SakeTami
takatori-g
takatori-g

fanbox


"喋る動物の村"に足を踏み入れた女子高生が太って帰る話(限定公開後編(最終)、78kg→87kg→ピーク時96kg、7354文字)



……


恥ずかしさに耐えながら私は歩き、そしていよいよ倉庫にたどり着いた。

木造でそれなりに大きく、中を見てみると結構いろんなものが入っている。

ここに人間の服も眠っているのかな……


「この倉庫って何なんですか?」

「ああ、これは村全体で共用している倉庫だ。

あたしはあの辺に物を置いている。

で、人間用の衣類は……確かこっちにあるのー」

村長が進んでいった先には、何か入ってそうな袋が置いてあった。


「これに入ってるんですね!」

「きっとそうだ。

中を見てみなさい」

「分かりました!」


私は喜んで袋を開けて、そして……


「えっ?」


中身は……何とビキニタイプの白い水着。

そして明らかに丈の短いミニスカと、明るい緑色のタンクトップだった。

これだけで、あとは何もない。


「あのー村長、他には」

「それが全部だったと思うがのー」

「何で!?」

「いやー、人間の衣類なんぞこの村には不要だからの。

どういう訳か昔来た人間がこれを残して行ったが、本当に例外的なことだ」

「もしかして、これを置いて行った人間って……」

ここに来た人は多分私みたいにどんどん太っていく。

ということは、着れなくなってしまったということ。


「ああ、あんたと似たような年頃の娘だったが。

随分と肥えて帰って行ったのー」

「……何か着てたんですよね?」

「とりあえず布切れを渡して何とかしてもらった。

この村には『職人』もおるからな」

「……」


きっとその人はすさまじい巨デブになって帰ったんだろう。

そして"布切れ"が何なのかは分かんないけど、大きな布ならまだワンピース状に加工できるかもしれない。

だけど村長がそんな優しいことなんてしなさそう……せいぜい胸の辺りとお尻を辛うじて隠すような布切れで……

まあ言ったらブラやショーツみたいに下着みたいな形状に加工できる程度なんだと思う。

ということは、それだけで帰ったという事……?


考えるだけでも恐ろしくなってしまう。

だってこの水着やスカート、そしてタンクトップもよく考えてみればサイズが大分大きい。

多分今の私で丁度良いぐらいだと思うんだけど、ここにやって来た時は遥かに痩せてたんだよね。

でも……これが着れなくなっちゃうぐらい私も太らされるってことかも。

そういや何で下着じゃなくて水着なんだろう……元々泳ぎにこの辺りに来てたのかな?

でもそんな場所あったっけ……まあいいや。


「どうするんだ?着替えるのかのー?」

「は、はい!

あっちの方で着替えます!」

私は村長のいる大きな部屋から、誰もいない小さな部屋に行った。

ちゃんとドアを閉めてから、私は一旦全部脱いだ。

「うわぁ……ショーツもブラも酷いなぁ……」

改めて下着を見ると、無残な感じになってしまってるのがよく分かる。

すっかり破れてもう役目を果たせなくなったショーツ……

そして金具が折れ曲がってるブラ……


いずれも何ら着用するのに問題無かった下着なのに。

『(むにょん……)』

私は出っ張ったお腹のお肉を掴んだ。

これ、ここに来てから付いた贅肉なんだよね……

びっくりするぐらい太ってるよ……


触ってみるとお尻だってかなり大きくなってるし、胸も元々Dだったのが多分G位にはデカくなっていた。

どこを触ってもお肉がたっぷりで、この体型じゃまともに着てきた服も入らないよね。


……あんまりこんなことを考えても時間が勿体ない。

村長がやって来て、私のこんな姿を見られるなんて絶対嫌だよ。

早く水着を着けなきゃ。



「……まあ、こんなもんかな」


まずショーツの方だけど、両サイドの紐を軽く結んでから脚に通し、そして改めて結び直した。

元の持ち主は今の私と同じぐらいの体型だったみたいで、特に問題なく穿くことができている。

そしてブラの方も、大きくなったバストをちゃんと包み込めて紐の長さも一応足りた。

だけど、それでも余裕があるとは言えない感じなんだよね……


次に、タンクトップを着てみる。

こちらも一応は問題なく入った。

ただし胸やお腹の頂点部分がちょっとピッチリしてる感じもするけど。

そしてスカートは腰で穿くタイプで、お腹を締め付けないから穿きやすい。

でも妙に丈が短いのが気になるんだよね……

だって太ももとかかなり見えてるし、ちょっと捲れたらすぐ下着が……

あっ、水着だった。

……って言っても正直下着としか思えないよ。

やっぱり恥ずかしい。


(無いよりはずっといいけどね……)

