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エイプリルフールに『100kgになった』と冗談で言った女子高生が太る話(全文、公開部分4446文字+限定公開4791文字、計9237文字)

※誤字などの訂正を1時間以内に行う予定なので、表現に変更が加わる可能性があります。ご了承ください。→2023 4/17 0時 表現の一部を変更し、誤字などを訂正しました。


以下本文

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「私、この春に激太りしちゃってさー、100kgになったんだよねー」

4月1日のお昼頃、私は街中を歩いていた。

さてと、今日はみんなご存じエイプリルフールの日ということで……

私も友達のくるみに電話を掛け、ちょっとした嘘を言ってみた。

私は普段真面目さんで通ってるみたいだから、偶にはふざけたことも言ってみたい気分になる。


何でわざわざ電話してまで嘘を言ったのかって?

午前中までに嘘をつかなきゃいけないって噂で聞いたことがあるんだよね。

実は今日がエイプリルフールだとさっき気づいたばっかりで……

それで12時になる前に言わなきゃと思って電話したんだよ。

どこかの国限定とか聞いたこともあるけど、まあ午前中の方が無難かな。


『それは大変だねー、もう巨デブじゃない』

「太り過ぎて身体を動かすのも億劫なんだよねー」

向こうも明らかに冗談を言ってると分かってて返事してくれた。

真に受けたり、私の頭が変になったという反応をされたら困るなぁと思ってはいたけど、通じたみたい。


『私も太らないように気を付けないとー』

「くるみも気を付けてねー、じゃあまたー」

『伊吹(いぶき)、またねー』


ふふっ、くだらないけどまあいいや。

実際には太った事すらないんだけどね。

身長159cmで体重49kgの標準体型だし、そんなに食欲も湧いては来ない。


お腹もしっかり括れてるし、お尻や太ももは多少ムチッとしてる程度。

胸もDカップぐらいでそこそこのサイズ、顔も比較的かわいい造形だと思う。

どこをどう見てもデブなんかとは程遠い姿をした私……


こんな私が激太りするなんて悪い冗談だよね。

折角だしもう一つ嘘でも言おうかな。誰も聞いてないけど。

「あー、私って太ったこと無いし太ってみたい。

春の間に100kgまで激太りしてみたいな」

道中にある誰もいない公園に入り、私は独り言を呟いた。

ブクブク太りたいなんて夢にも思ってないけど、嘘を言っても良い日だからね。


あっ、こんなことしてたら12時過ぎてた。

そろそろ何か食べようっと。



---



「……あれ?」

始業式を迎え、制服を久々に着ることになった私。

そのために一旦服を脱いだんだけど……


明らかに体型が変わってる……


「う、嘘……だよね?」


でも鏡が別人の姿を映すはずもない。

紛れもなく目の前のぽっちゃりした女の子は私のはず。


まず顔の輪郭がどう見ても丸く柔らかい印象に変化してしまっている。

顎に指を這わせると、無かったはずのお肉の感触が指先に伝わって来た。

次に二の腕に視線を落とすと、これも脂肪がふんわりと付いてムチッとした姿になっていて……

胸は明らかにサイズが増してブラもキツくなり、狭いカップの中にいるバストの居心地が悪い感じがする。

お腹は括れの存在感がすっかりと消え失せて、代わりにぽっこりと下腹部が贅肉で張り出していた。

そしてお尻も一回りは大きくなり、こちらも胸と同様下着がキツくてショーツが食い込んでしまう。

ヒップに続く脚もお肉が付き、太ももは大分ムッチリとした外見になってしまった。


全身が1周り太くなった今の私は、依然としてデブとは言い難いけど……

お世辞にも痩せているとは言えないレベルには太っている。

良くてぽっちゃりさんという感じかな……



体重を測ってみると61kgという結果になった。

今までにない増量……というか増え方がおかしいよね?


