那月が、幼稚園の凛に身体を縮まされ、いつものように、人形ごっこをさせられた時のことだった。
今日も、凛の無意識ながら行う人形遊びに、淫らに乱れて、ドロドロになった身体がようやく落ち着き、理性を取り戻してきた頃。
「凛ちゃん……、そろそろ私、元に戻らないと」
那月は、凛の小さなテーブルの上で声を掛けると、凛は、つまらなさそうな顔をする。
「もうそんな時間? 早いなあ」
凛が、おもちゃ箱から、小さな宝箱を、そっと取り出して、個包装されたホワイトチョコレートを取り出す。
那月を、元のサイズに戻すお菓子だ。
凛の指先から、くるくると、個包装が解かれ、指に白いチョコレートが持たれる。
「はい、那月ちゃん。あーんして」
「ま、待って。ここで戻ったら、凛ちゃんのテーブルの上に座って、壊しちゃうかもだから」
今の那月には、大きなテーブルだが、大の大人が上に座るには、小さなテーブルだ。
那月は、小さな身体を、とてとてと、走らせ、テーブルの端へと動く。
凛に、床におろしてもらおうと思って近づくと、意図を察した凛が、手を動かす。
そして、その反動で、指先に掴んでいたホワイトチョコレートが、すっぽ抜けてしまう。
「あっ」
コン、コンッコロコロコロ……
音を立てて、テーブルの上を転がった後、ホワイトチョコレートが、凛のおもちゃ箱の中へと落ちる。
「あー、落ちちゃった。どこだろ」
凛が、おもちゃ箱の中を覗く。
那月も、再び、テーブルの上を懸命に走って、近くに辿り着き、大きなおもちゃ箱を覗き込む。
あらゆるオモチャが入れられた箱から、凛が、一つ一つ、おもちゃを外へ出す。
「ない~。どっか行っちゃった。新しいの開けようかな」
「お菓子、そのままにしておくと溶けちゃわない? それに、ちゃんと回収しておかないと、数合わなくなっちゃうでしょう」
一つ、ミルクチョコレートを食べて縮んだ身体が元に戻るには、一つ、ホワイトチョコレートを食べる必要がある。
ここで、ホワイトチョコレートを余分に多く消費すると、最後の一個のミルクチョコレートを食べた那月は、元に戻れなくなってしまう。
那月を縮ませるミルクチョコレートも、同じように減らせばいいのだが、凛に破棄を任せるのも不安だし、縮む機会が一度、減ってしまうのも少し勿体ない。
那月は、テーブルの端から身を乗り出して、目を凝らす。
「何かのオモチャの隙間に入っちゃったんじゃない? 入り込みそうなオモチャない?」
「うーん」
凛が、ごそごそと、おもちゃを探る。
そして、ドーナツを象った輪が、タワー上に積み上げられたオモチャを取り出す。
中から、カラコロ、と音が聴こえる。
「あっ、この中に入っちゃってるみたい」
「これ、なあに?」
「ドーナツ型だるま落とし」
「へえ~。じゃあ、外したら取れるかな」
「これ、外せないの」
「だるま落としなのに?」
「だるま落としだったんだけど、ドーナツ怪獣に改造する時に、ボンド付けて、取れなくなっちゃったの」
凛が、過去のお人形ごっこの設定が垣間見れる事情を話す。
問題のオモチャがテーブルの上に置かれて、那月は、自分の背丈ほどに積み上げられたドーナツのタワーを見つめる。ドーナツ型のリングは、サイズがまばらで、途中で小さなサイズのものが、いくつか置かれている。
本来、一番大きなものから順に底にすべきところを、順番を誤ったまま、無理やり、ボンドで固定してあり、やや不安定だ。
どこか途中で、チョコレートが引っ掛かってしまっているのだろう。
「うーん。ひっくり返したら、チョコレートだけ落ちてくるんじゃない?」
那月の提案に、凛が従うも、カラコロと、中から音がするだけだった。
ドーナツタワーを横に倒してもらい、那月が、そっと、中を覗き込む。
キューブ型のチョコレートが、小さな丸いドーナツの穴に、引っ掛かってしまっているのが見えた。
