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校庭の工事によって休止してしまった陸上部所属の女子高生が太ってしまう話(その4(最終)、5545文字、85kg→最終99kg)



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結局昨日はわざわざ学校まで行き、購買部まで行ってジャージを急遽買った。

当然一番大きなサイズを。


これでとりあえずは問題がないはずだった。


「うぅ……嘘だよね……?」

だけど、いざ今日着てみると……全然余裕がない。

それどころかキツい位で、まだ入るとはいえこれ以上太ったら着れなくなることも十分あり得る。

まさか……こんなに太ってるなんて……


お腹のお肉を掴んでみると、非常に柔らかい皮下脂肪がジャージ越しでもたっぷり掴めてしまう。

文化部ですら太り過ぎな体型だし、元運動部なんて信じられない身体……

まさしくブクブクに太ったおばちゃんのような、そんな見た目に見えてしまう。


でも今後悔したところでもう遅い。

とにかく今は遅刻しないように家を出よう……


あっ、先に学校に連絡しなきゃ。

えっと……生徒手帳に電話番号があるから、そこに電話して……



……


幸い一応ジャージ登校は『緊急』という扱いで認められた。

だけど2週間以内に制服で来るようにって条件を付けられたんだよね。

早く大きなサイズを買わないと……


それはそうとして……

「はぁ、はぁ……暑い、しんどい……」

ただ普通に歩いてるだけで疲れる。


昔の私なら暑いとは思っても、ダルいとまでは感じなかった。

だけど身体が重すぎて、通学路を歩くだけでさえ疲れを覚えてしまう。

夏休みの間、どんどん太ったのに運動量はどんどん減ってたからね……


すさまじくぶっとくなった太ももが歩く度に擦れ合い、ちょっと歩きにくい……

そしてお腹のお肉もぼよぼよと震え、色んなお肉が振動していた。

ジャージ越しでも大きな胸が頻繁に上下し、通行人からの視線も感じてしまう……

もっとも胸だけじゃなくて、お腹やお尻、色んなところを見られてるんだけどね……

というか体型以前にジャージで登校してる時点で異様かもしれない。


(うぅ……恥ずかしい、早く学校に行きたい……)

