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学校の広報キャラクターに選ばれた女子高生がどんどん太ってしまう話 全文(最終115kg、公開部分3837文字+限定公開10570文字)

私は今日から高校2年生になる。

クラスも変わるし、後輩も出来るし、色々楽しい事も増えてきそう。

そういや始業式の後、職員室に来るように言われたんだけど、何かな?



「貴居すずさん、あなたは学校広報キャラクターとして選ばれました」

「が、学校広報キャラクター!?」


あまりに突然の発表に、私も思わず大声を出してしまった。

確かにこの学校は宣伝のためにそういう子が選出されてるけど、まさか私が選ばれるなんてびっくりだよ。

というか全然知らなかったんだけど!?


「選ばれたんですか!?誰が決めたの!?」

「あー、生徒会とか、先生とかで話し合って。

まず半年間やってもらって、それから生徒たちにあと半年間続けて良いかって聞く感じ」

「そういうのって事前に教えてくれないんですか?」

「まあ、これが慣例だからね」


ええっ、こんな感じで決まってたんだ。判断基準が分かんないけど、まあ色々あるんだろな。

嬉しいけど唐突で心の準備がちょっと出来てないや。


「それで、広報キャラになってもらっていいですか?」

「はい!やります!というかしないといけない流れですよね!」

「よく分かってる」


広報キャラになるのは良いんだけど、具体的に何をするのかよく分からない。

色々することあるんだろうけど。去年の人も何かやってた気がするけど覚えてないなぁ。


「先生、広報キャラって何するんですか?」

「それはね、対外的に学校をPRする時に登場したり、すずさんが色んな事をしている映像を撮って配信したりと色々ある」

「うわぁ、凄いですね!面白そう!」

学校をアピールしたり、自分の映像を撮ったりするのが主な活動みたい。

周りから注目されそうだし、少し緊張してきたけど楽しそうだね。


「じゃあ早速、今から映像を撮ろうと思う。まず衣装に着替えてきてほしい」

「今からですか!?早っ!」

「今日都合が悪いなら明日の放課後でもいいけど」

「別に大丈夫です!撮りましょう!」


渡された衣装に更衣室で着替えた後、先生と私は一緒に多目的室に移動した。



……



『東案下高校の広報キャラに選ばれました、お菓子を食べるのが大好きな2年生、スズです!

