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桐島の獄中手記——巣鴨拘置所より(桐島という男⑥)IF


 あの日、大元帥陛下の玉音を聞いたときに私の信じていた「理想」というのは既に消え去っていたのだと思う。

 あの時、私を覆っていた帝都の宵闇と晩夏に薫る焦土のにおいは今も鮮明に思い出せる。大元帥陛下が現人神をおやめになった時から、桐島紘一というひとりの男は空虚になっていた。神州の民であり、神国日本を守る兵として私は肉体が滅びようとも戦い抜く覚悟があった。私の逝く先には靖国があり、風に舞うひとひらの桜花のように散ろうとも未来への礎となるならば本望だったのだ。 陛下からただ、一言——「死ね」と命じられたら、私はそれだけで上天に至ることができた。

 だが、現実は違った。あの日、神国日本が死に至った時——同時に私という存在も腐敗したのだ。

 戦争が終わったその日から、この日本は変わっていった。あまりにも残酷に、そしてあっけなく。

 七生報国の志を共にした戦友は鬼畜米英と肩を並べ、次代を担う子供達はギブミーチョコレートなる文言を連ねて乞食のように菓子をねだる。まつろわぬ魂が今なお渦巻く帝都に脳天気な歌が響き、闇市につまらぬものと成り果てた国民たちが集う。

 それは私にとっては神国として陛下の威光と共に在った大日本帝国の堕落に他ならない。我らが理想が腐り落ちた現実は、見るに堪えぬ醜悪であり、悪鬼に股を開いているようにすら思えたものだ。


 このアメリカに隷属した日本に美しきものは何もない。私達が命を懸けて守りたかったものは全て、ポツダム宣言の受諾とともに消え果てたのだ。

 私はただ、大日本帝国の死体に浮き出た蛆虫であるかのように、ただ日々を過ごしていた。己の心の内に浮かぶ瞋恚を見つめながら。

 だが、何にも転機というのは訪れる。それは私もまた例外ではない。ある日、私の教え子だった候補生たちが私の元を訪れ、口々に己の心の内を吐露していった。その言葉は私の本音の代弁であり、ひいては遠い地で果てた勇士たちの死を無意味にしたくない願いが込められていた。

 なぜ本土決戦をせずに負けを認めねばならぬのか。なぜ陛下は我らを信じてくださらなかったのか。……これでは全てが無意味。何の為に、何万もの命を捧げたのかがわからない。

 「我らが士官学校で学んだものは、何だったのでしょうか」——この言葉は特によく覚えている。そして、彼らの言葉を聞いて私は決意したのだ。

 たとえ、神仏に背くとも、大元帥陛下への大逆を働こうとも構わない。逆賊の誹りを受けようとも。必ずや彼らの思いを受け止め、鬼畜米英への反攻を成し遂げてみせると。皆、私が目をかけた選りすぐりの者達だ。若くとも一騎当千の力を秘めた兵——であれば、その大望も必ず成し遂げられる。私が彼らの旗頭となり絶望へと抵抗したのならば。そして、私は御楯之会を結成したのだ。

 そして私は彼らを纏め、次に協力者を求めた。しかし我々がやることは正道ではなく、理由はどうあれ外道のもの。それゆえに「今の日本」のために在る帝国軍人に頼ることはできない。そして慎重に慎重を重ね、前々から私を慕っていた西宮奉文を取り込むことに成功した。彼の知性と辣腕、そして資金力は我らにとっては必要なものだった。それを労せずして得られたことは僥倖。日々を生きるために必死な者たちしかいないこの日本で、気づかれずに準備することは容易いものだった。

 岡平に声をかけたのはその最中であったか。かつて私が近衛歩兵第一聯隊に属していた頃の中隊附将校として活躍していた彼は欲しい人材だった。しかし、ただ有能なだけでは我等の同志にはなり得ない。私は——彼の中にある空虚をこそ、求めた。

