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スタイルが良い友達を太るように誘導してみる女子高生の話 全文(全体公開4083文字+限定公開10592文字、最終智冬78kg・甘果125kg)

「甘果(あまか)、またお菓子食べてる……」

「だって小腹空いちゃったし」


3時間目の授業が終わり、私はバッグから取り出したチョコを食べていた。

その姿を見てすかさずツッコんできたのは、私の幼馴染の智冬(ちふゆ)。


「そうやって自分を甘やかしてるから太るんでしょ?」

「うるさいなぁ、別にちょっとぽっちゃりしようが気にしてないし」

「ちょっとじゃないと思うけど?」

「お、お腹揉まないでよ!」


智冬のすらりと伸びた指が、私のデプッとせり出したお腹の贅肉をもにゅもにゅと変形させる。

くすぐったいし恥ずかしいからやめてほしい。


「2年前までは私と大差なかったのにどうしてここまで太ったの……?」

「私も聞きたいよ!とにかく手を離して!」

「はいはい」



……


(智冬、スタイル良いなぁ)

今日の5時間目は体育の授業……ということで更衣室で私たちは着替えてる訳だけど……


隣で見てるとやっぱりボディラインの美しさがよく分かる。


余分な脂肪が全然無く、キュッと砂時計型に括れているウエスト。

そして魅惑的な膨らみを持っていながら大きすぎないヒップと、少しムチッとしつつも太くはない脚。

しかも胸は結構サイズがあって、確か少なくともEカップはある。

当然顔は凄くかわいいし、全身のどこを見ても綺麗で魅力があると思う。


こんな感じで智冬は素敵なスタイルなんだけど……

目の前の鏡に映る私の姿は……かけ離れているものだった。


ウエストには無駄な脂肪がたくさん付いて括れが全然無く、ぽよんとせり出した段々腹がショーツに乗ってしまう。

ヒップは不必要に大きく膨らんでいてデカいし、脚はムチムチと大分太くなってしまった。

胸はGカップで智冬よりも大きなサイズに育ってるけど……アンダーバストも大きいしお腹も出っ張ってるからなぁ。

顔は……悪くはない方だと自分では思うけど、ふっくらと膨れたほっぺや二重顎が目立ってるし……


こんな感じで私は肥満体型の残念なスタイルになってしまっていた。

智冬の言ってた通り、2年前までは私だって標準的な体型だったはずなのに……

高校受験とか色々あって20kg以上太っちゃったんだよね……



(智冬もちょっとは太ればいいのになぁ……)

鏡を見ながら、何となくそう思ってしまう自分がいた。

中学時代前半はほぼ同じぐらいの体型だったのに……今のあの子はスタイルが良くて自分はダメダメ。

羨ましい思いもあるし、何なら太らせてみたいとすら思ってしまう。

少しぐらい太ったら他の女の子の気持ちが分かるでしょ、と感じる。

いっその事、本当に太らせようかな……?


……太らせたい、という欲望が私の心の中で大きくなってきた。

でも太らせると言ってもどんな方法をとればいいのかな……と思う。

お菓子をあげたって少量しか食べないと思うし、どうすればいいのやら。


(太るシロップとかでも売ってたらなぁ……)

お手軽に太らせる何かが手に入ったらいいんだけど……そんな都合のいい物ある訳ないだろうし。


「甘果、何してるの?早く着替えなさい」

「えっ!?あっ、ごめんごめん!」

既に着替え終わっていた智冬に注意されてしまった。

また後で考えよう。



……


(どうやって太らせよう……)

学校帰り、私はこんな事ばかり考えて帰り道を歩いていた。

あのスリムでスタイルの良い智冬にお肉を付ける方法があるのかな……



(あれ、何の宣伝だろ?)

駅前にある牛丼屋さんに見慣れないポスターが貼ってある。

内容を読んでみると、『超お得な食べ放題チケットを販売中!』と書いてあった。


(……これ、使えるかも)

あの子を太らせるのに何か使えるかもしれない。

そう思った私はお店の中に入り、すぐにチケットを購入した。



……


(ふふふ……これは良いね……)

帰宅後、自室の椅子に腰かけながらチケットを眺める私。

このチケットは2カ月間特盛牛丼が何度でも食べ放題というものだった。

特盛牛丼6回分の値段で買えるから、週1回行くだけでも大分お得だったりする。


(これを智冬に押し付ければ……)

今回チケットは私と智冬の分の2枚買ってある。

何とかしてあの子に持たせて、そして牛丼屋さんに一緒に通い詰めれば多少は太ると思う。

後はどうやって押し付けるかだけど……まあやってみるしかないかな。

多分何とかなるよ。



---



翌日、学校に着いた私は早速智冬にチケットを押し付けることにした。


「智冬、これあげる」

「何これ……って本当に何これ!?」

「見たまんまだよ。2カ月間特盛牛丼食べ放題」

「私食べないって!」


当然の如くチケットは突き返された。

そりゃそうだと思う。いきなりこんな危険な代物を受け取るはずがないよね。

しかし、私は諦めない。


「私の分もあるからさ、一緒に食べに行こうよ」

「だから特盛牛丼なんて食べたこと無いし絶対無理だって!」

「でもさ、食べてみなきゃ無理かどうか分からないよね?