これから半年間、学校の事を頑張ってPRしていきたいと思うのでよろしくお願いします!』

『頑張れ、みんなー!』


目の前にある大型テレビには、さっき撮影された私の姿が映っていた。

今着ているのはチアリーダーみたいな衣装で、学校のイメージカラーのエメラルドグリーンと白を織り交ぜたデザインになっている。

ちょっとおへそも見える作りで、当然スカートも短めで脚がよく見えてしまう。

この格好自体は別にいいんだけど、映像としてみんなに見られるのは少し恥ずかしいかも。


「よし、取りあえずはこれでいいと思う。

これから学校行事の時などを中心に映像や写真を撮るからよろしくね」

「はーい、お願いしまーす!」

「じゃあ今日はこれにて終了!衣装は家で管理しておいて」

「分かりましたー」



---



そんな感じで、私は広報キャラとしての生活がスタートした。

最初は時折映像を撮られるぐらいかなって思ってたんだけど、結構色んな機会に表舞台に立つことが多い。


例えば新入生歓迎会やクラブ紹介の時にはみんなの前に現れて、何かを喋ったりする。

『新入生のみなさーん!3年間東案下高校でいっぱい勉強して、楽しい思い出もいっぱい作ってくださーい!』

『この高校には部活が結構たくさんあります!自分にぴったり合う部活を是非探してくださいね!』


……みたいに、前で色々と喋る役目を与えられている。

最初は緊張もしたけど、すぐに慣れてきた。

それよりもみんなの前で喋れるのが楽しいって感じ。


後……結構ファンが付くんだよね。

まだスタートして4週間なのに、廊下を歩いてたら『スズだ!』とか言って駆け寄ってくる子たちがいる。

特に1年生の男子には人気みたいで、1年の教室があるエリアを通ったら声を掛けられることも多い。

しかもお菓子をたっくさん貰えるんだよね。

きっと最初のあいさつで『お菓子を食べるのが大好き』って言ったからかな。

悪い気はしないんだけど、かなり多いから困ってきて。


だって折角だから食べちゃおうって思うし、しかも毎日のように貰うから凄い量になるし。

そんなのが続いたら太るって私も分かってたんだけどね。


「5、56kgかぁ、結構重くなっちゃったなぁ」

ゴールデンウィーク明けに体重計に乗ると、4月当初よりも6kg重い数字が表示されていた。

身長が162cmで50kgだから普通ぐらいかなって思ってたけど、今は少し重めかなぁ。


衣装を着ててもムチッとしてきたのが分かるんだよね。

お腹も括れが緩やかになってて、おへそ周りが少しぽっこり出て来たし。

制服とかだとあんまり分からないけど、へそ出しだから結構目立ってしまう。

スカートも丈が短いから太ももにお肉が付いて太くなってきたのが分かりやすい。


「ま、太ることもあるよね、これからは気を付けようっと!」

今まで太ったことはそこまで無いけど、女子高生だしお菓子の食べ過ぎぐらいあってもしょうがないよね。

これから気を付けたら大丈夫だよ。それにみんな気にしてないと思うし。

それより、次はどんなお仕事が待ってるかな?



---



次に待っていたのは、食堂の紹介だった。

毎日日替わりメニューを食べて、作った人にお礼を言う映像を撮ることになったんだけど。


『東案下高校の食堂では、東案下駅から伸びるすっごく美味しい飲食店街で働いてる方がお昼ご飯をつくっています!』

『美味しいご飯をいつもありがとうございます!このビッグかつ丼も絶品ですね!』

『ありがとう!その言葉が何より嬉しいよ』


映像に映っている私は、普通よりも2周りは大きな丼に特大のカツが乗った『ビッグかつ丼』を食べている。

そして隣にはかつ丼を作ってくれている料理人さんも映っていた。

この人は自分のお店でもビッグ丼シリーズを展開してて、同じ味を東案下高校でも食べてもらいたいと言うことでやって来てるらしい。


「今日も良い映像が撮れたよ」

笑顔で見返している先生だけど、個人的にはこの企画はちょっと苦手かも。

食べるのは好きなんだけど、日替わりメニューってどれも量が多いんだよねー。

運動部の男子とかならともかく、私には多すぎるかなって感じ。

でもお昼ご飯の料金は全部学校が出してくれるし、いっぱい食べれるのもそれはそれで楽しいかも。

続けたら慣れるかもね。



---



「あ、あわわ、ちょっとマズいかも!」

6月に入った頃、私は体重計の表示を見て慌てていた。

表示された数字は何と64kg。先月の今頃よりも8kg位は増えている。


食堂で毎日ボリュームいっぱいのお昼ご飯を食べなきゃいけないし、お菓子は相変わらず大量に貰ってしまう。

しかもたくさん食べてる映像ばかりが配信されるせいで大食いキャラだと誤解されてるみたい。

そのせいで貰う量がどんどん増える一方なんだよね。


1年のファンたちだけじゃなく、友達にも食べるのが好きな子ってイメージが付いてきてて、

お昼には『すず、はいあげる』って感じで食堂で売ってるポテトとかを私に持って来るんだよ。

既に割とお腹いっぱいなのにそれでも結構渡してくるから大変なんだよね。


(これ以上太ったら広報キャラとしてマズいよね?)

元々体型とか気にしないタイプなんだけど、ここまで太ったら流石に気になってくる。

だって体型が分かりやすい衣装を着て広報キャラをしてる訳だから。

その衣装だってキツくなってきた感じもするし。


まずおへそ周りは結構お肉が増えてて、だらしない姿に変わってしまっている。

もにゅもにゅした贅肉がしっかり掴めちゃうし、おへそも横にだらっと倒れてるよ。

スカートの縁にもぽよんとウエストの脂肪が乗ってるし、この服だとかなり目立っちゃうなぁ。

そして脚だって順調にムチムチしてきてて、太ももはムッチリとかなり太くなってきた。

お尻も何だか大きくなった気がするし、全身色んな所にお肉が付いてるなぁ。

顔もほっぺとか膨らんで丸い感じになってて、そろそろ太ったことがみんなにバレて来てる。

いや、この衣装着てるし元からバレバレだよねー。


(ま、まあ胸だって大きくなったし、ムチッとした身体も悪くないって言うし!)

でも悪い事ばっかりでも無いかなぁ、って気もする。

まず普通サイズだった胸は最近Eカップを突破してFカップまで育ってるし。

それに下半身にお肉が付いたのもそこまでマイナスでも無い感じもする。



こんなに太ったのは初めてだからびっくりしちゃったけど、まだまだ大丈夫!

だって今の体型でも人気は下がってないみたいだし、むしろお菓子を渡してくる子は増えてる。

クラスメートも『すずは美味しそうに食べるよねー』って言ってくれるし、最近の映像も軒並み高評価なんだよね。

まあこれ以上太ったら衣装が入らなくなるかもだけど、来月から食堂紹介のペースは下がるし大丈夫だと思う。

ダイエットもそろそろ始めるつもりだし、今が体重のピークだよ!