 このような述懐をする事は熱意を以て私を求めてくれた者たちへの裏切りだ。だが、己の理想が潰えた後、その中にすぐに別の色を入れてしまえる者を私は許すことはないだろう。だから私は同じ空虚を持つ者を求めたのだ。

 そして、資金、人材、協力者。そのすべてを手にした時、御楯之会は産声を確かにあげた。我々は大君の手足の先の先、何にでも成れる気がしたのだ。神の座す旭陽の帝国、未だ陰ることのない威光を知らしめんがために我らが闇を齎すのだ。


 そうして、活動を開始した我々は何をすべきかをまず大別して用意し、蹶起の第一段階としてハルゼーを人質に取ることに決めた。米国側の要人であるあの男を捕らえてしまえば様々な用途に使うことができる。この日本においてアメリカへの背信行為を行うことはそれ自体が混乱をもたらし、我らの「真の目的」を隠す良い隠れ蓑となる。


 だが、それにはあまりにも至難を極める。米軍の強力な警備をくぐり抜け、拉致をするには相応の準備や襲撃の計画が必要だ。それ故に私は彼の動向を少しずつ観察し、遅きに失することなき機会を得て電撃的な作戦を敢行した。

 油断していた彼らは僅かではあるが、こちらの認識が遅れ襲撃計画は成功を収めた。少なからぬ犠牲こそ出たが、情報が漏れることもなく警備を殲滅し、要人誘拐も含めて成功したことは、ささやかな勝利といって差し支えないだろう。


 だが、誤算はあった。ハルゼーが、......……娘を連れてきていたことだ。

 完璧に相手の動向を仔細に知ることができぬ弊害か、あの厳重な警備はハルゼー本人ではなくその娘であるアメリア・ハルゼーを守っていたのだ。 女の身でありながらその深い海の如き瞳で私を睨み、聞き慣れぬ敵性語で強気に抵抗する小娘を取り押さえそのまま本拠に戻り部屋に閉じ込めた。

米国の豊かさを象徴するかのような胸元と、それに反して華奢で優美な肢体を有する二十にも満たぬ少女が、清廉な軍制服を着て高潔な志で私に反抗する姿は少々気に入らない。幾度かの対話を重ねたのち、相容れぬ思想とその気丈な態度を折るために、私は可能な限り彼女に苦痛を与えることとしたのだ。

 何不自由なく育ってきた小娘が我らの置かれた環境の中で果たして、どう泣き叫ぶか。いつまで反抗的な態度を続けていられるか、殺さず生かさず飼ってやれば多少の溜飲は下りるだろう。

 だが……結果として、あの小娘は変わらなかった。娘の態度は我らを負け犬だと罵った頃から一切変わっていないのだ。矢のように流れる日々の中、あの娘は肌こそくすみ、髪が乱れてこそいたが、私という唾棄すべき敵に犯されてなおその眼差しと表情は少しも変わらなかった。

 最初こそその態度が気に入らず、見せしめとするために更に冷遇し肉体的な苦痛を刻み込んでいた。だが、汚物を見るような憎悪の目で見られても翌日には肉体的に限界を迎えながらも彼女の心はそのままだった。


 いつしか——私はアメリアのその変わらない在り方に少しずつ惹かれていったのだ。己自身、気づかぬうちに。その変わらない姿が。異国の地にたった一人でも、我らに一切染まることなく己の意思で現実に反抗し続けるその姿が、ひどく眩しく見えていた。異質な存在。私の心を埋めていた憎悪、絶望の隙間に何かが入り込むような感覚さえあった。

 所詮この世は移ろいゆくもの。大元帥陛下が我ら日本臣民を助けるために慈悲をくださっても、その有り難みを知ることすらしない俗物どもが蔓延るだけだ。娼婦を乗せた米軍のジープが走るような淫らな東京は私の知る帝都ではないのだ。いっそ全て壊れてしまえと思うような醜悪な現実を見るたびに——やがてアメリアの姿が、頭によぎるようになってきたのだ。