1回だけでもいいから食べようよ?美味しいって」

私は智冬に詰め寄り、食べるように促していく。


「それはそうだけど……でも食べる気がしないな」

「大丈夫、きっと口に合うと思うよ!

それにさ……このチケット結構高かったんだよね。

無駄になるのは勿体ないなぁ。

どうしても智冬に渡したかったんだけど……他に渡す人もいないし」

「え、えっと……」

智冬も私の態度に驚いたらしく、何だかたじろいでいる。


「ね、だから受け取ってよ。

今日から一緒に行かない?」

「……そこまで言うんだったら、1回だけ」

「やった!約束だよ?」

「はいはい」


……こうして、私は半ば強引にチケットを押し付けた。

そして『1回だけ』一緒に行くという約束をしたんだけど……

でも1度でもあの牛丼を食べたらハマっちゃうと思う。

今まで太りそうな食べ物をあまり口にしてなかった智冬も、特盛牛丼の虜に……なるかな……

やってみないと分からないよね。



……


「特盛牛丼2つです!」

夕方、私と智冬は例の牛丼屋さんに行った。

当然頼んだメニューは特盛牛丼なんだけど……


「うわ……こんなに食べれるとは思えない……」

丼にどっさりと入ったご飯と大量のお肉を見て、智冬はドン引きしている。

「大丈夫だよ。食べれるって」

「いやいや……大部分は残すと思うけど……」

「食べてみなきゃ分からないよ?」

こんな感じで、私たちはボリュームたっぷりの牛丼を食べ始めた。



しかし……

「凄く美味しいね。どんどん食べれるよ」

「智冬……?」

何だか智冬の食べるスピードが妙に早い。

どんどん食べ進めてるし、ペースも私より早いぐらいだよ。

普段の智冬の姿とは全然違う……

お昼はほんの少ししか食べないし、お菓子だって食べてる姿をほとんど見たこと無いし。

でも目の前の智冬はガツガツと食べまくっている。


「よく食べるね……」

「……私ってこんなに食べれるんだ」

予想以上に食べる智冬を見て呆気にとられてしまう。

でも、智冬自身もびっくりしてるみたい。

そりゃそうだよね。普段と全く違うんだから。



「ふぅー、今日はいっぱい食べた……」

「私も……」

結局、智冬も私もそこそこ早く特盛牛丼を完食した。

どちらもお腹いっぱいになってしまっている。


「甘果、ありがとう。

でもしばらくは食べない方が良いかな……」

「明日も食べようよ?」

「……やっぱり食べたい」

「分かった!明日も行こうね!」


……どうやらこの子もすっかりこの味にハマってしまったみたい。

こうなったら話は早い。毎日のようにここに通えば智冬でも太ってしまう。

2カ月後が楽しみになってきた。



---



それから、私と智冬は毎日に近いレベルで特盛牛丼を食べていた。

こんな食生活が1カ月も続いてるんだから、太らないはずがない。


「う、嘘……だよね……」

更衣室で私と智冬は体操服に着替えようとしてるんだけど……

制服を脱いで下着姿になった智冬は、かつてとは随分と違う見た目に変わっている。


無駄なお肉など無かったはずのウエスト。

しかし今見えるのはポッコリとおへそ周りが張り出し、すっかりと緩んだお腹周りだった。

砂時計の如く明確に括れてたのに、今では括れが申し訳程度になってしまっている。

まだ段々腹が出来上がるほどじゃないけど、既に標準よりは太目に見えるお腹になっていた。


ヒップも1周りは大きくなり、大分大き目のお尻になってしまっている。

穿いているショーツも何だかサイズが合ってないみたい……

脚はムチムチと柔らかそうな見た目に変わり、太ももは明らかに太くなった。

どうも胸も育ったらしく、着けてるブラにバストが窮屈そうに収まってる……

そして顔は以前と変わらずかわいいとはいえ、ほっそりしていた頬はぷっくり膨れてるし、

よく見たら顎にも着実にお肉が付いてるし、太った影響は確実に感じ取れた。


……まあ、私に比べたら全然痩せてるんだけどね。

段々腹が更に膨れてしまったウエストに、ショーツがキツく食い込んでしまう大きなヒップ……

着けてるGカップのブラが合わなくなってきたバストに、二重顎が普通になってしまった丸い顔……

