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『食欲を操作する謎の装置』のせいで太る女子高生の話(限定公開中編、2962文字、姉86kg・妹64kg)

※2023 7/31 0時、文章の一部を訂正しました。

以下本文


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今日は8月14日。

夏休み明けも徐々に近づいてきている……気がする。


「お姉ちゃん、ちょっとは運動しないと……

これ以上太ったら100kg越えのとんでもないデブになるよ?」

そして、朝から瑠実に怒られてしまっている。


妹は夏休みに運動を続け、そして食事の量もいつもと比べて更に少なくしている。

その結果、64kgにまで減ったらしい。

確かに顔も前よりもお肉が減った気がするし、お腹もポッコリ具合がマシになったような……

他はあまり分からないけど、それでも肥満という感じではなくなってきた。


食べ過ぎに注意して、よく運動している結果だと思う。

しっかりしてて偉いなぁ。


それに比べて私は……

家で馬鹿みたいにお菓子を食べまくり、ご飯も妹の倍以上は楽勝で平らげる。

それでいて運動はほとんどしない。

こんな生活を続けてたらブクブク太るのは当たり前。


だけど……今までだってこんな食生活だったはず。

太らなかった方がおかしいぐらいなのに。

……でも何だか、よくわからないけど変な気もする。


「ねぇ、瑠実?

私って元々凄く食べる方だよね?」

「確かそうだったと思うよ?

だけど……」


瑠実が何か言いたげな感じ……

どうしたんだろう?

「だけど……ってどうしたの?」

「いや、元々お姉ちゃんってこんなに大食いだったかなぁって」

「どういうこと?」


妹の言っていることがピンとこない。

私の記憶ではずっと前からこの調子だったと思うけど……


「何だか変なんだよね。

私、そこまで食べてないはずなのに急に激太りしてるし……

お姉ちゃんだって今までと違ってどんどん体重が増えてるでしょ?」

「それはそうだけど……」

いまいち言っている意味がよく分からない。


「もし、このリモコンが何かを本当に操作してるとしたら……」

瑠実は例のリモコンを手に取りながら、そんな事を言っている。


「そうだよね、瑠実が買ってきてからだよね……」

時期的には丁度一致するし、分からないだけで何か影響を与えている可能性はありそう。


私はリモコンを改めてまじまじと見つめてみた。

(……言われてみたら、食欲アップボタンとか押してからだよね……)

自分の記憶では今までだって大食いのはず。

でもこのボタンを押してから太ってる訳だから……


(えっ、まさか……)

恐ろしい一つの可能性が私の脳裏に思い浮かんだ。


「瑠実、もしかして……このリモコンって、食欲アップとか押したら……」

「押したら?」

「『最初からその食欲だった』って感じで色々書き換えられるのかも……」

「……まさか、そんなこと……ある訳無いよ……

でも……確かに変な気はしてたんだよね……お姉ちゃんの言う通りだったりして……」


……私の推測が本当だったら、これはジョークグッズなんかじゃない。

逆に強力過ぎる、恐ろしい代物だったということ……


「じゃあ、私が食べまくるのも……このリモコンのせいってこと?」

「……多分、きっと……」

「……一応、食欲ダウンボタンを押してみよう」


私はリモコンを自分自身に向けて、そして食欲ダウンボタンを押してみた。


『すみません、食欲ダウンの利用回数が上限に達しています。

再び使用するには、あと2カ月お待ちください』

「……はぁ!?」

「そんな事あるの!?」

私たちはリモコンから流れる音声に呆気にとられた。

そんなの聞いてないよ!?


「じゃあ食欲アップだったら……」

『食欲が20%アップしました』

「そっちは使えるんだ……」

「……ってお姉ちゃん!もっと太るよ!」

「あっ!そうだった!」


何で食欲アップのボタンは無制限なの!?

しかもこれでまた余計に太っちゃうし!