服があった事には一応感謝しつつ、元々着てた制服や下着類を袋の中に入れた。



「着替えました!」

「遅かったのー。待ちくたびれたぞ」

「すみません」

「で、どうだ?着心地は」

「まあまあですね」

「ふむ、良かったの。じゃあそろそろ飯を食ってもらうか」

「はい……」


確かにこれで一応服の問題は何とかなった。

だからもうちょっと太っても……でもどれだけ太るのか分からない。

というか前来た人はこれが入らなくなったから、それは覚悟しないと……



……


「さあさあどんどん食べなさって!

お腹いっぱい食べまくりましょー!」

村長に連れられ、私は愛想のよい猫から出されるご飯を食べている。

今回はチャーハンとラーメンだった。


「前から思ってたけど、ここって外の世界の料理とあまり変わらないんですね」

「そりゃ全く違う世界って訳じゃないですからな!

でもウチら猫はこの料理はそんなに好みませんけど」

「そうなんですか……じゃあ私のためにわざわざ」

「はい!だからいっぱい食べてくださいな」

「あ、あはは……ありがとうございます……」


当然ながらチャーハンの量は数kgありそうな凄まじい量で、ラーメンもどんどん出してくるらしい。

恐ろしい程食べさせられてるのに……それでも順応しつつある自分自身が怖かった。

自分が自分じゃなくなるような気さえして……


だけどとにかく言われたように食べるしかない。

村長の気が済むまで……


今は2週間と3日が経っている。

たしか1カ月はいなくちゃいけないから……

どれだけ太っちゃうんだろうなぁ……

やっぱり今着てる服もダメにするのかな。


そんな風に思いながら私はご飯を食べ続けた。



---



1週間が更に経ち、村に来たのもこれで3週間と3日になる。

「わ、私……凄いデブになってきてるよ……!」

鏡で見る下着……いや水着姿は、デブなのは当然だけど……なんだか巨デブっていう感じになりつつある。

体重計が無いからどれ位太ってるか分かんないけど、80kgは軽く超えてそうな見た目だよね……


顔はほっぺがパンパンに膨れてて、二重顎がかなりタプタプしてしまっている。

水着に包まれた胸は更に育ったみたいでビキニがかなりキツい。

既に布からかなりバストがはみ出てる状態で、背中の紐だってだんだん結びにくくなっている。

大きさはHカップはありそうで、俯くと胸が大きすぎて足元がちょっと見えにくい程。

まあ巨大なバストはいやらしくて女の子として魅力的な気もするし、女子高生としては凄くデカいけど……


でもお腹も同じく存在感マシマシで、ビキニの上にでっぷりした太鼓腹がドンと乗っている。

この張り出したデカいお腹のせいで折角育ったバストがあまり目立たない。

ちなみにもちもちして柔らかいから触り心地は凄くよくて、無意味に触ってしまうこともある。

お尻は穿いているビキニのショーツがすでに全く余裕がない。

紐はもう辛うじて結べている程度で、無理して穿いてるからか結構食い込んでしまっている。

これでも大分大きな水着のはずなんだけどな……

太ももは非常に太くなり、干渉しあって内側が擦れ合うのが嫌だなぁ……


既にビキニはキツくなってしまってるし、タンクトップも胸がぱつんぱつんで横にしわが出来てしまう。

お腹も頻繁にはみ出てしまうからその都度生地を引っ張って直している状態。

スカートは腰で穿くタイプだからかまだ一応大丈夫だけど、それでもホックはもう割とキツい。


恐ろしいのは、もう服に替えが無いという事が確定しているということ。

そして、まだ1カ月が経ってないということも……



……


お昼、私はいつも通り村長に会っていた。

「村長……まだ食べないといけないんですか?」

「そうだ」

「……いつまで?いつまでなんです?」

私はちょっと語気を強めてそう尋ねた。

だって期間も分からないなんて恐ろしいから。

もし2カ月いなきゃいけないならどうするの?

