SakeTami
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ゲーム進捗(シナリオ)

声優様は、長原杏子様にお願いいたしました。今作はとにかく優しく包容力のある淑女をイメージしておりますので、声質等ぴったりかと思います。


シナリオの続きです。↓

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綾乃「ね? 安かったでしょ?」


砂生「そうですね、かなりお買い得で助かりました」


近所のスーパーを案内してもらい、一緒に買い物をした帰り道。


改めて色々と面倒を見てくれたことにお礼を言いながら、並んで歩いていた。


砂生「東雲さんには、本当にお世話になってばっかりで……」


綾乃「いいのよ、そんなこと。 ご近所なんだから、これからも何かあったら言ってね?」


砂生「はい、ありがとうございます」


そして驚いたことに、東雲さんの部屋は僕の部屋の隣だった。


//アパート


砂生「お隣さんだったんですね……!」


綾乃「お隣に越してきたのって、西木くんだったのね!」


そう言えばお隣さんが、東雲って名乗っていたのを思い出した。


ということは、あの人が東雲さんの旦那さんなのか?


綾乃「ふふっ、お隣さんとしてもよろしくね、西木くん」


砂生「こちらこそ、よろしくお願いします」


東雲さんはニコニコと微笑みながら手を振って、部屋へと入っていった。


僕もそれを見送ってから、自分の部屋へと帰る。


//背景:砂生の部屋


砂生「はぁ……可愛らしい人だったなぁ……」


人妻に対してそんな感想を抱くのはどうかと思うが、それが正直な気持ちだった。


優しくて大人っぽいのに、変に飾ったところもなくて気さくだ。


僕はそんな東雲さん──綾乃さんに好印象を抱いていた。


砂生「……だけど、あの旦那さんはちょっと釣り合わないかな……って失礼だな」


でも、あの綾乃さんの旦那さんとしては、ちょっと物足りない気がする。


砂生「まあ、僕がどうこう言うことでもないけど……」


ともかく、優しくて頼れるバイト先の先輩がお隣さんなのは有り難い。


早速、安いスーパーも教えてもらったし、新生活も上手く行きそうな気がしてくる。


砂生「……さてと、夕飯でも作るかな」


今朝は初めてのバイトで緊張していたけれど、もうすっかり明るい気持ちになれていた。


それから二週間、バイトにも新生活にもどんどん慣れていく。


思っていた以上にちゃんと働けているし、初めての一人暮らしも楽しかった。


綾乃さんの優しさにも触れることができて、失恋の傷や人間不信も癒えていく。


そんなある日の、バイト先での休憩時間のことだった。


//バックヤード


砂生「あれ……東雲さん、前髪切りました?」


ほんの少しだけ短くなっていた。


綾乃「え? ちょっと自分で切っただけなんだけど、よく気が付いたね~」


砂生「ああ、やっぱりそうだったんですか」


自分でもよく気が付いたなと思う。


綾乃「夫なんて、美容院に行っても気が付かないのよ? 前は長かったのをショートにしたのに、私が自分から言うまで気付いてないの。はぁ~……」


呆れたようにそう言って、綾乃さんが溜め息を吐く。


砂生「あー……流石にそれはちょっと鈍感というか……でも、ショートの東雲さんも見てみたかったなぁ」


あまり旦那さんのことを悪くも言えず、適当に誤魔化しながら話の軸を変える。


正直、鈍感な旦那さんのことよりも、ショートカットの綾乃さんの方が気になっていた。


綾乃「……」


砂生「ん? えっと……東雲さん……?」


すると綾乃さんが、じーっと僕のことを見ていることに気付く。


もしかして、僕にも何か変化がないのか、探そうとしているんだろうか。


砂生「あの、僕は別に髪を切ったりとかは……」


綾乃「へ……? あ、ああ、違うのよ。 えっと、ちょっと考え事をしちゃって……」


砂生「そうなんですか?」


僕の顔を見ながら何を考え込んでいたんだろう。


綾乃さんはそれでもまだ、僕のことを見つめるようにしながら、何かを考えていた。


砂生(そう言えば、初対面の時も僕の顔を見て少し固まってたっけ……)