智冬だけを太らせたかったのに、私まで更に太ってしまった。

これ以上太ったら本格的に暑苦しいデブになっちゃうし、マズいとは思っている。



でも……折角智冬を太らせる千載一遇のチャンスがやって来たんだから……

牛丼生活は続けなきゃいけない。

そして他の手段でもどんどん太らせないと……


「甘果、ぼうっとしてないで着替えなさい」

「ごめん!」

また智冬に注意されてしまった。

……体操服姿でも、やっぱり太った感じがするなぁ。


ふふっ、この服が着れなくなるぐらいには太って欲しいよ……

そんな風に思いながら、私は体操服に着替えた。

……このままじゃ、自分も着れなくなるかもしれないけどね。



---



結局、2カ月の間特盛牛丼をほぼ毎日食べる日々が途切れることなく続いた。

そして今日6月6日、とうとうチケットの有効期限が切れてこんな食生活も終わりを……迎えるつもりなんて無い。


(ふっふっふ……)

体育の授業の前、更衣室にいる智冬の姿を私はジロジロと観察している。


(これはかなり太ってるなぁ)

夏服に衣替えした智冬だけど、下着姿にならなくてもぽっちゃりと太った様子が分かるほど。

お腹周りはパツパツで前に順調にせり出しつつあるし、括れは消えてしまったみたい。

そしてスカートから伸びる太ももはかなりムチムチしていて、相当に太くなっている。

スカートに包まれたお尻だって徐々に横幅が広がってる気がするし、背中もブラウスの生地がピチッと張り付いている感じ。

顔は本格的に丸顔になりつつあり、油断すると二重顎ができる場面も増えてきた。

ただし胸も順調に育ってるみたいで、ブラウスのボタンが今にも飛びそうな程ぱつんぱつんになっている。


まだまだかわいらしいぽっちゃり女子という感じだけど、確実に肥満体型の道へと誘われている智冬。

そして制服を脱いで下着だけになると、太ったのがもっと分かりやすくなった。


ぽっこり出たお腹周りのお肉はショーツの上に乗ってるし、おへそは見事に横倒しに変化している。

サイズアップした胸はブラからはみ出てるし、背中を見るとブラが食い込んで段差が出来ていた。

ショーツはムッチリ大きくなったお尻にしっかり食い込んでしまっている。

かつて余計な脂肪など無かったはずの智冬が、こんなに駄肉だらけになっていた。

でも……もっと太ってデブの気持ちを更に味わってもいいんだよ?



(まぁ……私もデブの道を猪突猛進で進んでるんだけどね……)


目の前の鏡に映る私の姿も、あの子と同様先月より1周り太い姿に変わっている。

一緒に牛丼を食べまくる上に、学校でも買ってきたお菓子を二人で食べてる関係でこっちもブクブク太ってしまう。

その結果、私の体重も86kgをマークしていた。この2カ月間で実に18kgも太ってる……


デブデブしい段々腹は前にどっしりと突き出し、ブラウスを今にも破きそうな程になっていた。

おへそ周りのボタンに至っては既に留めれないし、スカートもホックが壊れたせいで安全ピンで辛うじて留めて穿いている状態。

胸もかなり巨大になってきて、Hカップに替えたはずのブラですらキツく感じてしまう。

お尻もショーツのサイズを上げたんだけど既にピチピチで結構食い込みがキツい……

それなのにスカートは短く、ぶよぶよに弛んだぶっとい太ももをハッキリと晒してしまっている。

顔も当然更にお肉が付いてて二重顎というか首が埋もれないか心配になってきた……


制服も体操服もピッチピチで張り裂けるのも時間の問題という感じ……

流石にこれ以上太ったら笑えないレベルの巨デブになっちゃうし……


でも……折角智冬がおデブになってきたというのに、ここで太らせるのを終わりたくはない。

だって元々痩せてたから太ったと言ってもぽっちゃりで済むレベルだから。

胸がそこそこあったのに48kgだったからね……

今は64kgらしいけど、それでも増量する前の私より軽い。


もし食生活を元に戻したら半年ぐらいで痩せたボディを取り戻しちゃうかも。

だとしたら……私が無意味に太っただけになる。


(ここまで来たら……ちゃんとデブになってもらうんだから……)