 愛欲や子供のような恋愛ではない、憎悪に近しい燃え盛るような感情が私を内側から焼く。そして、犯すたびに、睨まれるたびに、交わるたびに感情は大きくなる。

 変わらぬ在り方を貫くその姿は気に入らないが、同時にそう——美しく見えたのだ。見目の美しさだけでない、その心や誰の操り人形にもならぬ心の自由さがとても美しく。私はそれまでの総てが砂塵のようにすら感じられたのだ。

 この世に変わらぬものはなく、腐敗と汚泥に満ちた日本の中で、確かにあの娘は——美しかった。全てが腐り落ちた泥の中で見つけた蓮のように、彼女こそが美しいのだと私の魂がそれに屈服したのだ。

 それからは、私は愚か者となった。

 不信感を抱かれるほどにアメリアを何かにつけては犯し、その柔肌に触れることを望んだ。それまでの私が見れば即刻射殺していただろう行いを、私は平気で行うようになったのだ。

 私ですらこう成り果てたというのに、私を変えたあの娘はやはり、変わらなかった。私は……致命的に、変わってしまった。認めようが認めまいが、もはや戻ることはできない。私の中にあった感情は私ですら知らぬ何かになっていったのだ。

 それでも、彼女は変わらない。まるで女神のように完成された完璧な美しさを以て私達の堕落から目を逸らすことなく、己の心のままに諦めなかったのだ。その姿は——私にとっては、ある種の救いであり、絶対的に魂を縛る呪いであった。


 もはや、誰にも渡したくはない。その美しさを私だけのものにしたいと、生まれて初めて思ったのだ。その神聖にして不可侵のものに感じる純白の心を、私だけのものにしたいと。かつて志の中で奮っていた頃に近い燃える心が私を満たしていった。もはや私は私自身にも止められなかった。

 彼女を鎖で縛り付け、昼も夜もなく虐待し、犯し続けた。泣こうが叫ぼうが、獣が獲物を喰らうように私はアメリアを骨の髄まで喰らっていった。だが、それでもあの娘は壊れなかった。常人なら発狂するような仕打ちを受けてなおあの娘は美しい。もはや私以外の人間には任せられぬと、強権を振るってまで私は『美』を求めていた。

 ただの女であればこうはならなかった。陽炎と消えた理想が、醜悪なこの世にたった一つある真なる美は求めずにはいられない。もはや他の全てが些事に感じられるほどに————。

 それゆえに、アメリアへの憎悪も他の誰よりも強くなった。この衝動のまま殺しては意味がない。私自らがこの娘を克服し、制さねばならぬと心底から思ったのだ。 結果、私は勝利を収めた。「お前は死んだことになっている」「帰る場所はこの場所以外ない」「もはや私しか、お前を認識できない」——長きにわたる工作と問答の果てに、遂にあの少女の心を折ったのだ。後は、アメリアをこの地下室に監禁しておくだけだ。未来永劫。そうすれば、この渇望は満たされる。この少女は、私だけのものになる。私以外の男に染められた時点で私が求めた『美』は存在しない。だからこそ、その僅かな懸念の残滓を拭い去るために、私はこの結末を選んだのだ。我らの間に相互理解も対話も必要ない。ただ、彼女が私の元に居れば、それだけで良かった。


 しかし、永遠などというものはない。この世のどこにも、ない。「安寧」を壊したのは、……かつての同胞と、一瞬の間隙だった。謀られた——そう思った私を迎えたのは。私の想定すら超えた、表面上は従順に振る舞っていた少女の反逆の意思と、その命が放つ輝きだった。



*********


「無駄だ。その程度で私に抵抗することはかなわん」

「あうっ……!!」

 銃声。少女の悲鳴が響く。そして、手の感覚がなくなる衝撃。弾き飛ばされた拳銃はバレルが歪み、そのまま遠く離れた地面に転がっていった。同じく銃口を向ける桐島は、そのまま拳銃嚢にそれをしまった。

