SakeTami
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幼馴染同士でダイエットの競争をしたら逆に太らせ合いになった話(限定公開後編、これで完結です)

間が空いてしまい申し訳ありません。

これにて完結となります。

今回は、限定公開部分全体で10235文字(LibreOfficeによる)となりました。


(以下本文)

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更に1週間が経過し、5月もあと少しで終わりという時期になった。

来週の火曜日でいよいよダイエット勝負は終わりを迎える。


少しでも痩せようと私はダイエットドリンクを2倍飲んでるんだけど……


全く効き目が無い。


むしろブクブクと太りまくっている状況で……

体重計に乗ってみると87kgと表示されてしまった。

しかも少しでも軽くしようと下着姿で測ったのに。


(うわぁ、そろそろ本当にデブって感じになってきちゃった……)


鏡で見る下着姿はどこもかしこも贅肉だらけ。

至る所にお肉が付いてしまっている。


お腹の出っ張りはもっと深刻になり、溢れた贅肉がショーツを隠そうとするほどになった。

立派な太鼓腹は自分が主役かのように目立っており、どんな服でも膨らみが誤魔化せない。

こんなお腹周りに合う服が中々無いし、制服を着ててもでっぷりと大きく出てるんだよね……

揉んでると気分がリラックスする……っていうメリットはあるかもしれないけど……


ヒップも横に大きく成長し、後ろ姿が色んな意味で迫力のあるものに変化してしまった。

ぱっつんぱつんのジーンズを穿いたら形が物凄く目立つし、第一キツ過ぎて穿きたくない。

まあ、スカートを穿いてても大きすぎるお尻のサイズが嫌でも強調されるから……

こんなに太ると何をしても一緒って事かな。

インナーも大変な事になり、穿いてるショーツがかなり食い込んで破けそうになっている。

おまけに太ももは過剰過ぎる程ムッチムチに太くなっていて、内股の隙間がほとんど無いんだよね。

ふくらはぎだってパンパンに膨れてるし、下半身も凄い事になっちゃったなぁ……


顔も二重顎というかそろそろ首がお肉で埋もれ始めてる程で、女子としてはかなり危ない事態になった。

ほっぺの膨れ方も中々だけど、もう全身がぶよぶよだから……

痩せてる頃は比較的かわいい顔だったから、まだギリギリかわいい雰囲気はあるけど……

それにしても二の腕もたぷたぷだし、背中もお肉がかなり付いてるなぁ……

胸もGカップのブラがもうキツくなってしまい、サイズの合うブラが近くに売ってないレベルになってしまった。

買い替えるのも面倒だから騙し騙しブラを着けてるけど、もうホックが閉めにくくて……


こんなに太ったのもショックだけど、何より太るスピードが早いにも程があるって感じ。

服だって買い替えるのが追い付かないし、買ってもどうせあっという間に着れなくなると思うと買う気が失せてしまう。

しかも大きなサイズ程探すのが面倒になる上、見た目もなんだかなぁという服が多くなる。

どうせ何を着ててもデブには変わりないし、変にかわいい服を着ても滑稽なだけだよね……


そう思った私は服をあまり買い替えていない。

おかげで今着てるTシャツもパツパツで、お腹がすぐに顔を出してしまうほど。

穿いている明るいグリーンのミニスカートも70kg台の頃は難なく穿けていたのに、今はピチピチになっている。

既に安全ピンが欠かせない状態で、そろそろファスナーも閉まらなくなるかもしれない。


制服や体操服を一通り買い替えたおかげで学校ではそこまで大変な思いをすることは無いけど……

まあ体育の時にかなり辛いぐらいかな。

こんなに太ったら運動するのが大変なんだよね……

ダイエットのために走ることも面倒になるレベルで、このままじゃどんどん「動けないデブ」になってしまう……



あっ、電話が掛かって来た。多分恵人かな……

表示名が『恵人』になっているのを確認して私は電話を取った。

「もしもし、恵人?」

『亜優、あと1週間でダイエット勝負が終わるけど、分かってる?』

「わ、分かってるよ。だけど……太るのが止まらなくて……

このままじゃ……学校1のおデブさんになっちゃう……」

実際恵人を太らせてる場合じゃない位に自分自身が太ってるし……

というか今でも凄いデブなんだよね……


『ああ、多分そうなるだろうな。

でも亜優、1つ耳寄りな情報がある』

「情報って……?どんなこと……?」

『亜優は最近変なドリンク飲んでるだろ。

あれ、実際には太らせるドリンクと中身を入れ間違えて出荷されたらしい。

だから飲むと完全に逆効果だ」


……これが本当だったら、私は自分を太らせまくってたということだよね?