『(ぐぅぅ……)』

あっ、お腹空いちゃったなぁ。

今日貰ったお菓子でも食べようっと。

明日からは断るつもりだし、これ位食べてもいいよね?



---



『今日は家庭科部が作ってくれたケーキを食べまーす!』

『一生懸命みんなで作ったので、スズさんいっぱい食べてください!』

『りょーかいです!』


『甘くて凄く美味しい!』

『どんどん食べてね、スズさん!』

『ありがとう!』


映像の私は、いちごのショートケーキを次々と食べまくっている。

一緒に映っている家庭科部のみんなは、私の食べっぷりと笑顔を見て喜んでいる感じ。


7月になったけど、相変わらず食べる系の企画が多い。

というかわざとだよね。

だってこの前アンケートを取ったらしいけど、揃いも揃って『食べるシーンが好き』ってみんな書いてたらしいし。

生徒会も学校も私がいっぱい食べる映像に需要があると分かってるんだよ。

というか学校外の人も『スズって子よく食べてかわいいな』とかコメントを寄せてきてるし。


人気者になるのも良い気分、とは言いたいけど分野が偏り過ぎだよ!

色んな映像を撮ってるのに結局食べ物関係ばっかり人気になるんだよね!

もうちょっと他のも見てよ!『この学校は食べることしかPRしてない』みたいに思わないで!


そんな感じだから、私の体重は当然のように増える一方だった。

「75kg……結構なデブになってきたよ……」

広報キャラを始めてから25kgも体重が増えてしまったことになる。

流石に70kgの大台に乗ると雰囲気もデブっぽい感じになってきた。


まず顔の丸みが凄いし、二重顎がちゃんと出来てるのが何よりデブった証拠。

そしてお腹もしっかり段々腹が姿を現してるし、せり出したお腹が衣装を押し上げておへそ周りの露出も増えている。

括れなんてどこですか?って感じで、ぽよぽよ震えるおへそ周りのお肉が丸見えなのが結構恥ずかしい。

恥ずかしいと言えばスカートから伸びる脚も中々太くて、そろそろ見せるのを躊躇するレベルの太さになった。

お尻もかなり大きくなっちゃったし、ショーツがピチピチで辛いなぁ。

太ったからか胸もかなり育ってて、Fカップのブラが食い込んでてサイズが合ってないぐらいには大きくなった。


(衣装もパツンパツンだし、流石に今日から痩せなきゃなぁ)

増量し過ぎて広報用のスカートもホックが全然留まらないし、ファスナーまで段々と閉まらなくなってきた。

上もお腹が本来よりもかなりはみ出るし、胸がキツいんだよね。

それに制服だってスカートがピチピチでブラウスもサイズが小さくなってきてる。


私ってそこまで危機感とか覚えないタイプだけど、この身体はピンチだなぁって思う。

だってどこを見てもお肉がだぶついてるし、体重だってクラスでもかなり重い部類になってるんだよね。

『別にいいかな』で済ませるレベルを通り越してる気がする。


(このままじゃ途中で広報キャラ交代とかになるんじゃ……)

それは無いかなって思いつつも、不安にはなるよねー。

こんなに太っちゃった子って多分今までいないと思うし。

夏休みの間にはちょっとでも痩せておかないと先生に怒られるかも。

みんなもお菓子とか色々持って来るのを控えてくれたら嬉しいんだけどね。

私って大食いキャラじゃないから!



---



いつの間にか時は流れ、夏休みになったかと思えばもう8月に入っていた。

夏休みの間には痩せようと私は決意してたんだけど。


『(たぷんっ)』


自室の鏡には、飛び跳ねる私の姿が映っていた。

身体中のお肉がたぷんと揺れている様子が嫌でもよく分かる。


「全然痩せないし!太る一方だよ!」

お腹のお肉を鷲掴みにしながらぼよぼよと揺らし、憤りを露にする私。

ダイエットは全く上手く行ってなくて、休み前と変わらず太り続けてしまっている。


痩せない理由はいっぱいあるんだよね。

まず広報キャラの活動自体が太る要素満載なんだよ。

食堂で大盛のメニューを食べまくってたし、家庭科部の宣伝のためにお菓子もいっぱい食べてたし。

食べる量がどんどん増えて、しかも身体が慣れて来たんだよね。

そのせいで夏休みでもお腹が空いてしょうがない。

しかも飲食店街を通ったら『スズさん、是非うちの店に来てね!割引するから!』とか言われるし。

そんなの絶対行くに決まってるよ!不可抗力だって!