「私を殺してどこへ逃げるというのだ?もう君に逃げ場はない。君を守る者も、君の帰りを待つ者もいない」

 アメリアが持つ拳銃は彼女の手ごと吹き飛ばした。どうやら、私が甘やかし過ぎていたようだ。今度こそ、徹底的に肢体の自由を奪わねばなるまい。

 そして、今の彼女がどこへ逃れようとも意味はない。何をしても無駄だと、桐島はクローゼットを開いた無力な乙女にゆっくりと歩み寄りその手を伸ばした——

「…………ッ」

 アメリアが振り向いた瞬間、彼の目の前には百式機関短銃の銃口があった。桐島はあまりにも予想外のことにほんの一瞬だが、思考が停止した。何故そんなものが。何故、アメリアが。桐島は軍刀を引き抜き、血塗れのアメリアの抵抗を伏せようとするが——天照大神の光はこの地下室には届かなかった。運命の悪戯。一瞬の差だった。タイプライターじみた規則正しい銃声が鳴り響き、嫌な水音が響く。腹腔へ向けてバースト射撃を放った銃口は反動を抑えきれず大きく逸れ、横に薙ぎ払うように調度品を破壊し壁に穴を空けてゆく。無数の銃弾に身体を貫かれた桐島は血を吐き出し、たたらを踏み、その損傷で立っていられずに地に伏せる。

「はぁ……ッ、……ぁ…………っ……!」

 少女がゼイゼイと血交じりの呼吸をする音と、それから、私と同じように斃れる音。だが、もはや私は、その顔を見ることはできない。少女がすべての力を使い果たして眠るように死したとき——絶対に手の届かぬ彼方に行ってしまったのだ。


 同時、慌てた様子で扉が乱暴に開かれた。

「大尉殿!!」

 銃声を聞きつけた生徒隊が負傷した桐島に駆け寄る。だが桐島は少女の亡骸を力なく見つめていた。

 ……にわかに周囲が騒がしくなる。

「な、なんだ!?皇軍が踏み込んできただと!?馬鹿な、一体誰の手引で——」

「谷口に小泉!?まさか手引したのは……気でも違えたか貴様ら!」

「気が狂っているのは貴様らの方だ!」

「クッ……大尉殿!ご指示を、この場を切り抜けましょう!」

 桐島はゆっくりと、声の方を見つめた。その目はかつて『部下だったもの』を映し、放心したままだった。何もわからぬ彼の目の前で血華が舞う。脳漿と骨片をぶちまけ、見知らぬ者たちが部屋の中へと立ち入ってきた。

「桐島……変わり果てたものだな」

 それは帝国陸軍だった。何処かで見た覚えのある上官だと認識するが、それ以上に考えは及ばない。外の廊下から無数の銃声と悲鳴が鳴り響き、まるで戦場のような気配と血の臭いが漂う。まるで最初から決められていたように、初めからこうなることが決まっていたように、彼の目の前で御楯之会が崩壊してゆく。ひとり、またひとりと斃れるのを感じる。『帝国軍人』が、『御楯之会』を殺している。日本人が、日本人を、殺している。

「ど、どうなってるんだ、日本人……?死体だらけじゃないか……」

「ああ、国家転覆を狙った愚かな者達の最期だ。……アメリア嬢は、助けられなかった」

 やがて訪れた静寂に、聞き慣れぬ言語が混ざる。彼女と同じ、白い肌、金の髪——アメリカの軍人のひとりだ。憎き敵であるはずのその男に、かつての戦友が親しげに話しかけている。視線を映すと、そこにはかつて目をかけていた青年たちが折り重なるように倒れていた。いずれも、無念の顔で死んでいる。散華したのではなく、路地裏で死ぬ浮浪者のように何の意味もなくゴミのように死んでいる。桐島はただ、目の前の光景を見て——最後に、アメリアの骸を見つめた。

