SakeTami
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シナリオ

シナリオの続きです。

//ファミレス裏


綾乃「やだ、西木君たら……ふふふ」[]


砂生「あはは……あ、そういえば僕最近手相占いにはまってるんですよ」[]


綾乃「手相……? へ~」[]


砂生「ちょっと綾乃さんの事も占ってみましょうか?」[]


そう言って、手を差し出すと一瞬戸惑った様子を見せる。[]


綾乃「ん……うん……」[]


ちょっと下心が隠せなかったかもしれないが、手相を勉強しておいたのは本当なのでしっかりと占う。[]


砂生「……あ、この線があると沢山の人との縁に恵まれるらしいですよ。 あとは……生命線が凄く長いんですね。 長生きしそうですね」[]


綾乃「そうなの? へ~、そうだったらいいなぁ」[]


砂生「はい。 いつも元気で働き物ですし、長生きしそうですよね」[]


綾乃「ふふふ、今は元気で体力もついたんだけど、昔は病弱で暗かったのよ?」[]


砂生「そうなんですか? 想像出来ないなぁ……いつから今みたいになったんですか?」[]


綾乃「そうねぇ……いつからだったかなぁ……高校卒業するころにはだいぶ元気になってたかも……あっ……」[]


何かハッと気が付いた様子の綾乃さんの様子が気になってしまう。[]


砂生「どうしたんですか?」[]


綾乃「ん~……話すとまた西木君にからかわれちゃいそうだからなぁ……」[]


砂生「ますます気になるんですけど……あっ!もしかして叔父さんと出会ってから元気になった……とか?」[]


僕にかわかわれるとなると、叔父さん関連しか考えられなかった。[]


綾乃「う、うん……今考えたらそうだったのかもって……覆井君のおかげでクラスにも馴染めたし、気持ちも明るくなれたのよねぇ……」[]


綾乃さんはまた優し気な顔で昔を懐かしんでいる様子だったが、個人的には面白くない……[]


砂生(……叔父さんの話に持って行っちゃうなんて、失敗したな)[]


砂生(でも叔父さんと出会ってから、明るくなって病弱でもなくなっていったって、叔父さんへの恋心が綾乃さんをそこまで変えたって事なのかな……)[]


そう思うと、嫉妬で頭がいっぱいになってしまう。[]


砂生「……もっと見せてください」[]


とりあえず話題を変えようと、他に目立った手相は無いか探す事にした。[]


砂生「……う~ん」[]


じっと綾乃さんの手を観察していると、綾乃さんがおずおずと手を引っこめようとしだした。[]


綾乃「も、もういいから……なんだか恥ずかしいわ……あんまり綺麗な手じゃないし……」[]


砂生「綾乃さんは手も綺麗ですよ?」[]


綾乃「そんなわけないでしょう……あかぎれもしてカサカサだし……」[]


砂生「それは働き者だからですよ。 指も細長くて女性的だし、働き者のお母さんの手って感じで大好きです」[]


綾乃「う、う~ん……それは褒められてるのかなぁ」[]


苦笑いする綾乃さん。[]


砂生「もちろん。 ……今もこの手に触れてるだけで、凄くドキドキします」[]


下心丸出しに取られるかとも思ったが、叔父さんみたくストレートに気持ちを伝えた方が綾乃さんには良いのかもしれないと思った。[]


とにかく自分の事を意識して欲しい一心で、想いを込めるようぎゅっとその手を握ると、綾乃さんは俯いてしまった。[]


表情が分からなくなってしまったが、手を振りほどこうとはしないので、調子に乗って指で少し綾乃さんの手をなぞると、ビクッと身体を震わせた。[]


そのまま続けていると、綾乃さんは慌てた様子で顔を上げた。[]


綾乃「そ、そういえば……! 西木君ってよく私の事お母さんみたいって褒めてくれるけど、西木君のお母さんってどんな人なの? 西木君がそんなに言うなんてきっと素敵なお母さんなんだろうなぁ」[]


綾乃さんは先ほどの僕と同じように、とにかく話題を変えようとしている様子に見えた。[]


砂生「あぁ、母は僕が物心つく前に亡くなってるんで、どんな人かは分からないんですよ」[]


