片目が隠れるセミショートの薄桃色の髪が視線を惹き付ける眼鏡を掛けた美少女——”マシュ・キリエライト”は、どこか緊張した面持ちのまま落ち着かない様子で扉の前に立っている。彼女は扉を隔てた向こう側にいる”恋人”に自分が来たことを伝えるために、コンコンと控え目に扉を叩いて別れ際に抱き締められながらされたお願いに応えて”準備”を整えてきたことを言葉にしていた。 「——せっ、先輩”用意”して来ましたっ♡♡ 入りますね?♡♡♡」 処女雪のように白くて滑らかな頬をマシュは緊張と羞恥によって上気させており、震えている声には隠し切れない位に先輩に対する媚びの感情が含まれている。 先輩と呼んで尊敬しており恋人という親密な関係を築いている天真爛漫で太陽を思わせる明るい少女——”藤丸 立花”からされたお願いが何だったのかと問われれば、それは一番エッチな下着を着用して部屋まで来て欲しいというものであった。お願いをされる前に廊下と二人きりの湯船の中でセクハラおじさんと化した立花の魔の手によって、たわわに実った乳房やむっちりと肉付いた桃尻、濡れそぼった秘所を逆上せる寸前まで弄くり回された後だったこともあり、マシュの中にお願いを断るという選択肢は存在していなかったのである。 普段着であるパーカーと合わせると学生服のようにも見えるノースリーブの黒いワンピースに覆い隠されているが、身体を隠したり保護するよりも見せる相手を誘惑することに特化した『痴女が着ていそう』という感想になる卑猥な下着に彩られた肉感的でムチっ♡♡としたグラマラスなボディが秘められているのだ。 「やっ、やっぱりこの下着は慣れないですぅ……っ♡♡」 落ち着かない様子で視線を彷徨わせながら身体をモジモジさせているマシュは、自分にしか聞こえない位の声量でセクシーランジェリーの着心地について呟いている。局部すら完全に覆い隠すことが出来ない極小面積というエロスに溢れていながらフリルがふんだんにあしらわれた可愛らしさも兼ね備えた、俗にエロ可愛いと呼ばれるデザインをのブラジャーとショーツを身に着けることに慣れていないのだ。 年頃の女の子らしくマシュもそれなりの数の下着を所有している訳だが、その中から立花のお願いを遵守する形で最もエッチな物を彼女は健気にも選んでいる。そして、余談となってしまうが彼女が選んだランジェリーは、立花に喜んで貰うために赤面しながら購入した物であった。 —————————————————— 「せっ、先輩……っ♡♡ いらっしゃらないんですか?♡♡♡」 扉の奥から返事が無いことに少しだけ不安になるマシュは、カルデアの職員やサーヴァント達が通路を通りがかったりしないかと気にして視線を左右に動かしている。それは立花の部屋の前に立っているのを目撃されると困るからでは無く、どちらかと言えば今の自分の姿をまじまじと見られたくないからであった。 普段通りの格好をしているのだがその下にセクシーランジェリーを着ているため、それがバレてしまうのではないかと考えて落ち着かない様子なのである。 「やっ、やっぱり今からでもっ♡♡ もう少し大人しいデザインの物に変えた方が……っ♡♡♡」 先程から彼女が頬を染めたり声を震わせているのはこれから行われるであろう立花との”淫らな行為”への期待や緊張という部分も確かにあるのだが、それ以上にショーツの側面やお尻側がほぼ”紐”に等しいこと、ブラジャーに至っては”縁”だけで乳輪や乳首が丸見えであるという防御力が皆無な下着のせいであった。 身体を動かすだけでも胸元を覆い隠している布地に乳首や乳輪が擦れることになり、刺激を与えられたことによってぷっくりと膨らんでしまい服の上からボッチが浮かび上がっている。そして、肉付きが良い安産型のお尻を作り出している尻タブの谷間部分にも、紐のようなショーツがキュッと食い込んで汗とは異なる卑猥な体液でワンピースの奥にある眩しい位に白い太ももの内側を濡らしていた。 凝視でもされなければバレない筈なのにもしかするとドスケベ下着を気付かれてしまうのでは無いかと考えてしまい、露出魔が感じるようなスリルを体験しているため、マシュは身を焦がすような羞恥と僅かな興奮を覚えてしまっているのだ。 「んぅ……っ♡♡♡ 先輩っ♡♡ あっ、開けますねっ♡♡」 先輩と過ごす夜を期待している淫乱な自分に恥ずかしくなりながらも我慢することが出来ないマシュは、愛する立花が待っている部屋の扉を開いて足を踏み入れる。 「————っッ」 その瞬間、彼女はエレベーターに乗っている時のような、ふわっとする浮遊感を感じることになった。勿論、本当に建物が上昇している訳では無いのだが、カルデアのレイシフトと同じように立花の部屋とは異なる場所に転移したことが原因なのである。 そして、転移をさせた”犯人”が存在するのだが—— 『はーい、一名様ごあんな〜い♡♡♡ ふふっ♡♡ ご主人様に言われた通りにマシュちゃんを転移出来たから、後でいっぱいご褒美エッチして貰わなきゃっ♡♡♡♡』 遥か遠くに存在する理想郷”アヴァロン”から”千里眼”を用いることでマシュのことを覗いていた”妖精”のように美しいが、その身に纏う雰囲気が正しく人外のソレである女性は、自分に与えられた”任務”を完璧に熟せたことを子どものように喜んでいた。 