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シドウ


Shido_SS

※動画とアプリ版(win、mac)をDLいただけます。

 

ND_Shido-Win_JP

(Mac)https://www.dropbox.com/scl/fi/scc4fw4jgraeuh6aphzkr/ND_Shido-Mac-JP.zip?rlkey=xrn3hpxgc5fvhq4khlccuif8y&dl=0


 報酬が高い仕事にはリスクがある。それをシドウはちゃんと理解していた。

 魔物の討伐、護衛の依頼、記憶がうつろう中でもシドウはそれをこなすだけの能力を持っていた。

 何度かトラブルに逢う事もあったが、様々な方法で切り抜けてきた。


「――おい、うすのろ。お前みたいなのにもできる仕事をくれてやる、ついてこい」


 ただ、この町では勝手が違った。

 世話になっている男がいる。派手に暴れれば彼に迷惑がかかると言う事を理解している。

 その『組織』ではシドウは時折粗雑に扱われたが、シドウ自身はそれを不服と思ったことはない。

 能力は隠しておけ、と言われていた。だから素直に従った。

 指示は、指定された場所に行って与えられた仕事をすること。今までやって来た依頼と特に変わらない。


「……わかった」


 『組織』に入ってからのシドウの仕事は主に肉体労働だった。

 『組織』の為の物資を運ぶ。

 特に疑問を抱かず短時間で黙々と作業するシドウは評価されてさえいた。

 中身は魔導部品か、武器の類か、あるいは魔獣由来の素材なのか。

 それはシドウにとってはどうでもいいことだった。

 探し物の為には仕事を選んではいられない。

 時期が来れば、また流離う事になるのをシドウは理解していた。


「しごと、がんばる」


 労働で汚れた体をシャワーで洗う暇もなく、シドウは指定された場所に向かった。


「なんだ、ここ」


 案内されたのは薄暗い部屋、そこで指定された服に着替えると、隣の部屋に行くように指示された。言われるままに服を着る。

 仕事の内容は要人の給仕だった。言われた通りに酒を運び、向こうの指示するままに動け。

 要点のはっきりとしない指示だったが、その場の判断で動けということだと理解した。

 扉が開く。薄暗い部屋とは真逆の明るい部屋にシドウは目を細める。

 状況把握。部屋は広く、壁は上等な布や高級な木材で飾られ、酒の瓶が並んでいる。

 天井には魔導仕掛けのシャンデリアと音響機材。

 刺激の多さは神経に障るが特に支障はない。

 渡された服は布が薄く、武器を持つことはできなかったが問題はないとシドウは判断した。


「……おお」


 男は上等な服を着ていて、片手に持ったグラスからは度数の高い酒の匂いが漂っている。


「来たか、ここに立て」


 立てと言われたので立つ。男の掌がシドウの腹筋を無遠慮に撫ぜ回した。


「逞しいな……やはりハーフビーストの体の逞しさは格別だ」


 男の声色には興奮が混じっている。けれども敵意ではない。呼吸と脈拍の早まりとうわずった声。特に荒事は必要なさそうだ、とシドウは理解した。

 僅かに薬の匂いがする。酒と薬の匂いの中で男はシドウの太腿を、胸を撫でさすり、頬ずりした。


「……」


 特に嫌悪は感じない。体に与えられる刺激も微々たるものだ。

 この男が満足するまで体を触らせればいいのか、と納得したシドウは辺りを見回す。

 男は恍惚としながらシドウに着せられたネクタイを解いていく。

 上着のボタンを、次いでワイシャツを一気に引き毟る。

 元々窮屈に押し込められていたシドウの胸がこぼれ、ボタンは一気にはじけ飛んだ。




「動じないか、ますます気に入った。もっと逞しい所を見せてくれ」


 現れた男達がシドウを台座のようなその場所に導く。台座に備えつけられた手錠、首枷。

普通の男であれば恐怖を覚えるであろう拘束具の数々、けれど―。

(もんだい、ない)