絶妙に、ドーナツの穴の直径にハマってしまっている。
「何かの棒で、押し出してみようか」
凛がうなずき、ごそごそと、おもちゃ箱を探す。
「リボンの棒でいいかな」
細長い棒に、リボンがくくり付けられたものを、凛が取り出す。
新体操で見かけるアイテムだ。なんでも持ってるなあ、と思いながら、那月がうなずく。
「うん、長いしちょうどよさそう。押してみようか」
那月が持つには、大きすぎるので、凛が、横倒しにしたドーナツタワーに、棒を入れていく。
コンコン、と中に詰まったチョコレートに到着し、その後、力を入れる。
「なんか固いね!」
「そんなに詰まってるの? 端の方、圧した方がいいかも」
那月が、もう一度、中を覗こうとした時、パキンッと音を立てて、リボンの棒がドーナツタワーを貫通する。
それと同時に、チョコレートの欠片の一部が、コロコロと吐き出された。
「あ、取れた取れた」
凛が、ドーナツタワーを縦にして、チョコレートの欠片を、テーブルの上に並べる。
那月は、そこに駆け寄るも、欠片をかき集めても、キューブとして完成していないことに気付く。
「凛ちゃん。これ、全部、そろってないかも」
「ほんと?」
凛がドーナツタワーを斜めにして、望遠鏡のように覗き込む。
那月は、反対側から、床に座り込んで穴を見上げる。
凛の大きな瞳が、天空の穴から見えるものの、途中の小さなドーナツの穴に、何かが引っ掛かっているのが見えた。
ドーナツの接合部に、わずかにはみ出したボンドに、チョコレートが引っ掛かってしまっているらしい。
凛が、タワーをトントンと揺らすと、パラパラと、少し欠片が降ってくるも、大きなチョコレートの欠片は出てこない。
「待って、凛ちゃん。揺らさない方がいいよ」
「どうして?」
「欠片が増えると、チョコレートが全部、回収できたかどうか、分かりにくくなるでしょ」
那月は、とてとてと、テーブルを走り、自分より大きなティッシュペーパーを広げる。
そのうえに、回収済みのチョコレートを並べていく。
ほんの微量なら、誤差範囲だが、あまり減りすぎると、那月が食べても、元の身長に完全には戻らないかもしれない。
粉々になったら、さすがに、破棄しないとかなあ、と思案しながら、那月は、凛を見上げる。
「とりあえず、引っ掛かった大きな欠片は、回収しないとだね」
「そのうち、溶けないかなあ」
「べたべたになっちゃうでしょ。それに、チョコレート、ほったらかしにして、変な虫とか寄ってきたら困らない?」
小さな那月が、ホワイトチョコレートを食べても、元のサイズに戻るだけだが、虫が食べたら、それは巨大化を意味する。
意図をくみ取った凛が、うーん、と顔をしかめる。
「……ママに怒られそう」
心配するところは、そこなのか。凛のたくましい耐性に少し驚いていると、凛が、那月を見つめる。
「那月ちゃん。じゃあ、那月ちゃん、チョコレート取って来てよ」
「うーん……。それもちょっと考えたけど、私、中に入れるほど、小さくないよ」
「もっと小さくなれば大丈夫でしょ」
「えッ」
凛が、宝箱から、惜しげもなく、ミルクチョコレートを取り出す。
「ね、那月ちゃん。――口開けて」
*
「んひゅうぅッ、あぁあッ、んぐうッ」
大きなミルクチョコレートを口に入れられた那月が、顔を真っ赤にして、声を上げる。
熱が引いていたのが、嘘のように、身体が燃えるように熱い。
半分、無理やりに近い形で、チョコレートを口の中に押し込まれ、なんとか飲み込む頃には、那月の身体は縮小を始めていた。
「あぁああぁああッ!! 縮んじゃうッ! 私、もっと小さくなっちゃうよぉ!! ひぃああぁああんッ! らめぇッ、らめぇッ!! ひゃううッ! イクの、とまらないッ!!」
テーブルの上で、那月は、小さく何度も跳ねながら、縮んでいく。