しかも、休み中でもお菓子は何故か届いてるし。

先生が勝手にお菓子のギフトボックスとか作って学校に置いてるんだって。

それで休み中もボックスにはお菓子がどんどん入っていくし、私は定期的に取りに行かなくちゃいけない。

お菓子は好きだけど限度があるんだって!

貰ったお菓子は当然全部食べるし、こんな感じだから痩せる訳が無いよ。


(本格的にデブ感が出て来たなぁ)

下着姿で鏡を見てるんだけど、86kgをマークした私の身体は中々に肥満って感じ。

服を着ててもシルエットはかなり広がってて、もう誤魔化せないかな。


顔は二重顎がもっと深くなり、丸々したほっぺのふくらみもかなり目立ってる。

お腹だって段々が一層前に張り出してるし、でっぷりしたおへそ周りが何ともだらしないなぁ。

ウエストにたっぷりと付いた贅肉はショーツのゴムに乗り上げてこぼれそうになっている。

お尻はかなりムッチリとサイズ感が増してて、小さなショーツがこれでもかと食い込んではち切れそう。

太ももはタプタプのお肉が有り余るほど付いちゃったし、ふくらはぎも相当にパンパンだよ。

バストも更に育っててGカップのブラなのにホックが壊れそうな程にふくらんではいる。

大きくなって嬉しいけど、ショーツにどっさり贅肉が乗ってるお腹を見ると何だかなー、って思う。


広報キャラとしては明らかにマズい体型だし、クラスでもトップクラスのデブな気がする。

休み前まではギリギリぽっちゃり女子としてかわいく見られてたかもだけど、今は単純にデブにしか見えないよね。

服だって全然入んないし、シャツもお腹がぼよんとはみ出るし!

スカートはホックが飛んじゃって、ジーンズも太ももでつっかえるんだよね!


「楽しくなってきちゃったなー、どこまて太っちゃうのかな?

100kg?それ以上かも?」

全然体重増加が止まらないし、もう無理に痩せるよりこの状況を楽しんだ方がいいかもね。

逆に言えばお菓子をこんなに食べれるんだから夢みたいな話だよ。

それに食べる姿をみんな見たいんだよね?だったら今後も食べまくったらいいだけ。


75kgの時も十分デブってたけど何も言われなかったし、私がデブでも問題ないのかも。

だったら気にすることも無いかなぁ。


こんなことを考えるより、美味しいお店巡りにでも行こうかなー。

クラスのみんなにも紹介してあげたいし、常連さんになったら割引もしてくれるからね。

最近新しくオープンしたお店も何軒かあるらしいし、今から行ってこようっと。



……


(……ちゃんと痩せようかな、ちょっとキツいよ)

最近色んな意味で外に出るのがキツい。

まず日差しがかなり強くて、もう暑くてしょうがない。

見る見るうちにシャツは汗だくになるしかなり堪えるよ。


そして服がキツいのも厄介なんだよね。

まともに着れる服がほとんど無くて、無理やり着てるシャツとスカートでは限界がある。

お腹はさも当然のようにおへそがはみ出てるし、生地が胸にピッチリと張り付いて形が浮き出るんだよ。

スカートだって立派に大きくなったお尻に負けそうになってて、太ももがほぼ見えている。


後は、全身の贅肉が重くてキツい。

お肉がぼよぼよとにかく揺れて面倒だよ!

脚はプルプルと左右に震えてるし、お尻もムチムチと揺れちゃっている。

お腹も鈍く震えるんだけど、何より大きな胸をたゆんたゆん揺らしながら歩くのが恥ずかしいよ!

視線とか明らかに分かるし、街中歩きたくないって感じ。



まあ、でもこんな身体になっても相変わらず美味しいお店を探してるんだから。

痩せる気が無いんだったらこれ位で恥ずかしがってどうするの、私!

これから多分もっとデブるんだよ!


そう開き直った私は新しくできたラーメン屋さんにさっさと足を運んだ。

痩せるのは、その内でいいや!夏休み終わってからにしよう!



---



夏休みも終わって、いよいよ今日から学校が始まる!

……だけど問題が。


「制服が全く入らないよ!」

休み中、私はダイエットなんて頭の中から放り投げて好きなだけ食べまくった。

だって食欲が止まんないし!お腹がグウグウ鳴ってうるさいんだよ!


そのせいで体重はまさかの97kgまで増えていた。

あと少しで100kgって凄いよね。3桁だよ。

47kgも増えたと思うと逆に凄いなーって感慨深くなる。

って何考えてるんだろ私。


お尻がすごく大きくなって、もうスカートがまともに入らない状態。

ブラウスも袖がぴっちりして破けそうだし、ボタンなんて全然閉まんない。

でも一応頑張って着てみようっと。

スカートを強引に引っ張って……

「よいしょ、えいっ……」


『(ビリッ)』


「ってあれ!?」

何だか嫌な音がしたと思って俯いたら、スカートが破けちゃってる。


「うわー、これは凄いなぁ。

私もここまで太っちゃったんだ」

まさか制服を破くなんて夢にも思わなかったよ!

