SakeTami
takatori-g
takatori-g

fanbox


食べれば食べる程に貯まるポイントを獲得するために太ってしまう女子高生の話 全文(全体公開3194文字+限定公開8450文字、49kg→最終120kg)


(何これ……?)

学校の廊下を歩いている時だった。

いつも自分とは関係ないような情報ばかりが貼りだされている掲示板があるんだけど……

何やら不思議な告知が貼ってあった。


『東案下ポイント、いよいよ開始!』というタイトルで、どうやら東案下市内の飲食店で食べるとポイントが貯まるらしい。

まあ最近はこういうポイントの制度もよくあるし、これ自体は別にそこまで意外でも何でも無いけど……

気になったのは、ポイントを貯めると何ができるかということ。


何と、1000ポイント貯めると半年間無料で食べ放題になる『東案下グルメパス』というとてもお得なパスが貰えるんだとか。

……欲しい。

だって私は食べるのが好きだし、今年東案下高校に入学してからはこの辺りのお店に行くことも多くなったから。

まあ1000ポイント貯めるというのがどれだけ大変なのかは分からないけど……

でも無理じゃないでしょ?


私は早速東案下ポイントのアプリを入れて、いっぱいポイントを貯めることにした。



---



数日経ち、夏休みが始まった。

そして偶々なのか狙ったのかは分からないけど、この日から東案下ポイントを貯めることができる。

早速今日から食べまくるぞー!



「へい、いらっしゃい!」

私はまず、ポイントが5倍になっているお店に行くことにした。

アプリの検索機能で簡単に探せるのが便利だね。


今入ったお店は天丼屋さんだ。

ここの売りは、どうやら山盛りに天ぷらを積み上げることらしい。

いかにも大食いの人が好みそうなお店だなぁ。

しかも量の多いメニュー程ポイントが高くつくみたい。

単純に値段の100分の1とかじゃないらしいし、ちょっと複雑かな。

まあいいや、とりあえず今日はここで特盛天丼を食べれば50ポイント貰うことができる。

実に幸先のいいスタートを切れそうだね。



「はい、特盛天丼!」

「う、うわ……」

しかし、何気なく頼んでみたんだけど……

デカい。

大きな海老天が4本あり、そしてレンコンやらさつまいも、とり天などなど……色々とてんこ盛りだった。

丼も尋常じゃない大きさで、これだけで3人分はありそう……


(これ、頼んでよかったのかな……)

だけど……頼んだ以上は食べるしかない。

それに完食しないとポイントをゲットできないと画面にも書いてあったし……

ちゃんと食べなきゃね。


「いただきまーす」

私はまずとり天を取って食べる。

「おいしい!」

ジューシーでしかも柔らかくて食べやすい。

中々いいね!


そんな感じで次々と私は食べて行った。



……


「ふぅー、ごちそうさまー」

最初は残すことも覚悟した量だったけど、いざ食べてみればそこまでじゃなかった。

……あれ、こんなに食べてるのに……?

変な感じだけど、味はとても美味しかったし値段もかなり安かったからいいや。

しかもポイントもたくさん貰えるんだから言うことなし。


「50ポイント進呈です!

またお越しください!」

店員さんからポイントを付けてもらい、私は良い気分でお店を後にした。



---



『行ける!』

最初にポイントを貰った時、私は1000ポイント達成は夢でも何でもないと確信した。


それで夏休みの間、ほぼ毎日のようにポイントを狙ってお店に行くようにしたんだけど……

困ったことがないと言われたら、そうでもないんだよね。


それは……どれもこれも大盛でしかもカロリーが高い!

ポイントが倍増したりするメニューは揃いも揃って超高カロリーな料理ばかり。

しかも恐ろしいことに、どれも美味しくて箸が進む進む……

結局完食できずに残したことはまだ一度もない。


まぁ、そんな食生活をずっと続けてたらどうなるか……


(わ、私太ってる?)