小指の長さ程に縮み、変化を終えた那月は、うつ伏せで腰を立てた状態のまま、どろどろになっていた。
凛に着せられていた、ドール用の服も、ダボダボになり、背中のマジックテープは、那月が絶頂で激しく跳ねている間に、外れてしまっていた。
凛が、皮でも剥ぐように、ドール用の服を退け、中に横たわる那月を、ひょいと持ち上げる。
快楽で溶けきった顔をしている那月を、じっと見て、口を開く。
「那月ちゃん、大丈夫? チョコレート、探しにいける?」
「ぅ……、うん……」
とろとろの熱の狭間で、那月はなんとか、返事をすると、凛が、那月をそっと、横倒しされたドーナツタワーの前へと置く。
先ほどまでは、覗き込むのがやっとだった、ドーナツの穴も、今の那月には、中を通過できるサイズになっていた。
よろよろと、ドーナツタワーの入口に、那月は四つん這いで近づく。
臀部の狭間から見える割れ目は、更なる縮小で、ヒクヒクと疼き、濡れてしまっていたが、それを恥ずかしがる程の余裕と理性は、飛んでしまっていた。
しかし、このドーナツの穴のサイズ。
身体が更に、小さくなったとはいえ、四つん這いではなく、ほふく前進じゃないと進めないかも……。
那月は、穴を見て、半分、困り顔、半分、期待を混ぜた表情をした。
でこぼこの連なる、ドーナツの中を、熱を帯びた裸体で、ほふく前進。
自然と、息が上がって、那月は、へらりと、淫らな笑みを浮かべる。
気持ちよさそう……。
こくん、と息を呑んでから、那月は、そっと、穴の中に入り込んだ。
*
「ハァッ……、はぁん……」
ずりずりと、ドーナツの中を進んでいく。
那月の柔らかな胸や尻が、ドーナツの窪みが撫でつける。
「きもひい……」
ドーナツの中で、那月は人知れず、快楽で緩み切った顔をして、呟く。
早くチョコレート回収しなくちゃ……。
そろそろ元に戻っておかないと、時間も遅くなっちゃうし。
ちゃんとチョコレート回収しておかないと、あとで大変なことになるし、状態次第では、縮ませちゃう方のチョコレート、一つ、処分してもらわないといけないかも。
小さくなるミルクチョコレートと、大きく元に戻れるホワイトチョコレート。
数が合わないまま使ってしまったら、私、小さいまま、元に戻れなくなっちゃうし。
でも、もし、元に戻れなくなっちゃったら、私、どうなるんだろう。
ずっと、凛ちゃんのおもちゃ箱の中で過ごすのかな。
「はぁん……ッ」
那月は、一瞬、そんなことを考え、さらに、己の快楽を高めていく。
ずっとずっと、凛ちゃんのオモチャとして扱われてしまう自分。
来る日も来る日も、朝から晩まで、小さいまま、オモチャとして……。
ぼんやりと、そんなことを考えた後、ハッと我に返り、ぎゅ、っと目を瞑る。
いけない、いけない。また、快楽に流されていた。
那月は、自分に鞭を打ち、前進していく。
艶めかしい息をしながら、なんとか、中腹部に辿り着く。
ボンドに引っ掛かった、ホワイトチョコレートに、なんとか触れられる距離だ。
那月は、小さな手を動かし、状態を確認する。
サイズの異なるドーナツが連なることで生まれた窪みに、はまり込んでしまっていたようだ。
少し力を入れると、ホワイトチョコレートが、ほんの少し、動く。
なんとか取り出せそうだ。ほっと、息を吐き、動かそうとした時。
「那月ちゃん、大丈夫?」
凛の声が、ドーナツの外側から聴こえてきた。
那月が、全身を、すっぽり、ドーナツの中に入ってしまっていて、見えないことから、不安になってきたようだ。
「大丈夫、取れそうだよ。取れたら、傾けてもらおうかな」
「えっ? なあに。あんまり聞こえなかった」
那月が応えるも、凛の声がそう続く。ドーナツが邪魔して、小さな那月の声を阻んでいるようだった。
那月は、懸命に力を入れて、声を出す。
「取れそうだから、取れたら、タワー少し、傾けて!」