 拘束具の鍵は稚拙なもので、シドウであればさほど問題なく解けるものだと看破できた。

 言われるままに両手を天井に拘束されたシドウの前で男は鞭を持つ。

 ほぼ裸と言って良い姿で拘束されたシドウの肉体を男は鞭で打ち据えた。

 一度、二度、三度。

 明らかに上手とは言えない無駄な動きでとんでくる鞭はシドウの肌を打ち据え赤く染め上げる。

 しかし、その肌を裂くには至らない。



「ああ、いいぞ……」


 特に変化を起こさないシドウの体とは対照的に男は息を荒げ、鼓動を早まらせていく。上等なそうなズボンの前は明らかに盛り上がっていた。

 シドウの見聞がもう少し広ければ、ここで喘ぎ、叫び、痛みを訴えるのが正解だと理解できたかもしれないが、シドウがそこまで思い至ることはなかった。


「これでも微動だにせんか、いいぞ……愚鈍な男だと聞いていたがどうだ。この逞しさと壮健さ、いい、いいぞ……」


 勝手に盛り上がっていく男を目の前にシドウは冷静に状況を分析している。

 男が台座に拘束されたシドウの足を持ち上げ、無理矢理開かせる。恐らく動物の交尾に類似する行為が行われるかと思われた時も、特にシドウに抵抗する意思は無かった。


「さあ、見せてくれ」


 男が取り出したのは、淡い色の液体に満たされた瓶だった。



「!」


 シドウの感覚が鋭敏に訴える。その感覚はそれが魔獣由来の物質であるという事を教えていた。


「ッ! なにを――」


 戦闘に身構える体と、事を起こしてはならないと訴える理性が競合する。


「なに、安心したまえ。君の最も男らしい部分を見せて欲しいのだ」


 瓶の中の魔獣……恐らくはスライムに類するそれを、瓶ごとシドウの股間に埋没させる。



「ふ、ぐッ」


 今までの中で感じたことのない感覚がシドウの陰茎を包み込む。

 隙間を失った瓶の中でもがくスライム、その中でシドウの男性器がむくむくと膨らみ始める。




「なんだ、これ」


 その部位が生殖器としての機能を持つという事は知識として持ってはいたが、乱れ掠れ果てた記憶の中で体系化はされていない。

 ほう、さすがに立派だな

 瞬く間に大きく膨れ上がり表皮もぱんぱんに張り詰めたその立派な男性器を見て男は感嘆の声をあげる。


「ん、くっ……」


 普段閉じている部位の「気」が開いていくのを感じる。瓶の中で逃げ場を求め蠢くスライムは脅威ではない。

 毒や消化液の類もない。何の脅威もない、何のダメージも与えてこない。

 だからこそ、シドウは耐えることを選んだ。選ばざるを得なかった。

 男が目を血走らせて見つめる前で、体を震わせる。


「う……こ、れっ。うあっ」


 拘束具に固定された腰がその感覚から逃れようと蠢く。シドウが体を動かすたびに瓶の中のスライムも蠢く。


「うあッ、ぁ、うぐうううっ!!! うッ、うううッ!!」


 苦痛にならいくらでも耐えられた体が、快感に喘ぐ。

 およそ思春期に到る前には閉ざされていたその感覚が一気にシドウの肉体に絡みつき、蝕んだ。


「ふぐっ!う、あ」

「おお、おお……ああ、たまらん、逞しい、こんな若々しく美しい――」


 体の奥がいらいらと落ち着かず、肌に触れる感覚は生々しく神経を苛む。


「うっ、あぐっ、お、おれ――」


 隆起の増した亀頭と幹の間を、付け根と精嚢の間をゆるく締め付けられる感覚にその部分が痙攣する。

 体の奥の獣性が湧き上がってくる感覚を初めて経験したシドウはただただ、混乱していた。湧き上がる欲求は人を殺す為のモノとは別の、もっと根源的な何かだ。

 今すぐにでも、誰かを――。


「ふぐううっ!うがっ! あ、ああああっ!!!だめだ、おれッ、それは、よくないッ」


 そう、誰かを。その、誰か。

 腕で組み伏せ、押さえつけ、突き入れたい。その相手は目の前の男ではない。

 もっと輝かしく、柔らかく、いい匂いのする、心地よい『誰か』

 殺すのではなく、その奥底に自分の何かを混ぜ合わせて――。


 記憶の奥底の情報たちが組み合わさって何者かの像を作ろうとするのに恐怖を感じ、シドウは反射的にそれを拒む。

 首を振り、全身を振るわせるも、瓶の中の肉の塊は益々刺激を得て激しく拍動を始める。


「ああッ! うぐっ……!」


 とける、とけていく。

 シドウという名前で呼ばれた人間の律していた何かが解けていくのが分かる。

 今の自分には関係無い、けれども。


「うあッ、ああッ……!!! うぐううッ!!!」


 それは背徳感とでも言えばいいのか、禁じられた何かを犯すというその行為に、シドウは僅かに興奮していた。

 張り詰め、敏感になったそこを一気に扱きあげる生き物の感覚にシドウは高揚を覚え、臍の奥から湧き上がってくるその感覚に戸惑うままに。


「で、るっ、ぐ、っ、うううっ!!!!」



 はきだした。

 体の内で巡らせていた命の種を送り出し、吐きだす。シドウの男性器がびぐん、と一段強く跳ねるのと同時に驚くほどの粘性を持った精が勢いよく飛び出す。


「うがっ! あ――!!」


 どろり、とスライムと瓶と肉棒との間にその重く熱い液体が迸る。

 するりぬるりとこなれていくその感覚の中でシドウは二度、三度と激しく跳ねた。

 躍動する体が拘束具の鎖をがしゃん、がちゃんと激しく鳴らす。


「あぐっ、う――」


 目の前で跳ねるその逞しい肉体が躍動し、精を迸らせる瞬間に男は恍惚となる。

 自分が最上級と認めたその雄々しさを前に、その肉体を思うまま切り裂き、嗜虐心を満足させたい欲求に駆られる。

 目の前の男の身元は定かでなく、その四肢の自由は奪われている。

 欲望のままに犯し尽くし、切り刻んでしまっても何の問題もない。

 血走った眼はその男の裸体を凝視していたはずだった。


「!?」


 拘束具はもぬけの殻。目の前にいたはずの彼は姿を消し、代わりに。

 軽い一撃が首を掠めたと思った時には、既に男の意識は闇に落ちていた。


「仕事おわり。だけど、……あれはよい……? それともよくない……?……おれには、わからない」


end


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