魔界の有名な観光地はどこですか?
Added 2025-12-02 22:32:02 +0000 UTC魔界は大変広いので、無数の観光地がありますが……その中でも、ガイドブックの表紙を飾るような、誰もが知るメジャースポットを3つほど紹介させていただきますね。 1. 魔王城 言わずとも知れた魔界の中心にそびえ立つ、現在の魔王様が住まう巨大な城です。(実際に魔王様が住んでいるのは、魔王城の遥か上空に佇む魔王宮です)。 魔王城を取り囲むように作られた魔王城前公園をはじめ、周囲に建てられたダンジョン、魔王城の一部区画が一般開放されています。 魔王城前公園では毎日のようにイベントが開催されており、撤去するのが面倒だからという理由で年中、クラーケンたこ焼きや魔界ハリネズミの針揚げなど、多種多様な出店が軒を連ねています。 アピールポイント。 最上階(20階)の玉座の間の階段前にある19階の空中庭園は魔界全土を見下ろすことができる絶景スポットです。 魔王様の旦那様の好きな花々が季節ごとに咲き誇り、魔力によって気温や風量も調整されているため、一年中、心地よく過ごすことができます。 比較的安価(魔族基準)で貸切ができることもあって、幻想的かつ壮大な背景を背にしたロマンチックなプロポーズに使用されることも。 注意点として、魔王城は魔王軍の本拠地であり、魔王軍は未だ生きる軍隊です。そのため城の衛兵(デュラハンやサキュバス)はかなりの激務で出会いが無く、人間を見ると過剰に親切にしてきたり、ナンパしてきたりするので気をつけましょう。 2. 不夜城前通り(ネオンストリート) 始祖の王女(吸血鬼の始祖)が根城とする不夜城前に広がる欲望と娯楽の街です。 表通りには高級カジノ、三ツ星レストラン、人間向けのアンティークショップ、裏通りには妖艶な雰囲気のバーを始め、不法だらけの魔道具店や錬金術店、ラブホテルなどが立ち並んでいます。 アピールポイント。 言わずともしれた金銭感覚破壊デートの聖地です。人間と付き合いたてのお金持ちの魔族やママ活パパ活の魔族は大体ここに来て「これ似合う!かわいい!店員さん、ここからここまで全部包んで」というアニメやゲームでよくある買い物イベントが多発します。 年に数回、イベントで不夜城の一部区画が一般公開された際は、今ではほとんど見ることはできない大戦時代の処刑器具や拷問器具などが、当時のままの姿で見ることができます。 不夜城一帯の空は常に暗闇に包まれており、滅多に晴れることはありません。そのため治安が悪い印象がありますが、ここら一帯に住む魔族はお金持ちの喪女ばかりなので、目当ての人間を見つけても、勝手に会計を済ませたり、あちらのお客様からですをやったりするだけなので、これと言った危険はありません。まぁ、それに反応してしまったたり、自ら話しかけたりして、完全に目をつけられたり、メロられたりしてしまった暁には、安全の保証はできませんが…… 3. クリスタルラグーン 魔界の南に位置する、透き通るような青色が美しい広大な内海です。 水面下には珊瑚と宝石で作られた人魚姫の別荘である宮殿と、それを取り囲むように作られたラグーンシティがあり、セイレーンやマーメイドなど水棲魔族が暮らしています。 最近では、通るだけで水中呼吸の魔法が付与されるゲートが制作されたことで、魔法を使うことができない人間の観光難易度が劇的に低下したことで、年々、観光客はうなぎ上りになっています。 アピールポイント とにかくロマンチックです。夜になると発光する珊瑚や魚たちが幻想的な光景を作り出します。 魔界の海を管轄している海王直属の兵団が周辺地域をパトロールしていることもあり、水中呼吸を付与された人間が一人で自由に泳いでいても、水棲魔獣や大型魚類に襲われる心配は殆どありません。 定番のボート遊びでは、水棲魔族さんがボートを押して魚がよく釣れるスポットまで連れて行ってくれたり、水面から顔を出して話し相手になってくれたりと、魔族進出前のファンタジー映画のようなワンシーンを楽しむことができます。 