【あらすじ】
田村太郎(僕)は、クラスメイトであり野球部キャプテンの加藤良平のことが好きで好きで仕方がない。田村は、自分の「好き」の気持ちを相手にもコピーできることを知り、部活中の加藤を呼び止める──。
***
僕は教室の隅っこでいつものように、クラスメイトである加藤良平くんの姿をじっと見つめていた。野球部キャプテンでもあり、クラスのリーダー的存在。いつも会話の中心にいて、バスケ部やサッカー部の奴らとも打ち解けている。クラスだけじゃなく学年全員から人気があり、男子からも女子からも人気でモテているんだ。
「おっすー」
「リョウ、今日ヒマか? 俺ん家でいっしょにエロ動画みねぇ?」
「は、何言ってんだよお前。そうだな、部活終わってからお前ん家に集合な」
「お前、観る気満々じゃねぇかよー!」
「はー? ちょっとお前らいけねえことしてねぇか監督しに行くだけだわ!(笑)」
ああ、今日もカッコいいなぁ。僕は、クラスでヒエラルキー高めの男子たちと戯れる加藤くんのやんちゃな顔を見ているだけで癒されるのだ。正直喋っている内容はどこにでもいる男子高校生のくだらない会話なんだけど、加藤くんが喋ると、どんな内容でも飛び抜けて爽やかに聞こえてくる。
それに加藤くんの顔は控えめに言ってかなりのイケメン……というより、僕のどストライクの好みの顔をしている。目尻に刻まれた笑いジワ、坊主頭でキリッと太い眉、奥二重の瞳。鼻筋はシュッとしていて精悍な顔つき。少しだけ顎がしゃくれているけれどそこがまたチャームポイントだ。
ああ、加藤くん、僕のことだけを見てほしいなあ。思いっきりイチャイチャしたいし、加藤くんの身も心もぜんぶ独り占めしたい。いったい彼は、僕のことをどう思ってるんだろう?
(……ん、なんだこの表示は?)
そんなことを考えながらスマホに目を落とすと、そこには見たことのないメッセージが表示されていた。
*
「あ、加藤くん。ちょっといいかな?」
放課後、野球部の部室から加藤くんが出てくると、僕はその後を追いかけた。野球ユニフォームに身を包んだ彼に声をかける。
「なんだ、田村か。なんかようか?」
「あ、ちょっとこれ見てほしいんだけど」
「ん?? スマホがどうした? 何も映ってねえじゃねえか──」
僕は彼にスマホの画面を見せつけた。画面は真っ暗で、加藤くんは何も見えていないと思っているらしい。でも本当は、凄まじいスピードで画面が点滅して、加藤くんの脳内に信号を送りつけていた。
『加藤良平は、田村太郎のことを恋愛対象として見ていて、独り占めしたいと考えている』
『加藤良平は、田村太郎のことを性的対象としても見ている。毎朝毎晩ヌクのを日課としている。セックスしたくて仕方がない』
『加藤良平は、田村太郎の声を聞くだけで、体に触れるだけで脳がとろんと蕩けてしまいそうなほど嬉しい気持ちになる』
脳内にさまざまな信号を瞬時に送りつけられた加藤くんの目はぐるぐる回っていた。それからしばらく何も言わずに立っていたけれど、やっと目の焦点が合ったみたいで、真っ直ぐと僕の目を見た。
「な、なんだ……ちょっとめまいが」
「これはね、気持ちの上書きっていうんだ。この画面を見た人は、僕のことが好きで好きで仕方がなくなる」
こう僕が言うと、加藤くんは顔を赤らめた。目を合わせて話していたのに、急に視線をそらして、精悍で男臭い顔がなんだか照れくさそうな表情になっている。
「な、なんだよ、それ……。んなわけ、ねえだろ」
「安心して。それは僕が加藤くんに対して抱いていた気持ちだよ。ずっと僕は加藤くんが好きで、毎日オナニーするときのおかずにもしてたし。そんな気持ちに加藤くんもやっとなってくれたんだね」