(まさか制服が入らないことは無いと思うけど……)

怖くなってきた私は急いで制服を手に取り、着替え始めた。

まずブラウスは……キツいけどボタンは普通に留まる。

そしてスカートも……ホックを留めると苦しいとはいえ穿くことはできた。

後はブレザーを羽織って……まあ問題なく着れる。


(良かった、窮屈だけど入ったよ……って安堵してる場合じゃないよ!)

春休みにここまで急激に太ったのを反省しなきゃいけない。

きっとお菓子の食べ過ぎとか、食欲が増えまくったとか色々あったと思う。

よく覚えてないけど、今までの私とは桁違いのカロリーを摂取してたはずだから、しっかりと食生活を見直して痩せないと……



……


「おはよー、伊吹」

「お、おはよう……」

会った瞬間からお腹を見てニヤニヤと笑みを浮かべて来たくるみ。

これは一発で太ったとバレてるなぁ……


「エイプリルフールでも正直に言うんだねー、伊吹は」

「ちょ、ちょっとお腹触んないでよ」

私の言葉にお構いなく、くるみはお腹を擦りながら笑っている。

「これは結構隠し持ってるねぇ、体育の着替えが楽しみだよ」

「うるさい!触るの止めて!」

「おー怖い怖い、くるみが怒ってるー」

私が厳しめに注意して、やっとのことでお腹を揉むのを止めてくれた。


「あれは冗談のつもりだったのに……」

「『嘘から出たまこと』って言うし、そんなこともあるんじゃない?

これからダイエットしたら大丈夫だよ」

「そうだよね、頑張るよ」

「じゃあ頑張れー、私は今からチョコでも食べよ」

「他人事だと思って……」


体重を気にする私と対照的に、くるみは躊躇なく持って来たチョコを頬張っている。

「そんなに食べてたら太るよ?」

「伊吹は自分の体型を心配した方が良いんじゃない?」

「うぅ、言い返せないなぁ……」


実際かなり油断してただろうし、これじゃ駄目だとは思うんだけど……

今日から人生初のダイエットに挑まなきゃなぁ……

「じゃあ、私は見守ってるから」

「すぐに痩せてやるからね!」

余裕の笑みを浮かべるくるみに、私は大声で返事をした。



……


(激太り……かぁ……)

家に帰った後、私は1日に言った言葉を思い出していた。

冗談のつもりだったのに、この短期間で12kgも増えてしまっている。

自分にとっては十分激太りの範疇だよ……


(本当になるとは思わなかった……)

エイプリルフールのちょっとしたジョークのつもりだったのに、現実に太るなんて。

今まで太ったことが無かったから調子に乗っていたのもあるかもしれない。

これからは反省して、ちゃんと食事制限してしっかりと運動しないと。

激太りは終わったけど、ここで痩せなきゃぽっちゃり体型のままだから。


『(ぐぅぅぅ)』


だから、今お腹が空いててもお菓子を我慢しなきゃいけない。

……凄く食べたいけど、食欲を抑えなきゃ。



(……よし、収まってきた)