無残にも引き裂かれたスカート……かわいそうに。

私が破いた張本人だけどね。


「じゃあ私服着て行くしかないじゃん!」

制服が破けた以上普通の服を着て行くしかない。

『制服着れないから私服で登校します』って連絡しなきゃね。

私はやつれた制服を脱いで、一旦下着姿に戻った。


「完全にデブだね、どこ触ってもお肉いっぱいだよ」

鏡の前であちこちに付いた贅肉を摘まんでみる私。

柔らかいから触ってて気持ちいいけど、嬉しくはないね!


顔は二重顎がもっと深くなったし首もお肉が付いてきた。

二の腕はもうハムみたいで美味しそう。誰か食べて私のお肉を減らしてよ。

お腹はぼよんと真ん丸で、俯いても足元が見えないや。

おへそ周りのお肉が溢れて垂れてきてるし、凄いデブになっちゃったなぁ。


当然お尻もビッグサイズで、もう穿けるショーツが全然ないんだよね。

今は長さを変えれるから紐パンを穿いてるんだけど、まあこんなにデブった今じゃ魅力的には見えないかなー。

というか最近は紐が結びにくくなってきたし。

その下の太ももはぶっよぶよで隙間が無くて擦れるんだよね。

胸は凄く大きいし、Hカップのブラなのに食い込むぐらいには大きくなった。

だけどお腹がボン!って出っ張ってるからバストなんて大して目立たないかも。


(これはマズい!マズすぎるよ!)

仮にも広報キャラなんだから100kg近い巨デブなのは流石にアウトだよ。

これは交代を命じられてもしょうがないかな。ここまで太るなんて前代未聞だよね!



……というか衣装入んないよね。制服だってこの様だし。

気になって試しにスカートを穿いてみると……お尻で無残にもつっかえてしまった。

分かり切ってたよ!そんなことぐらい!

また破くのは流石に嫌だから、悪あがきせずにさっさと脱いだ。



……


「ふぅ、はぁ、身体が重い、疲れる……」

いつになく弱音をこぼしてしまう私。

だって暑いし、お肉揺れるし、服がピッチピチだからねー。

こんな状態だと私でもテンション下がるよ。


制服の代わりにポロシャツとチェックのスカートを着て雰囲気だけでも女子高生っぽくしてるんだけど……

無理やり着てるからお腹がほとんど出るんだよ!もう胸しかまともに包めてないし!

ぼよんぼよんと震えるお腹が丸見えなのが恥ずかしすぎるって!

立派に育った胸がゆっさゆっさと上下に揺れるのも相まってかなりキツいよ。


スカートの方は当然のようにファスナー全開でぱつんぱつん。

でっかいお尻を包み込むのがやっとだから風は吹かないでほしいな。

こんな体型で紐パン穿いてるのバレたくないし!


そんな感じで、全身たっぷりと汗をかきながら私はふぅふぅ言いつつ登校した。

これほどまでに太るとは、我ながら自分の身体にドン引きするよ。



……


始業式が終わった後、私は職員室に行った。

「先生!太ったから衣装入らなくなりました!」

「何となく予想してたから、新しい服を用意している。

早速着てもらおうかな」

「分かりました!」



私は更衣室に入り、渡された衣装を身に纏った。

どんな感じかなと目の前の鏡を見てみる。


「待って!?お腹丸見えだけど!?」

鏡に映った姿は、中々に凄い見た目だった。

そもそも服が胸までしか覆わない形状で、お腹全体がほぼ見えてる状態。

なんだかスポブラみたいな感じだよね。

スカートも丈が短めでぶっとい太ももを見せなきゃいけない。


100kg近いのに、身体のラインをはっきり見せつける衣装を着るのはキツ過ぎるよ!

このぼよぼよなお腹は見せちゃダメだと思うけど!



……


「先生、何でこんなに露出が多いんですか!?」

「だってすずさんのお腹、人気があるんだよ」

「えっ!?何で何で!?」

「何だろう、包容力があるんだと思う」

「訳分かりませんよ!」


どうも今回の衣装デザインも先生と生徒会が勝手に考えたみたい。

デブった身体を隠すどころか全面に押し出すなんて。

幾らなんでもこっちだって恥じらいはあるんだからね!

