SakeTami
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100日後に立場逆転するおねショタ 3日目

ジリリリリ、と目覚ましが鳴る。 時計を見ると午前6時15分だ。もう朝か、と思ってしまった。 「由佳、おはよう。」 「おはようお父さん。」 まだ完全に冷めていない頭を使って、朝食、歯磨き、着替えなどの、朝のルーティーンをこなす。それが終わったら単語帳をもって出発する。もう何百回も繰り返したものだ。 駅の電光掲示板を見ると、6時55分という表示がされている。私の支度は大体30分かかり、家から駅まで10分くらいだから、いつもだいたいこのくらいの時刻になっている。 (今日は7時発の電車になりそうだな。) 私はいつも始業時刻の30分前までには着くようにしている。この電車だと、学校につくのは7時半ごろだ。 「まもなく、電車が参ります…」 ホームに来る電車の窓から、乗っている人がまばらだということが分かる。通学中の男子の汗臭い臭いは苦手だから、朝の自習も意味も込めていつもこの時間に乗れるように出発している。 「由佳、おはよ~」 「美沙、おはよ。」 美沙、彼女はクラスの同級生で、私の友人だ。私の高校は中高一貫校だから、もう5年の付き合いとなる。私の一番の友達といってもいいかもしれない。 「この前の模試、どうだった?」 「う~ん、全教科合わせると60後半くらいかな~」 「さすが由佳、医学部志望なだけあるね。」 「うん…」 「どうかした?」 「いや、何でもない…」 医者という単語を聞くと、おととい考えていたことがフラッシュバックする。といっても、今の私も十分気に入っているし、少年になりたいなどの一昨日思っていたような馬鹿げたことではない。 一昨日物思いにふけったせいで、勉強の振興計画にいささかの狂いが生じているのだ。私は割と完璧主義なところがあるから、少しのズレも割と気になってしまう。 「美沙はどうだった?」 「あたしは、どれも55くらかな。英語がちょっと良かったかも。」 「あ~ お互い頑張ろうね。」 そこで電車が学校の最寄り駅に停車したため、美沙との会話はいったん終わった。 私の学校は進学校なだけあって、授業の進度が早い。まだ高校三年生の一学期も関わらず、数学は全範囲を終了して今は応用問題をやっている。私は何とか最上位クラスで授業を受けている。 「えー、この最後の問題はちょっと難しいですねぇ。由佳さん、できましたか?」 「はい、一応できました。」 「いつもながら助かるね。じゃあ薄板に書いてくれないかな?」 この先生は数学の田中先生。数学の教え方は学校で一番といわれている。私は数学の成績が良いため、田中先生のお気に入りだ。 「はい、終わりました。」 「うーん、答えもあっているし解き方も申し分ない。流石だね。皆、拍手してください!」 パチパチパチパチパチ… 教室の中から盛大な拍手が聞こえる。答えがっていたら拍手されるという状況は最初は恥ずかしかったが、今はもう慣れた。 いくら医学部に入るためとはいえ、同級生から頼られたり、先生から評価されるのは嬉しい。そう考えると、将来医者になるのもわるくないな、と思う。 学校が終わり、自宅の最寄り駅についた。部活はもう引退してしまったが、その代わりに学校の終業時刻まで自習をしていたため、この時間だと空はすっかり暗くなっている。 じゃーなー またなー 声の高さから男子中学生だろうか。交差点でジャージ姿の男子が数人集まっていた。 しばらくすると男子たちは散り散りになっていく。どうやらさっきの声は解散するときのものだったようだ。 「うわっ…」 いきなり視界に紺色のものが入ってきて、慌ててしりもちをついてしまった。 前を見ると、さっきの男子中学生のうちの一人が私と同じように倒れている。どうやらお互い前を見ずに歩いてしまったため、ぶつかってしまったのだろう。 「ごめんね、大丈夫だった?」 私はその少年に声をかける。彼はぼうっと私の顔を見つめていた。 「あ、いえ、こちらこそ…」 彼はたどたどしい口調で私に答えた。あまり女性経験がないのか、頬が赤くなっているのが見て取れる。 そう言えば、彼は坊主を少し伸ばしたような髪をして、くっきりと肌が焼けているのが見て取れる。一昨日考えてたスポーツ少年ってこんな感じなんだよなあ、と私は物思いにふけっていた。 「あの、じゃあ、お気をつけて…」 スポーツ少年君は足早に立ち去ってしまった。もう少し話してみたかったかもなあ、と勝手に思ってしまった。


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