死になって舌を絡め合った。
刀和子の舌が、鞘奈の舌を正面から舐め上げる。
鞘奈の舌が、甘えるように刀和子の舌に絡みつく。
粘膜を溶け合わせるかのように舌を絡め合いながら、二人は延々と首吊り絶頂を続けた。
モチ肌を貼り付け合いながら、正に愛を示すかのように、徹底的に密着し合って最後に耽る。
「「♡♡♡♡♡」」
――それは、果たしてどちらからであっただろうか。
二人は息もぴったりに、殆ど同時に失禁をしたのであった。
顔も青ざめる中、首絞めの恍惚に浸りながら二つの女体が痙攣しつつ甘やかな小水を漏らす。
互いに豊満な乳肉を押し潰し合わせながら、吊り上げられた片脚をびくつかせながらの失禁は、正に快感を噛み締めている様相が強く感じられた。
刀和子の瞳は次第に焦点を失い、やがて全身をビクビクと震わせたかと思うと、最後には大きく身を跳ねさせ、ぴたりと動かなくなった。
それと同時に、鞘奈の舌も徐々に弛緩していく。二人の唇の間から、舌先が名残惜しげに淫靡な銀糸を引いたまま、遂に脱力しきって崩れ落ちた。
快感を全身に飽和させながら、二人は最後の意識を絶った。
物言わぬ百合のオブジェと化しても、なお絡み合ったまま離れず、寄り添い続けていた。
* * *
後に、刀和子と鞘奈の遺体は学園の肉畜展示館に永久保存されることとなった。
そこには、撮影されたプロモーション映像も添えられていた。
首を吊られ、艶やかに身悶えながら命を散らしていく二人の姿が、終わりなく、静かに、蠱惑的に流れ続けていた。
この二人の美少女の死に様は、いつまでもいつまでも見る者を興奮させ、そして羨ましがられたのであった――。
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アミバ
2025-05-04 09:28:43 +0000 UTC