To have or to be? 持つかあるか
Added 2023-12-21 02:00:01 +0000 UTCVocabulary
エーリッヒ・フロム Erich Fromm, German philosopher
愛(あい) Love
親(おや) Parent
支配的(しはいてき) Manipulative (want to control someone)
無関心(むかんしん) Indifferent
罰(ばつ) Punishment
手(て)を貸(か)す Give a hand
活動(かつどう) Activity
Expression
本が出(で)る Publish
1976年にこの本が出ました This book was published in 1976.
しかしながら However (more formal than しかし、でも)
Script
[1] To have or to be 0:26~
わたしはさいきん、To have or to beという本を読みました。ドイツの哲学者(てつがくしゃ)GermanのPhilosopher、エーリッヒ・フロムの書いた本です。彼によると、何かを持っていることを大切にするよりも、どのようにあるか、To haveよりTo beの方が大切だそうです。
しかしながら、さいきんの人たちは、To haveのことばかり考えています。つまり持つことばかりを考えていると彼は言います。この本が出たのは1976年ですから、そのころからわたしたちはずっと、持つことばかりを考えているのかもしれません。
わたしたちは、何でも持つことばかり考えますね。たとえば、車を持つこと、家を持つこと、子どもを持つこと、パートナーを持つこと、さまざまなことを考えます。英語ではI have a carと言うように、このHaveをとても大切だと考えています。
しかしながら、持つことができないものもあります。それはなんでしょうか?たとえば、愛(あい)、Loveです。わたしたちは人を愛することができますが、愛を持つことはできません。
[2] 持つことと、あることのちがい 2:56~
愛(あい)と言っても、いろいろな愛がありますね。パートナーとの愛とか、友達との愛とか、親子の愛とか。ここでは、親と子どもの愛を考えてみましょう。
たとえば、持っている、To haveと考えている親(おや)は支配的(しはいてき) Manipulativeになることがあります。子どもをコントロールしたいと思うんですね。あるいは無関心(むかんしん)に、Indifferentになったりします。子どものことを心から気にかけることができません。なかには、懲罰的(ちょうばつてき) Punitiveになる人もいます。これはむずかしいことばですが、つまり、罰(ばつ) Punishmentを与えるようになるということですね。
じっさいに、このような親は世界中にいるでしょう。愛を持っていると考えている人たちは、このような関わり方をすることがあります。コントロールしようとしたりとか、Punishment罰(ばつ)を与えたりとか。それなのに、本当に相手のことを考えることはありません。
では、To beではどうでしょうか。もし親が子供を愛していたら、親は子どものことを気にかけます。Careしますね。心から、子どものことを考えます。そして子どものことを助けます。Helpしますね。もし何か困っていることがあったら、子どもを助けてあげます。一緒になにかを考えてあげたり、手を貸(か)してあげたりします。そしてなにより、子どもの自由と成長を考えます。子どもが成長して大きくなっていくこと、なにかをできるようになること、それをとてもうれしいと思います。
[3] To beが大切 6:29~
愛というのは活動(かつどう)です。つまり、Activityなんですね。Loving is a productive activityとエーリッヒ・フロムは言っています。そして今話してきたように、To haveとTo beでは、とてもちがいますね。親と子どもの関係も、大きく変わります。
もちろんこれは、子どもにたいしてだけではなくて、友だちやパートナーにも言うことができるでしょう。もしその人がTo haveよりもTo beを大切にしていたら、その人は人を大切にすることができます。友だちをたくさん持っていることが大切なのではありません。友達にやさしくしたりとか、助けてあげたりすることが大切です。
友だちが困っていたら、ゆっくり話を聞いてあげて、友だちが助けを必要としていたら、助けてあげる。ただ友達を持っていることより、このほうがずっと大切でしょう。
ただパートナーを持っているより、そのパートナーのことを考えていることの方が大切でしょう。なにか話したいことがあるときに話を聞いてあげることも、精神的(せいしんてき)なサポートをしてあげるのもとても大切です。でもこれは、ただ持っているだけではできないですね。
ただ友達をたくさん持っている人と、友達のことを大切にしている人、どちらの人になりたいですか?ただパートナーを持っている人と、パートナーを心から気にかけている人、どちらの人に、あなたはなりたいですか?
[4] いまに集中(しゅうちゅう)する 9:47~
To beであることは、とてもむずかしいです。わたしたちのほとんどは、To haveで考えてしまいます。でも、わたしたちがもうすこし、今ここにいることを大切にして、自分がどうあるかを大切にすることができたら、もっと良い関係をきずけると思います。良い人生を送れるとおもいます。
なにを持っているかではなくて、どうあるかを大切にする。これはむずかしいことですが、とても大切です。これは人間関係を良くしてくれますし、自分の人生も良くしてくれます。
もしパートナーを持っていても、パートナーを気にしていないのなら、どんな意味があるのでしょうか。きっと、あまり意味はないですね。
はい、今日は、持つかあるかということについて話してきました。今の社会では、あることに集中するのはとてもむずかしいです。それでも、むずかしくても、このことを考えた方が良いと思います。