すると、真っ赤になっていた綾乃さんの顔は分かりやすい程に青くなってしまう。[]


綾乃「そ、そうだったの……ごめんね、そうとは知らず私ったら……」[]


砂生「いや、本当全然大丈夫なので。 これ話すと皆気にしちゃうけど母の記憶ってほとんど無いので、みんなが気にする程気にしてはないんですよ」[]


綾乃「本当にごめんね……」[]


そう言って、申し訳なさそうに綾乃さんは握っていた僕の手をもう片方の手で包むので、アプローチしていた僕の方も流石にドギマギしてしまった。[]


綾乃さんの様子から、気遣いからの無意識の行動であろう事は分かるものの、その柔らかい手に包まれていると興奮を抑えられなくなってしまう。[]


綾乃「…あっ」[]


綾乃さんも状況に気づいたようで、包んだ手を放そうとしたが今度は僕がその手を逃がさないよう手を重ねた。[]


砂生「綾乃さん……」[]


頭がボーっとする程、興奮し綾乃さんを見つめ顔を近づけていくと、再び顔を真っ赤にし狼狽し出す。[]


綾乃「あっぅ……あっ、さ、西木君って私にお母さんを重ねてるんじゃないかな? それで恋愛感情と錯覚して……じゃないとおかしいもんね、こんな……」[]


この空気を壊そうとして、目を泳がせながら少し冗談めかして話す綾乃さんの言葉を遮る。[]


砂生「違います。 僕は綾乃さんの事を一人の女性として愛してるんです……」[]


そう言いじっと見つめると、それ以上言葉が出てこなくなった様子の綾乃さんに、興奮に身を任せ再び顔をそっと近づけていく。[]


今度は顔を背ける事もせず、まるで僕の目に視線が釘付けになっているようにじっとキスされるのを待っているように見えた。[]


唇が触れるまでもう1cmという所で、店長が休憩時間を終えても戻ってこない僕たちを探す声が聞こえ出す。[]


綾乃「……っ! は、はーい!すぐ行きま-す! じゃ、じゃあ私行くから……!」[]


その声に、ハッと我に返ってしまった様子の綾乃さんは気まずそうにその場を後にした。[]


砂生(くっ……店長さえ来なかったら、絶対あのままキス出来たのにな……)[]


休憩時間を超えても戻らずにいる自分を棚に上げ、ブツブツ言っているとそこへ店長がやってきて、大目玉を食らってしまった。[]


日に日に心身ともに綾乃さんとの距離が近づいてきているのを感じる。[]


砂生(綾乃さんの旦那さんや茜ちゃんには申し訳ないとは思うけど、もう気持ちを抑えられない……)[]


もちろん罪悪感はある。[]


でもそれを遥かに上回っているのが恋心であり、綾乃さんに対する執着心だった。[]


そうやって地道に関係性を深めていったある日のこと、その日の僕は地元の友達と久し振りに会う約束をしていた。[]


//アパート前


綾乃「あ、おはよう西木くん!」[]


僕が部屋を出たところで、綾乃さんも出てくる。[]


こんなタイミングで会えるなんて、偶然だとしても嬉しくて気持ちが昂ぶった。[]


砂生「おはようございます……どこかお出かけですか?」[]


綾乃「ちょっとデパートまでお買い物。 今日ね、夫の誕生日なのよ」[]


砂生「あ……そうだったんですか」[]


旦那さんの為に、わざわざプレゼントを買いに行くのか。[]


軽い嫉妬に胸の奥がチクリと痛む。[]


綾乃「最近バタバタしてたから、なかなかプレゼントを買いにいけなくって、当日になっちゃったの」[]


砂生「そうですね、綾乃さんに祝ってもらえるなんて旦那さんが羨ましいな……」[]


ついつい本音が漏れてしまう。[]


綾乃「ふふふ、何それ……じゃあ、西木くんのお誕生日も教えて? その時は目いっぱい祝ってあげるから」[]


砂生「本当ですか?! 凄く嬉しいです……!」[]


思いがけない綾乃さんからの言葉に、嫉妬なんて忘れるぐらいに喜んでしまう。[]


綾乃「ええ」[]