鏡は私の現状を的確に突きつけてくる。

まだ8月も始まって少しだというのに、私は体型の変化がすぐにわかる程に太っていた。


少しずつ丸みが付いてきた気がする顔に、お肉が乗り始めた顎……

Eカップのブラが食い込んで締め付けられてしまってる胸……

そしてぽよんとしたお肉がしっかりせり出してしまったおへそ周り……

お尻もショーツのサイズが小さく感じるようになり、太ももは明らかにムチッとしてきている。

徐々にぽっちゃりとした体型に変わりつつあるのは明らかだった。


(でもこんなに食べてたらそりゃ太るよねー……)

凄まじい量の天丼や唐揚げ、規定量(当然4人前はある)以上を食べなきゃいけないビュッフェなどなど……

そんなものばかり食べまくる生活をしてたら太るのも無理はない。

だけど、それ以外にも全体的に食べる量が増えている気もする。

どうしよう……


体重をちゃんと測らなきゃ、と思った私は下着姿のまま体重計に乗った。

「58kg!?」

元々は49kgだったのに、10kg近くも増量してしまっていた。

そりゃ、こんなにシルエットも太くなるよね。


(……まだまだポイントは貯めなきゃいけないし……

家でのお菓子とかは控えなきゃなぁ)

今現時点では300ポイントが貯まっている。

最初は50ポイントとか付いてたんだけど……流石にあれは初日限定の大盤振る舞いだった。

一日10ポイントが限界の日もあったりとまちまちで、最初思っていたよりはポイントの貯まり方が遅い。


このペースだと夏休みが終わってからもまだ続きそうだし、極力太らないように頑張らなきゃ……



---



私は夏休みの間、ずっと食べる努力を続け……遂に500ポイントにまで達した。


だけどポイントを貯めるために私はどんどん食べまくっていて……

お腹には凄い量の食べ物が詰め込まれ、そして大食に慣れたせいで食欲もどんどん増大し……

今では70kgにまで太ってしまっていた。


「思ってたよりデブかも……マズいなぁ」

鏡の前で私はお腹のお肉を掴む。

両方の手のひらに掴まれたお肉が、手の動きと連動して形を色々と変化させている。

この間まではちょっと出っ張ってただけなのに……今はしっかりとした段々がウエストに形成されてしまった。

おへそもすっかり横倒しで、何とも情けないお腹になったなぁー……

そしてお尻はかなり大きくなってしまい、穿いてるショーツがもうパツンパツンではち切れそう!

太ももはかなりムチムチしてて見せるのがちょっと恥ずかしいよね……


おかげで胸はEのブラが入らない程に大きくなったけど、Gカップのバストは少し大きすぎるかなぁ?

それに胸が大きくなったと言っても顔がどんどん丸くなってるし……そっちの方が目立つし……

このレベルになると、もうデブという感じが誤魔化せない。


そして、今日から学校が始まるということは……

「これ、制服入る!?」

そう……私は標準体型だった頃の制服を着なきゃいけないということ!


(ま、まあ……入るでしょ?)



「うっ、キツい……!」

当然ながら久々の制服はとてもキツかった。

ブラウスはボタンがかなり閉めにくくなり、お腹を何度も引っ込めては辛うじてボタンが留まったという感じ。

そしてスカートは……どれだけ引っ張ってもホックが全然届かない。

「ダメだ……頑張っても入らないよぉ」

何度試しても数センチ届かず、諦めるしかなかった。

そして安全ピンを使うという安直な解決法に頼らざるを得ない……


あと500ポイントは貯めなくちゃパスが貰えないよね。

だけど貯まる頃には果たしてどれだけ太ってるんだろう……?

こんなんじゃダメだよね。

ちゃんと運動もして、もっと太らない努力もしないと……

でも……太る様なことをして、なおかつダイエットするって何だか矛盾してる気がしてきた……


ダイエットはポイントが貯まってからでもいいかな?

まずはさっさと1000ポイントに到達しなくちゃ……



……


(うぅ、でもやっぱり食べるペースを落とさないと……)

学校帰り、私はとぼとぼ歩いて家まで向かっていた。


『夏休みに太り過ぎだよ!』

『激太りしてるじゃん!』

『痩せなきゃマジで百貫デブになるよ!』


学校では友達からかなり体型の事を言われてしまった……

そりゃ、周りでも休み中に太った子は多少いたけど私みたいに激太りはしてないからなぁ。

確かに今の私は肥満体型になってしまってるし、食べる量を落とさないとマズいのは分かってる。


……ポイントっていつまでに貯めたらいいんだっけ?

