ラフ
万人受けしそうな白い竜を~と考えてたのですがどうしても禍々しい背景しか思いつかず……。
穢れた世界の中で白く輝く、かえってそれが異質である。そういう雰囲気で。
大幅調整
真っ赤な空もいいのですが、しっとりとした雰囲気も欲しいので彩度を下げ、一番手前の竜の死骸を別レイヤーにし、そのレイヤーと屍の山のレイヤーとの間にエアブラシで遠近間を出すために背景の色を拾い薄くかけます。
背景の雲はいつもの「CLIP STUDIO PAINTブラシ素材集 雲から街並み、質感まで」の雲系ブラシでざっと適当に描いてます。だいたいどうにかなるブラシ。
また、荒廃した雰囲気を出すために空から竜の死骸を降らせます。
屍調整
白竜に次いで情報量の塊になるであろう屍の山を描き出します。
竜だと分かりやすいように頭部は勿論、爪や翼などいろんなものを無造作にまぜます。
ついでに白竜の鱗も少し描き始めつつ、反対側の翼が大きかったので主に翼爪がついている方を投げ縄ツールで選択し、縮めました。
ライティング調整と手前の死骸
薄暗さを感じたので、白竜の上にレイヤーを作りオーバーレイを薄い白黄色系でエアブラシで薄っすらかけました。
また、一番手前の竜の死骸を描きなおし、大きくしました。
こうすることでより遠近感を出します。あまり小さすぎると奥にあるように見えてしまうので。
白竜の描き込み
メインの白竜の鱗を描き始めます。
とにかく鱗は自分が上手い、綺麗と思った人の絵を複数横にでも表示して描きます。
白い竜はあまり鱗を変に描き込み過ぎてもくすんで汚くなるので色に気を使います。
ちなみに特に鱗の描写が気に入ったドラゴンイラストや実在の鱗生物の写真を溜め込んだ専用フォルダがあります。大事ですよねそういうの。
鱗と毛
色が汚くなってしまった部分はオーバーレイなどで白みを乗せたりと調整しながら描き、特に翼の鱗には時間がかかりました……。
鱗を描き込むにつれ毛の部分の甘さが気になったのでそちらも手をつけます。
鱗と毛2
更に描きこみ、首の反対側の毛も追加します。
分かり辛いと思いますので下記を参照に。
こんな感じに描き込んでいます。
乱雑に描くというよりも流れと「かたまり」を意識しています。
あと毛と毛の間に出来る影。
毛用の特別なブラシは使ってません、基本的に白竜を描いているのと同じ鉛筆ブラシのシャーペンの先が尖っているブラシで描いてます。濃度はその時々に変えます。
背景調整
背景に赤い球体を追加しました。太陽か月か惑星かはたまた何らかのエネルギー体か。
その辺は見る側に委ねます。不気味な感じを出せればと。
また、上から堕ち来ている竜の死骸も形を整えました。
白竜も白さがもう少し欲しかったので、上にスクリーンやオーバーレイでエアブラシで白系を乗せます。
仕上げ
最後に雲を描きこんだり微調整し、一番手前の死骸をガウスでぼかし、サインを入れ完成です。
今回描いてて意識したことは、
・あまり汚くならない程度に暗い雰囲気を
・白竜の白さはなるべくキープし、背景の色を取り込むのは最小限に。
・暗い雰囲気と同時に異質さも
でした。
実際にこういった竜がいる、世界があるというよりも抽象画 や心象画のような感じです。
幾多の竜の骸が無限に降り注ぐ死の世界にそぐわない白く美しい竜
その光景を嘆くこともなく嗤うこともない様は一つの狂気のようで
終わることの無い苦痛と悲劇とは無縁であろうと、何者にも染まらない白であろうと
その白竜は瞼を開けることはない
それは何事にも動じない強い存在というよりも耐えられないからこその拒絶であり忘却
それは逃避でありそれは心を失うということ
そんなものに貴女は為りたかったというのか
そんな虐げ甲斐のないつまらない存在に