……でも広報キャラはお役御免にならなかった。

それは素直に嬉しいかな。


「また撮影やら色々あるから頑張って欲しい」

「分かりました!でも衣装は変えてほしいです!」

「いや、これで行きなさい」

「しょうがないですねー。分かりましたよ」


この衣装は絶対着なきゃいけないらしい。

もうちょっと着る人の事を考えてほしいな。



……


『夏と言えばプールですね!水泳部も張り切って頑張ってます!』

『私たち、頑張ってまーす!』

『みなさん、泳ぐの速いですね!』

『水泳部ですから!』

『頼もしい返事をいただきました!』


映像の私は、水泳部と一緒にプールサイドに立っていた。

私はいつも着てる衣装でみんなは水着姿だったから、体型の差が露骨に現れている。

ほっそりして引き締まった身体のみんなと、でっぷり出た太鼓腹と極太の太ももを見せつける私。


「すずさん、今回の部活紹介もバッチリだよ」

「そーですか、先生」

「あまり嬉しそうじゃないね」

「だって運動部の子と並んだら私のデブデブ感が強調されまくるから!」

「まあ、しょうがない。しばらくは我慢して」

「はいはい、わかりましたよー」


陸上部とか、水泳部とか、本当に一緒に並びたくないんだよね。

でもこれが広報キャラの「お仕事」なんだからしょうがない。



そういや後1カ月で一旦半年の区切りが来るけど、学校のみんなは後半年続けていいって言ってくれるかな?

そう言ってもらえるように頑張らなきゃね。苦手なお仕事でも。



---



『10月はいよいよ体育祭!陸上部のみんなも気合を入れて走ってますねー』

『今年も全力で駆け抜けます!』

『私も走……る子たちを応援しますね!』

『お願いしまーす!』


映像の私は、練習中の陸上部員たちに話しかけていた。

当然みんな筋肉が付いて鍛えられているけど、私は贅肉が付いてのっそりしている。

一瞬『私も走るの頑張ります!』と言いかけたけど、無理だと思って止めたんだよね。

だって今の状態じゃ走れる訳ないもん!


『ふぅ、頑張れー!、はぁ、陸上部!……ひぃ』


ポンポンを振り回して飛び跳ねたけど、もう大変で大変で。

ジャンプする度に脚には凄い重量がのしかかるし、お肉だらけの私にはちょっと応援することも大変なんだよ!



映像を見返した後、先生が改まった表情で話しかけてきた。

「すずさん、今日で広報キャラ活動の前半部分は終了になる。

生徒たちが半年間続けていいと認めてくれたら3月末まで活動できるけどね」

「選ばれたらいいけど、ちょっと自信ないです」

「え?自信無いの?すずさんらしくないね」


だって滅茶苦茶太ったんだよ?もう100kg超えてるから。

つまり元の倍以上の体重になったってことなんだよね。

そんなに太ったら違う子にバトンタッチしてもおかしくないよ。

流石の私でも不安になっちゃうな。


「先生、こんなにおデブな広報キャラなんていませんって!

無理かもって思いますよ!」

「でもすずさん人気あるけどなぁ」

「それだったらいいんですけど」

「まあ、明日アンケート取って回収するから。

今日色々考えてもしょうがないよ。いつもみたいに気楽に行こう」

「そーですね。気にしないことにします!」

「じゃあ、明日の挨拶もよろしくね」



……


「でも気になっちゃうよね」

体重計の指す数字すら胸やお腹に邪魔されて見えにくい。

頑張って読んでみると……108kgだった。


(3桁も超えてデブさに磨きがかかってきたよ)

全身贅肉で溢れかえり、名実ともに巨デブになった私は凄い見た目になってきた。


顔はお餅みたいなほっぺたで4月頃とは別人だし、そろそろ首が見えなくなりつつある。

腕のお肉は半端じゃなくて、他の女子高生の太ももよりも太くなった。

手も丸みが凄いし、指がかなり太くてちょっと引いちゃうなぁ。

お腹はそれこそバレーボールでも入れてるみたいに飛び出て、正面からだとショーツが隠れてしまう程。

座ったら太ももにおへそ周りのお肉がドッカリ乗り上げるし。


下半身もしっかり釣り合っていて、ひたすらに大きく突き出した巨大すぎるお尻が存在感を放っている。

穿いている紐パンが限界に達してて今にもプッツンとはち切れそう。

これ以上長くできないし、ミッチリ食い込むし……どうしようかな?