入る服は確実に消滅して、考えたくもない程に太るに違いない。


「分かった分かった。

後1週間もすればほぼ1カ月だ。

だからそれで元の世界に帰すことにする」

「本当ですね!?」

「ああ、あたしに二言は無い」

「ありがとうございます」


……とりあえず、あと1週間耐えたら何とかなるらしい。

でも、この服がそんなに持つとも思えなかった。


「話は以上かのー。だったら今から食いに行きなさい」

「はい」


できたら、食べる量ももうちょっと減らしてほしいけど。

だけど慣れてしまったし、完食は問題なくできるから……別にいいかな。

お腹も空いてるし。



---



今日でこの村に来て4週間と3日が経った。

まさしく1カ月いたということになる。

だけど外の世界では全然時間が経過していないらしい。

村長の言うことを信じるならだけど。


いよいよ今日でこの村ともおさらばできる。

確かに料理はとても美味しいし、山ほど食べられるのは……

慣れてくると気分が良かった。

そして珍しいお客さんということもあって、村の住民には大体親切にしてもらえたり。


意外にもずっとここに閉じ込められてて苦しい、という感じではなかった。

むしろ楽しいぐらいで。


でも……

「100kg……超えてないよね……?」

食べまくったせいで身体はさらに膨張し、すさまじい巨デブへと変化してしまっている。

体重は……というか体重を測るまでもなく非常にマズい事態になってるのは明らかだった。


首は顎肉に埋もれ、二重というか三重顎?とか訳わかんない状態になっている。

真ん丸になってしまった顔は、元のパーツから辛うじて私だと分かるレベルで……友達にも気づいてもらえないかも。

顔がこんな状態だから、いくら胸がどデカいと言っても嬉しさも半減してしまう。

というかあまりに大きいせいでビキニも着けられず、ただ自重でだるんと大きく下がってしまっている。

いやらしいというか、綺麗な球形を維持できてないだらしない見た目だし……これは抵抗あるかも……


そんな胸よりも出てしまってる気がするお腹は真ん丸で、そしてあまりにもデカい。

未だにこれが自分の身体だって信じられないというか、実感が湧かないんだよね。

お肉の量が凄まじいから両手で掴んでも全く掴み切れないし、ただ手が贅肉に沈み込んでいく。

そしてお尻も更に育っていて、ビキニのショーツのサイズが全然合わない。

紐はもう長さが足りなくて、村の住民から貰った紐を継ぎ足して凄く強引に穿いてるんだよね……

太ももは元のウエストより余裕で太く、両脚が擦れすぎて赤くなってしまった。


ビキニはまともに入らなくなり、服も全然サイズが合ってない。

タンクトップはデカすぎる胸に負けて破けてしまい、胸元が大きく開いている。

お腹は全く入らないし、スポブラみたいな状態と言ってもいいかも。

そしてスカートは辛うじてお尻を通過するけど、こちらもファスナーやホックが壊れている。

しかもお尻がデカいせいで丈が更に短くなり、歩く度に中が見えそうに……


こんな感じで、私はこれ以上太れない状態になっている。

いや、既に服は限界を迎えて破けてるんだけど。



……


「いよいよだな。今から元の世界に戻ってもらおう」

「はい……」

「どうした、名残惜しいか?」

「い、いや……それはそうですけど……」


私は村長と一緒に、村に入ってくるのに使ったトンネルに向けて歩いていた。

あともうちょっとでトンネルの入り口に差し掛かる。

名残惜しいかというと、まあそういう気持ちも0じゃない。

だけど……それはそうとして、もう私は汗だくで、そして凄く恥ずかしかった。


(こんな姿で戻るなんて……は、恥ずかしいよぉ……)

村長が言ってた通り、村では私の恰好や体型を気にする住民は特にいなかった。

私も恥ずかしいという思いはあったけど、それでも動物相手ということもあってそこまでではない。

正直、こんな異様な恰好に慣れてしまっていた。


だけど今からは全く事情が変わる。

そもそも電車でそれなりに長い時間掛けてここまでやって来たんだから。

当然帰りもそれに乗る必要がある。

しかも東案下駅という大きな駅で一旦降りないといけない。


今、私の恰好は本当にとんでもない状態で……

ブラも何も着けてない巨大すぎる胸がバルンバルン激しく上下し、しかもタンクトップが破けてるせいで谷間がくっきり……

規格外なバストを下品なほど過剰にアピールしてるように見えて、あまりにも恥ずかしい……

そしてお腹は丸出しで、狸の置物のような太鼓腹を晒す羽目になっている。

何より、ムッチムチすぎるお尻が頻繁にスカートを捲って中を見せまくってるのが……

いくら中が水着とはいえ、ほとんど下着の白いショーツと同じ見た目。

こんな……頻繁にパンチラするような超短いスカートを穿いてるなんてどうかしてると思われるじゃない……!