また、ここの特産品である「人魚の涙(真珠)」をプレゼントされた人間は、その相手と魂の番になるという言い伝えがあり、水棲魔族のプロポーズの聖地としても有名です。 観光客が増えたことにより、自然とボートが転覆したり、水中呼吸が切れるなどの事故の発生件数が増えましたがその度に周辺の水棲魔族たちが、そのままシティにある自宅に連れ込んで看病してくれるそうです。 ですが、ここで一つ注意点として、人間保護法により、魔族は恋人や夫婦など、親しい間柄にある人間以外に魔法を使ってはいけません。 水棲魔族は種族的な人気の低さからお婿さんを確保するために必死なので、水面上に帰るために水中呼吸の魔法をかけてもらう際は、相応の対価を覚悟しなければなりません。 更に魔界を楽しんでもらうために、ここで少しニッチかつ穴場な知る人ぞ知るスポットをお教えいたしましょう。 1.炎龍の里(ドラゴンスパ・リゾート) 大陸北部の活火山地帯に位置する、魔王軍特別幹部の炎龍帝が管理する魔界最大級の温泉郷です。 数年前に、散歩中の旦那様が怪我をしたことに怒った炎龍帝が、腹いせに周辺の魔獣を根絶やしにしたことで、魔界安全度ランキングでは魔王城に継ぐ堂々の2位を獲得しています。 魔王城から直通の電車やバスが出ていることに加え、通称運び屋と呼ばれる里の観光協会所属の龍娘がマンツーマンで里の送迎とガイドをしてくれるサービスもあるため、アクセスのしやすさでも大変な高評価を得ています。 アピールポイント 周辺で最も高い山の頂上に街が作られているため、かなり壮大な絶景を楽しむことができます。 山の麓から里までの登山道が整備されており、数年前に周辺の魔獣の個体数が激減したことや、炎龍帝の部下が24時間パトロールしていることで、登山を楽しんでから温泉に浸かる…という乙な楽しみ方をする観光客も増えています。 里は魔族の観光客も多いため、人間用の小さな浴槽を用意することができず、未だ混浴がデフォルトの温泉も多いものの、妻や恋人と広大な露天風呂でゆったりと身体を癒すことができます。 人間専用の高級な湯治宿などでは人間一人につき一人の龍娘が側仕えとして何から何まで奉仕を行い、温泉でゆったり疲れを取ってから、力強くも気持ち良いマッサージを受け、尻尾を枕にしたり、翼を布団代わりにして眠るという極上の体験が約束されています。 注意点として、稀に周辺の活火山の活動が突然活発になることがあります。その間は噴火の危険があるため、電車は全て運行停止、運び屋も営業停止を余儀無くされます。 基本的に火山活動は数週間~数ヶ月ほどで落ち着きますが、その間は下山させてもらうことができません。ましてや、実際に噴火してしまうと、道の整備や安全確保のために半年以上も里から身動きが取れなくなります。 観光客として来ている人間は、その間も自費で宿泊費用を捻出しなければならず、割高な観光地価格に頭を悩ませることになりますので気をつけましょう。 また、何故なのかは不明ですが、火山活動で下山できなくなった期間中、里の龍娘と観光客の人間との婚姻が異様に増えるというデータがあるそうです。 2. 魔界大図書館 魔王城から電車で三十分のところにある、魔界の歴史から魔法書、人間界の漫画までありとあらゆる本が揃う巨大図書館です。 大森林のエルフの国にあるエルフ国立大図書館【本館】と比べて資料数は劣るものの、魔界在住者なら本の貸し出しが可能であったり、カフェなどの休憩スペースが充実していたりと、快適に過ごす工夫がなされています。 また、図書室の司書は魔界の難関大学を首席クラスで卒業した博識かつ優秀な魔族達で構成されており、各階に在席する司書達は、手元の端末で調べずとも、その階にある全ての本の種類や場所、内容までも正確に把握しています。 