「はあ? お前がそんなこと? そんで俺がお前をおかずに?? つーか俺、お前のことなんてなんとも……あれ? 俺は……女が……ん」
そう言いながら加藤くんの股間はひどく勃起していた。もう抑えられないくらい、野球ユニフォームの白いパンツは膨れ上がっている。
「もうすごい勃ってんじゃん。ほら」
「ちょ、何す──」
僕が加藤くんの股間に手を伸ばすと、加藤くんの身体は抵抗せずにそれを受け入れていた。触った瞬間に加藤くんのチンポはびくんと跳ね上がって、もっと大きくて太くなった。加藤くんは口をぽかんと開けて、動揺しながらその様子を、恍惚とした表情でじっと見つめている。
「あれ? どうしたの加藤くん」
加藤くんはじっと僕がチンポに触る様子を見つめていた。そして腰を突き出して、
「ああ……す、すげえ。。田村の手が俺のチンポに……」
「もっと近くにおいでよ。ほら」
僕は加藤くんの分厚い身体をぎゅっと抱き寄せた。加藤くんの硬くなったチンポが僕のそれに押し当てられ、重なり合う。加藤くんのチンポは我慢汁でもうぐじゅぐじゅになっていた。
「た、田村ッ。そ、それはやめ。。」
「すごいよ、加藤くん。僕のチンポと、加藤くんのチンポが一緒になってるよ」
「!!!」
加藤くんは僕から浴びせられる一言一言に、興奮していた。僕の声に反応するように仕組まれているし、それに加藤くんの気持ちはもう僕のものと同じなんだ。だから僕がやられて気持ちいいことは、今の加藤くんも同じってこと。その証拠に、加藤くんのそれはどんどんどんどん硬くなっていた。あまりに気持ちいいのか、加藤くんはついに白目をむいて口からヨダレを垂らしている。
「へえ、これが加藤くんの身体かぁ。やっと僕のものになったね」
僕は加藤くんの野球部で鍛え上げられたゴツゴツとした身体を両手で堪能した。これが、野球部キャプテンのガタイ。ピッチャーをやっているから肩や腕の筋肉がガッチリと盛り上がっている。ユニフォーム越しからもわかるくらい胸板も厚いけれど、こうして触ってみるとやはり大きくて、それでいて意外とムチムチしている。胸の下のほうから、持ち上げるように両手でぐいぐいと刺激していった。
「た、田村ぁ。。も、もっと揉んでくれ……ないか」
僕は加藤くんの黒いベルトを外し、ユニフォームを捲りあげた。いつかの体育の授業で加藤くんがシャツで汗を拭ったときに見えた腹筋は、捲ってみるとやはりバキバキに割れている。その筋を舌でねっとりとなぞりながら、僕は加藤くんのお尻に手を回す。おケツは申し分ないくらいプリップリの引き締まっていて──。
「んーーーもうダメだ! なぁ、ちょっとトイレに、、来てくれないか?」
加藤くんはそう言って、僕をトイレの個室へと誘導した。
*
翌日の放課後、僕が教室から出ると、加藤くんが後ろから僕のことを追いかけてきた。
「た、田村!」
「加藤くんか。これから部活?」
「ああ、そうだけどよ……よかったら、今夜うちこねぇか? その、もし空いてたら、なんだけど!」
「いいよ。今日も遊びに行くね」
「ほんとうか!? そしたらその……いつものアレ、やってくれ、、よな?」
「そうだなー。いいよ。その代わり、練習終わってもシャワー浴びないできてね」
「ああ、そんなの朝飯前さ。田村が、喜んでくれるなら、、、な」
加藤くんはそう言って顔を赤らめながら野球の練習に向かった。グラウンドでちらちらと見ていると、時々目を合って、恥ずかしそうに目を逸らす加藤くん。その姿を目に焼き付けながら、僕は先に家に帰ることにした。
<終>