「……お姉ちゃん、ただでさえ結構デブなのに……

これ以上食欲が増えたら本当にマズいんじゃない?」

「うぅ……それはその通りだよ……」


「……お姉ちゃん、私今からランニングに行ってくるね」

「頑張って……」

瑠実が部屋を出た後、私は姿見の前まで移動した。


(これが今の私かぁ……)

リモコンには何の意味もないと軽率な行動を取った結果が、この身体なんだよね……


まずお腹はかなり出っ張ってしまい、着ているTシャツも捲れ上がっておへそがしっかり見えてしまっている。

そして穿いているスカートもピッチピチで、ファスナーは全く閉まらないし今にも生地がはち切れそう……

デカくなったお尻のせいで丈はかなりのミニになってしまい、油断するとすぐにショーツが見えてしまう程に……


服を着てても凄く太ってるのが一目瞭然だけど、脱いでみるともっと分かりやすくなってしまう。

Tシャツの中から現れた胸は、Fカップのブラさえ全くサイズが合わない位に巨大化している。

下着が合ってないせいか、歩くだけでもゆさゆさと上下に揺れてしまう……

そしてお腹は胸と張り合うように前にせり出し、しっかりと(?)太鼓腹に成長している。

もっとも、男性のパンパンに張ったお腹と違ってむにょむにょした柔らかい皮下脂肪なんだけどね。

ショーツの上に贅肉がどっさりと乗っかってる訳だけど、最近は多すぎるからか垂れてきてる気がする……


そして普段スカートに包まれているお尻は、下着だけになると凄くデカく感じてしまう。

穿いているショーツは決して小さくないのに、もうミッチリとキツく食い込んでていつ破けてもおかしくない。

太ももは普段からほとんど見えてるけど、改めて見ると隙間が全然無くて両脚が密着している。

そして顔は頬が更にぷっくり膨れて、完全に丸顔になってしまった。


確かにこれだけ食べてたら、こんなだらしない贅肉だらけの身体になるのもしょうがない。

でも今までもずっとそうだった……いやそうだったと思い込んでいた。

あのリモコンのせいで。



……これを売った人が、そして作った所が分かればいいんだけど。

でも瑠実は道端で買ったって言ってたし……どうしたらいいんだろう。

ただでさえかなりのデブなのに、これ以上太ったら大変な事になるよ……


(『食欲を変えるリモコン 製造元』)

とにかく何か手がかりが欲しいと思い、ダメ元で検索してみた。


(あれ、もしかしてこれかな?)

するとあっけなく見慣れたリモコンと同じ画像がヒットした。

その画像が貼ってあるサイトを開いてみると、作った会社の名前や使い方が色々書いてある。


(ふむふむ……このリモコンはネット通販でも買えるんだね……)

幸い、食欲を変えるこの変な装置は今でも簡単に買えるらしい。

今家にある物は上限まで食欲ダウン機能を使ってしまったけど、もう一回買ったらいいだけだよね。


(早速カートに入れて……って届くまで2週間から1カ月?遅くない?)

もっと早く来てくれたらいいのに……一刻も早く体重を減らしたいんだよ?

だけど、これを買ったら異常な食欲も収まってそのうち痩せる。


(……これで購入完了っと。早く痩せたいなぁ……)

とりあえず替えのリモコンを購入できて、ちょっとホッとした。

……さてと、もうお腹が空いちゃったなぁ。

ちょっと前にポテチを食べたばっかりなのに。

でもリモコンのせいだから食べ過ぎるのはしょうがないよね。



(『バクバク……モグモグ……』)

私は部屋にあるいろんなお菓子を食べている。

だって、リモコンが届くまで食欲が多すぎるのはしょうがない。

どうせ食欲ダウンボタンが使えたら痩せるし、別にいいよね……

早くて2週間後にはダイエットを始めるつもりだから……

それまではしっかり美味しいものを食べておかなきゃ。



(続く)


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