確か……1年間は有効だった記憶がある。


(これからは控えめにして、そしてダイエットもしなきゃなぁー……)

やっぱりダイエットを後回しにするのは良くなさそうだと学校に行って思った。

どうやったら太らないようにできるかなぁ……

例えば週1回程度ポイントを付けて、その日は1日1食にする……

他の日は極力食べないように頑張る、とかでいいかな?


ポイントも大切だけど、これ以上太らないようにしっかりと自己管理しなくちゃね!

よーし、気長にポイントを貯めるようにしよう!



---



翌日の昼休み。

『(ぐぅぅぅぅうぅぅ……)』

(が、我慢だから、私……!)


今日から本格的にダイエットを始めた。

まずはお昼を小さなサンドイッチにしたんだけど……


全然食べた気がしない。

私のお腹は大量の食料を要求しているらしく、この程度の量では『食べた内に入らない』みたいだ。

夏休みの食習慣がすっかりと身体に染み付いてるのがよく分かる。


(うぅ……せめて、せめてもう少し何か食べれたら……!)

そう思った私は……もう身体が勝手に食堂へ向かっていた。



(美味しそう……!)

食堂に入ると、大盛のかつ丼を食べている子たちの姿が目に飛び込んできた。

しかも今日は特別に半額!

そして注文の締め切りはあと5分だった。


(食べたい……食べたい!)

私はもう我慢できず、大盛かつ丼を頼んでしまった。



「おいしーい……」

ガツガツと食らいつき、私は満足していた。

やっぱりこれ位食べなきゃダメだよ。

しっかりと昼食を取って、午後からも集中して勉強しなくちゃ!


……って結局これじゃダイエットになってないじゃん!

何やってるの私!



……


(今度こそはちゃんとダイエットするんだから……)


家に帰った私は、今度はお菓子を我慢しようとしていた。

いつのまにかポテチを食べまくる事が習慣化してしまってるし、夜食のカップラーメンも欠かさない状態になってるからね……

でも今日からは我慢我慢!


だから目の前にあるこのポテチは処分しなきゃ……

『(バリッ)』

あっ、うっかり袋を開けちゃった。

捨てようと思って手に取ったのについつい癖で……


……しょうがないや、これだけは食べておこう。

これで今日食べるのは終わりにすればいい。



---



それからも私はポイントを着実に貯め続けていた。

だけどお店に行くペースをゆっくりにした分ポイントの増加は控えめに……

11月になった今でも総ポイント数は650ポイントで、まだ1000ポイントは先に感じる。


だけど、その分ちゃんと食欲を制御して体重の増加のペースも……

収まって……たら良かったんだけど。


いや一応頑張って食べないようにしたんだよ!

だけど美味しいものをいっぱい食べるって楽しいから!

お菓子も止めれないし、結局色々食べ過ぎてしまう。

その結果、今までとそこまで変わらない程に体重増加が続いてしまっている。

もしかしたらちょっとは控えめになってるのかもしれないけど……


今や体重は88kg。

1000ポイントはまだまだ遠いのに、100kgはあっけなく達成できそうで怖い!

