SakeTami
kamosika-yuuhodo
kamosika-yuuhodo

fanbox


ダンジョン。触手の塔に関するQ&Aと触手姫に見初められた人間くん

Q.魔界の魔王城付近(現観光地)に行くと人間向けのダンジョンがいくつかありますがあれってじっさい中身どうなっているんですかね?知り合いが触手の塔に入って戻ってきた時には中身が抜けた人形みたいになっててその後連絡がつかなくなったんですよ。それで今心配になって塔の中にいるんですけど出口がなくてどうすればいいか心配... A.それは、かなりまずい状況かもしれませんね…。 ダンジョン【​触手の塔】において、出口が見つからないという問題は、既に「姫個体」に見初められてしまった可能性が高い場合に起こり得る現象です。 高い魔素濃度によって毎日のように新たな触手達が生成される触手の塔では、触手の中でも特に上位の個体である姫個体と呼ばれる触手娘が毎月のように生まれています。 彼女達のお眼鏡にかなった人間は、彼女の配下の触手たちが本能的に、その人間を姫に献上しようとします。 出口を塞いだり、わざと迷わせたりして、姫の元へと半強制的に誘導するため、貴方もその最中かと…。 ​そのうち目の前に、場違いなほど豪華で大きな扉が現れると思います。 後ろを振り返ると、先ほどまでなかったはずの石壁や鉄壁が道をふさいでいることでしょう。それらは配下の触手達が凝固・擬態してできた、いわば生きる壁です。 いたずらで旦那様を誘拐されてブチギレた魔王様ですら、それを殲滅するのに0.7秒もの時間を有するほど、魔力や衝撃に対する耐性が高いです。 つまり、人間がそれを自力で突破することは不可能と言っても過言ではありません。 そうなったら、もういっそのこと諦めて扉に手をかけてください。 ​扉を開けると、優雅にお茶をしている触手姫が出迎えてくれるはずです。 「あらあら、ふふっ…早かったですね。御機嫌よう。こちらにどうぞ♪」 まるで中世のお城の一室のような広くて優雅に彩られた部屋の中で、彼女は親しげに貴方を二人きりのお茶会へと誘います。 そうしてテーブルに置かれたお茶とお菓子を勧めてくるのです。 あ、ちなみになんですが、そのお茶とお菓子は、どれだけ美味しく見えても、どれだけ良い匂いがしても、どれだけお腹が空いていても、絶対に口にしてはいけません。 それは貴方をもてなすためだけに、姫が自ら精製した成分で作られています。 押し固めた魔力を液体や固体にして排出し、適当に味をつけただけの劇物であるため、少しでも摂取しようものなら、極度の魔力酔いになってしまうでしょう。 もし、お茶とお菓子を食べない事に気づかれて、 「紅茶は好みではありませんか?」 「遠慮せずお召し上がりください」 と勧められたなら、無理をしてでも食べようとする素振りをしてください。 既に、姫を警戒していることが悟られてしまえば、無理矢理、押し込まれてしまう可能性があります。 また​、姫は貴方と結婚するつもりでいるため、 「新婚旅行はどこにしましょう」 「子供は10人くらい欲しいですね」 と幸せそうに将来の予定を語り続けます。 ​もし、その話の途中で貴方が「そろそろ帰りたい」なんて口にしてしまったら…… ​その瞬間、部屋全体に擬態していた無数の触手たちが「姫様を悲しませるな」と言わんばかりに一斉に怒り出し、貴方を永遠に姫のそばから離れられないように……。 ​もう手遅れかもしれませんが、ご無事を祈ります。


More Creators