周囲の人から観察されるのに耐えながら、私は駅まで向かった。



……


学校では当然、激太りした私を見て驚きの声が上がった。

『すぐ痩せなきゃ!』

『その身体で走れるの?』

『油断し過ぎにも程があるでしょ!?』

女子たちからはすごくびっくりされてしまった。

当たり前だけど。

……でもあなたたちだって多少ふっくらしてる気もするんだけどね?まあいいや。



そして、私はまた水芝先輩と正門の近くで会っていた。

ちなみに今日はお昼までで学校が終わりなので、今からお昼ご飯を一緒に食べに行くところだったりする。


「先輩は凄いです……どうして体型を維持できるんですか……?」

「やっぱり走るのが好きだからかな。なんだかんだで夏休みの間はずっと走ってたし。

大きな公園に行って走ることも多かったよ」

「うわ……部活でもないのに凄いです……

お腹を見てもいいですか?」

「いいよー」


先輩は制服のポロシャツを捲り上げ、ウエストを見せてくれた。

全然変わらない、無駄な脂肪のない美しい腹部が現れる。

腹筋に至っては以前よりも目立ってる気がするし、前以上に引き締まってる気が……

それでいてゴツゴツしている訳でもなく、女の子らしい柔らかな曲線美も併せ持つ身体をしている。


「すごい……」

「やっぱり思ったんだけどさ、陸上以外の部活を今更初めてももう遅いし。

それに自分のやりたいことを好きにできる方が楽しいかなって思うんだよ」

「ええ……それは私もある意味一緒ですね……

私は体型的な意味で、もう遅いんですけど、あはは」


自嘲気味に私は笑うしかなかった。

こんなデブデブな身体で……通学路さえ汗をたっぷりかいてヘトヘトになりながら登校してる時点で……

そして一番大きな体操服やジャージさえパツパツになるほど太ってるから……

どの運動部からもお荷物どころか、そもそも私にまともな運動ができるのかすら怪しい。

ダイエットのためにランニングする事さえ挫折したぐらいだから……


「ちょっとでも痩せる方法、ないですかねー。

あっ、これ美味しい……」

私は先輩と喋りながらも、持っていたポテチを食べていた。

今から食べに行くと分かってはいるんだけど、もう我慢できなかったんだよね……


「……唯乃、まあ痩せなくても、唯乃らしく生きていけばいいんじゃないかな。

太っていてもあなたとは友達だから」

「……あはは、ありがとうございます」

先輩の言葉こそ優しかったけど、その眼を見ると……

痩せるなんて無理だと、もう諦めている感じに見えた。

自分だって諦めてるよ。


「私も運動を頑張ろうと思ってたんですけどね……どうしてこうなっちゃったんでしょうね……」

「まあ、多分直接的な原因は部活が中止になって運動量がグッと減ったのに食べる量が減ってないからだと思う。

というか増えてるよね?」

「うっ……!」

中々ダイエットが上手く行かないのもあって、私はイライラが募って余計に食べることに逃げてしまっていた。

結果として更に太り、太るからもっと運動できなくなり、そして食べる量がまた増えて……


「運動、本当はそこまで好きじゃなかったりして?」

「……いや、そんなことは」

「だけどしてこなかったよね?」

「……」


何だかいつもの優しい目とは違う、厳しさも込められた目線で先輩は私を見てきた。

私は……運動が好きだったはず。

だけど、そもそも本来の志望は案下高校で……もっと活躍するはずだった。

案下高校に進学してたら、陸上部の活動が中断することも無かったのに。

こんな変な学校に来てしまったから……


「私、案下高校に行きたかったんですよ」

「あー、確かにあの学校は実力者が多いって聞くね。

有名選手も輩出してる位だし、あっちに行ってたら唯乃も今は……」

「……こんなデブになることもなくて、入学時よりもさらに引き締まった身体になって、

運動の能力と、そして洗練された体型をみんなから褒めてもらって……」


「それ!」

「……へ?」

「結局唯乃はみんなからチヤホヤされたいから運動してたんでしょ」

「……いや、そんなことないです」

「本当にそう?」

「……」


予想外に厳しい言葉を聞いて、私はビクッっとなってしまった。

でもわたしはそれでも……運動することが好きだから、いや好きだったから……

だけど、どうして他の運動部に入りたくなかったんだろう……


「陸上部以外の部活に入ろうとは思わなかったの?」

「……だって今まで陸上しかしたことなくて、球技とか下手な方ですしそんな私がいても……」

「みんなの足を引っ張るだけで、そしてチヤホヤされることも無い」

「ううっ……」


正にその通りだった。

私は本当に部活が好きで、運動が好きでやってた訳じゃないかもしれない。

単にみんなから褒められたり、あとは水芝先輩と関わりたいと思ったからしてただけかも……

だから他の運動部に入るのを躊躇してたのかもしれない。

で、その間にどんどん太って、今や入部も不可能な立派な肥満体に……


「私は走るのが好きで、それ以外したくなかったから。

だから今もどの部活にも入ってない。

実は案下高校の子に混ざって走ってたりもするんだよ」

「えっ!?」

そんな事初めて聞いた。

今まで先輩と何度も会ってるのに……


「特別に許可を貰ってね。夏休みも混ぜてもらったりしたよ。

走るのが本当に好きだから」

「……ごめんなさい、私……やっぱり先輩と一緒に居るべき人じゃないです」

「でもね、気にしなくていいよ。

運動が好きかどうかは人によって違うんだから。

でもさ、唯乃は運動のことは忘れて、どこかの文化部にでも行った方が良いんじゃないかな。

時間はあっという間に過ぎていくよ?」

「……分かりました。考えます」

「よし!じゃあこの話はおしまいにして、食べに行こう!」

「はい!」


運動部だったこと、そして一時は少しとはいえ褒められたりしたこともあったこと……