砂生「ありがとうございます……ちなみに、どんなプレゼントを買いに行くんですか?」[]


自分も祝ってもらえるとなると、旦那さんに対する嫉妬なんて本当に消えてしまう。[]


綾乃「毎年プレゼント選びが難しくって……あの人、無趣味だし……あ、魚釣りとか好きみたいだけど、そんなの全然分からないし……男の人ってどういうものもらったら嬉しい?」[]


砂生「綾乃さんからのプレゼントなら何でも嬉しいですよ」[]


僕ならプレゼントなんて無くても良いぐらいだ。[]


綾乃「もう……そういうことじゃなくて」[]


綾乃さんは僕の答えに苦笑いを浮べていた。[]


まあ、そういうことじゃないのは、僕も分っていたけれど。[]


綾乃「……じゃあ、そろそろ行くね」[]


砂生「はい、じゃあまた」[]


名残惜しい気持ちはあるけれど、僕も友達と約束がある。[]


そう考えながら歩き始めた直後だった。[]


綾乃「ちょっと待って、西木くん……!」[]


砂生「え……?」[]


綾乃「あ…………もしよかったらプレゼント選ぶの手伝ってもらえない……?」[]


呼び止めてきた綾乃さんから、そんな誘いを受けた。[]


予想外の展開に少し固まってしまったけれど、もちろん大歓迎だ。[]


砂生「もちろん! どこ見に行くんですか?」[]


綾乃「……ありがとう西木くん。 えっとね……」[]


綾乃さんは嬉しそうな表情で、ニコニコしながらお店のことを話してくれる。[]


そんな綾乃さんを見ているだけで、僕も幸せな気持ちになれたし、今日は最高の一日になりそうな予感があった。[]


砂生(これって、初デートみたいなものだよな……)[]


思い掛けずその機会を得られるなんて。[]


綾乃「でも本当に良かったの? 誘った私がいう事じゃないけど、どこか行こうとしてたんじゃ……」[]


砂生「いえ、大丈夫ですよ。 綾乃さんとのデート以上の用事なんてないですから」[]


友達と会う約束はあったけれど、綾乃さんからの誘いに勝ることはない。[]


砂生(みんなには後で謝っておかないとなぁ……今度、すごく奢らされそうだけど……)[]


それくらいの出費で綾乃さんとのデートが得られるなら安いものだ。[]


//デパート


デパートへと到着し、綾乃さんとお店を見て回る。[]


これがデートなら手を繋ぐチャンスだけれど、なかなかタイミングが合わない。[]


砂生(さりげなく……さりげなく……)[]


当たり前のことのように、そっと手を触れさせて、そのまま優しく握る。[]


綾乃さんは少し驚いた様子だったけれど、僕の手を振り解こうとはしなかった。[]


砂生「……誰かに見られてるかもしれないから……その、ご近所さんとか……」[]


砂生「あ……」[]


振り解かれはしなかったけれど、綾乃さんの手がするりと離れていく。[]


でも嫌がっている様子は無かったし、ここは少し強引にいってみる。[]


砂生「でも、人も多いですし……迷子になるといけないですから」[]


綾乃「ぁ……」[]


ちょっと強引だったけれど、今度は離されることがなかった。[]


僕はそれを良いことに、もう離されないようにと恋人繋ぎしていく。[]


綾乃「……」[]


砂生「……」[]


もう綾乃さんは手を離そうとはせず、そのまま手を繋いで回ることが出来た。[]


それはまるで恋人同士の時間のようで、幸せなひとときだった。[]


綾乃さんも普段よりテンションが高く、僕とのデートを楽しんでくれているように見える。[]


それがまた僕の気持ちを昂ぶらせ、喜びを与えてくれていた。[]


//街中


綾乃「今日はありがとう、西木くん。 良いものが買えたわ」[]


砂生「いえ、僕も楽しかったですから……」[]


買い物を終えた帰り道、繋いでいた手はもう離れているけれど、まだ心は余韻で幸せなままだった。[]


けれどそんな気持ちに文字通り水を差すように、いきなり通り雨に降られてしまう。[]


砂生「うわっ……!」[]


綾乃「いけない、急がないと……!」[]