「傾けたらいいの?」
凛の声が聴こえ、ぐらり、とドーナツタワーが前のめりに傾いた。
「あッ、待って、まだ、傾けないで!!」
那月が慌てて答えるも、身体が、ずるずると、傾斜に従って、前へと進む。
ドーナツの壁で支えようとするも、急な斜面に対応しきれず、那月は、身体を滑らせてしまった。
そして。
「んッふちゅぅッ」
目の前の、ホワイトチョコレートに、まるで口付けるような形で、顔をぶつけてしまった。
「ぁッ……!」
慌てて、チョコレートから離れるも、口の中に、甘い味が広がっている。
「どうしよう……」
困惑したと同時に、身体が、ドクンッ!! と唸りを上げた。
そして、那月の身体は、少しずつ、大きくなっていった。
「ゃあッ! だ、だめ、ここで大きくなっちゃだめぇえッ!」
ぎちぎちぎち、と音を立てて、穴の隙間を埋めるように、那月の身体が大きくなっていく。
両手を前に、押し出すしか隙間が見つからず、ホワイトチョコレートを押しながら、身体のサイズを上げていく。
コロコロコロ、と問題のホワイトチョコレートが、急斜面に従って、出口へと転がり落ちていった。
「ん、ぁ、あぁあんッ、き、キツイよぉ……ッ、う、動け、ない……ッ」
僅かなサイズ拡大とはいえ、小さなドーナツの中での成長は、那月の動きを止めるには十分だった。
連なるドーナツの穴の中で、那月は、ぎゅうぎゅう詰めにされて、身動きが取れなくなってしまった。
いっそ、もっと、沢山、ホワイトチョコレートを食べていれば、おもちゃを破壊するほど、大きくなっていたのだが。
「り、凛ひゃ……ッ、たしゅ、けてぇ……ッ!」
那月が、息も絶え絶え、なんとか呟くと、ドーナツタワーの傾きが元の平坦に戻る。
そして、穴から、凛の大きな瞳が覗き込んでいるのが分かった。
「那月ちゃん、どうしたの? チョコレート、取れたよ!」
「凛ちゃん……ッ、私、中で少し、大きくなっちゃったの……ッ、う、動けなくなっちゃった」
「えー!」
凛が、驚きの声を上げる。
那月は、身動きが取れない中、頭を働かせる。
もう一度、小さくなるチョコレートを中に入れてもらって、小さくなるしかないだろうか。
ドーナツの接合は、ボンドだから、何らかの大きな力を与えれば外せなくもないだろう。
けれど、中で詰まっている身としては、避けたい手法だ。
「凛ちゃん、チョコレートを……」
「よーし! 凛、那月ちゃん、押してみるよ!」
「えッ、ま、待って、私、本当に動けないから」
那月が慌てて言うも、ドーナツの外で、ガサゴソと音が聴こえ、那月は、身を強張らせる。
押してみるって、さっきのリボンのついた棒でってこと?
それって、ホワイトチョコレートみたいに、私、壊れちゃわない……?
ぞっとして、那月が叫び声をあげる。
「待って、凛ちゃん! 私、動けないから、チョコレート、入れて!」
「行くよ~那月ちゃん」
ドーナツに阻まれて、声が届かないのか、凛の無情な声が聴こえ、棒がドーナツを進む音が聴こえる。
「やだやだやだッ、私、壊れちゃう、待っ、あぁあああああああああッ!!!」
どすうッ、と棒が那月に突き刺さる。
柔らかな尻に、圧迫を感じ、那月は、ヒィヒィ、息をする。
凛が、ぐりぐりと、棒を動かし、やがて、棒は、那月の割れ目をかき分け、膣へと到達する。
「ひきゃぁああああああ!!!」
ぐちゅうう、と奥まで突き刺され、那月は、目に星が飛びそうな程の刺激を受ける。
「うぁ……ッ、あぁぁああッ……」
ぴくぴくと、身体を震わすも、身動きが取れない。
「うーん。詰まっちゃってるね~」
凛が、ゴンゴン、と何度も、棒を出し入れし、那月の中を大きくかき混ぜる。
「ぁ、ひぃッ、ん、はぁあッ!」
パクパクと、口で息をしながら、那月は返事も出来ずにいた。
