SakeTami
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被害妄想(その5)

「ほら、もうこんなだよ?」

ジジジと開かれた前窓から勢いよく飛び出したそれは、

あの張型からイメージしていたものよりも更に一周り、二周りは大きかった。


これがこの後自分の……と条件反射的に想像してしまう。いや、可能だろうか。

さまざまなシチュエーションが像を結ぶ寸前の状態で脳内を駆け巡っている。


そうしている間ももちろん時は進むわけで。


「どした?びっくりしちゃって声も出ない?」


頭部に骨ばった親指がかかり、そのまま巨大な逸物と一緒に握り込まれてしまう。

リアルなソレは思っていたよりずっと熱くて、ずっとソフトな肌触りだった。

それでも平常時よりも硬さを増したそれに押し付けられ、頬骨がミシミシと

軋んでいる。そのまま潰されるとは思わないが、わずかに痛みを感じるレベルまで

力を入れてくるのは意図的なものか、そうでないのか。確認しようとは思わないが。


「ほらほら、指示待ちじゃなくてさ、自分から動こ?」


そう言われてみれば、それは別にこちらとしてもやぶさかではないことで。

握ったり摘んだり、掌底でグリグリと擦ってみたり、皮を被し直してみたり、

一つ一つにやはり思った以上の労力が必要だった。自分たちと同じ持ち物であっても、

大きくなった分だけ重くなる。そんな当たり前のことを一瞬一瞬で思い知らされる。


だらだらと垂れ流される大量の先走りが手首から肘へと次々に流れ落ちていく。

それを再び目の前の巨大陰茎に擦り付けたり、色々試していると、不意に頭上から

声がかかった。


「ねえ。俺はさ、君の、しゃぶってあげたじゃん。わかるでしょ?」

楽しみは後にとっておくタイプなのだが、オーダーが入ってしまっては仕方がない。

少しずつ、口を使った奉仕を取り入れていく。こちらの生み出す刺激が巨人にとって

物足りるものなのかどうか、考えてはみるがちらりと見上げてみても彼はこちらを

冷たく見下すばかりで、残ったのはその視線にも興奮を覚えてしまう情けなさだけ。

未だ目の前のブツが萎える様子がないのを当面の答えとしようか。


意を決して咥えこもうとしてみたが、自分の口というのは思った以上に小さかったようだ。

大開きにしても先端半分程度しか入っていかない。これ以上は顎が外れてしまう。


「まあ入んないよねー。いや、無理に入れろとは言わないけどね?」


その煽りが悔しくて、そのまま舌で先端部の敏感なところを探っては刺激していく。


「んんっ♡」


やっと艷声を上げた同僚氏。


「おっ、おっ、やるじゃん」


よしよし、と子供やあるいは犬猫を褒めるようにこちらの頭や首筋を撫でてくる。


「あー……」


無言になってからも口に手、腕や胸まで使ってできる限りの刺激を与えていたのだが……

ある時、手に抱えていた竿がずるりと思い切り引き抜かれる。


次の瞬間、側頭部に衝撃が走った。


「ガッ!?」


いきなり吹き飛ばされ、床に倒れ込む。

意識こそ失わなかったが視界が覚束ず、眼の前がチカチカする。


「うわ!大丈夫!?」


やや本気で心配しているトーンだったので、片腕を上げて無事を知らせる。


「あ、よかったぁ。いや、マラビンタで吹っ飛んじゃうとか。ぷぷぷ」


知らせるんじゃなかった。あの質量の、血液がパンパンに詰まった塊を

勢いをつけてぶつけたらどうなるか、その程度の危機管理もできないのか。

あるいは、単に損失を低く見積もっているだけなのかもしれない。

何れにせよ殺されるというリスクを肌で感じ取った私は

混乱した頭で巨人から少しでも距離を取ろうとする。


「ほら逃げちゃダ〜メ」


全力疾走でも逃れられない相手に対して、のろのろとした匍匐前進で

どうにかなるはずもなく、首根っこを掴まれて抑え込まれるだけで

あっさりと地面に磔にされてしまう。


そのままぐりぐりと熱く硬い棒が腰に始まり、背中の、かなり上の方まで

擦り付けられているのがわかる。固定されているせいで後ろは見えないが。

ぬるぬるとした先走りが潤滑剤となっているはずなのに、棒が前後するたびに

こちらの体まで少し持っていかれてしまう。ただの余剰の力でさえそうなのだから、

やろうと思えばこの体のいかなる抵抗さえも押し退けて向こうの道理を通すのだろう。


「んー、コレ中はー……流石にキツイかな〜〜?ww」

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