夏休み前まで40kg台だったのが嘘のようなデブになってしまった。


「うへぇ……これが私なの……

こんなにブクブク太っちゃうなんて……」


鏡の前で大きく突き出たお腹を擦る私。

ショーツの上にどっさり乗っかったお肉は大量で、とても柔らかい。

今まで抱いていたデブのイメージさえ上回る贅肉のボリュームに、正直自分でも引いてしまう。

お尻はずっしりとした重量感のある巨大なサイズになり、重たくなった上半身と釣り合ってる感じがする。

太ももはお肉がたっぷり過ぎて両脚の隙間が埋まってしまい、歩く時に擦れてしまう……

もうムチムチとかいうレベルじゃなく、ぶよぶよと言っていいかもしれない。


こんなに太ったから胸も当然かなり育っていて、Gカップのブラのホックが閉まらなくなった。

今や着けられるブラが無くなってしまい、買い替えなきゃと思ってるけど面倒でまだ新調していない。

当然歩く度にたゆんたゆんと大きくバストが揺さぶられてしまう。

そして顔は当然の如く真ん丸になり、ほっぺがパンパンに膨れてしまっていた。

二重になって久しい顎も更にお肉を増やしている。


こんな状態だから制服は新調せざるを得なくなり、今は随分とサイズの上がった服を着てるんだけど……

それでも既に余裕があるとは言えない状態。


「うぅ、もうキツい気がする……」

今日から寒くなるみたいだし、ちゃんとセーターとブレザーを着ようと思ったんだけど。

出して来た冬服は、買い替えたはずなのにもうキツさを感じる程になっている。

この調子だと最初に着ていた冬服はもう……


(今着たらどうなるんだろ?)

何となく気になった私はクローゼットから以前の冬服を取り出して、ブレザーの袖を腕に通し……


「うわっ!きつっ!」

袖を腕に通す段階ですら既にかなり厳しい。

二の腕がこんなに太くなってるなんて……!

そしてギリギリで腕を通した後、ボタンを……


閉まる訳が無かった。


(……これ、前まで余裕あったんだけどなぁ)

俯くと、ブレザーを押しのけるようにせり出した胸とお腹が視界に広がった。

ここまで体重が増えたことに恐怖を覚えてしまう……


(だ、ダイエットしなくちゃ!運動だよ運動!)

せめて今週末は何かしよう。これ以上太ったら100kg越えの超巨大なデブになっちゃうよ!



---



土曜日になり、私は運動するために体操服へ着替えた。

ちなみに体操服は当然制服と一緒に大きいサイズへ買い替えている。

今日は気温が高めなのもあってシャツとハーフパンツだけで外に出ることに決めたんだけど……


「相変わらずデブだなぁー……」

シャツはでっかい胸とお腹が突き出てるのが丸わかりだし、

ハーフパンツに包まれたお尻はデカデカしていて何とも情けない。

厚着なら体型もちょっとは誤魔化せそうな感じなんだけど、やっぱりこういう薄着だとデブという感じが凄いなぁ。


まぁ太ったことを今嘆いてもしょうがないよね。

早く外に出て走ろう!



「はぁ、はぁ、はぁ……!む、むりぃ……!」

こんなに体重が増えてしまった私の身体ではランニングを数十分するのは到底不可能だ。

というかまだ3分しか経ってないのにもう息が荒れてヘトヘトになってしまった。


何せ身体が凄く重いし、そして筋力が元々あまりない。

しかもメロンみたいな巨大すぎる胸がブルンブルン、ゆっさゆっさとあり得ないぐらい激しく上下に揺れまくる。

何でちゃんとブラを買わなかったんだろう……そりゃブラも着けなきゃこうなるに決まってるよ……

おまけにお尻やお腹の贅肉も共鳴するかのように震えてしまっている。

太ももに至ってはたぷんたぷんと揺れるだけでなく、頻繁に内側が擦れてかなり走りにくい……


「あ、あっついよ……はぁ……もう歩こう……」

顔には汗がダラダラ流れるし、全身がホットで汗びっしょり……

これ以上走る体力も気力もないから、10分ぐらい歩いてから帰ろう……


……歩いてるだけでも胸が凄く揺れちゃうなぁ。



……


(……私、相当マズい事になってる!?)


家に帰った私は湿った体操服をすぐに脱いで着替え、そしてジュースをゴクゴク飲んでいた。

しかもついでに昨日買ってあったケーキも食べていて……ってこれじゃ動いた意味ないじゃん!


運動もまともにできない身体になってる上に、今みたいに流れるようにお菓子を食べてたりするし……

このままじゃただただ太る一方だ。



……あれ、そもそも何でこんなに太ってるの?

それはポイントを貯めるために食べまくってたから……

だけど今はペースを落としてる……

落としても体重増加の速さはほとんど変わらない……


(だったら……いっぱい食べてポイントを早く貯めた方がまだマシじゃない!?)