何度か那月を突いた後、凛が押し出すのは無理だと判断したのか、那月に棒を突き刺したまま、棒を手放す。
カタン、と棒がテーブルに落ちる音を、遠くで聞きながら、那月はヒクヒクと、棒を受け入れる。
荒く息をしながら、なんとか身体を動かせないかと、身体を小さくよじるも、動くには難しいサイズだった。
那月が途方に暮れていると、ドーナツの外側で、凛の声が響く。
「あった~!」
パタパタと、テーブルに近づく音が聴こえる。
「那月ちゃん! 動きやすくするのがあったよ」
「動きやすくする?」
なんのことだろう、と尋ねる前に、ぐらりと、ドーナツタワーが持ち上がる。
凛が、那月に刺した棒を持って、タワーを上向きにしたらしい。
ドーナツの中に詰まってしまった身とはいえ、膣に重力が加わり、刺激に圧迫が加わる。
「はぁぅうんんッ!! や、ゃあッ! 凛ちゃんッ」
狭いドーナツの中で、那月は、もじもじと、太ももを擦らせる。
ピクピクと、身体が小刻みに動くことにより、先端の尖った胸を、ドーナツの窪みにこすりつけることにもつながり、那月は、ドーナツの中で荒い呼吸をおこなう。
苦しいのに、気持ちいい。
那月は、くらくらしながら、身体をくねらせる。
両手をまっすぐ伸ばし、身体を一直線に伸ばしたまま、ドーナツの中で動けなくなってしまっている様は、まるで何者かに捕らわれてしまったかのようだ。
もしくは、この細長い空間に、サンプルのように格納されているかのよう。
試験管の中に入れられた、小さな生物のようだ。
身の危険を案じるべき状況なのだが、与えられた快楽により、那月は、くらくらと、危機的状況をも、快楽の材料へと変えてしまう。
我を忘れ、狭い圧迫された空間で、自慰を行いそうになる刹那。
凛の声が、頭上から降って来る。
「那月ちゃん。上から、オイル、掛けてみるね」
「え……? オイル?」
「ベビーオイル。凛がね、小さい時に、塗ってもらってたやつだよ。つるつるで、ぬるぬるになっちゃうから、那月ちゃん、通りやすくなると思うよ! この前、テレビで抜けづらくなった指輪、取るのに使ってるの見たんだ!」
潤滑油のように使う、ということなのだろう。
しかし、那月は、周囲の狭さを見渡し、ぞっとする。
この狭い空間に、オイルを流し込まれる……?
「ま、待って凛ちゃん! ここ、すごく狭いから、オイルじゃなくて、チョコを」
「行くよ~」
きゅぽん、と頭上でフタを開ける音がする。
数滴、そっと垂らす、という繊細な作業ではなく、凛は、遠慮なく、ドボドボとオイルを中へ流し込んで来た。
「きゃあああああッ!!」
那月は、頭上から、ベビーオイルを浴びせられる。
顔を下に向け、ひっきりなしに流れるオイルに目を閉じる。
両腕を濡らし、頭から額や頬を伝い、首筋から胸元、下腹部、脚へと、那月の裸体をオイルが包んでいく。
どぷん、どぷん、と粘度の高い液体が、頭上から注がれているのが聴こえる。
狭いが故に、一時的に、那月の胸元や、顔周りで、オイルが溜まってしまう。
窒息を避けるために、那月は懸命に、身体をねじり、オイルを下へと流す。
「けほッ、うぇッ、かはぁッ」
オイルが入り込み、涙目になりながら、那月は、どろどろにオイルに浸されていく。
叫ぼうにも、注がれるオイルが邪魔をして、声も出せなかった。
ぐりぐり、と身体を左右に揺らしていると、さすがに潤滑油の役割を果たしたのか、ずるり、と身体が重力に従って下方へと少しだけ落ちる。
ぐちゅんッと音を立てて、那月が突き刺された棒を、更に飲み込む。
「んひぃッ!」
併せて、ドーナツの内壁に密接した胸も、落下と同時に、壁にこすりつけられて、ぐにゅりと変形する。
オイル漬けされながら、那月は、頭上から降り注がれるオイルが途切れたことに気付く。
涙とオイルで歪んだ目を、ぎゅ、っと深く瞬きをして、上を見上げれば、ドーナツの壁はオイルで濡れているが、凛によるオイルの注入は終わっていた。
