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粘土化+招き猫化

今回は粘土化+招き猫化ですー


pixivに載せたうさぎ係の絵にくっつけておいたアンケートでじぶんでも画像に文章を差し込むのは見にくいなと思ってたので予想はしてたのですが、文章に挿絵を入れたほうが読みやすいって人が多かったんですよねー

で、そりゃそうだよなーと思って文章に挿絵を挿入という形式で試験的に投稿してみてます。

前の方がいいか、今回の方がいいか、その他でpixivのサンプルのほうでアンケートを募るのでご協力いただければと思いますー


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私は目が覚めたら見知らぬアトリエにいた。

さっきまでいつも通りに昼休みに友達といっしょにお弁当を食べて午後の授業を受けていたはずなのに、目の前がぐにゃりとゆがんで意識が途切れたと思ったらデザインナイフや粘土ヘラなんかが飛び交う見覚えのない不思議なアトリエの景色に視界が切り替わっていた。

胸から下の体と両腕がまるで最初から存在してなかったかのような喪失感を覚えて、また、どれだけがんばっても報いてくれなくて私にはまるで無縁だったはずの巨乳が堂々と胸にくっついていることも、まるでそれが元からそうだったかのように不自然に馴染むように理解できてしまった。

いま私の体に異常な事態が起こってることが分かって慌ててじぶんの体を確認しようとするけどなぜか体を動かすことができないどころか視線を動かすこともできず、それどころか少しの声を上げることすらできなかった。

みじろぎすらできないなかで、いままさに私の頭にゆっくりと猫の耳が作り上げられていることが感覚でわかる。

どんどん私の体を好き勝手に変えられ認識までもがなく書き換えられていくなかで、これから私はどうなっちゃうんだろうと思っていたところでアトリエの奥の扉が開いた。

奥から出てきたのはひょろっとした容姿の狐の獣人で、曰く『店が潰れかけていて大変だから、なんの罪もないし恨みもないが異世界から召喚したお前には魔道具になってもらう』と言われた。

ふざけるなと叫びたかったけどやっぱり声は出なくて、そんなじぶんにやるせなくなって、無力感に泣きそうになったけどそれでも表情は変わらない。

それどころかさっきから私の顔は私の意思を無視して笑顔を作ろうとし、泣き方も私の経験や記憶からきれいさっぱり消え去ってしまっていた。

そしてさらにうしろで私の体から取り外された右腕が晴れて猫の手に作り変えられたことを認識すると、そのとたんに私がこの手をひと振りするたびに魔法を振りまき客を魅了し際限なく引き寄せつづけることを理解した。

これから私は客を呼ぶために笑顔で腕を振り続ける招き猫になるのだ。

痛みもなくひねられてちぎられる感覚やくにゅくにゅと体のなかをまさぐられるように捏ねられる感覚がずっと全身をつたい続けてるけど、そんなことはお構いなく狐の魔法は黙々と私をなぶりつづける。

そんな体の外からも中からも蹂躙されるような感覚がひたすら体中をかけめぐり続けていて思わず情けない声が出そうになるのに、それでもやっぱり私の口から声が漏れることはなかった。

よく見ると私の近くに亀をモチーフにした女の子の筆立てがあり、その子と目が合った。

彼女は私に憐れむような視線を向けていたが、すぐに諦めの表情でうつむいた。

それを見て自分の運命を悟り、心の中で必死に助け求めるが、静寂に包まれた部屋の中で狐の獣人に見守られながら私の体の改造作業は進んでいく。

なす術もないままいいように体をこねくりまわされて1時間ほどが経った頃、私の体は完全に招き猫に作り変えられた。そしてさらに3時間ほど台で寝かされて粘土化の魔法が抜けきるとようやく体が動くようになり、手慣れたようにエントランスのレジ横に運ばれた。

ただ、動けるとはいっても招き猫になってしまった私の動かせる部位は首と右手と目だけで、さらに顔は笑顔で固定されて表情を変えられなくなっているせいでもはや実質自由はない。

左手に持つ小判は魔力のバッテリになっていて蓄えられる魔力によって私に付与された魔法を起動して体へ制限をかけてるらしく、体を動かそうとするとすべて右手の動きに変換されて体を動かそうとする気持ちに比例して招く速度が速くなってしまう。

体の自由を取り戻すには一切動かないようにして客を招かずに魔力が切れるのを待つのが正解なのだが、あくびをしようとすると右手が動き、体のかゆみに身じろぎをするだけで猫パンチのような速さで手招きをしてしまう。

撫でられたりくすぐられるだけでバカのようにぶんぶんと手を振ってしまって、そのせいでどんどん客を引き寄せて客から小判に魔力が供給される。

どんなに抵抗しようともじぶんの意思で抑えられない右手の手招きのせいで魔力は出ていく量よりも多くのリターンが小判に返ってくるので、私が自由になれることがないことは早々に察してしまった。

最近は店に客がいない時間は見たことがない。

陶芸品の売れ行きは悪いものの雑貨や日常品などは絶えず売れ続けているので繁盛しているように感じる。

以前までどうだったのかはわからないが、前までは澱んでいた店内の魔力が循環するようになって、私の小判にもどんどん魔力が蓄えられているのでやっぱり私が招き猫になったことで以前の客が戻ってきたのだろう。

そんな人の出入りの激しさなので、誰かが私に気づいて助けてくれると思っていたがそんなことはなかった。

この世界で異世界人は質のいい魔道具の素材としか認識されていないのかにゃあにゃあと声と視線で訴えるも『笑顔のかわいい子だね』だとか『この子売ってもらえない?』といった言葉を世話話がてら狐の店主に話すばかりで、私はこの世界のだれからも趣向品以上の目を向けてもらえることはなかった。

もはやなにかの間違いで付与された魔法が壊れること以外に望みはなかった。

自棄になってる自覚はあったけどもう私にはこれ以外の道はなく、私は魔力が満ちるいやな感覚を考えないようにしてひたすら右手を振り続けた。

私ができることはなんとか動こうとすることでたまに体が大きく跳ねてテーブルと陶器の体がぶつかり合う鈍い音を響かせ、ひたすら招く動作を繰り返すしかできない右手を振り、ため息のような声や思い通りにならず思わず漏れてしまう悩ましげなにゃあという声を店内に響かせるのみだった。


・差分



・文章付きイラスト








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