2カ月間順調にお肉を付けてもらったことを無駄にしたくはない。

だから私は……



……


お昼休み、私は智冬にまたチケットを渡していた。

「これ、2カ月間中華屋さんでかに玉チャーハンとギョーザが食べ放題になるチケットだよ。

私と智冬の分あるから、あげる」

「えっ……?」

明らかにこの子は動揺している。

パッと見でも太り気味なのが分かる位なんだから、かなり情けない体型になってしまったと思っていても当然だと思う。

また牛丼三昧の時みたいな食生活が続けば、今の私みたいな立派なデブに育ってしまうのは智冬もよく分かってるはず。


「でも、私かなり太っちゃったからダイエットしないと。

だから要らないよ」

最初に食べ放題のチケットを渡した時と同じく、つれない反応だった。

しかし、今はあの時とは違う。

いっぱい食べて食欲もどんどん増えた今なら……押せば気持ちが揺らぐはず。


「そう?このお店すっごく美味しいし量もたくさんあるんだよね。

ほら見て、このギョーザもシューマイも小籠包も美味しそうでしょ?」

私はそう言いながら携帯で色々写真を見せた。


「別に、そんなの要らないから……!」

しかし、威勢の良い言葉とは裏腹に智冬の目は画面に映った食べ物に釘付けになっている。


「本当に?これが毎日でも食べれるんだよ?

私だけ堪能してもいいの?勿体ないと思うけどなぁ」

そう言って私はチケットをこの子の目の前でひらひらさせる。

この魅惑的な紙切れを智冬は……


「……ありがとう、貰うね」

とうとう食欲が抑えきれなくなったらしく、自分からチケットに手を伸ばして受け取ってしまった。


(うひひ……ここまでの段階に達してたんだね……)

これを受け取ってしまったら最後、この子はもうデブになるしかない。

私と同じ、デブになるんだから……


「じゃあ今日一緒に行こうよ」

「分かった」

私の誘いにもあっさり乗ってくれたし……この調子だよ……

いやー、太らせるのって面白いなぁ。



……


私たちは早速中華屋さんに向かい、そしてかに玉チャーハンとギョーザを注文した。

当然チャーハンは大盛(しかも無料でできる)、ギョーザは5人前位は頼んである。


「いっぱい食べてね!」

「そうするよ」

このスタイルが良かったはずの女子高生も、こうやってブクブク太っていくんだね。

そう思うと感慨深さすら感じてしまう。



本当に上機嫌に、私は智冬の食べる姿を眺めながら食べていた。

……はずだったんだけど。


「もうお腹いっぱいだよ、ギョーザは甘果が食べてよ」

「えっ、まだまだ食べれるよね?」

「無理だって……」


智冬が食べたのはギョーザ4個と大盛のかに玉チャーハンだけのはず。

今までの感じからするとギョーザは20個位食べてもおかしくないのに……

どうしてだろう……?


「これ以上は無理だから、食べてね」

「どうしても?」

「どうしても」



結局何度言ってもこれ以上食べる気は無いみたいだった。

仕方ないので私が全部ギョーザを食べることに……


「ふぅ、流石にお腹が膨れちゃうなぁ」

4人前以上食べたんだから、大食いの私と言えどお腹がパンパンになる。

「次はちゃんと食べるから、また来よう?」

「そうだね!」


幸い智冬はまた来たいらしい。

まあ、今日は控えめだったけど明日には食欲も戻ってると思う。



---



翌日、私たちはまた中華屋さんでギョーザやらシュウマイやらを食べてるんだけど……


「ごめん、今日もお腹いっぱいで無理だよ」

「また?しょうがないなぁ」


何故か今日も食べる量があまり多くない。

2日連続でこんな感じなのは気になるけど、特に授業中とかは体調が悪い感じでも無かった。

そんな日もあるのかな……?



「お腹いっぱい、だよ……はぁ……」

智冬の食べるはずだった分もかなり食べてるせいで、私は今日もお腹いっぱいになっている。

おかしいなぁ……智冬にバクバク食べさせるはずなのに、私の方が大量に食べる羽目になってる気が……


「また明後日行こうよ」

「分かった……」

でもこの子は乗り気みたいだし、流石に次は沢山食べるよね?


