SakeTami
Adam
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寄生警察(4)

「君、そのいやらしい雄っぱいとか、若い筋肉を見せつけるような服装はなんだ?お巡りさんが、逮捕しないとな」


新山は、片方の手首に掛けられた手錠をぐるぐると回転させながら、一歩ずつ雄大へと近づく。雄大は身の危険を感じながらも、意を決して彼らに立ち向かおうとした。


「さっきから気持ちわりぃんだよ!......って、あれ?」


その時、雄大は異変を感じた。手足に力を入れても、まるで自分の身体ではないようにピクリとも動かないのだ。雄大の顔は、新山の顔と向かい合わせになる。彼は背筋が凍りつく思いになった。


「さあ、お巡りさんの目を、よーく見てごらん?」


新山は一重の目をぎらりと輝かせて雄大の顔を覗き込んだ。雄大は目線を外そうとしたが、首を自由に動かすことができず、視界は新山の瞳を捉えてしまう。その瞬間、雄大の視神経には“寄生物質”が送り込まれた。


「……あ」


雄大はぼうっと虚な表情で口を開けた。寄生物質は彼の脳内の回路を経て、全身の神経系の隅々まで巡っていく。間もなく雄大は自我を取り戻したかのように、元の凛々しい体育大生の顔つきになった。


「……んぁひっ!?……はぁ、はぁ……お前、俺に一体何を?」

「さあな?……それより君、そのスケベな身体はなんだ?筋トレの目的は?全部お巡りさんに言ってみなさい」

「はっ?俺は……」


雄大はまじめな表情を浮かべて答えた。


「だから俺は、このムチムチ雄っぱいも凸凹の脚筋も、お前らみてぇなド変態警察官に見てもらいたくって仕方ねぇんだ。この日のために、俺はずっと鍛え続けてきたんだ。あぁ、もう我慢できねぇ。つーか、そんな“当たり前”のこと、聞いてどうする?」


雄大はタンクトップの裾に手を伸ばして、見せ付けるようにイヤらしく脱ぎ始めた。童顔フェイスとは想像もつかない深く刻まれた腹筋が姿を現す。ぐっしょりと汗を吸い込んだタンクトップは、ぶ厚い胸板にくっついてなかなか脱ぐことができない。窮屈そうに、やっとの思いで肌から剥がしながら、うっすらと生い茂る脇毛を見え隠れさせた。そうやって彼はたっぷりと時間をかけて、その鍛え抜かれた上半身を晒し出した。


「……どうだ?これが陸上部で鍛え抜かれた現役ぴちぴちの肉体だ。エロいか?それで、他の部員たちはどこにやった?俺がせっかくこの筋肉たちをサービスしてやってんだから、いい加減教えてくれよ!」


雄大はムキになって声を上げた。彼は、自分が寄生されているという事実に気づいていない。というより、寄生体が「寄生されていない」ように演じているのかもしれない。新山はにやにやしながらその若い青年の全身を舐め回すように見つめた。こんがりと日焼けした小麦色の肌。脚の付け根は凹凸がくっきりと浮かび上がり、セクシーな肉体美をより一層強調させていた。


「あぁ、君の気持ちはわかった。でも、まだまだ足りないな。もっと君の身体を隅々まで調べてみないと」


新山の発した言葉は、雄大の脳内をさらに揺さぶった。雄大はむっちりと膨らんだ逞しい雄っぱいを自ら鷲掴みにし、片手でショートパンツを一気に脱ぎ捨てると、赤いボクサーパンツ一枚という姿になった。


「んあひっ……あぁ、これでどうだ?これは?こんなのはどうだ?」


雄大はたがが外れたように、己の筋肉を見せ付けるようにポージングを取り始めた。両腕で後頭部を抑えて大胸筋や上腕二頭筋を強調させたり、回りながら逆三角形の背中に力を入れてみたり。彼の脳内は『目の前の警察官に認めてもらいたい』という感情でいっぱいになっていた。


そんな二人のやりとりを、田伏は後ろから座って満足げに見守っていた。完全に墜ちたな。純粋さだけが取り柄の若者を支配するのは、なんと簡単なことなのだろう。


「どう?お巡りさんでも、この肉体、エロくて興奮するだろッ……!?」

「んー、どれどれ、いけない子だなぁ」


新山は雄大の身体をぺたぺたと触りながら答えた。


「これは弁明の余地なく、公然わいせつ罪で……現行犯……逮……捕……くぁっ!?」


新山が雄大に手錠に掛けようとした時だった。新山の動きが突然ぴたりと止まった。そして首をぷるぷると震わせて、筋肉を見せつける雄大から目を逸らそうとしていた。


「……め……ろッ」


新山の心の奥に追いやられた彼の自意識が、最後の力を振り絞って抵抗をしているようだった。新山は目を大きく見開き、何かを訴えかけるように雄大を見つめた。それは「寄生体」ではなく、かつての警察官としての正義感に満ちた瞳だった。


「君……俺から……離れ……ろッ!」


田伏が渋々腰を上げた。


「先輩、なかなかしぶといっすね。さすが僕が認めた相手です。そしたら、これはどうっすか?」


田伏は新山の真後ろに立った。彼はまだ腕章付きの制服を着ているが、下半身はチンポを無防備にぶら下げている。


新山は小刻みに震える身体を抑えながら、なんとかその罪なき青年を守ろうと努めていた。しかし田伏に躊躇はない。まっすぐと新山の股間に手を置いた。


「先輩はもう“寄生”から逃れることはできないっすよ」

「う゛あっひいいんん!!!!?!」


田伏が彼のチンポを思い切り握り締める。その途端、新山の全身を稲妻のような快感が走り、目を白くして雄叫びを上げた。


「んはぁあああぁ゛゛!!!?!!!?」


田伏は新山の顔を両手で掴み、目の前で自己に酔いしれる青年に向けさせた。


「お巡りさん、俺をエロエロ部員容疑で逮捕してくださぁああい!!」


雄大がボクサーパンツを脱ぎ捨て、ついにズル剥けのチンポを晒した。血管がドクドクと浮き出た見事な巨根。亀頭はぐっしょりと先走って濡れていた。


そんな卑猥な姿を目にした新山は、脳内に植え付けられた「男のことが好きで堪らない」という呪縛から逃れることができなかった。彼の興奮度は、即座に頂点へと駆け上がっていく。


「あ、ああぁ、あひ゛ぃい゛ん゛!!?!!!」


新山のチンポから大量のザーメンが噴射された。先ほど射精したばかりとは思えない程の量を、雄大の身体にブチ撒ける。そのままガクンと力が抜け落ち、足がふらふらと倒れそうになった。


「先輩、大丈夫っすか?」


田伏が身体を支えると、新山はゆっくりと頷いた。


「……あぁ、この淫乱学生を……現行犯逮捕する……あひっ」


新山は、仁王立ちになっている雄大の手首にガシャッと手錠を掛けた。雄大は犬のように嬉しそうな表情を浮かべた。そんな二人の様子を見ながら、田伏は口元をにんまりと微笑ませた。


「寄生任務、完了っす」



***



「最近、陸上部の様子がおかしくねぇ?」

「いや、野球部とか、水泳部も、なんか変なんだよな」

「つか、お前そんなイイ身体してたっけ?」

「あぁ?わかんねぇ。お前も、なんか、身体デカくなってね?……うひっ」


その大学の更衣室では、学生たちがお互いの肉体を見つめながら談笑していた。それぞれ手首には、手錠が掛けられていた。



<「寄生警察」終>


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