そう、ペースを落とすんじゃなくて逆にもっと早く1000ポイントに達した方が良い。

だってポイントの目標がある限り真剣にダイエットする事なんて無理に決まってるから。


よし、方針を変えて明日からはポイントをたくさん入手できるように頑張ろう!

そしてさっさと1000ポイント貯めて、パスを貰ってからダイエットしようっと!


もしかして私って結構冴えてる!?



---



11月から方針を変え、再びいろんなお店で食べまくることにした。

馬鹿デカいピザにハンバーガー、果てしない大きさの丼や何gあるのかというサイズのステーキ……

おまけに最近はケーキや一部のスナック菓子にさえ雀の涙程度のポイントが付くから買いまくってる。

食べまくれるのは本当に嬉しいし、ポイントもどんどん貯まるから楽しい!


……でも楽しい事ばかりでもないけどね!



今日から12月。朝少し早く起きてしまった私は、まず昨日買ってきたスナック菓子をバクバク食べる。

そして朝ご飯としてバターをたっぷり付けた食パン3枚と板チョコ2枚をすぐさま平らげた。

今日でも控えめな方、というかこれだと足りないから道中でも食べてしまう。


こんなに食べてたら体重がまた増えてるだろなぁ……

……登校するまでまだ時間はあるから、体重でも測ろう。


「うぅ……3桁は流石にマズいよぉ……」

贅肉のたっぷり付いた脚を慎重に乗せ、それから一旦降りて表示された体重を読む。

デジタル式で良かったよ……だって胸とお腹に邪魔されて見えないから。

だけど今の体重は99kg。全然良くなーい!

当然下着だけで測ってるし、服を着たらもう100kg超えてるかも……


「あと200ポイントだけど……どうなっちゃうんだろう……」

鏡に映る姿はさらに太くなり、そろそろ女子高生としてあり得ないレベルに……


今穿いてるショーツは水色なんだけど、前から見ても腹肉が思いっきりせり出してるせいで全然見えない。

あまりにたっぷり付いたお肉を両手で掴み切ることはできないし、座ると太ももの上にお腹が乗っかってしまう。

持ち上げてみると凄く重量感があり、何十kgもの脂肪が付いちゃってるのがよくわかる。

そんなお腹と同じくらいお尻もデカくなり、下着のショーツが今にもはち切れそうで怖い……

太ももは恐ろしくぶっといし、下半身が贅肉だらけなせいで入るデニムやらパンツが一つもない。


流石にブラ無しはマズいかなぁと思ってショーツと一緒の水色のブラに買い替えたんだけど……

近所で売ってる中では一番大きなHカップのサイズなのにもうホックがギリギリ。

背中にはミッチリ食い込んじゃうし、締め付け感があるから外したい……

こんなに身体がぶよぶよなんだから当然顔は更に丸くなり、いよいよ首が見えない状態に……


1カ月で150ポイント貯めたのは良かったけど、大丈夫なのかなぁ私。

制服だってどんどんキツくなってきたし……


「はぁ……スカートがキツいなぁ……」

ブラウスもボタンの閉めにくさを感じつつあり、そしてスカートが明らかにキツい。

まだホックは留まるけど、アジャスターを調整してウエストを最大限緩めて穿いている。

買い替えてちょっとしか経ってないのに……こんなに太っちゃったんだ……


もこもこのセーターを着ると身体のラインもちょっとは隠れるんだけど、今度はブレザーがキツくなる。

ただでさえ余裕がないからね……でも12月だから流石に寒い。

そろそろコートも着なくちゃ。


……待って。

(厚着してたら、体型は誤魔化せるんじゃ……!)

夏はどうしようもないけど、確かに冬場は服をたくさん着ればいい。

『着太り』って感じの雰囲気を出せば多少は何とかなる。

特にデカいダウンコートでも着てたら乗り切れるかも?

だとしたら、そこまで増量を深刻に考えなくても良かったり……?


(そうだよね、あと200ポイントまで来たんだからこのまま突っ走らないと……!)

