もう一つの決勝進出ユニットを決める1回戦は、朔夜・ティ→ナ・ステラの「キューティーノイズ」と、ショコラ・常夏・涼美の「ハピネススイート」。
世代屈指の実力者・ショコラ所属というだけに下馬評ではハピネススイート優勢との声が多かったものの、最近波に乗っているヒール集団・キューティーノイズを応援する声も少なくなかった。
第一試合はステラvs常夏。
前回はタッグマッチで対戦し、常夏がステラを叩きのめしているところで時間切れの引き分けに終わった。
顔を合わせれば喧嘩ばかりの二人、今回は決着をつけられるか。
序盤は意外にも距離を取って睨み合う両者だったが、先に仕掛けたのはステラ。
走り回って常夏をかく乱すると、いきなりダイナミックな飛び蹴りを決める。
そこからはステラの猛攻に防戦一方だった常夏だが、隙を見つけると強烈なビンタで反撃。
上から振り下ろすエルボーでステラを怯ませると、体重の乗ったダブルスレッジハンマーで追い打ちをかけた。
ピンチのステラはサミング(目つぶし)で何とか常夏の動きを止めると、水面蹴りを放って常夏を転倒させる。
そして披露したのは新たな辱め技、変形のレッグスプリットへ移行した。
またも辱められてしまった常夏は怒り心頭。
ひらりと躱すステラを何とか捕まえ、拷問コブラツイストでぎりぎりとステラの身体を折り曲げる。
大きなダメージを負ったステラはたまらず場外へ逃げる。
常夏が迷わず追いかけに行くと、リング外を半周したところでステラがリングへ復帰。
すると常夏がリングへ戻るタイミングに合わせて顔面目掛けてフロントハイキック、さらにフェイスシットとステラが大逆襲を見せた。
しかしながら、必死にもがく常夏を押さえ込む余力はステラには残されておらず、脱出を許してしまう。
最後は常夏がシュミット式バックブリーカーからキャメルクラッチに移行し万事休す。
胴体に蓄積されたダメージに耐え切れず、悔し涙を飲んだステラ。
度重なる反則にも怯まず、快勝を飾った常夏。
軍配は誰の目にも明らかだったが、今後もこのカードには注目が集まりそうだ。
第二試合はティ→ナvs涼美。
同じ団体の同期で両者のデビュー戦で対決しており、涼美が勝利を挙げている。
通算成績はティ→ナ3勝、涼美7勝と涼美が有利だが、ここでユニットの勝利を決められるか。
ゴングが鳴るとリング中央でロックアップ。
序盤から先手を奪い合う駆け引きが続く中、涼美のアッパー掌底から試合が動き始める。
試合は徐々にペースアップ。
打撃の打ち合いとなり空手経験者の涼美が有利かと思われたが、ティ→ナのジャンピングハイキックが決まる等、意外にも好勝負を繰り広げる。
だが涼美にとってもここは得意分野。
全く譲らない攻防の中、ティ→ナの回し蹴りを躱してラリアットをぶちかます。
ティ→ナが反撃を試みるも、勢いに乗り始めた涼美はペースを維持。
ボディーブローで倒れかけたティ→ナを抱え上げ、クロスアーム式パワーボムで豪快に叩きつけた。
苦戦を強いられるティ→ナは、何とか組み付いて応戦する。
フロントスリーパーやアンクルホールドなどで涼美のペースを崩しにかかった。
もどかしい展開に焦り始めた涼美は大技を狙うも、ティ→ナはこれを華麗に回避。
更にカウンターでジャンピングニーを叩き込むと、蟹挟みから身体をひねって丸め込む。
涼美の反応が少し遅れ、なんとこれがスリーカウント。
不利なカードだったものの、最後まで集中を切らさずに闘ったティ→ナがユニットを敗退の危機から救った。
一方、まさかの敗戦となった涼美はすっかりと落ち込んでしまい、悔しい素振りも見せず肩を落とすばかりだった。
第三試合は朔夜vsショコラ。
ユニットの命運はリーダーに託されることになった。
気合十分な両者は開幕から手四つの力比べ。
長い時間をかけて白熱した押し合いを見せると、ついに朔夜が押し込みショコラにエルボーを叩き込む。
このままペースを掌握したい朔夜だったが、相手はプロレス一族の娘。
そう簡単にやられはしないとニールキックやランニングボディアタックで応戦する。
容赦なしの猛攻は続く。
バックドロップ、エルボードロップと、強烈な技が朔夜を襲うも、スリーカウントは奪わせない。
ついに朔夜の堪忍袋の緒が切れた。
ドラゴンスクリューでショコラを引き倒すと、嵐のようにストンピング。
更にはうつ伏せのショコラに跨るとバックマウントエルボーをひたすら連打した。
なんとか振り払ったショコラは朔夜と睨み合い、ラストスパートの大激突。
朔夜が膝で蹴り上げればショコラはアッパーカット、壮絶なバトルが繰り広げられた。
その最中、ショコラの裏拳がクリーンヒット、そして必殺のクランチチョコレートクラッシュ(スイング式DDT)が決まった。
しかしこれを朔夜がギリギリで返すと場内には大歓声が上がる。
焦りを見せたショコラは急いでコーナーへ上りフライングボディプレスを試みるも朔夜が回避して自爆。
この好機を逃すはずもなく、朔夜が叫び声と共に渾身のタイガースープレックスでショコラを叩きつけた。
この強烈な投げにはさすがのショコラも返すことはできず、朔夜の勝利を告げるゴングが鳴り響く。
最大級の強敵であるショコラを倒しての決勝進出に、ティ→ナとステラもリーダーを称えに称えた。
結成当初は統率という言葉を感じられなかったキューティーノイズにも、仲間意識が芽生え始めているようだ。
決勝進出は堅いと思われたハピネススイートは、涼美とショコラで敗北を喫する大誤算。
あまりの悔しさにショコラは嗚咽を漏らして涙を流すばかりだった。
熱望した小雪を仲間にすることはできなかったが、この挫折でまた一つ成長することに期待したい。
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