でも、どう考えても正しいとしか思えない……


「嘘でしょ……最悪……」

『でも今日からは飲まなくて済むだろ。

勝負はまだ1週間あるんだ。だから少しでも痩せるように頑張れ』

「だけど……もう勝負なんて……とっくに付いてるよ」

『まあ、そうだけど……

だったら……亜優だけ一旦リセットしよう。』


リセット……?

だったらこの勝負はどうなるの?


「リセットって……?」」

『亜優はダイエットドリンクを飲んでいない最後の1週間だけで勝負するんだよ。

俺は2カ月間で計測する。今が8kg増だから、亜優はこの1週間で8kg太らないように頑張れば多分勝てる』

「そ、そんなの……私に有利過ぎるよ……」

『別にいい。そもそもこの勝負自体が形骸化してきたし。

ビーフマスターで奢って5km走る覚悟は俺にある。大丈夫だ』


……意外と優しい所があるんだね。

だったらお言葉に甘えた方が良さそうかな……

別に向こうから言ってきた訳だし、良いよね?


「分かった。ありがとう」

『今の体重を測って教えてくれ』

「もう測ってる。87kgだったよ」

『おう。分かった。

じゃあ頑張って少しでも痩せるように』

「はい……」

『またな』


そう言って電話が切れた。



……これからダイエットドリンクを飲まない以上、あまり太ることは無いよね。

だったら勝負には多分勝つ。

それなのに、恵人を太らせる必要は……無い。


むしろ今から本腰を入れて痩せるべきだよね。

太らせる事なんて考えずに、自分の体型の事に集中しないと。

これ以上太ったら服も入らなくなるし……

まあ、太らないんだったら買い替えなくて正解だったかな。


それにしても、どうやって痩せよう……

相変わらずお腹はすぐ空いちゃうし、お菓子が食べたくてしょうがない……

今日はダイエットドリンク飲んでないのに。……もしかしたら明日から効果が切れるのかも。

だったら今日はいっぱい食べてもしょうがないよね。


……何だかお腹が空いたし、ポテチでも食べよう。

明日からちゃんと痩せたらいいや。

それにドリンクを飲んでないから、1週間で8kg太ることなんて無いよね。



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6月に入り、気温がどんどん上がって来た。

おかげで外を歩いてるだけでも汗が身体中に流れて気分が悪くなる。

……こんなに暑がりだったっけ?


それはそうと、今日は6月6日。

いよいよダイエット勝負の決着が付く日がやって来た。

……私は凄く大きなハンデを貰ったけど。


そう、どう考えても勝てるようなハンデなんだけど……


「98……kg……」

お腹に隠れて見えにくい表示を見ると、98kgというとんでもない数字が表示されていた。


確か、1週間前は87kgだったはず。

なのに11kgも増えてるの……?

どうして……?