どうせ今でも100kg近い巨デブ。

だったら考えすぎないで食べまくった方がいいかも!

厚着してたら色々誤魔化せるし、どうせこれ以上太ってもあんまり変わらないでしょ?

デブはデブらしく食べまくる!

その方が楽しいよね!



---



時は流れ、どんどんと寒くなっていく。

そして冬休みに突入し、ポイント増額キャンペーンも再び始まった。

日に日に増えて行くポイントを見てはニヤニヤし、そしてますます食べたくなる。

今日で冬休みも最終日。

ポイントは、とうとう999ポイントまで貯まっていた。


「あと1ポイントで目標達成!

近所のスーパーで特大ポテチでも買えば1ポイント付くよね!」

そう思った私は、営業開始時間に丁度着くように家を出た。



「はぁ……はぁ……!あっつい……!」

いや、暑いどころか寒いはずなんだけど。

でもフル防備な私はとても暑くなっている。


何せ顔と首が隠れるように大きなマフラーを巻いてるし、全身の体型をぼかすために長くて分厚いダウンコートを着ているから。

まあ周りの女子高生も似たような感じだけど、私の場合は贅肉が非常にたっぷり付いてるから過剰なんだよね……

身体から発した熱がどんどん籠って暑苦しい……


そして暑苦しいだけじゃなかった。

全身の駄肉が重すぎて大変なんだよね……

あまり見えないと思うけど、やっぱりお肉が凄く揺れちゃうし……



スーパーの中に入ると、暖房が効いてることもあって更に蒸し暑くなる。

(早く買って帰ろう……)

こんな季節だというのに汗がどんどん出てきて気持ち悪い。


私はお目当てのポテチだけを買って……

(あっ、これ何だろう?)

しかし隣にあるチーズたっぷりポテチもなんだか気になる。

そして近くにあるコーナーでチョコ菓子の半額セールが……

(これも買おうっと)

次々とかごの中にお菓子を入れていく。


(はぁ……結局たくさん買っちゃったなぁ)

エコバッグの中に所狭しと詰め込まれたお菓子を持ちながら、私はとぼとぼ帰った。

重たいけど、身体に付いた贅肉よりはずっと軽い。



……


家に帰った私はすぐさまマフラーをほどいてコートを脱ぎ、そして自分の部屋に向かった。

「はぁ、買い物で歩くだけでも疲れたよ……」

椅子にどっかりと座り、とりあえずチョコの袋を開けて食べる。


(あれ?)

チョコを口の中に入れた瞬間、スマホに通知が届いた。


『1000ポイント達成おめでとうございます!

グルメパス引き換え条件に到達しました!』


「やった!」

さっき買った分のポイントが反映され、とうとう1000ポイント達成に。

アプリを開いてみると、グルメパスの会員証が発行されている。

どうもこのアプリ自体がパスとして使えるみたい。

期限は今から半年間で、7月の初めまで使えることになっている。


ついにこの時が来たって感じだよ!

このために私はいっぱい食べて、そして……



(いっぱい太ったんだよねー……)

私は食べ終わったチョコの袋を置き、そして体重計の前に来ていた。

今の自分は一体何kgあるんだろう。


『(ギシッ)』


体重計に極太になった脚を乗せると何だか嫌な音がした。

それだけ自分の身体が重くなったって事なんだと思う。

俯いてみても肉が邪魔で何も分からない。


体重計を壊さないように、そして自重で床に穴を開けないように慎重に降りてから数字を読む。

「120……120kg!?」

あまりにも大きな数字に自分でも驚いてしまう。

確かに太ってるけど、それにしても重すぎじゃない!?