私はカバンからノートと参考書を取り出し、とにかく宿題や勉強に集中することに。

幸い宿題に取り掛かると食欲の自己主張は控えめになった。

この調子で食べる量を極力抑えよう。



---



1週間が経過した頃。

「いやー、伊吹は本当に正直者だねー。

まさか単に「太る」だけじゃなくて「激太り」まで実行に移すとは」

「そんなつもりじゃないのに!」


私の背後に回ったくるみは、お腹の贅肉を掴んでぷよんっという感じに揺らしている。

先週と比べて私のウエストにはかなりの脂肪が付いてしまっていて、簡単に掴めるほどになってしまった。

制服越しでもお腹の出っ張りが目立つレベルになってるし、本格的に肥満体型に変化しつつある……


「先週でもかなり太ったなぁと思ってたけど、あれぐらいじゃ激太りじゃないよね。

だから伊吹は自分の言葉に責任をもって増量し続けてると……」

「だから!違うって!」

必死に否定する私を見て、くるみはふふっと笑っている。

完全に向こうのペースに乗せられてるよ。


「にしてもかなり太ったよね。どんだけ家で食べまくってるの?」

「いや別に食べ過ぎてなんか……」

「伊吹ー、もうエイプリルフールはとっくに終わってるんだけど」

「嘘じゃないって!」


くるみは呆れた顔で見つめてくるけど……でもこんなに太るのが不思議なんだよね……

お菓子だって昨日は板チョコ1枚とクッキー2枚しか食べてないし、一昨日は我慢してのど飴を口にしていた。

食事だって女子高生としては普通の量しか食べてないと思う。

だから、あってもせいぜい数kg太るぐらいでしかないはずなのに。


「本当に?」

「本当だよ!だって学校でも特に食べ過ぎてないでしょ!」

「確かにー、食い意地張ってないなー。

でも我慢して家で食べてそうだけど」

「中々信じてもらえない……」


まあ、ここまで太ったのに食べ過ぎてないって主張する方が無理がある。

自分でもそう思うよ。だけど……実際馬鹿みたいに食べては無いんだよね……


「ダイエット、さっさと頑張りなさいよー!」

「分かってるって!」



……


家に帰って体重を測ると74kgになっていた。

「これじゃ本当に激太りだよ……」

くるみが先週なんて激太りじゃないって言ってたけど、本当にそう思う。

一目で太ったって分かるし、制服を脱いで下着になると……かなり体型が変わっていた。


顔の輪郭は更に丸くなり、顎にも二つ目のラインが順調に引かれつつある。

頬を触ればもちっとした感触が返ってくるし、ここまで顔にお肉が付くのはかなりマズい。

胸はかなり膨らんでて、先週買い替えたばかりのFカップのブラがもうキツくなった。

女子高生としてはかなり育ってて良いんだけど、バスト以外も増えてるからなぁ……


そしてお腹は下腹部がハッキリと前にせり出し、ショーツの縁には贅肉が乗っかり始めている。

無理やり穿いたスカートの跡がウエストに残ってるのが情けない……

お尻も胸と同様先週よりもサイズを増してて、ブラと同時に買い替えたショーツが早くも小さくなってきた。

太ももはかなりムチムチと太くなり、スカートから出すのがちょっと恥ずかしいかも……


先週まではぽっちゃりさんとかわいく言えてたけど、これじゃ本当に肥満体型だよ。

本当に一刻も早くダイエットしなきゃいけない……ってあれ?


そういや私って昨日も走ったりしてたよね?

しかもここ3日間はお菓子も控えめにするよう努力してるし、食べ過ぎた記憶も無い。

真面目な食生活を送ってるはずなのに……どうしてだろう?

自分で意識してないだけで食べまくってるとは思えないし……

もう十分すぎる程激太りしてるのに……


制服だってスカートは安全ピンで強引に穿いてるし、ブラウスはパツパツになっている。

サイズに余裕のない服が次々に着れなくなるし、階段を上ったりするときでも身体が重たいし……


(何でこんなに太るの?まだ足りないの?)