……どうかしてるよ、こんな恰好。全身全部が。

こんな、こんな姿で戻るなんて無理だよ……

身体は巨デブ、そして恰好は意味不明で……

学校のみんなにはどう言えばいいの?

家族にはどう説明したら?


嫌だ、いやだ……!


「村長……!でも……元の世界に戻れるのは嬉しいです……

だけどこんな姿で帰ったら、もう私は……!」

「……とにかく、このトンネルをくぐりなさい」

「でも外に出たら……!」

「いいから進むんだ!」


私は重苦しい身体で、村長に言われるままにトンネルへ進んでいき……

視界が真っ暗になって……



……



---



……


『狐影丘、狐影丘。

終点です。ご乗車お疲れさまでした』


あれ?

狐影丘ってさっきまでいた場所だよね?

なのにどうして今ここに着いてるの?

あと電車から降りてたよね?


訳が分からなくなりつつも、私は一旦降りて駅の外へ出た。


(やっぱり、見たことのある風景だよね……)

田畑も広がるのどかな風景。

確かに私の記憶と同じ光景だったと思う。


そして……私の体型は、元通りになっていた。

「えっ?さっきのって全部夢だったの?」



私は駅前にあったベンチにとりあえず座り、混乱していた。

でも何週間もそこに滞在してたような……?


「お嬢さん!」

「……あっ!?」


前に会ったおばあさんだ。

だけど……私には正体が分かる。

狐の村長……


「村長、ですか?」

「ちゃんと覚えてたようだのー」

「どういうことなんですか!?」

「……あんたが見ていたのは夢ではない。

紛れもなく起こった現実だ。

でもまあ、うら若き娘を立派過ぎる肥満体に変えて外の世界に出すのは流石にやめておこうと思ってのー

『無かったこと』にした」

「……?」


全く何のことか意味が分からない。

どうして無かったことに?


「正確に言えば……あんたは途中で電車の中で寝てただろう?」

「は、はい……」

「あたしらの村から出る時に、その時点の時空にあんたを送り帰したんだ。

状態をここに来て太る前に戻しておいて、からな。

過去に遡って送り返す場合は矛盾のない身体の状態にしておく必要がある。

まあ人間、それもまだ大人でもないお嬢さんに理解は難しいと思うがのー」

「……全然意味は分かりませんけど、とにかく元の体型に戻れたってことでいいんですね!?」

「それでいいだろう」

「やった!」


私は思わず飛び跳ねてしまった。

当然身体は遥かに軽快で、駄肉がぼよんと揺れることもない。


「じゃあすべて元通りですね!」

「ああ」

「……今までありがとうございました。

また寄っても良いですか?」

「……今度は太って帰る覚悟があるのかの?

それに耐えれないと思ったから情けをかけたのだが」

「あぁ……」


何だかんだで料理はとても美味しかったし、村長も最終的には元の体型に戻してくれた。

途中結構雑な扱い方をされてた気がするけど。


「まぁ、もっと心を強く持ってからやってくるんだな。

あんたの帰りを待っておるよ」

「はい、村長!」

「じゃあ……あたしは帰る。

またな」


『おばあさん』は、そう言って狐影小盆村の方へ歩いて行った。



……


不思議な事もあるんだなぁと思う。

まさかこんな場所に高校から電車一本で行けるなんて……


『(ぐぅぅぅぅぅ……)』

そういや何かお腹空いちゃったなぁ。



私は駅の近くにあった食堂に入り、そして天丼を注文した。

だけど……


(……全然足りないんだけど)

異変にすぐに気づいた。

前ならこれである程度お腹が膨れてたはずなのに。


全く足りない。


いや腹八分どころか腹一分という感じで、本当に食べた気がしないんだよね……

もしかしてこれって……


体型は戻してくれたけど、食べる量自体は増えたまんまじゃ。

ああ、いっぱい食べまくった記憶とかそういうのは残ってるし。

身体も『覚えてる』んだ……



……もしかして、このままだと本当にデブになっちゃうかも?

食欲を抑えていかなくちゃ、折角痩せて元の世界に戻れたのに意味が……


『(ぐぅぅぅ……)』


「すみません、かつ丼も良いですか?」

「お、お嬢さん!?凄い食べっぷりだねぇ!?」


お店の人にも驚かれてしまった。

だけどもう私は空腹に勝てない。


本当だったのか分からない夢みたいな体験だったけど、デブになるのは現実になりそう……

あはは……どうなるんだろう、私……



[END]


More Creators