……そう思った私は姿見の前に来た。

今日もそうだけど、私は必要以上に分厚い上着を着なきゃいけない。

だって、一度マフラーとコートを脱いでしまうと中々に凄まじい状態になるから。


まず顔はとことん膨れてて目もちょっと細くなってしまい、顎肉が二重どころか三重にもなったりする。

幸いマフラーで隠してるからそこまで恥ずかしくないけど……春になったらどうしよう……

そして……胸やお腹が出っ張り過ぎてまともに着れるトップスは1着も無い。

今はかなりゆったりしてるはずのワンピースを強引に着てるんだけど……

スイカかバスケットボールかと思うような巨大すぎる胸にかなり生地を取られてしまっている。

ちなみに前買ったHカップのブラはホックが壊れて着けることもできなくて、胸がかなり自重で下がっちゃってるんだよね……

そしてお腹も大太鼓のように真ん丸な姿と化していて、お肉が規格外なほど多いせいで贅肉を両手で持ち上げる事さえできない程。

ここまで多すぎる贅肉が到底ワンピースに収まり切るはずもない。


つまりワンピースを着てるのにへそ出しのシャツみたいになってて、おへそから下が丸見えという状態……

上半身もこれだから下半身も相応に太くなっている。

お尻は肉の山という感じになってしまい、服も下着も全然入らない。

この前穿いてた水色のショーツは無残にもはち切れてしまい、穿けるショーツがとうとう無くなった。

今はちょっと前(と言っても結構経つけど)に買った紐パンの紐を無理やり伸ばして穿いている。

当然普通に穿くとこの下着も入らないし、ポップな縞々模様が百貫デブな体型に全然合ってない……

スカートやパンツはデカすぎるお尻に引っ掛かって穿けなくなり、ショーツだけを穿いてるという有様に。

ワンピースのサイズがちゃんと合ってれば別にそれでもいいんだけど、現実はお尻が全部見えちゃってるからね……


あと太ももや二の腕の太さも気にはなるけど、もうなんかどうでも良くなってしまった。

だって特大のダウンコートを着てないと下着丸見えというとんでもない状態だから……

コートはどれだけ暑苦しくても手放せない。



(……思ったんだけど、明日から学校なんだよね?)

これで制服とか着れるのかな……


私はブラウスとスカート、そしてセーターやブレザーを持ち出してきたんだけど……

「はぁ、ふぅ、全然、は、入らないよぉ……」

ここまで太ってしまうと買い替えたはずの制服でさえお手上げ状態に。


まずブラウスは大きすぎる胸やお腹が全く収まらず、ボタンがまともに閉まらない。

そしてスカートはでっかく育ったお尻に邪魔されてお腹まで上げる事さえ中々難しくて……

「ふんっ!えいっ……!」

力任せに何度も引っ張って……


『(ビリッ!)』


「うわっ!」


……無理に力を入れたせいでスカートがちょっと破けちゃった。

ま、まあいいや……一応とりあえずお尻は包み込めたから……

でも立派過ぎるお腹が邪魔でこれ以上は無理かなー……

この状態でもお尻に引っ掛かってずり落ちないけど、無理やり感たっぷりな凄い見た目に……


……でもセーターやブレザーで誤魔化せば。

そう思ってセーターを着てみると……かなり生地が伸びてるけど辛うじて着ることができた。

ブレザーは……ボタンが閉まらないけど、まあ腕が何とか通ったからいいや……



はぁ、こんなに太っちゃうなんてなぁー。

今着てる制服だってかなりサイズが大きいはずなのに……

(……あと1kgでも太ったら……もう……)


制服がビリビリに破けて、取り返しのつかない事態になってしまう。

そんな未来を頭の中で思い浮かべて暗い気持ちになる……

どうしよう、やっぱり痩せた方が良いよね?

これからは全然食べないようにして……

だけどグルメパスで、あれやこれも食べに行きたい!


そんな感じで悩みながらも、私は改めて鏡を見た。

『(ぐぅぅぅうぅぅぅ……!)』

……何だかお腹が空いてきたなぁ。


「でも……まだ制服は着れてるから……ちょっと位食べても大丈夫だよね?」

……確かに凄く太っちゃったけど、一応制服も入らない訳じゃない。

むしろ折角貰ったグルメパスを無駄にするのが勿体なく感じた。


……まあ、服が着れなくなっても何とかなるよね?

それよりお腹空いちゃったから食べに行きたい……



よし、早速このパスを使って食べに行こう!

ダイエットの事は食べてから考えたらいいや!



[END]


More Creators