SakeTami
takatori-g
takatori-g

fanbox


『食欲を操作する謎の装置』のせいで太る女子高生の話(限定公開前編、3352文字、姉70kg・妹69kg)

※2023 7/10 1時 文章の一部を訂正しました。


以下本文

---


7月18日の今日、私は普段通り学校に登校しようと支度していたのだが……

「うっ、キツくなってきた……」

制服のスカートのホックが閉めにくくなってしまった。

アジャスターを一番緩く調節したら何とか留まったけど、思っているよりも増量しているのかもしれない。



「瑠実ー、まだー?」

「ちょ、ちょっと待って!」

妹の方も私と同様、スカートと格闘する羽目になったらしい。

いつもよりも着替えるのに時間が大分掛かっている。

私よりも悪戦苦闘してるのか、遅い……



「ごめん!」

「はいはい、急ぐよ」

やっと出て来た妹と一緒に、私は家の玄関を開けた。

横を見る限りではどうやらホックは辛うじて留まったらしい。



……


教室に着いた私は、早速持って来たサイダーを開けてゴクゴクと飲み始めた。

この学校、敷地内にある自販機で色々買えるんだよね。


「そんなに飲んでどうしたの?」

「いや、暑いから冷たいものが飲みたくて」

「おかしいなぁ?今まで全然飲んで無かったよね?」

「えっ?そんなこと無いけど……?」

「最近変な感じだよ……?

まあいいや」


クラスメートとの会話がいまいち嚙み合わない。

元々私は夏にサイダーとか結構飲んでた記憶があるんだけど……

それはそうと、持って来たポテチもちょっと食べよう……


「ええっ!?ポテチとか食べるの!?」

「そりゃ好きだし、食べるけど?」

「別人みたいになってる……ストレスでも溜め込んでるの?」

「全然?」


私は普段と同じことをしてるつもりなんだけどなぁ。

全く訳が分からない。



……


(……ちょっとこれは恥ずかしい)

今から水泳の授業だから水着に着替えたんだけど……この姿だと中々体型がくっきりと現れてしまう。

お腹の柔らかい贅肉が少し張り出してるところや、お尻や胸が膨らんでしまったところ、そして肉が増えてしまった太もも……

制服姿だとそこまで分からないかなと思ってたけど、やっぱり水着では誤魔化せない。


プールサイドに座っていても、近くの女子たちが何かと私の身体に目線を向けている。

何とも居心地の悪い感じだ。

さっさとプールに入って泳ぎたい気分になる。

陸上だと脂肪がちょっと多くて運動しにくいけど、水中なら自在に動き回れるから。



……


体育が終わり、着替えた私は教室に戻ってきていた。

(はぁ……何か体力も落ちてる気がする……)

さっきプールで泳いで気付いたけど、思ってたよりも身体を動かすのにエネルギーが要る。

水中だから太ったのは関係ないと思ったんだけどなぁ。


(運動したし、エネルギー補給しなきゃ……)

そう思った私はまたお菓子を取り出して食べ始めた。

確か体育の後はこうやって甘いものを食べるのが習慣だった……よね?


