夏月のダイエット(?)記録 ― 18~20日目(75kg、 3442文字)『楽勝で大食いチャレンジをクリアしてしまう夏月』
Added 2023-12-13 11:25:50 +0000 UTC※ナビゲーション
12~14日目(全体公開)はこちら→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20550941
15~17日目(限定公開)はこちら→https://takatori-g.fanbox.cc/posts/6585252
全体公開回の一覧はこちら→https://www.pixiv.net/novel/series/9913270
以下本文
---
今日は8月11日の木曜日。
服をお姉ちゃんに借りることまでした私はしっかり危機感を持ってダイエットを……
全然していなかった。
「美味しい……!まだまだ行ける……!」
今の時刻はお昼の12時20分。
東案下駅前にある飲食店街、その中にある天丼屋さんへ私は行っていた。
何と今日は山の日ということで、「山ほど食べる日」と称した企画が飲食店街、そして市内中の飲食店で行われている。
全品50%オフという凄まじい割引に加えて、大食いチャレンジも実施中。
最低でも8人前はあるという量のスペシャルメニュー(各店によって内容は違う)を2時間以内に食べ切ればタダになる。
そんな感じなので、東案下駅周辺は大混雑。
市内だけでなく隣の案下市や周辺の街からもお客さんがやって来て凄い状態になっている。
鉄道会社の方もわざわざ臨時で特急を止めたり電車を増発する状態で、SNSを見ると『東案下駅は朝ラッシュ時よりも混雑が激しい』……とか騒がれているらしい。
当然私のいるお店も満員で、市外から来たお客さんが長蛇の列をなしている。
だけどこのイベントを前から知っている人たちは事前に予約して席を確保しておくんだよね。
私もしっかり予約を取っておいた。
そして2日前まで(つまり前日はダメ)に何を食べるかちゃんと連絡しておく必要がある。
私は……悩んだけど、折角だからと大食いチャレンジのスペシャルメニューにした。
完食できたらタダで、ダメなら普通サイズの天丼8人分のお金を取られてしまう。
頼むからにはやっぱり全部食べたいよね。
で、今開始20分だけどすでに半分は食べ終わっていた。
量は『普通の』大盛サイズの10倍はありそうで、えび天が20本、そしてじゃがいもやナスの天ぷら、とり天といった天ぷらが何十個も入っている。
丼はこの時だけ使う特別なもので、持ち上げるのも重たくて大変なほど。
なので普通サイズの丼としゃもじを使って一旦載せ替えてから食べるというスタイルも取ることができる。
私もそうしてるけど……量が減ってきたから直接食べてもいいかも。
「おお……!」
「この子凄いなぁ……!」
近くにいる男性客たちが私を見てびっくりしている。
そりゃ無理もないかな……?
こんなに食べる女子高生なんて見たことないと思うし……
「まだ時間はあるから、焦らずゆっくり食べてくださいね」
「分かりました!」
店員さんも食べる速さに驚いている。
だけどこれぐらい別に大したことない気もするんだよね……
「やっぱりえび天って美味しいなぁ……!」
このお店の天ぷらはどれも中身がしっかり大きくて食べ応えがある。
スペシャルメニューであったとしても雑に作ることは無い。
これほど順調に食べ進めることができる理由は何だろう……
あっ、やっぱりお姉ちゃんの服や下着を着てるからかな。
サイズが大きくて締め付けが弱いおかげでお腹にも余裕ができるのかもしれない。
やっぱりキツい服を着てたらちょっと食べられる量も減っちゃうからね。
……でも何だか穿いているスカートがちょっとキツいかも。
一応念のためホックを外しておこう……
……
「ごちそうさま!」
「はい!確かに完食を確認いたしました!