もしかして、僕の顔に何かあるんだろうか。


実は人相を見るのが得意で、女難の相が出てるとか。


高校の時のことを思い出して、思わず背筋がゾクっとしてしまった。


砂生「あ、あの……やっぱり気になるんですけど、僕の顔になにか……?」


恐る恐るそう尋ねてみると、綾乃さんは少し複雑な感じの表情を浮べた。


綾乃「あ~……ごめんね? うん……ちょっと変なこと聞いてもいいかな?」


砂生「は、はい、何でもどうぞ」


少し緊張して身構えてしまう。


いったい僕に何を聞こうとしているんだろう、綾乃さんは。


ドキドキしながら待っていると、綾乃さんも少し緊張した様子で口を開いた。


綾乃「西木くんの親戚に、覆井く……覆井晴斗さんって方、いないかな……?」


砂生「え……覆井、晴斗……? あっ、叔父さんの事……かな?」


綾乃「いるの!?」


砂生「は、はい。 でも、どうして叔父さんのこと知ってるんですか……?」


綾乃さんから晴斗叔父さんの名前が出たことに驚いてしまった。


すると綾乃さんの方は逆に、緊張していた表情が笑顔になる。


綾乃「やっぱり! えー! 凄い偶然! そうじゃないかな~と思ってたのよね~!」


戸惑ったままの僕とは対照的だった。


綾乃「そっか、そっかぁ。 じゃあ、西木くんは甥っ子さんなのね?」


砂生「そ、そうですね……」


綾乃さんはそう言って、また僕の顔を見つめてくる。


わりと間近で見つめられているから、流石にちょっと気恥ずかしかった。


綾乃「あ、ごめんね? 西木くんの叔父さんとは、高校の同級生だったのよ。 何から何までそっくりだから、もう懐かしくなっちゃって」


砂生「はぁ……」


そこまで似てるんだろうか。


僕の知っている叔父さんは、もう少し大人になってたから、高校生のイメージがない。


綾乃「本当に良く似てるよね~……ふふっ、周りから言われたりしない?」


砂生「ま、まあ……たまに言われたりとかは……」


綾乃さんの僕を見る目がキラキラと輝いていて、まるで当時に戻っているかのようだ。


そう考えながら綾乃さんを見ると、確かに若返って見えてくるから不思議だ。


砂生(だけど、そんなに似てるとしたって……この反応は……)


綾乃さんと叔父さんは、ただの同級生だったんだろうか。


砂生「……もしかして、東雲さんって叔父さんのこと好きだったりしたんですか?」


軽い冗談のつもりで、そんなふうに聞いてみた。


きっと笑って否定されて、仲が良かっただけだと、そう言われると思いながら。


綾乃「へ……あ、え……好きって言うか、憧れてただけ……? みたいなね……えっと……も、もう、大人をからかわないの」


笑顔だった綾乃さんが、顔を真っ赤にさせて恥ずかしそうに否定してくる。


思ってもみなかった反応が、逆に可愛く思えてしまう。


だけど同時に、叔父さんに対して嫉妬するような、そんな気持ちも少しだけあった。


砂生「そんなに似てますか?」


綾乃「ええ、もう本当にそっくり! 双子かって思うくらいよ」


砂生「うーん、確かに一緒に遊んでたりすると、兄弟に間違われたりはするけど……そんなに似てるんだ……叔父さんって若く見えるし。 あ、この前なんて……」


暫く前に叔父さんと二人で出かけた時のことを思い出してしまった。


そんな思い出を話していると、綾乃さんも楽しそうに微笑む。


綾乃「そうなの? ふふっ、叔父さんと仲が良いのね~」


砂生「……」


僕は思わずその微笑む姿に見蕩れてしまった。


綾乃「ん? どうかした?」


砂生「あ……いや、東雲さんって、笑うと可愛い感じになるんだなって……いつもは落ち着いてて、大人っぽいと思ってたんですけど」


綾乃「っ……も、もう……そういう所……!」


砂生「え……?」


なにか変なことを言ってしまっただろうか。


そう思って首を傾げていると、綾乃さんが僕の肩を軽く小突いてくる。


綾乃「ほら、そろそろ休憩も終わりね」


綾乃さんは少し頬を赤くしながら、そう言って先にフロアへ戻ってしまう。


砂生「あ……!」


僕も慌てて綾乃さんの後を追い、仕事へと戻る。


結局、その後は叔父さんとのことについて、あまり話を聞くことが出来なかった。

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