二人で急いでアパートまで走る。[]


//アパート


けれど着いた頃にはもう、二人ともビショ濡れになっていた。[]


砂生「ハァ、ハァ……」[]


綾乃「はぁ、はぁ……早く拭かないと風邪引いちゃうから……」[]


砂生「は、はい……」[]


綾乃さんの言葉に頷き、部屋に入ろうとした時だった。[]


僕がドアを開けようとしているのに、向こうで綾乃さんはバッグの中を探っている。[]


砂生「あの、どうかしましたか?」[]


綾乃「うん……鍵が見当たらなくって……あっ! もしかしてお財布出したときに落としちゃった……? いつも鍵、お財布の中に入れてるのよ……」[]


砂生「じゃあ、すぐ確認しなきゃ! 僕、電話してみますね!」[]


落とし物として、デパートの受付に届いているかもしれない。[]


綾乃「あ、いいから……自分でかけるから大丈夫……」[]


綾乃さんがそう言ってスマホを取り出している間に、僕はもう電話をかけていた。[]


砂生「すみません、落とし物のことで……」[]


綾乃「ありがとう。 ごめんね西木くん……」[]


どうやら鍵は拾われて、受付に届いているようだった。[]


砂生「綾乃さんの言ってたキーホルダー付の鍵、届いてるそうです」[]


綾乃「よかったぁ……」[]


砂生「でも、どうしますか……? この雨じゃ……」[]


ビショ濡れのまま鍵を取りに戻ったら、それこそ風邪を引いてしまう。[]


綾乃「そうね……」[]


砂生「そうだ、うちで体を拭いていきますか? このままだと、風邪を引きますし」[]


綾乃「え……でも……」[]


流石に僕の部屋に上がることに、躊躇うような素振りを見せる。[]


砂生「あ……それともタオルだけ持ってきますか? その方がいいですよね?」[]


とにかく早く、濡れた状態を何とかしてあげたかった。[]


綾乃「ううん、西木くんも冷えちゃうから……じゃあ、上がらせてもらってもいい?」[]


砂生「も、もちろんです。 どうぞ……」[]


綾乃「おじゃまします……」[]


ドアを開けて綾乃さんを部屋に招く。[]


その事に興奮しつつ、僕は急いでタオルを取りに向かった。[]


砂生「……これ、使って下さい」[]


綾乃「ありがとう。 ごめんね、面倒かけちゃって……」[]


砂生「何言ってるんですか、こんなのお互い様ですよ。 それにいつも世話になりっぱなしなんだから……本当は服の替えでもあれば良かったんですけど……」[]




綾乃「大丈夫よ、ありがとう。 ふふ、優しいね西木くんは」[]


ニコニコしながら、綾乃さんはタオルで濡れた髪を拭いていた。[]


僕も自分の体を拭きながら、そんな綾乃さんの様子を見つめてしまう。[]


濡れているせいで服が張り付き、身体の線がしっかりと浮かび上がっていて、何とも言えない色気が漂っていた。[]


砂生「……そうだ、服気持ち悪いでしょうし、ドライヤーで乾かしましょうか?」[]


綾乃「え? でも着替えがないから……」[]


砂生「じゃあ、せめて上着だけでも」[]


綾乃「それはちょっと……」[]


砂生「乾くまでの間でよければ、僕のシャツもありますから……」[]


興奮のせいで、もう下心が抑えきれない。[]


綾乃さんにそれが伝わっていると分っていても、もうどうしようもなかった。[]


綾乃「……ん……じゃ、じゃあ……」[]


綾乃さんはそんな僕を嫌がることはなく、背を向けて上着を脱ぎ始める。[]


上着の下のキャミソールも濡れていて、ブラが透けて浮かび上がっていた。[]


砂生(ゴク……)[]


思わず後ろから抱き締めたくなる衝動を、生唾を飲みながら必死に堪える。[]


綾乃「じゃ、じゃあ……申し訳ないけどお願いできる……?」[]


すると綾乃さんは背中を見せたまま、そう言って濡れた服を差し出してきた。[]


それを見た瞬間、僕はもう自分を抑えられなくなり、綾乃さんを抱き締めてしまう。[]

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