 その日、御楯之会は首謀者の桐島だけを残して、あまりにも簡単に消滅した。

 私を突き動かしたものは、消えていった。私を、私ひとりだけを残して————


 拘束した桐島の護送を終えたあと、アメリカと日本の軍人が共に死体の後処理を始めていた。その様子を離れた場所で眺めながら、御楯之会の数少ない生き残りである谷口と小泉たちは、自分達が招き入れた帝国陸軍の将校たちと今後のことについて話し合っていた。あの日、桐島の拘束後はその他の構成員も最後まで抵抗したが結局最後には自害され、そのまま制圧された。そしてそれでも生き残った片手で数えられる程度の残党は自害できぬよう拘束され、今は軍の施設に収容されている。近く、取り調べがあるかもしれない。

「……何でこんなになっちまったんだ」

 米兵の一人が信じ難い、といった様子で呟いた。撃ちてし止まむ、一億総火の玉、生きて恥を晒すな名誉の死を遂げよ。そういった大日本帝国の大和魂が歪んだ末のこの出来事が、彼にとってはひどく恐ろしいものに見えたのだ。結局のところ、日本軍の今なお働く軍人達が全ての決着をつけたのだ。米軍はただ、皇国の亡霊と現在の軍隊のその後を見るだけだったのだ。

「日本の亡霊が、怒りと恨みで歪みきった果ての終幕だ。よく見ておけ、日帝と米帝が作った『怪物』の姿と……その餌食になった者たちの姿を」

 そう言うと、男はどこか疲れた顔で煙草を取り出した。火をつけると煙がふわりと昇り、周囲を漂う血と硝煙の臭いと混じり合う。それはこの国の狂気と正気の象徴だった。折り重なって死んでいる若い男たちと、疲れた様子で現実を生きるひとりの男。今のこの空間は、日本の一番長い日を終えた縮図なのではないか、と共に仕事をしていた米兵は思った。思わず彼は胸の前で十字を切り、彼の知る神に救いを求め——そこで、何かに気づく。

「……ん?」

「なにか見つけたのか?」

「この日記……アメリアさんの……?」


*********

 アメリアと“私”の物語は、彼女が密かに残していた記録を素に出版された。巣鴨に投獄された私はそれを求め、手にしたあとにその一文字一文字からあの少女の心情に何があったのかを必死に求め続けた。あの少女は何を抱き、何を想い、何が在ったのか……私が探せなかった少女の姿を、見出すため。


 物語を求め、私を取材してくる者もいた。恐らく視聴率を取るために「悪役」である私の口から物語を得る為に来たのだろう。アメリアを守れなかった事実を徒らに公表したくない米国と、私に全ての責任を被せたい日本国などに、どんな話を流布されようと構わないから教えてはいたが、『私たちの物語』は脚色されて第三者に変えられていった。


 だが、それでもいいと私は獄中で思っていた。誰も正しい認識をしていないならば、もうあの物語は変えられない。真実だけは、変わらないからだ。

 そして、ふたりで共に生きられなかったとしても。誰かのなかで、桐島という男とアメリアという少女は、私たちという“ひとつ”になり——どんな形に成っても、生き続けるのだ。 かつて、岡平の呪詛の言葉を受けた“私”が、あの時代に取り残されたままのように。


「なあ、アメリア。……お前は、あの闇の中で、何を見たんだ?」


 今日、そう問いかけても答えはない。老いて今なお求め続ける答えはもうこの世の何処にもない。私は、恐らく死ぬまで求め続けるのだろう。

 そうして私は、かつてアメリアと交わった己の肉体を掻き抱く。彼女を貫き、彼女に撃ち抜かれたこの躰。これこそが、わたしの骨の骨、わたしの肉の肉——我がイデア。

——眩く美しい、『あの少女』。









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Comments

夢中になって読んでいました。 細部やセリフを省いても伝わってくる切ない憧憬の物語に鳥肌が立ちました……! (中略)w 今回のお話も、とても心に響くもので私も感化されました!(*'▽'*)✨ 次に公開されるイラストや物語、そしてゲーム本編もまた楽しみです!

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