太ももは当然ながら更に一回り太くなり、ぶっとい丸太みたいな感じだよね。

ただでさえ大きかった胸も余計に育ち、Hカップのブラですらとうとうホックが止まらなくなった。

凄く立派なバストなんだけど、今はお腹のおまけって感じかな。


(うわぁ、こんなに太るなんて嘘みたい)

ずっしりと重たいお腹の贅肉を抱え込むように持ち上げる私。

ウエストの贅肉に溺れる腕や手も、同じく贅肉に包まれていた。


ここまで育ってしまった原因は実に簡単。

学校のファンたちから文字通り山ほどのお菓子が届くし、東案下駅前の飲食店街からは声をよく掛けられる。

広報キャラの活動も食べ物関係が妙に多くなったし……

そして大量に食べる習慣のせいで食欲自体もかなり旺盛になってしまった。

これで太らない方がおかしいよね!


別に太ってもいいかなーとか思ってたけど、100kg超えたのは幾らなんでもショックかな。

広報キャラとしてマズいというか、女子高生としてもマズいよ!

制服だってサイズの合うものが無いレベルだし、学校に着て行く服もパッツパツ。

体育の時なんて準備体操のランニング免除してもらってるぐらいだし!


そんな感じで私は立派過ぎるデブになっちゃった。

みんな私の事をどう思ってるんだろう。

でも不安になってもしょうがない、とにかく明日、明日頑張ろう!



---



翌日、私は早めに登校して更衣室に入った。

今日は『半年間ありがとうございました』と挨拶する映像を取ることになっている。

当然広報キャラの衣装で。


着替え終わった後、私は携帯の画面を見つめていた。

(うわー、この頃は細いなー!)

画面の中には広報キャラを始めた当初の私の姿が映っている。


顔は少し丸みがあってかわいらしく、それでいて太っている感じは無い。

胸は普通サイズで、主張は強くないけど膨らみは分かるレベルで丁度良い感じ。

そしてウエストは脂肪も少なめで、おへそが見える衣装のおかげで括れが目立っている。

スカートは短いけど、伸びる脚はほどほどにムチッとしていて悪くない。

お尻だって大きすぎないし、全体的にバランスが取れた体型だった。


それと比べて、今の私は凄い。

とにかく凄いよ!


顔の丸みは尋常じゃなく、ほっぺはかなり膨らんでる。

胸は本当にスイカみたいで、衣装がこれでもかとピチピチに引き伸ばされていた。

でも着けれるブラも無いし、重すぎてだらしなく垂れてきてるんだよねー。

そんな特大のバストを乗せるお腹は脂肪だらけで、服の生地に包まれることも無く丸見えの状態。

どうしてこんなにお腹を見せる作りにしたのかな、と改めて思うね。

スカートは前よりも少し短いし、過剰に贅肉が付いて弛み切った太ももがほとんど見えている。

お尻はスカート越しでも凄まじい大きさで、全身どこもかしこも肉、肉、肉!!!


ある意味どこも太っててバランスが取れてるかも!流石、私!

って言ってる場合じゃない!


前の自分と見比べると、本当に太りまくったことがよく分かってしまう。

こんな状態で、本当にみんなは私を広報キャラとして認めてくれるのかな。

結構不安が募りながらも、私は撮影に臨むことにした。



……


『東案下高校のみなさん、スズです!

半年間、広報キャラとして学校をPRしてきました!

これからも、今まで以上に頑張りたいと思うので応援お願いします!

アンケートにはOKって書いてください!』


『そして、お菓子をくれたみんな、ありがとう!

とっても美味しかったよ!また食べたいな!』


映像の私はニコニコした笑顔で喋っていた。

今日は緊張してたけど、ちゃんといつも通りな感じで話せてるし良かったよ。


「すずさん、笑顔がいいね。

絶対みんなOKって書いてくれるよ」

「……そう!きっとみんなに伝わりますよね!」

全校生徒の過半数がOKと書いてくれれば、後の半年間も広報キャラを続けられる。

お菓子のお礼も言ったし、多分大丈夫だと思う。


「今日の放課後、家庭科部に来てほしい。

そこで集計結果の発表をするから」

「家庭科部……?」

あれ、生徒会の部屋とか職員室じゃないんだね。

変な感じだけど別にいっか。


「分かりました!」

「じゃあ、着替えてきてね」

「はい!結果楽しみにしてます!」

そう言って、私は更衣室まで戻った。



……


放課後、私は先生の指示通りに家庭科部の部屋まで行った。

そして部屋の中に入ると……


「おめでとう!すずさん!

また半年間広報キャラができることになったよ!」

先生がそう言って出迎えてくれた。


「スズ、おめでとう!」

「これからも家庭科部のPR、よろしくお願いします!」

そして家庭科部の子たちも色々言ってくれて……


「……あ、ありがとう!みんな!

こんなに応援してくれて凄く嬉しいよ!」


あー、良かった!学校のみんなは私の事を認めてくれたんだね。

100kgを超えた巨デブだけど、全然大丈夫だった。

心配して損したかも!