アピールポイント 施設全体に静音の結界が張られているため、施設内は常に静寂に包まれており、よほどの大声で叫ばれでもしない限り、誰かの話し声や物音が気になることはありません。 また、テーブルとイスが並ぶ開放的な作業スペースのほかに、完全に外部と遮断された個室のプライベート閲覧室が完備されています。ここでは食事や仮眠も可能で、なんと利用料は無料。難解な魔法書の解読や、静かに読書に没頭したい人間にとって、これ以上ない環境です。 さらに、司書さんたちは知識欲が旺盛な人間に弱く、探している本を伝えると、仕事を放って頼んでもいない関連書籍を山のように持ってきてくれたり、軽い軽食や飲み物を持ってきてくれたりと、サービス精神に溢れています。 ですが、一つ注意点として、大図書館ではあまりの快適さに熟睡してしまう人間が後を絶ちません。一応、閉館の一時間前から十分ごとに静音結界を貫通する放送が行われますが、それに気づかず、そのまま閉館時間を過ぎてしまうと侵入者として扱われることになります。 一応、前置きをしておくと、司書の魔族は今まで勉強漬けの日々を送ってきたが故に、恋愛というものにかなり憧れている個体が多いです。侵入者として扱われた人間の大半は必死に謝るか、罰金を支払えば裏口から帰らせてくれますが、もし、その司書に気に入られてしまったときには……… 3. 魔界の仕立屋街(シルク・パーク) 前述した不夜城の表通りから三十分ほど歩いたところにある、アラクネや蚕娘などの糸を専門に扱う魔族の職人達が集まるオシャレの街です。 観光客は勿論、魔界のファッションリーダーや富裕層、権力者なども通う場所であり、ここの職人達にオーダーメイドの服を作らせたら右に出る者はいません。 あの魔王様ですら、この街の贔屓にしている職人に、旦那様の分も含め、式典用の衣服や私服に至るまでを全て丸投げしているそうです。 周辺一帯の殆どが衣服に関する店舗で構成されているため、値段が高い店から低い店、派手な店から落ち着いた店など、自分のニーズに合わせて、ゆったりと好みの店を探すことができます。 アピールポイント どの店も共通して自分の身体に、0.1ミリの狂いもなくフィットする至高の一着を仕立ててくれます。 特に魔界の素材や職人自身が精製した素材を使った服は、多少値が張りますが、丈夫で着心地も最高。普段着から礼服、ちょっとエッチな勝負下着まで、どんな要望にも応えてくれます。 人間の観光客に至っては、人間さんの肌は弱いから…と、頼んでもいないのに「自動防御魔法」や「体温調節機能」などのオプションをサービスでつけてくれる優しくて面倒見の良い職人さんが多いのも特徴です。 ただ一つ注意点として、職人に目をつけられると大変面倒くさいことになる可能性が高いです。 目をつけられるというのは、この街を歩いているとき、「そこの人間さん♡服を探してるなら、ウチが作ってあげるわ♡」や「あ、あのっ!店をお探しならウチでやりませんか!」などと糸を扱う魔族に声をかけられることをいいます。 彼女達は見つけた自分専用のモデルを逃したくない一心で、オーダーメイドを異様に安い値段で提案してきます。 その言葉に甘えてホイホイついて行ってしまったが最後、「正確なサイズを知るため」という名目で、粘着性のある糸で全身を拘束されたり、着ている衣服を剥がされたりして、あらゆる角度から直接触られ、頭の先からつま先まで測定されます。 いざ完成して、試着する際も、「着せてあげる」と言って当たり前のように更衣室に入り込んできます。 また、彼女達はプロアマに関わらず気に入った人間の衣服には、「愛着の呪い」を無意識に込めてしまうことがあるそうで、その服を着ていると「作った職人さんの元へ帰りたくなる」という気持ちで一杯になるという現象が報告されています。 不思議なことに、職人に声をかけられて衣服の専属契約を結んだ人間と、その職人との婚約率は現在97%という高確率にあるらしく、残りの3%も……