「また食べてる!太りたいの?」

「いや、別に?」

普段通りなのに……やけに変な感じがする。



---



更に2週間位が経った頃。

今日は7月最終日で明日から8月になる。

それはどうでもいいんだけど……


「うぐぐ……これもキツいなぁ……」

最近、服がどれもこれもキツくてしょうがない。

クローゼットにある服を色々取り出しては着てみるけど、窮屈で着心地がどれも良くない感じ。

……本当はそんなレベルじゃないけど。

そもそも着心地以前に太り過ぎて入らない服ばかりになってしまった。

何なら服だけでなく、下着も全然サイズが合わなくて大変だ。


一旦服を着るのを諦め、私は姿見をちゃんと直視することにした。

そこには以前の妹……というより今の妹と同じぐらいに太った姿が映っている。


顔はお肉が更に付いて頬が本格的に丸くなり、顎もついに二重になってしまった。

二の腕はたぷたぷという感じでかなり柔らかい。

そして胸はこの間買ったばかりのDカップのブラがピチピチでホックが今にも壊れそうに……

ブラのカップから胸のお肉が出てるし、随分と大きくなっている。


だけどお腹も同じく随分と張り出してしまい、段々腹という情けない形態に変化していた。

括れが消え去ったウエストを触ると、モチモチとしてて文字通り餅でも掴んでるような感触……

たっぷり付いた柔らかい脂肪が手のひらに収まっている。

両手でしっかり贅肉が掴めてしまう程で、普段はショーツの上にぼよんと乗ってしまう。

ヒップは大きなサイズに買い替えたはずのショーツが既に食い込んでて少し痛い……

明らかにデカくなったお尻は存在感たっぷりで、水着だと相当に視線を集めるだろう。

太ももはお尻と同様しっかりムチムチで歩くと贅肉がプルプル震える……


体重もいよいよ70kgの大台に乗ってしまい、流石に焦らざるを得ない。

このままじゃ……というより既にデブになってしまっている。

だけど、いまいち太った原因が分からない。


何せ私が朝から沢山食べて、学校でも家でもお菓子をたっぷり食べるのは昔から変わらないから。

お昼や晩もしっかり食べなきゃと思ってるし、何なら夜食にカップラーメンを食べることも多い。

勉強中にはついつい小腹が空いてチョコとか口にするし。当然ポテチも食べている。


でも、私の記憶だと前々からこんな感じだったはず。

大食いだけど何故か全然太らない……はずだった。

なのに今になって急激に太るのが分からない。

今までのツケが回って来たんだろうか?


……とにかく、そろそろ服が無くてピンチだ。

私は結局諦めて一番大きなサイズのスカートとTシャツを着ることにした。

だけど、スカートはホックが全然閉まらずファスナーすら開いたまま。

しかも変に丈が短いせいで弛んだ太ももがほぼ見えてる……

Tシャツはパツンパツンで胸やお腹のラインが丸わかり……



取りあえずリビングに行ってみると、何やらストレッチをしている妹の姿があった。

「何してるの?」

「いや、最近太り過ぎてマズいからちょっとは動こうと思ってるんだよ。

あとお姉ちゃん、そろそろダイエットしたら?」

「る、瑠実!?」


まさかこの子に痩せることを勧められるとは思いもしなかった。

でも瑠実だって相当に太ってるのに……

……って思ったけど、本当に今の自分と大差ない。

顔や腕、上半身に下半身、どれを見てもあまり変わらないし……

むしろ何だか双子に見える程に似通っている。


「瑠実って今何kgあるの?」

「えっ、69kgだけど。お姉ちゃんの方がまだ軽いかな?」

「そう……だと思う……ははは……」

まだ……70kgに到達してないんだ……

ということは既に私の方が……ちょっとだけでもデブということ……


どうしよう……一体どうしたらいいか分からない。

今までと変わらないはずの食生活なのに……何で……?



『食欲が20%減少しました』……『食欲が更に20%減少しました』……

『食欲が更に20%減少しました』……

「何してるの?」

私が悩んでる最中、妹はあのリモコンで遊んでいた。

瑠実自身に向けて食欲ダウンボタンを押している。


「いや、何の意味も無いリモコンだと思うけどさ。

こうしたら何だか痩せれそうな気になるじゃん」

「気分だけ、ね……」

「お姉ちゃんもやってみる?」

「要らない。だって意味なんて無いから」

「分かったよ」


まだこの子はこんなリモコンに効力があると思ってるの?

こんな装置に何の意味も無い。

だって私も妹も、食欲はずっと何一つ変わってないんだから。

流石にそんな事実を間違える訳が無い。



---



今日からとうとう8月になった。

私は家でゴロゴロしながらジュースを飲んでお菓子を食べて過ごしている。


一方で瑠実はというと……今日はランニングに行くらしい。

『お姉ちゃんみたいにダラダラしてたら太りそうだし』とか言っていた。

確かに私みたいな食生活だと太りそうな感じはする。

今まで太ったことの無い私ですらついにブクブク太り出してデブったし。


そういやあの子は私と一緒で太ってるけど、何故かはよく分からない。

元々瑠実はあまり食べない方で、私よりも遥かに食欲は少ないはず。

だけど前からぽっちゃり気味で最近大分太ってしまった。

全然食べてないのにどうして急に太ったんだろうか?

私の見ていないところでバクバク食べてるとか……まああり得なくもないけど。


最近こんな感じで、変な事が続いている。

一体何なのか……という感じだけど……



(リモコン……なの……?)

また私はジョークグッズのリモコンを手にしていた。

妹が何回も使ってるけど、何も効果は無い。

今まで通り妹は小食気味で、私は大食家だ。

その事実はずっと変わっていない。私の記憶では。



(続く)


More Creators