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牛とヤギなお嬢様たち 後編

「めえっ、めええっ、めええあっ、あっ、ああああっ……」 びくびくと小刻みに動いていた前足が、徐々に細長く伸びていく。 つながっていたはずの蹄が別れ、人の指へと戻っていく。 「あっ、はあっ……あはああっ……」 「ンモオオ……モオ、もおおっ、あっ、あーっ、あは、んっ、あっもおあっ、ああっ、はあっ……」 それは、オス牛と化していた朝日にとっても、同じことだった。 オス牛に生えていた巨大な肉棒もすっかりと消え去ったかと思えば、身体が徐々に縮みつつ、人の形を取り戻していく。 そして、数分後、すっかり元の姿に戻った二人を前に。 「ふふ、お疲れさまでした。先輩方。さ、ティータイムにしましょ?」 お嬢様……二人の後輩である桜花は、にっこりと笑って、手を伸ばして― 「まったく、なんてことするのよ、あなたって子は」 「そ、そうよ。わたしなんておとこのあの、あんなものが私に生えるなんて……」 「ふふ、ごめんあそばせ」 優雅な庭園で、しかし目の前に座るひかると朝日は口々に文句を言う。当然だろう。 『わが社の新商品が出ましたの。変身薬のモニターなど、興味ありませんか?』などといわれ、承諾したのは確かだ。 だが、少なくとも強制的に動物の姿にさせられるなど、思ってもみなかった。 「あの薬は発情薬も兼ねてますからねえ。体中がムラムラして、大変だったでしょう」 「そ、そんなこと……!」 朝日が遠さに否定しにかかる。が、反対にひかるは、顔を真っ赤にしたままうつむいたままだ。 「ひかる先輩は正直で可愛らしいですねえ。じっさい、朝日センパイのおちんちんにガンガン突かれて、めえめえ気持ちよさそうに喘いでましたもんね」 「ううっ……」 「ちょ、ちょっとひかる! あなたもちゃんと否定してよ、私まで恥ずかしくなるじゃない!」 「だ、だってえ……朝日にずんずん突かれるの、すごく……よかったし……」 「っ!」 上目づかいでとんでもないことを言い出すひかるに、朝日の顔はゆでだこのように真っ赤になって。 「ふふ、人間としての肉体や倫理観を全部投げ捨てて、野生のままにあえぐお二人、たいへん素敵でしたよ。朝日センパイも、男の……いえ、オス牛のおちんちんで射精する感覚、たまらなかったでしょう?」 「そ、そんなこと、ない、っ」 金髪のさらさらした髪をぶんぶんと揺らしながら、必死で否定する朝日は、しかし。 「しこしこされて、ドピュドピュ出して……」 「へ、へんなこと、いうなぁ……」 右手でわっかを作り、何もない空中でしこしこと、ジェスチャーを浮かべる桜花のしぐさに。 「まあ、あなたのお相手はひかる先輩ですし、私がどうこう言うつもりはないですが。もしよろしければ、試験品のオス牛とヤギのボトル、何本かお貸ししますよ?」 「……」 「……そ、そんなもの、借りるわけ、ない、じゃない……っ、ううっ……」 満面の笑みの桜花に対して、正面の二人は、顔を赤くしたまま、互いをの顔を見合わせて…… 後日。 「ンモオオオオオオ、モオオ、モー!」 「メヘエエエエッ! んめえっ、らめえええっ! めへっ、めえええっ……」 「モウッ……ンモオっ!」 牛がヤギの後ろから覆いかぶさり、ずんずんと腰を打ち付けていて。 びゅるるると音を立てて、精液が流し込まれる。 「お嬢様、お茶が入りました」 「ん、ありがとうね秋葉さん」 ティーカップに口をつけた桜花は、目の前の光景を見やりながら、ゴクリと紅茶を飲み込む。 「しかしまあ……なんといいますか、お嬢様もセンパイお二人も、なかなかのお方ですね」 「ほめてないでしょ」 ジト目を向ける桜花は、しかしすぐに機嫌をよくして。 「お嬢様学校ともなれば、みんないろいろしがらみも多いのよ。獣の姿になって、人目を気にせず、本当に好きな人と体を重ね合わせられるなら、それはとっても素敵なことじゃない? 思いのままの姿で、獣のように求めあうなんて、ねえ?」 「ンモオオオオオオ//」 「めえ、んめえっ、めえええっ……めえ⁈ らめええええっ!」 声をかけた先から、恥ずかしそうな牛の鳴き声と、恥ずかしながらも、快楽にあえぐヤギの鳴き声が返ってきた。どうやら、獣の本能に逆らえず、第二ラウンドが始まったらしい。 「二人ともこんなに幸せそうなんだから、いろんな動物のシリーズも作ってもらいましょ。ね?」 「……ご主人様に、提案だけしておきましょうか」 幸せそうに交尾を続ける二匹の動物をまえに、人間たち二人は優しそうな目を向けた。


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