何故か嫌な予感がしつつも、私はまた一緒にここに来ることを約束した。



---



……最近智冬の様子がおかしい。

中華屋さんには一応一緒に来てくれるんだけど……全然食べないんだよね。

いや、普通の女の子に比べたら食べ過ぎなレベルだとは思う。

それでも特盛牛丼をガツガツと平らげてた頃に比べたら明らかに量が減っている。


2週間もそんな感じだったから流石に変だと思って聞いてみたんだけど……

「最近食べる量減ったよね?中華屋さんでも大して食べてないし」

「いやー、脂っこい食事が続くと食欲が落ちるんだよねー。

あはは」

「でも牛丼の時はあんなにバクバク食べてたのに?」

「あれは特別好みに合ってただけだよ」

「本当に?」

私はちょっと訝しむ感じで聞いた。


「ほんと、本当だって。

甘い物ならお腹いっぱい食べたいけどね」

「……分かった。じゃあ今日はケーキ買おうよ?」

「いいよ、どこ行く?」


……何だか当てが外れた気がする。

結局一緒に中華屋さんに行っても私ばっかりたらふく食べてるし……

せめてケーキでもたくさん買わせて太ってもらわないと……



……


「それだけでいいの?」

ケーキ屋さんに行った私たちだけど、思いのほか智冬はあまり買わなかった。

せいぜい苺のショートケーキが2ピースとシュークリームが1つ。

私がガトーショコラをホールで買って、しかもついでにプリンも3つ買ったのとは対照的だった。


「甘果が食べ過ぎなんだよ」

「うるさい!智冬だってぽっちゃりしてるのに」

このままじゃこれ以上智冬が太らなくなってしまう。

何とかしたいんだけど……どうしようかな……



……


翌日、困った私は智冬にポテチとサイダーを押し付けることにした。

「ねぇ智冬、これあげるよ」

「えっ?」

困惑気味の智冬の机に、私はボンと袋を置いた。


「食べるよね?」

「でも……」

中々渋っている智冬。

どうしようかな……と悩んでいた時だった。


「食べるでしょこれ位!」

「智冬いっぱい食べるもんね」

「よかったねこんなに貰えて」

近くにいたクラスメートたちが次々とこんな事を言い出した。

……そう、この子は既にクラスでは『大食いぽっちゃり女子』という扱いだから。

何せ先生とデブの私を除けばこの教室の中で2番目に太ってると言っても過言じゃない訳で。


「えっと、じゃあ貰うよ」

「今食べたら?」

「……折角だから食べようかな」

「流石だね!そうこなくっちゃ!」


私は何も言ってないんだけど、周りの子が智冬に食べるように促している。

智冬はどうもデブキャラ扱いには慣れてないみたい。

それでも雰囲気に流されてしまったらしく、バリボリとポテチを食べ始めた。

痩せてた時はしっかり者に見えてたんだけどなぁ……

意外と周りに流されるタイプなのかも?


まあいいや。みんなのアシストのおかげでまたこの子が太るきっかけができた。

中華屋さんに連れて行くのは止めにして、この作戦で行こうっと。

……勿体ないけど、智冬を太らせるのに向いてない以上あのお店には当分行かないでおこう。

まだまだ期間は残ってるんだけどね……



---



起きてから携帯を見てみると、今日の日付は7月10日だった。

夏休みもそろそろという感じで気分が上がる。


でも……


「はぁ……ふぅ……何でこんなにキツいの……!」


日に日にサイズが合わなくなる制服と戦うのがしんどい。

先月でも既にかなりキツかったのに、今ではまともに着る事すら難しい状態。


まずブラウスはぼよんとでっかくせり出したお腹を全然包めていない。

もうおへそ周りどころかお腹の大半がハッキリと露出してしまう程。

そして胸も馬鹿みたいにデカく膨らみ、ブラウスをはち切れんばかりに伸ばしている。

スカートは安全ピンさえ全然届かないし、ファスナーは金具がビクともしない。

かなり伸びるゴムを使って本当に無理やり穿いてるんだけど……多分ビリっと破ける日も近いと思う。

太ももが尋常じゃない位ムチムチと太くなったせいで、二―ハイソックスがまともに履けなくなった……


何とも情けないへそ出しルックだし、しかもお尻が凄く大きいせいでスカートもかなりのミニになってしまってるから……

街行く人も私を見ては眉をひそめたり、『何あのデブ……』って感じで嘲笑気味に呟いてたりすることも少なくない。

凄く恥ずかしいよね……


こんなに太ったのは……中華屋さんのチケットが勿体ないと思って毎日のように通ってるのが大きい。

智冬を太らせるために買ったチケットとはいえ、やっぱりどうしても食べ放題なのは魅力的で……

結局一人で行っては大量に食べまくる毎日が続いてしまっている。

しかも、学校の休み時間には智冬と一緒にお菓子を食べたりとか太らせる作戦も続行してる訳で……

その結果、私の食事量は青天井に増えてしまっていた。



「99kg……!

もう100kg寸前じゃない……!」

今何kgあるのか気になって1カ月ぶりに体重計に乗ったら99kgだった。

制服を着てるから実際には1kgぐらい軽い……よね?