「先生、ところでどうして家庭科部で発表したんですか?」

「簡単な話だよ、すずさん。

部員のみんながお菓子を作ってくれたんだよ!」

「そうなんですか!嬉しい!

……って最初からOKが出るつもりだったの!?」

「まあね。絶対すずさんなら大丈夫だと思ってたし」


なんだ、心配してたのは私だけだったんだ。

凄くホッとしたよ。


それはそうと、お菓子食べたいな!

みんなの手作りだし食欲がますます湧いてくるよ!

「ねえ、みんなの作ったお菓子食べていい?」

「当然だよ!スズに食べてもらうために頑張ったんだから!」

「わぁ!だったら全部平らげないとね!」

「スズなら楽勝だよ!」



そして、ケーキやアップルパイ、チョコクッキーといったお菓子を存分に味わった。

みんな上手に作るね!どれも美味しい!



……


食べ終わった後、私と先生は職員室に行った。

「すずさん、半年間広報キャラとして今後も頑張って欲しい」

「望むところです!」

「良い返事だね。ちなみにNGと書いた子はほとんど居なかったらしいよ」

「本当ですか!?やった!」

「すずさんの頑張りがみんなに届いてた証拠だと思う。

色んな企画があったりして大変だったかもしれないけど、みんな応援してるよ」


確かに食堂でビッグかつ丼とか食べまくってた時はお腹いっぱいでちょっと大変だった。

本格的に太ってからは運動部の子と一緒に映るのが恥ずかしかったし。

でも楽しかったのは事実だし、これからもきっとそう。

ちゃんと1年間、広報キャラをやり遂げてみせるからね!


「応援に是非応えたいです!」

「いいねー、じゃあみんなの『応援』に応えてもらおう」

そう言って先生はお菓子のたっぷり入った袋を差し出した。


「これって、もしかしてみんながくれたお菓子?」

「その通り。生徒会が『半年間ありがとう』の気持ちをお菓子で伝えるように、

って呼びかけたらこんなに集まったらしいよ」

「集まり過ぎですって!こんなに食べれ……」

「いや、今のすずさんなら楽勝でしょ」

「……食べれますよ!これぐらい!」

「あはは!頑張って食べて!」


この半年間で食欲も激増したし、100kg越えの身体になった今ではお腹に幾らでも入るよ。

折角もらったお菓子だから、全部食べないとね。


「じゃあ、また撮影とか頑張ろう!『スズ』!」

「頑張りますよ!」



---



私は無事に学校のみんなからOKを貰い、あと半年間広報キャラを務められることになった。

本当に良かったし、応援してくれてるみんなの期待に今まで以上に応えたいと思ってる。

精いっぱい頑張らないと!



「う、うぅ、でも、流石に痩せないと……マズいよね」

アンケートでOKを貰ってから早2週間。

私は久々に広報キャラの衣装を着ることになったんだけど……

太り過ぎてスカートがピッチピチで、中々穿くことができない。

上だって巨大な胸を包み込むのがそろそろ限界になってきてる。

無理やり生地を引っ張ってもバストがはみ出て、ちゃんと入り切らない……


あの日に家庭科部の作ってくれた大量のお菓子を食べ、みんなから貰ったお菓子も食べて……

それからもみんなから食べ放題のお店に行こうよって言われたり、お菓子を沢山もらったりしたんだよね。

そのせいで体重は115kgにまで増えて、もう青天井って感じだよ。


多分また新しい衣装は貰えると思う。

だけど、だけど……これ以上は太りたくないかな!



何分も掛けて何とか衣装を着てから、私は先生の元に駆け寄った。

「先生、ダイエットの企画とかしてもいいですか?」

「すずさんにはもっと食べてもらいたいんだけど」

「でも私はそろそろ痩せなきゃって思ってるんです」

「別に痩せなくてもいいんじゃない?」

「いやいや、今すぐ痩せないと!

これ以上太ったら応援の時にこうやってジャンプすることも……」


私はそう言いながらジャンプした。


『(ビリッ)』


「う、うわ!何か破けました!」

「すずさん、胸元がかなり破けちゃってるね……新しい衣装を手配するよ」

「だから痩せなきゃいけないんですって!このままだとずっと太り続けますから!」

「まあまあ、またそのうち痩せたらいいんじゃない?」

「気楽すぎますって!」


……このまま広報キャラを続けたら、どれだけ太っちゃうんだろうね。

やっぱり自分からやめるって言った方がよかったかも。


……まあいっか!今更気にしてもしょうがないや!

とにかく今は広報キャラのお仕事頑張らないと!


(END)


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