変なドリンクだって全然飲んでないのに……

まさかしばらくは効果が持続するタイプだったりして……


……でも、単純に絶対勝負に勝てると思って、気が抜けてただけかもしれない。

確かにハンデを貰って以降は楽勝だと思ってダイエットの事も忘れて食べまくってたし……

むしろドリンクを飲んでた頃より痩せようという気持ちが薄れてたかも……

……ドリンクの効き目が残ってたかもしれないけど、慢心してたのが主な原因だよね。



鏡に映った姿も先週より1周り太った姿になってしまっている。

おまけに食べるのに夢中で服を買い替える暇も無かったせいで、服装は70kg台でぴったりぐらいのサイズのまま。

そのせいで今の私は大変な状態になっていた。


まず顔はほっぺが凄く膨れてて、大きくてぱっちりしてたはずの目もちょっと小さくなった気がする……

首の方もかなりお肉で埋もれてきてるし、揺れる顎肉が何ともみっともない……

かわいい雰囲気は無くも無い……気がするとはいえ、かなり汗が流れてるしデブの印象が強すぎる。


顔だけ見てもかなりのデブだけど、上半身や下半身を見ると……もっと凄い。

腕は動かすたびに二の腕のお肉が頻繁に震えるし、指先まで太くなってしまった。

太りまくったせいで、バストは二つのメロンが身体から飛び出したかのような圧倒的なサイズになった。

多分Hカップはあると思うけど、アンダーもかなり太くなったから正確には分からない。

大きすぎて持っているブラがまともに着けられず、歩く度にたゆんたゆんと激しく揺れてしまう。


しかし、でっかく膨らんだお腹もかなり目立ってしまっているのは否めない。

上方でダンスする巨大な胸に勝るとも劣らない存在感を放っている。

ウエストは段々腹というか丸々としたボールが付いているかのよう。

ショーツはかなり隠れてるし、座ったら太ももの上にお腹のお肉がどっさりと乗っかってしまう。

ここまで胸とお腹がせり出すと足元も上手く見えないし、服が全部ぱつんぱつんになる。


下半身も上半身と釣り合うようにムチムチと太くなり、傍目でもどっしりしてるのがよく分かるほど。

お尻はこれでもかと横に広がり、サイズの合う服も下着も椅子も中々ない。

学校の椅子ははみ出すし、自転車のサドルがかなり小さく見えるし……

ショーツもミッチリときつく食い込むほどにピチピチで、昨日なんてしゃがんだ時に1枚破けてしまった。

脚も当然ぶよんぶよんで、贅肉で倍以上に膨れた太ももは制服の二―ハイソックスがはち切れそうになる。


ここまで太ったのに服を買い替えてないから、サイズが全く合っていない。

まずTシャツは胸に生地をかなり奪われてしまうせいでお腹が収まらず、おへそ周りがぽよんとはみ出ている。

そしてスカートはお腹のせいでファスナーが全く閉まる気配が無く、生地も裂けそうな位ピッチピチになった。

元々ミニだからしょうがないとはいえ、お尻を包むのが精いっぱいでぶっとい太ももがかなり見えてる……


しかも制服もパツパツになってしまい、今日だって登校前にスカートと格闘する羽目になった。

結局ホックはどう頑張っても閉まらなくて安全ピンを使ったんだけど……

ブラウスもボタンがきつくなってきたんだよね……

体操服だってキツいし、準備運動だけで息が上がって倒れそうになる……



……こんな感じで、ダイエットは失敗も失敗。

100kgまであと少しの巨デブになってしまった。


……多分恵人は11kgも太ってないよね?

はぁ、まさかこんなことになるなんて……



……


「……その、まあ、そんなこともある」

「……」

時計は午後6時30分を指している。

私たちは最終日のこの時間帯に、ハンバーガー屋さんで晩ご飯を食べることを前もって約束していた。

ルール通り、今回の勝負に負けた方がご馳走することになっている。

……当然勝ったのは恵人の方。

向こうは9kg増だったけど、私は11kg増だった。

しかも恵人は2カ月間で、こっちは1週間……


「うぅ……油断しすぎたかも……」

「そうかもな……」


自分の異様な食欲にショックを受けつつも、私は肉厚の凄いウルトラバーガーをバクバクと食べている。

太りまくったことは嫌だけど、だからといって食欲は減らないんだよね……

「……ねえ、恵人。

晩ご飯のお金は払うけど……その……走るのは……無理かも……」

「……」


恵人は私のお腹周りに目線を落とし、妙に頷いている。

シャツから顔を出した丸いお腹を眺めながら、『ほぉー、凄いなぁ』と独り言を呟いていた。

幼馴染とはいえ、いやむしろ幼馴染だからこそ……こんなでっぷりした腹部を見られるのが恥ずかしい。


「そ、その……凝視しないで……」

「あっ、すまん。

……まあ、歩く区間があってもいいから頑張って5km走らないか?