おめでとうございます!」
開始から1時間後。
ペースは流石に落として行ったけどそこまで問題なく食べることができ、結局大幅に余裕をもって完食できた。
流石にお腹がいっぱいで、もうパンパン。
(じゃあスカートのホックを……ってあれ……)
外していたホックをまた閉めようとしたけど……
お腹に天丼がこれでもかと詰め込まれたせいで頑張っても閉じることができない。
というかファスナーまでちょっと開いちゃってるし……
私はスカートを押さえつつ席から立ち、完食の証明書を店長から受け取った。
「お代は0円です!またお越しください!」
「ありがとうございました!」
私は店長にぺこりとお辞儀をして、お店から出て行く。
「すごい!」
「あの、すごいね君……こんなに食べる女の子っているんだなぁって……圧巻だったよ……」
近くにいるお客さん達からも声を掛けられて、何だかいい気分……
「あの子、体型も中々に立派だよね」
「お腹もお尻も胸も出てるし」
「そりゃ大食いするような子はデブになるよ」
……でも、私と同い年位の女子の二人組は何やらかなり失礼なことを言っている。
何てことを言うの!って一瞬思ったけど……
言っていることは何も間違っていない。
……
お昼にあんなに食べたから流石に夕食は無しで……と思っていたんだけど。
なのに、恐ろしいことにちゃんと完食できてしまった。
あんたのお腹はブラックホールかと言われそう……
食べたものが宇宙の果てにでも飛んでいけばいいんだけど……
脂肪に形を変えて身体に蓄積されるんだよね。
今日食べた分はまだ脂肪には変わってないかもしれないけど、結局昨日や一昨日も山ほど食べまくっている。
それこそ合計したら今日のお昼ぐらいは食べてたかもしれない。
だから、大食いと言っても私にはそれほど大変じゃなかった。
体型は大変なんだけど。
「また太ってる……」
体重は何と75kg。
お昼にたらふく食べた分で重くなってるかもしれないけど、でも……
確実に70kgの大台に乗ってしまっている。
下着姿を鏡で見ても……たった数日前と比べても太った気がする程。
Fカップのブラは一応着けるのに問題はないけど、それでもホックの位置を緩めに変えなきゃキツい。
胸のサイズは女子高生としてはもう巨大と言ってもいいレベルで、中々にいやらしいよね。
試しに鏡の前で寄せて上げてみると、深い谷間が出来上がって結構良い感じ。
……でもお腹の出っ張りがどんどん目立ってきている。
ショーツの上に乗っかったお腹は食べ物がまだ残っているからか膨れてる感じ。
だけど手で触ってみたら柔らかい贅肉をたっぷり掴むことができてしまう……
つまり今膨れてるだけじゃなくて、皮下脂肪もちゃんと沢山付いているということ。
胸も育ったおかげでお腹のふくらみもそこまで目立ってない……とは思うけど、でもマズいよね……
そしてお尻も順調に大きさを増している。
借りたショーツはまだ普通に穿けるけど、早くも少し窮屈さを感じ始めてるんだよね……
サイズが中々凄いレベルになり、かなりのいやらしさ(?)を纏っている。
でも大きすぎてちょっと引かれるかも……結構だらしない感じもするし。
太ももはもっと太くなった気がするし、靴下がキツい……
気になる顔も丸みが増したような……?
二重顎だって完全に当たり前になってしまった。
下着姿にならなくても『肥満』だと一目で分かってしまう。
そんな身体になってしまっていた。
ダイエットをしているつもりだったのに。
大食い女王を目指しているのかって言われそうな状態……
そういう路線で動画配信でもしたらファンが付くかも……ってしないけどね。
「ダイエット、しなきゃいけないのに……」
お腹の贅肉を掴みながら私は呟いた。
……
寝る前に歯を磨こうとしたら、お姉ちゃんに会った。
「夏月、そろそろお父さんが帰ってくるよ」
「そうだね……」
確か予定では8月13日に一旦帰ってくるはず……
つまり……この太った姿を見られるということ。
きっとびっくりするんじゃないかな……
『夏月!?どうしたんだその体型!?』って。
「どうしたの?俯いてるけど……」
「い、いや……私、かなり太ったからさ……
お父さんにどう思われるかなって……」
私の言葉を聞いて、お姉ちゃんはあははと笑った。
「いやいや夏月、考えてもみてよ!
お父さんだって相当に中年太りだから!
人の事言えないでしょ?」
「た、確かに……?」
言われてみたらお父さんも結構お腹が出ている。
というか元々私だけがこの家で太ってなかったんだけどね……
そう思ったら、むしろ今の状態は『自然』なのかもしれない。
一家そろっておデブな身体なのが……
「だからあんまり気にしないで良いと思うよ」
「あ、ありがとう……」
……お姉ちゃんからそう言ってもらえるのは……果たして素直に喜んでいいのかな?
むしろ完全にデブの世界に両足を突っ込んでしまった感じがする。
まだ少しだけ時間はあるから……せめて1kgでも痩せないと……
(続く)