理由が分からないけど、一つ言えるのはエイプリルフールに変な冗談を言ってから太ったということ。


「はぁ……来年はもう4月1日に嘘を言うのはやめよう……」

それが原因だとは思えないけど、その日から激太りしたのは事実だよね。


……慣れない事なんかすべきじゃない。

そう後悔しながら、私はランニングのためにジャージに着替えた。

少しでも痩せるために。



---



更に1週間が経ったんだけど……

痩せる努力も虚しく、体重の増加が一向に収まる気配が無い。

運動しても、お菓子を控えても無駄な気がする。


「これ以上太ったら本当にマズいって……」

体重計の上でアタフタする私。

だって体重がもう89kgまで増えてるから……


お餅みたいな顔は丸みを増して完全に丸顔になり、二重顎がぷるぷると震えてしまう。

顎肉はもう首さえ隠し始めていて、指でたくさんのお肉を掴めるレベルになった。

二の腕は当然太いけど手もかなりふやけた感じになり、ペンを持つ指も丸みを感じる程に。

そして胸は際限なく膨らみそうな勢いで、二つの巨大な山が身体から突き出ている。

あまりにも大きく育ったせいで持っているブラが着けられない……


お腹は丸々とせり出し、ボールを入れたかのように立派に膨らんでいた。

ショーツにだるんと乗った山ほどの贅肉は、それだけでも10kgは軽く越してそうな気がする。

横にかなり大きく広がったお尻は、ショーツがお肉の海に沈みそうな程にキツく食い込んでしまっていた。

何とも頼りない下着だけど、それでも標準体型の女子高生にとっては大きすぎるサイズのはず。

段差をつくるお尻の下には、これまたぶっとく膨れた太ももの姿がある。


今日は月曜日。こんな状態でも私は変わらず登校しなくちゃいけない。

持っている制服はとうとう着れなくなり、今は学校で余っていた大きいサイズの服を借りてるんだけど……


「はぁ、はぁ、スカートが……キツいよぉ」

グイっと何度も何度もスカートを引っ張り、ホックを留めようとするけど全く無意味だった。

ファスナーだって贅肉のせいで閉まらないし、もうかなり危ない状況になっている。

ブラウスだってボタンを閉めるのがそろそろ辛くなってきた。


「とりあえず今日はこれで登校しよう……」

結局、安全ピンで強引にスカートを穿いて登校することにした。

これ以上大きなサイズは貸し出せないと言われてるし、本当に切羽詰まってきたよ……



……


「はぁ、ふぅ、4月なのに暑い……」

私は今、汗をたくさんかきながら登校している。

今日の最高気温は25度で、天気予報を見ると今でも19度ぐらいはあるらしい。

確かに気温は高めだけど、それ以上に体感気温が凄く高いのは……当然太ったから。


しかも、歩く度に全身の贅肉が震えるせいで大変なんだよね……

ブラが入らない巨大な胸が、歩くだけでブルンブルンと大きく上下に揺さぶられ、

大量に付いた太ももの贅肉がたぷんたぷん揺れてしまう。

ぼよんとしたお腹も容赦なく震えるし、腕もお尻も、顔のお肉も……


(こんなの……恥ずかしすぎるよ……)