最早、正体を語るまでも無いかも知れないが犯人はロクデナシでありドが付く淫乱、最近はご主人様に従順なメス奴隷になりつつあると噂の花の魔術師——”レディアヴァロン”元い”マーリン”が、トラップのように予め施していた転移の魔術が発動したのである。ご主人様にマシュを連れて来て欲しいとお願いされたマーリンは、また一人ご主人様の虜になって抜け出せなくなってしまう哀れなメスが増えると分かっていながら二つ返事で了承したのだ。 そもそもマーリンこそが世界線の違う二人の”リッカ”が出会いまぐわうようになった諸悪の根源の一人であり、今日もご主人様に”ご褒美”を貰えるように奔走しているのである。 『愛しのご主人様が女の子を食べてるの見ながら、ボクもおまんこ解すオナニーしちゃおっ♡♡♡』 こうして肉食獣である二人の”リッカ”が待っている部屋、性行為の為だけに用意された空間にマシュは誘われてしまう。美しき蝶は蜘蛛の糸が張り巡らされた巣に紛れ込み、性的な意味で捕食されてしまうことが決定付けられたのだ。 ついでに淫乱な夢魔の”オカズ”にされてしまうのである。 —————————————————— 「——わぁっ、マシュ待ってたよっ♡♡」 「おっ、お待たせしましたせんぱ……い?」 突然の浮遊感に明らかに戸惑っていたマシュであったが、声を掛けられたことによって我に返ることが出来たのだ。 何とか返事をしながら声が聞こえた方向へと視線を動かせば、そこには見慣れた夕日のような赤毛を揺らす美少女の立花と初対面である筈なのに何故か安心感を覚えてしまう”黒髪の青年”がベッドに縁に並んで座っている光景が映し出されたのである。 この状況を上手く呑み込めていないせいで旧式パソコンのように固まっている彼女に対して、笑顔の立花はベッドをパンパンと軽く平手で叩いてここに座りなよと呼び寄せた。 「マシュ? 早くこっちに来てっ♡♡ 三人で座ろう?」 「はっ、はいっ。分かりましたっ!」 咄嗟に返事をしたマシュは立花と青年にサンドイッチされるように挟まれる形でちょこんと借りてきた猫のように座ることになり、ニコニコしている先輩に隣にいる方が誰なのか教えて下さいという視線を送ることしか出来ない。だが、視線を向けられている立花は楽しそうな笑顔を浮かべるだけであり、無言が続いているせいで余計に気不味いと感じる状況になってしまう。 そんな風に困っているマシュの反応を見て明らかに楽しんでいる立花に対して、悪戯っ子な彼女の姿に呆れの混じった溜め息を吐いてしまう黒髪の青年——”藤丸 立香”は見るに見かねて助け船を出す。 「ほら、マシュが困ってるよ。立花が俺のこと説明した方が良いでしょ?」 「ちぇっ、だって困ってる顔も可愛いんだもんっ♡♡」 「せっ、先輩っ!?♡♡♡」 「ごめんね、マシュっ♡♡♡♡ それじゃあ説明するんだけど、こっちにいるのが並行世界の私だよっ!」 「ほぇ——っ???」 想像を超えた内容に舌足らずな幼女のように上擦った声と素っ頓狂な表情を浮かべてしまうマシュであったが、立香が補足するように丁寧に説明していくと次第に理解が及んだようである。自身が感じていた既視感にも似た安心感も並行世界の先輩であるということなら、簡単に納得することが出来てしまった。 そして、恋人関係となってしまう位に立花のことが大好きであるマシュが、並行世界で男女が異なるとは言え本質が同じである立香と直ぐに打ち解けられたのはある意味で必然であった。それこそ立花の方が唇を尖らせて拗ねてしまう位には仲良くなっており、向こうの世界の自分について教えて貰いその違いに驚いている。 「そちらの私は料理が趣味なのですねっ!」 「うん、二人ともそっくり?だけど、やっぱり違う部分もあるんだね」 「むぅ……っ、二人だけで仲良くなるのはちょっとジェラシー……」 二つの世界のカルデアの違いなどを和気藹々と三人で話していたのだが、マシュの思考の片隅には立花が何故セクシーランジェリーを着用してきてとお願いしたのかという疑問が浮かんでいた。そして、その疑問の答えはずっとムラムラしており我慢出来なくなった、立花の大胆な行動によって解決することになる。 背後からマシュのことを抱き締めた立花は、そのまま服の上からおっぱいを揉みしだいたのだ。 「ねぇマシュ?♡♡ 自己紹介は出来たと思うけど、私達がラブラブだってことは教えてないよね……っ♡♡♡」 「ひゃぁっ!?♡♡♡ ぁっ♡ あ゛っ♡♡ ぁひっ♡♡♡ せっ、先輩っ♡♡ ぁっ♡♡ だめぇっ♡♡♡ だめですぅっ♡♡」 ブラジャーという守りがほぼ存在していないため、服の上からでも快感が強くてマシュの口からは蕩け切った喘ぎ声が漏れる。 初対面の立香に痴態を見せることは恥ずかしく、涙目になっている瞳で見ないで下さいと視線を送ることしか出来ない。だが、美少女二人の絡み合いに視線を外せる男性などいる筈が無く、立香も飢えた獣のようにギラつき熱を帯びた視線を送っていた。 既にビクビクと肢体を震わせているマシュに対して、立花は耳元で三人で集まった本当の目的を教える。 「今日、マシュを呼んだのはね♡♡ 三人で愛し合って気持ち良いエッチをしようと思ったからなんだよ?♡♡♡」 「……えぁっ!?♡♡」 この後、マシュは更なる快楽と混乱の渦に呑まれていく。