でもあと数日で100kgの大台に乗ってしまう……



……


破れそうな制服を纏いながら汗だくで登校してるからか、朝から早速ちょっとしんどい。

しかも今日は1時間目から体育なんだよね。

水泳だからまだマシだけど……

でも水着姿を見られるのは本当に恥ずかしくてしょうがない。


そういう訳で今は更衣室にいるんだけど……

(智冬……太ってるとは思うけどなぁ……)

隣にいる智冬の様子を色々眺めて体型を確認しても、この1カ月間はちょっと太った程度でしかない。

頑張って太らせてるつもりなのに……


確かに顔はいよいよ二重顎が普通になってきた感じがするし、お腹もかなり弛んでる。

段々腹がぽよんとせり出してて、服を脱いだ姿はもうデブと言ってもいいレベルなんだよね。

実際スカートだって相当キツいみたいで、ファスナーは半分開いてるし安全ピンも使わなきゃいけない状態になっている。

確かに太ってきてるとは思うけど……先月と比べて劇的に太った感じはしない。


(むしろ私の方が激太りしてるよね……)

せいぜい向こうは3kg……多くて5kgしか太ってないと思う。

だけど私は同じ期間に13kgも太ってしまった。

ここまで来ると太らせるのも割に合わない感じがしてくる……


(こんなに太ってるんだ……私……)


でっぷりと張り出したお腹は、中にボールが詰まってるかのように丸々膨れている。

両手でも全然掴み切れないほどにたっぷり贅肉が付いていて、もうこれだけで20kgか30kgはありそう……

重すぎて垂れ気味になってしまい、ショーツの布地を隠すかのように溢れてしまっている。

その下のお尻は前から見ても左右にムチムチと広がっていて、スカートを穿いてようが後ろにしっかり突き出てるのがすぐ分かる程にデカい。

ヒップが大きくなり過ぎて穿けるショーツが中々売ってないんだよね……

お尻に続く太ももはぴったりと内側がくっつくほどで、とにかくお肉が多くて凄く太い。

胸も更にサイズアップしたせいで全く下着が合ってなくて、今にもブラのホックを壊してしまいそうな状態になってしまった。

顔はまさしく『丸』で、首も顎のお肉に隠れて姿を消しつつある……



……智冬を太らせてる場合なのかな。

でも、こっちがここまで巨デブになったのに……ここで止める訳にはいかない。

智冬にはちゃんとデブになってもらわないと……


そう思いながらピチピチでキツい水着に着替えた。



何とか身体を水着に押し込んだ私は、既に着替え終わった智冬の姿をまた眺め始めた。

(これ位じゃ足りない……もっと太ってもらわなきゃ……)

丸みの増したデカいお尻やムチムチと中々に太くなった太もも……

そして明らかにぶよっと前にせり出してしまったお腹、Hカップは余裕でありそうな立派に育った胸……


でも、元々が美しいスタイルで顔もすごくかわいいから……今でも普通に綺麗に感じる。

少なくとも、完全に暑苦しい肥満体になった私よりずっとランクが高い……

お腹も膨れてるけど、胸やお尻の方がもっと目立ってる感じだし……


だから、夏休みの間にはちゃんとデブになってもらう。

どうせ今更私も痩せれないし、こうなったら何が何でも太らせるしか無いよね。



---


夏休みに入ってから、私は智冬を無理やりにでも太らせる作戦に出た。

その方法は実に単純で……



「おはよー、智冬」

どっさりとお菓子やジュースの詰まった袋を手から提げ、私は玄関に立った。

そう、家まで大量のお菓子を持って行って一緒に食べる……こんな方法で太らせている。

元々学校でも割といっぱいお菓子や甘いものは食べてたから、きっと上手く行くと思ってたけど……



「おはよ……って今日もたくさんだねー。

ありがとう」

扉を開けた智冬の顔は明らかにニコニコしている。

……失敗するかなぁと思ってた作戦だけど、想定よりも大分上手く行ってる感じ。

どうやらこってりした食事よりも甘いお菓子やスナック菓子の方が好きなのは本当らしい。


智冬の部屋に入り、私はテーブルに持って来たものを置いた。

山ほどの量の甘味やらが所狭しと並んでいる。

こんなものを毎日のように食べていたら太らないはずがない。


実際今日は8月4日だけど、既にこの子は着実に夏休み前よりも太ってきている。

体重も多分5kgは増えてるんじゃないかな?