外を歩くだけでも罰ゲームみたいな、そんな感じがする。

通学路ですれ違う人も『あれ、凄くない?』『どうやったらあんなに太るんだろ』みたいにヒソヒソ話をしてるし。

自分がここまで太るのが悪いんだけど、だけど……



……


「伊吹、まさか『100kgになったんだよね』って発言まで本当にしようとしてるんじゃ……」

「くるみ、だから違うの……でも太るのが止まらないよ……」

「大丈夫?もしかして、もう100kgになってる?」

「まだ、89kgだから……」

「それでも十分デブだよ……本当にどうしちゃったの?」

「私の方が知りたいよ」


先週まではからかっていたくるみも、流石に私の激太りを心配し始めた。

そりゃそうだよ。友達が急に40kgも太ったらどうかしてると思うよね。

でも私にも分からない。

ダイエットの努力は割としてる方だと思うし、お菓子も4日間連続で食べてないのに。

だけど私はブクブク太り続けている。


「痩せる努力は……してるよね……

なのにハイペースで太ってる……何でかな?」

「そうなんだよね……でも痩せない……」

「……あんまり無理しないでね」

「ありがとう……」

くるみもどうしたらいいのか分からないみたい。

私だって分からないよ。



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今日は4月30日の日曜日。

気温も結構高くなってきたけど、一応は春……かな。

「100kg……」


そんな4月最後の日に、私の体重は100kgを記録してしまった。

実に51kgも体重が増えてる……

ということは、元の体重から倍増してるってことだよね……


「本当に巨デブだよ……」

鏡に映る自分を見て、私はそう呟くしかなかった。


かわいい造形だと自画自賛していた顔も、今ではたっぷり付いたお肉で真ん丸になっている。

二重顎は首をかなり埋もれさせるほどに脂肪が付き、お世辞にもかわいい女子高生という雰囲気は無い。

二の腕も嫌になるほど太いけど、他の場所がもっと凄いせいで些細な問題に思えてきた。

胸はもう立派過ぎるスイカで、これでもかと前に張り出して自己アピールを欠かさない。

カップはどれぐらいなんだろう……もう分かんないや。


しかし、ズドンとせり出したお腹の存在感を目の当たりにすると……バストの膨らみすら色褪せてしまう。

あまりにも贅肉が多くて前からだとショーツが見えない程だし、両手ではもう掴み切れないほどのお肉がウエストに付いてしまった。

まさしく『球体』という感じで、以前括れがここにあったという事実が悪い冗談に思えてしまう。

そしてお尻はこれまたどっしりと大きく育ち、どっちがデカいかお腹と張り合っている。

ショーツが今にもはち切れそうだし、デカくなったヒップは布地に到底収まりそうにない。

太ももは当然ぶよぶよに弛み切っていて、隙間なんて消え去ってしまった。


「まさか、本当に100kgになるなんて……」

確か春休みに『100kgになった』と冗談を言ってたと思う。

でもそれが現実になってしまった。


何で……こんなことになったのかは分からない。

エイプリルフールの嘘を言ってから激太りしたのはそうなんだけど、でも理由になってないよね。

ここまで太るのは一体どうして……?


食生活も特に乱れては無いし、運動だって大変だけど続けてはいる。

だからまったく理由が分からない。


くるみにも『流石におかしいよ』って言われたし……

これからどうなるんだろう、私……



……


お昼ごろ、私は街中を歩いていた。

……全身の贅肉を揺らしながら。


「はぁ、はぁ、太り過ぎて身体を動かすのも億劫だよ、ふぅ」

規格外に大きなバスト、真ん丸なお腹、横にはみ出たデカいお尻……

どこもかしこも贅肉が多すぎる。

ただ普通に歩いてるだけなのにどうして疲れてくるの?


しかもまともに入る服がないせいで、お腹はぼよんと出てしまっている始末。

ファスナーの開いたスカートもかなり恥ずかしい……


私は一旦休憩のために誰もいない公園に入り、ベンチにドカッと座った。

「何でこんなに太ったのかな……」



「それは簡単な話です」

「だ、誰!?」

隣を見ると、白衣姿の女性が立っていた。


「あなたは4月1日の12時01分に、

『あー、私って太ったこと無いし太ってみたい。

春の間に100kgまで激太りしてみたいな』と言っていましたよね?」

「えっ……?」

そんな事言ってたっけ?でも……


あっ、確かに言ってた。

……でも何でこの人が知ってるの?


「何で知ってるんですか!?そもそも誰!?」

「ああ、申し遅れました。私はこの研究所で勤務している津軽と申します」

「研究所って、ここは公園ですよ!」


どう見ても研究所らしき建物は無いし、単なる人気のない公園でしかない。

しかも研究所って何なの?


「いや、ここは『肥満化』を研究する施設に付属する公園なんですよ。

知らないと思いますが、私は偶然あなたの発言を聞いていました。

それで『激太りしたいとわざわざ自分から言う女の子がいる!』ってワクワクしまして……

あなたがしっかり太れるように仕向けました。詳しくは企業秘密なので言えませんが」


……だったら、こんなにブクブク太ったのはこの人のせいじゃない!


「何してくれてるの!?