「凛、ちゃ……」
那月のか細い声が、ドーナツの中で小さく響く。
それに答えるかのように、那月に突き刺さった棒が、ぐぐぐ、と下から圧を掛けてきた。
「んひゃぁあんッ!」
那月は、ビクンッと身体を震わせる。
「あッ、ちょっと動きそう! 那月ちゃん、もう少し、頑張って」
外から無邪気な凛の声が聴こえたかと思うと、更に、ぐぐぐぐ、と棒を圧される。
「んひぃいいいいッ! いひゃいッ、いひゃいよぉお、らめえ、凛ひゃんッ!」
ガクンッ、と那月の身体が少し、上へと動く。
ドーナツの内壁が、那月の全身を撫でつけ、那月は涙目を浮かべながら、オイル漬けの身体を艶めかしく震わせる。
「あぁぁああんッ!」
「やったー! ちょっと動いた!」
嬉しそうにはしゃぐ凛が、更に力を強めて、那月を棒ごと押し続ける。
――ぐちゅうううッ
「やッ、ぁ……ッ、奥、当たってッ、んはぁあッ!」
ずるんッ、と再び、那月の身体が、ドーナツ一つ分だけ、上へ進む。
「ひぎぃいッ! あぁあぁ……ッ」
胸や尻を、内壁が撫でつける。
那月は、頭上をやんわりと照らす穴を見つめる。
私……、あと、何個、ドーナツの穴、潜り抜けたら、出られるの……?
快楽と苦しさの狭間で、めまいすら感じる。
しかも、上へ行けば行くほど、穴のサイズは小さくなっているのだ。
――どちゅんッ!!!
「ひゃううッ」
大きく突かれる度に、ずるり、と身体は確かに上へは進んでいる。
しかし、狭まってくる穴に対して、進みは、遅くなりつつあった。
「また詰まってきちゃった~」
凛がそう言いながら、押し込む力を強めていく。
――どちゅんッ!!!
――どちゅんッ!!!
「ひぃあぁああッ! おぉおあぁあぁあッ!!」
一度では、進み切らない那月に、深いピストン運動を繰り返して来る。
――どちゅんッ!!!
――どちゅんッ!!!
――どちゅんッ!!!
「ひゃめッ、壊れ、るッ、あぁあひぃいぃいッ、おぉおふぉおおッ、はひぃいいんッ!!!」
那月は、はしたなく声を上げながら、強すぎる刺激に身体を強張らせていく。
徐々に、近づいてくる頭上の穴が、とてつもなく遠くに思える。
ぎちぎちに、那月を締め上げるドーナツの穴の中で、那月は喘ぎ続けた。
「うーん。端の方が、詰まっちゃうね~。もうちょっとなのに~」
凛が呑気な声を上げながら、ピストンの律動を上げていく。
比例して、那月の声は余裕をなくし、叫び声へと変わっていく。
――どちゅッどちゅッどちゅッどちゅッどちゅッ!!!
「ひぎぃいいッ、おぉおおあぁあッ、きひぃいいいッ、ふきゃあぁあああッ! らめぇえッ、も……ッ、わらひ、こわれるぅッ、ヒグゥ、ヒグゥうう、あぁあひぃいいあぁあああああああッ、あぁあああああああああああああ」
那月は虚ろな目をして、ガクガクと身体を震わせながら、長い絶頂に到達する。
快楽に包まれながら、だらりと唾液を零し、全身を弛緩させた後も、凛が那月を棒で押し続ける。
やがて、ドーナツの穴から、ずるり、とオイル漬けにされた那月が、凛に押し出された。
べちゃり、と水音を共に、テーブルの上に、那月が頭からうつ伏せで倒れ込む。
「ひぃ……ぁッ、あぁ……ッ、はぁ……ッ」
視線が定まらない目をしたまま、那月はテーブルの上で小刻みに震える。
白みつつある視界が、ぼんやりと、テーブル上の大きなホワイトチョコレートが目に入る。
那月を縮ませるチョコレートと、那月を大きくさせるチョコレート。
ちゃんと、数を合わせないと、那月は小さいまま、戻れなくなってしまう。
戻れなくても……、いいのかもしれない……。
へにゃりと、快楽に溶けきった顔を浮かべて、那月は、そっと意識を離していった。
タゴシロー(改名)
2021-06-06 13:51:16 +0000 UTC