穿いているジーンズが明らかにキツそうで、太ももとかお尻の形状がくっきりと現れてしまっている。

2カ月前に穿いてた時はこんなにタイトな感じじゃなかったはずなのにね。

しかもお腹のボタンは閉まってなくて、ファスナーもちょっと開いてしまっている。

ベルトだってかなり緩い位置で留めてる状態で、もう色々と限界が来てると思う。


上に着てるキャミソールもかなりキツい感じ。

スイカみたいな胸を収めるのが無理らしく、かなりバストのお肉がはみ出てる。

そしてもっとふくよかになったお腹を隠すのも諦めてて、弛んだおへそ周りがぷにょんと顔を出していた。

座るとお腹の贅肉がぶよっと更にせり出し、ジーンズのベルトにだるんと乗っかってしまう。

お菓子を頬張る顔も随分とお肉が付き、丸みを増した頬とすっかり当たり前になった二重顎が『デブ感』を演出している。


この調子なら夏休み明けには80kgぐらいにまで増量していても不思議じゃない。

お菓子の食べ過ぎで食欲自体もマシマシになってると思うし、私が頑張らなくても自分で勝手に太っていくかも。

だけど折角だからちゃんとデブになるのを見届けたい。

制服が完全に入らなくなって、デブ用のサイズに新調するまでは気を抜けないよ。



……


「また明日ー」

「智冬、またねー」


今日も持参した食べ物を大分食べてもらった。

残った分もあの子にあげたし、今日中には口の中に入ってると思う。

こんな感じで、全てが順風満帆に進んでいる……かと言うとそうでもない。


「はぁ……はぁ……暑すぎるよぉ……」

ナイアガラを思わせる程に汗がポタポタと髪の毛から落ちて行く。

顔全体……というより身体全体から汗が溢れだして服がどんどん湿ってしまう。

今日の最高気温が34度だからこれ程までに汗を流してる……訳でもない。

全身に凄まじい勢いで付いたぶ厚い肉布団……これが尋常じゃない汗の原因だった。


ゆっくりと普通に歩いてるだけなのに、そこら中の脂肪がぼよんぼよんと揺れまくって疲れてしまう。

ビーチボールがくっついてるみたいな大迫力のお腹が歩くのに合わせて大きく振動する。

そして規格外のサイズのお尻が右へ左へスライドし、こちらも中々に目立ってしまう。

しかも異様なまでに太くなった太ももが擦れまくってかなり歩きにくい……

何よりブラを着けてない特大の胸がドプンドプンと物凄く揺れまくっている。


全身の全てが、恐ろしく自己主張している……そんな状態になっていた。

身体が重すぎて呼吸が荒れてしまうし、この程度でしんどいと思ってしまう事自体がショックだよ。

こんなに太ったのは……太らせようと頑張ってるからなんだけど……

当然あの子ばっかり食べて自分は食べないという訳にもいかない。

流石に一方的に食べさせたら向こうだって気付くと思うし……

あと……隣でいっぱい食べてるのに食べずに黙って眺めるなんて無理だから……


とにかく家に帰って涼しい部屋でアイスでも食べたい……



……


家に帰った私は、事前にエアコンの電源を携帯で入れて涼しくした自室に入った。

そしてアイスを……

……アイスを食べる前に……一旦体重を測って自分の現状を眺めることにしようっと。

だって今凄いデブだからなぁ……



「113……!?」

体重計に乗ってみたら……案の上100kgを超えてしまっていた。

しかも100kgを13kgもオーバーしてる……


「うっわぁ……幾らなんでも太り過ぎだよぉ……

こんなの恥ずかしい……」

巨デブ……いや3桁のデブになったことに……自分でも引いてしまう。

そして鏡に映った自分の姿にも。


顔はお肉がたっぷり付きすぎて、元の姿がそろそろ思い出せないレベルに。

そして、胸は巨大とかいう言葉では足りない程に育ち切ってしまった。

汗だくのTシャツをはち切れんばかりにぱっつんぱつんに引き伸ばしてて、これだけで5kgはあるかも……

とうとうHカップのブラですらホックがどう頑張っても留まらなくなってしまった。

着けられるブラが全く無いし買いに行こうとは思ってるけど、今何カップあるかも分からないし……Iとか?

売ってるかも怪しいレベルだし……それよりお菓子を買ったり食べに行くのに夢中で後回しになってるんだよね……

そのせいで歩く度にゆっさゆっさと揺らしちゃうんだけど……


胸も凄いけど、お腹も狸の置物よりも立派な膨らみになってしまった。

きっとこの学校で一番太ってる先生よりもでっぷりしたお腹周りだと思う。

今ウエストを測ったら多分楽々と100cmは超えるよね……?