そんなの嘘に決まってるでしょ!」

「でも午後になってましたけど」

「そういう問題じゃないし!というかあなたに言ってませんよ!」

本当に訳が分からないけど……

でも、この人のせいで100kgまで太ったのはどうやら事実みたい。


「えっと、じゃあ100kgまで太るのは本意じゃなかったと……」

「当たり前だよ!」

「そうですか……」

私が声を荒げると、この人はいきなり黙ってしまった。

何かを考えてるみたいだけど、多分碌な事じゃないと思う。


「……さて、『4月馬鹿』もこれぐらいにしておきましょうかね。

4月も今日が最後です。元に戻してあげましょう」

「そんな簡単に戻せるの?」

「はい。今回増やした脂肪は全て『フェイク脂肪』なので、ある操作をすればすぐに消え去りますよ」

「何ですか、それ……」

「偶に、何らかの理由で一時的に太る必要がある人っているんです。俳優とか、色々。

そういう時、自由に付けて消せる脂肪があれば便利だと思いませんか?

今研究開発中なので、試しにあなたで実験しました」

「まあそうでしょうけど。私で実験しないでくださいよ」


きっとこの人は私よりも頭はずっと良いんだろうけど、色々と危ないよ。



……


公園の近くにある研究施設で、知らない内に付けられた『フェイク脂肪』を全部取っ払ってもらった。

……どうやって付けたんだろう?まあいいや。


そして、お詫びの品として受け取った新品の服や下着一式に着替えた。

ちなみに、元々着てた服はブカブカ過ぎて逆に着れなくなったんだよね。

更衣室に体重計が置いてあったから、試しに測ってみると48kgという表示が。



「津軽さん、私元々より1kg痩せてましたよ」

「凄いですね……実は他にも何人かに似たようなことをしたんですが、

みんな途中から行動までデブになって「フェイクじゃない脂肪」を増やしてしまうんです。

でもあなたは真面目だから屈しなかった」

「ありがとうございます、……って何してるんですか!」

この人、本当に危険人物だよ……

早く何とかしないと東案下の女の子がみんなデブになる……



……


施設を出て、元の公園まで私と津軽さんは戻って来た。

「……最後に、一つだけお聞きしたいことがあります」

「何ですか?」


「当研究所では、実験対象を常に募集しています。お礼もありますよ。

実験に協力してくれそうな知り合いはいますか?」

「いや、いる訳ないでしょ」

「分かりませんよ?一度聞いてみてください」

「はぁ、分かりました」

「それでは、お元気で」


……何だったんだろう、あの人。

こんな人間が東案下にいる事自体が悪い冗談だよ。



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「……みたいなことがあったんだけど」

「あはは!変な夢でも見たの!」

翌日、学校でくるみに一部始終を話したんだけど……まともに取り合ってもらえない。


「でも元の体型に戻ってるから!」

「それはそうだけど……でも信じられないなー」

「私だって意味不明だよ……」

「まあよく分かんないけど元に戻れて良かったんじゃない?」

「そうだけど……」


何だか腑に落ちないと言うか、これで一件落着という気分にはどうもなれない。

あの津軽さんという人だってもっと何かしてるだろうし……


「そういや、私を太らせた津軽さんが言ってたけど……

実験対象を募集中だって。お礼もあるらしいよ」

「何それ、太るの?」

「多分……」

「何だか面白そう!」

「全然面白くないよ!」


他人事だと思って……100kgまで太った時は本当に大変だったんだから……!

一度経験すれば分かるんだよ。


「まあ、流石に100kgは嫌だけど。

ちょっと試しに太る位ならいいかなー、なんて」

「エイプリルフールは1カ月前に終わったんだけど、本気なの?」

「嘘じゃないって。それにお礼も貰えるんでしょ?

どうせ最後に痩せれるんだったら別に大したことないと思うなー」

「じゃあ、実験に応募したら?

一度太ったら、どれだけ大変かが嫌という程分かるよ」


私の言葉を聞いて、くるみは小さく頷いた。

「今日の帰り寄ってみまーす」

「……後悔しても知らないよ」



……まあこの子も一度痛い目を見た方がいいのかもしれない。

もしブクブクに太ったら、今度は私がお腹を揉んでやるんだから。


[END……?]


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