「『色あせる栄光』ー美しい文芸女子としてチヤホヤされた女子高生が肥満女子になるまで」のサンプル
Added 2024-12-05 14:26:05 +0000 UTCこれは今月の2980円プラン特別特典小説である、「『色あせる栄光』ー美しい文芸女子としてチヤホヤされた女子高生が肥満女子になるまで」の序盤のサンプルです。
以下本文
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『小説を書く文芸女子、増えてます』
7月に入って少しが経った今日、新聞にそんな見出しで記事が載っていた。
正確に言うと私はネット版で記事を見てるんだけど。
どうして私が学校から帰宅して、自室に入ってすぐにそんな記事をわざわざ読んでいるのかと言うと……
主に私のことを特集してるから。
そう、私は通っている東案下高校の文芸部員として活躍を続けている。
様々なジャンルの小説を書いては文化祭など節目の時に発表し、タダで配ってるんだよね。
学校のコピー機を借りてたくさんの部数を作ってるんだけど、毎回全部配布してしまう。
こういう作品って中々手に取ってもらえないことが多いとはいえ、私の場合はそんなことはない。
文化祭が始まった瞬間からみんながすぐに列を成し、私の小説をこぞって求める。
しかも他校の人や親御さんからも欲しいと言われて大人気。
こんなにみんな私に注目してくれるなんて、と思うとやっぱり気分が良い。
きっと自分には何か才能があるんだと思う。
どうやら私の噂は校外にも結構広がっているようで、3年生になった今年はとうとう新聞社から取材まで受けてしまった。
それで今日、私の特集が堂々とネット記事や新聞の紙面に載せられているという訳だね。
特にネット版では私の写真が大きく掲載されていて、持っている歴史小説と共に笑顔を見せる私が映っている。
しかも単に私は文才があるというだけに留まらない。
記事を見ても『安城沙雪(あんじょうさゆき)さんはグレーのベレー帽がよく似合う、可愛らしい女子高生だ。』と紹介されている。
そう、私には見た目も可愛くて美しいという強みがあるんだよね。
記事を更に見ると、
『彼女は1年生の頃から歴史小説やSFなど、多くのジャンルで小説を執筆している文芸女子である。
しかも通っている東案下高校だけでなく、高校の位置している東案下市内でもよく知られた存在だ。
作品の独創性が注目されているのに加えて、その美しさや可愛らしさも魅力として評価されているという。
沙雪さんは「文化部なので運動はそこまで頑張ってはいませんが、食生活や生活習慣には気を付けています。
ちょっとしたエクササイズはしてますし、文芸女子と言っても屋内にずっと籠ってる訳じゃないですよ」と言う。
彼女は多数の小説を書きつつも、女子高生としての美しさも保とうと陰ながら努力しているようだ。
制服を着た姿は落ち着いた風貌で、真面目な高校生という印象を持っていて特に派手さは見られない。
しかしながら、それでもしっかり自然体な美しさが感じられ、清潔感のある雰囲気が醸し出されている。
華奢な体は書く文章と同じく気品があり、今後も沙雪さんは活躍していくことだろう。』
と書いてある。
まあ、取材した記者の方も大分褒めてくれたからね。
写真の私も、そしてすぐ傍にある姿見に映る私の姿もやっぱり美しい。
……制服を脱いで、下着姿でもっと眺めてみようかな?
ボブカットのシンプルな黒髪はサラサラで、特別な手入れはしてないけど綺麗で清潔だと言われたりする。
ベレー帽を被った姿は特にみんなから人気らしく、小説を配る時は写真を撮られることも多い。
顔はほっそりして小顔であり、ぱっちりとした大きな眼が目立ってると思う。
お腹も余分なお肉は付いておらず、ウエストは服を着ていてもしっかりと括れているのが分かる。
それでいて胸もEカップとそれなりに大きく、制服のブラウス越しでもバストの膨らみが周りの目を引く。
太ももやお尻は引き締まっていて女の子として申し分ない見た目をしている。
ミニスカ丈の制服のスカートも恥ずかしくないし、ヒップも少し丸みがあるのが可愛らしいと思う。
スレンダー気味な体型で、最近測った体重も47kgで良い感じかな。
……ずっと下着でいるのも変だから、さっさと私服に着替えよう。
キャミソールとジーンズを着た私は、机に向かって座った。
目の前にはノートパソコンが置いてある。
最近は小説も原稿用紙で書くんじゃなくて、こうやってパソコンを使うのも普通なんだとか。
確かに難しい漢字も変換してくれるし、修正も簡単にできるから楽だよね。
スマホでも書けるんだけど、『文章をしっかり広く見通すことができるパソコンの方が良い』と先生や先輩から言われた記憶がある。
確かに思いついたアイデアをスマホや付箋に書いて、大きな画面のパソコンで書いた方が何だか効率が良い気がするよね。
最初はちょっと操作に戸惑ったけど、パソコンは授業でも結構使うしすぐに慣れた。
今は7月だけど、10月の文化祭までに新しい小説を仕上げないといけない。
まだまだ締め切りは先だけど、油断してたら大変なことになる。
文芸部員として活動するのは今年が最後だし、気合を入れて執筆したい。
……ただ、私には通ってる高校の他の3年生とは違う部分がある。
それは……大学受験をしないということ。
実は高校卒業後、いきなりライトノベル作家としてデビューしようかなと考えている。
今は色々な出版社がラノベ新人賞をやってるし、まあ私が本気を出したら入賞すると思う。
だって高校でも人気だし、取材まで受けるぐらいだから。
私って、それぐらいの実力は……あるよね?
ということで、敢えて受験の競争からは降りて小説を頑張って書いている。
まだ何かの賞に応募したことはないけど、きっと来年には更に私の文章力は磨かれているはずだから大丈夫。
この地域だけじゃなくて、世間が私に魅了される……そんな未来が見えている。
よし、何だかやる気も出てきたし今日も頑張ろう!
……でも、今作はまだプロットやキャラの設定が固まらないんだけどね。
小説はいきなり書けるわけじゃないから。
……こう考えていると、ちょっとポテチでも食べたくなるけど。
でも折角の美しい姿をキープする必要があるし、やめておこう。
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