私の中でそれがずっと引っ掛かってたんだと思う。

だけど、もういいや。

これからは、デブということを受け入れて……何かしなきゃ。



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私は文化部が何をしてるのか、色々見て回った。

ただ、吹奏楽とかはできないし、絵も上手くはない。

料理は食べるのは好きだけど作るのは……


っていう感じで、中々いい部活が見つからなかった。

だけど一つ、良い場所があったんだよね。

それは……



「今日はこれを食べまーす!」

ビデオカメラの前で私は食堂の大盛天丼を食べている。

そう、私は映像研究部に入った。

全然動画の編集の事とか何もわからないけど。

でも食べるのは好きだし、美味しそうに食べるってよく言われるから食べてる様子を撮影してもらうことにした。


それが中々に好評で『如何にも旨そうに食べるデブ』と評判になり、私に対するイメージも大分変わっている。

前までは運動を辞めて激太りした、まあ要するに自堕落なデブという感じで嗤われていた。

だけど今はあえてこの太った姿を積極的に晒し、むしろ武器にしようとしている。

クラスでも私に対する扱いは変化し、今ではグルメ情報通としても重宝されるようになった……と自分では思う。

最近は東案下市内の飲食店に呼ばれることさえあって、お店のSNSに載せる写真を撮影するのに協力している。

それこそ運動部の時とは比べ物にならない程に色々注目を浴びて、私はもういい気分だった。



……


だけど。

家に帰ってから久々に体重を測ってみると……

「100kg……になってる……?」

体重計の数字は99kg。

当然食べまくってるから相変わらず太っていく訳で、10月になった今では3桁手前になってしまった。

いや下着だけだから服を着れば忽ち100kgに到達してしまうと思う。


「これは中々凄い身体になっちゃったなぁ……」

鏡の前でお腹にたっぷりと付いた贅肉を掴み上げる。

けど多すぎてお肉を全部持ち上げることは到底できない。

そんなお腹はまさしく立派な大太鼓で、丸々と前に張り出していた。

前から見ると白いショーツがもう見えない程におへそ周りのお肉が溢れてるんだよね……

胸はあまりにもデカく、スポブラみたいになったキャミソールに辛うじて収まっている。

ちなみにFカップのブラはとっくにホックが壊れてて、まともに着けられるブラは持ってない。

スイカのようになったバストは大きさだけは自慢できるけど、すっかり重さに負けて位置が下がってしまってる……


お尻はショーツが破ける程にでっかく育ち、買い替えてもサイズが合ってなくて窮屈なんだよね……

ヒップのお肉がかなりはみ出てるし、食い込みがきつくてぱっと見だと何も穿いてないみたいに見えてしまう。

太ももは尋常じゃないぐらい太くて、陸上部だった頃に付いてた筋肉は一体どこに……?

顔に至っては顎肉が増えすぎてもう首が見えないレベルに。


夏休み明けはジャージで登校したけど、すぐに一番大きな制服に買い替えた。

けど、今はもうまともに着れてない。

スカートは当然ファスナーも全く閉まってないしホックは10cm以上も離れてて閉まる気配はない。

10月になっても冬服は暑くて着てないので上は夏服のポロシャツだけなんだけど、お腹が収まらずにぼよんと出ている。

たぷたぷしたお肉の溢れてるおへそ周りが丸見えだし、すごく恥ずかしい……


だけど食べるのは楽しいし、映像の撮影だってあるし……

でもこんなに太ってて大丈夫なのかな……



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翌日、顧問の先生に呼び出された。

「唯乃さん、あんまりにも急激に太り過ぎです。

今から食べる企画じゃなくてダイエットの映像を撮ることにしましょう」

「えっ!?」

「そして陸上部員だったあなたには、校庭でしっかり走ってもらいますからね」

「せ、先生待ってください!この身体じゃまともに動けま……」

「制服もちゃんと着れるサイズが無いんですからね!

これ以上太り続けたらどうなるか分かりませんよ!」

「は、はいっ!」



かくして、私はダイエットの動画を撮ることになったんだけど……


「はぁ……ふぅ、はぁ……ひぃいぃぃぃ……!むりですぅうぅ……!」

非常に情けない声を上げながら私は走って……いや走ろうとしていた。

「唯乃!もうちょっと走れるよね?」

「せ、せんぱいぃ……!」

おまけに先生は水芝先輩を手配することまでした。

先輩も『100kg目前まで太るのは流石に放っておけないなー』という感じ。

だから私はもう走るしかない。


でも身体があまりに重くて全然走れる訳が無かった。

何キロもありそうな巨大すぎる胸が激しく上下に揺れ動き、そして太ももは擦れ合い続ける。

体操服のシャツからだらしなくはみ出た腹肉はみっともなく震え、

穿いているハーフパンツがはち切れそうな程に伸びているお尻もブルブルと鈍く揺れていた。

今の私は一般人の早歩き程度……それ未満かもしれない。


「もうちょっと!頑張ろう!」

「はいぃぃぃ……!」



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『みなさんも食べ過ぎには気をつけましょう!

私みたいな走れないおデブさんになりますよ!』


結局まともにダイエット出来てない映像となったため、私は最後にこう締めくくらざるを得なかった。

流石にこんなみっともない姿を晒すとドン引きされそうに思うんだけど……

でも意外と好評というか、更に人気になってしまったらしい。


『もっと太っても良い』とかいう訳の分からない意見も届いてるらしいから……

あの、私……いつ痩せるの?



[END]


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