どデカいバストさえ、このみっともないデブ腹を前にすると存在感が色褪せてしまう。

そのお腹と同じかそれ以上にサイズ感のあるお尻も凄いといえば凄い。

当然ショーツはどんどんまともに入らなくなってて、とうとう昨日ビリっと破いちゃった……

流石にマズいから、間に合わせのでっかい白のショーツを買って穿いてるけど……それでもキツい……

今穿いてるスカートも凄く大きいけど、それでもお尻をギリギリ包み込めるかどうかって感じ。


これが……今の私だった。

元から肥満気味だけど……こんなの……自分でも嫌になってしまう。

だけど……だからこそ、智冬をしっかり太らせないといけない。

ダイエットはそれからでいいよね……



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夏休みも明け、遂に始業式の日を迎えた。

とうとう制服を着て登校する訳で……あの子がどんな恰好でやって来るかが気になるところ。

でも……


「……どうしよう……あはは」

夏休み中ずっと食べまくり、体重が125kgにまで増えてしまったから……

こんな状態で制服が入る訳がなかった。

スカートは太ももでつっかえ、ブラウスは袖さえ上手く通せない……

そんな私は百貫デブとでも言うべきかもしれない。


顎肉で首が全然見えなくなった顔は、入学時の写真と見比べても同じ子には見えない程に変わってしまった。

膨れた頬のせいで眼もちょっと細くなってしまい、いよいよどうしようもないレベルに……

二の腕の肉も何気に凄くて、女子たちの太ももより余裕で太いと思う……


胸は当然更に育ち、それこそずっしりと重たい大ぶりのメロンが2つ突き出ている。

このひたすらデカい胸を詰め込むために新しいブラを……買うつもりでまだ買ってない……

だって、ブラを買いに行くのも恥ずかしいし面倒なんだよね……

休み中だし家にいる方が多いから別にいいやと思ってブラを着けずに過ごしてしまっていた。

そんな感じでブラを着けなくなって久しいからか、単純に自重が重すぎるのか……

サイズこそ巨大な胸だけど、形が維持できずにだるんと垂れてしまっている。

きっとブルンブルン揺らしまくったせいだと思う……ちゃんとブラ買った方が良かったよぉ……


お腹は……もうどうしようもない程に膨れてしまっている。

下を見ても足元が見えない程に出っ張り、前から見ると垂れた贅肉でショーツが隠れてしまう。

これでもかと付いた贅肉を両手で掴み切ることは到底無理で、両腕で抱え込まないと……いやそれでも無理かな……

膨らみ過ぎてるから、知らない内に通行人に当たったりすることもあるんだよね……


お尻もズドンと張り出し、こちらも凄まじいサイズになってしまった。

今は夏休み中に取りあえず買ったショーツを引き伸ばして何とか穿いてるけど……

それでも破けそうだし、ヒップにピッチリと食い込んでTバックみたいな感じになってる……

太ももは恐ろしい程に太くなってしまい、もう脚をちゃんと閉じて立つことも上手くできない……


どうしようもないから……私はピッチピチの体操服を強引に着て登校することにした。

……ハーフパンツを穿く途中で太ももの辺りがちょっと破けちゃったけど……

しかもお腹はほぼ見えててシャツがスポブラ状態だけど……見なかったことにしなきゃ……



……


はぁはぁと息を切らしながら、やっとのことで学校に登校した。

そして智冬の姿を確認したら……

(体操服……!)


どうやらあの子も制服がまともに入らなくなったらしく、私と同様体操服で登校していた。

しかも、膨れたお腹が入り切ってなくて贅肉がはみ出てる……

それでもお腹が全く隠せてない私に比べたら遥かにマシだけど……

おまけに胸の方がお腹よりも突き出てて凄く目立ってるし……

お尻もかなり丸く張り出してて、何だかんだでバストとヒップの強調されたボディラインは変わってない。

顔だって丸々してるけど、まだまだかわいいと思うよ……?


「……あはは、甘果……

私、とうとうデブになっちゃった……」

そして、智冬は顔を出した腹肉を掴んでぶよぶよと揺らしていた。


「春まではスタイル維持してたのに……こんなおデブさんに……

制服だって……着ようとしたらボタンがブチッて飛ぶし、スカートなんて破けたんだよ……

もういいや……デブなんだから……」

そんな事を言いながら、持って来たポテチを食べ始めた。

言ったら何だけど、デブだけどかわいい部類でそこまで深刻な肥満体じゃないとは思う。

でも、よっぽど制服が着れなかったことがショックだったのかな……

まあ吹っ切れたのは確かだと思う。その方が好都合だよ。


「……ねぇ、智冬。

私たちデブ同士なんだから、これからいっぱい食べようよ?」

「そうだね!食べまくろう……!

もう体型なんてどうでもいいよね!」



きらきらとした目で私を見つめる智冬。

……やった、遂にこの子が身も心もデブになったんだよ。


私もここまでデブったけど……智冬がちゃんと『こっち側』に脚を踏み入れたんだから……何の問題も無い。

今はまだ80kgあるかどうかという感じ。

でもいずれ私と同じ100kg越えの見事な肥満になって、そして私に追いつくと思う。


智冬がこれからどれだけデブっていくかワクワクしながら……

私も持って来たポテチを開けた。



(END)


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