運動しないと運動不足がもっと深刻になるぞ?

次の土曜日はどうだ?俺も9kg増えたから動かないといけないし……」


走るのは嫌だけど……流石に身体を動かさなきゃマズいよね。

ダイエットの一環として運動しよう。



---



6月10日の土曜日。

私は家までやって来た恵人と一緒に近所を走ってるんだけど……


「はぁ、ふぅ、もう疲れた、休もうよ……」

「まだ3分しか走ってないぞ?」

「無理だって……!」


今の私は104kgにまで増量を重ねてしまっている。

ドリンクを飲まなくなって結構経つのに食欲は全く減る気配が無い。

……『土曜日にいっぱい運動して脂肪を燃やすし、ちょっとぐらい食べてもいいよね』と自分を甘やかしたのが原因だけど。

一度付いた大食の習慣が消えることは無く、体重は刻々と増加を続けている。


全身の贅肉が50kg以上も増えてしまった訳で、走ってるとお肉が邪魔で邪魔で仕方ない。

太ももの脂肪がたぷたぷと大きく震えるし、巨大すぎる胸がブルンブルンと勢いよく揺さぶられる……

お腹もお尻もぼよんと鈍く揺れてて、どうしようもない。

既にすごく疲れたし、これ以上走ったら気を失ってしまうかも……


「はぁ、ちょっと休憩……したい!」

「わ、分かった……」


私は一旦立ち止まり、呼吸を整える。

5分ぐらいはゆっくりしたい……



「亜優、大丈夫か?

本当に無理だったら止めていいからな」

「……ありがとう」

よっぽど私が疲れてるように見えるらしく、恵人から心配されてしまった。

でも動かないと痩せないし、頑張らなきゃ……


そう思った私は再び歩き始めた。

もう走るのは無理だけど、せめてウォーキングぐらいはしないと。



……


「今日は……かなり疲れたよ……」

「頑張ったな」

家に帰って来た私はもう汗びっしょりで、着ているシャツもかなり湿っている。

こんなに動いたんだから、結構脂肪は燃やせたんじゃないかな……


『(ぐぅぅぅ……)』

「……運動したから……お腹が空いちゃった……」

「おう、今日はちゃんと動いたし、少しぐらいはお菓子とか食べてもいいんじゃないか?」

「そう!?やった!」

「あ、亜優、そこまで嬉しいのか!?」


『お菓子』というワードに思わず過剰反応してしまった。

疲れ切った身体が甘味を求めて仕方ないんだと思う。


「じゃあ早速……食べようかな……」

私はすぐさま冷蔵庫を開けてケーキを取り出した。

そして飲み物のサイダーも。


「うわっ、こういう時は動きが素早いな!

普段はのっそりしてるのに!」

「だって……甘い物は1秒でも早く食べたいから……!」



……


「ふぅ、お腹いっぱいだよ……」

大きく出っ張ったおへそ周りを擦りながら、私はそう呟いた。

ケーキにシュークリーム、他にも色々……

ちょっとだけのつもりだったんだけどね……


「恐ろしく食べるなぁ……そんなに太る訳だ」

「う、うるさい……」

ちなみに一緒に運動してもらったお礼として恵人にもケーキを分けている。

好きなだけ食べていいよと言ったのに、1ピースだけしか食べなかったんだよね。

意外と小食なのかな?


「……でも、こんなに際限なく食べるようになったのは亜優のせいじゃない。

あのダイエットドリンクの件があったからな……

中身が間違ってなかったら、今頃亜優は痩せてたんだろう」

「……そうだよね」


しょうがなかったとはいえ、あんなドリンクを飲んだせいで私は痩せるどころか激太りしてしまった。

100kgを超えた今の私は巨大なデブとしか言いようがない。

服もそろそろ入らないというか破けたりするレベルになった。

キャミソールに穴が開いたり、スカートがお尻のところで裂けてしまったり……

制服だって金曜日にはブラウスのボタンが飛んだし、スカートのファスナーを無理に閉めようとして壊したし……


今の私って、もう女子高生としては論外なデブだよね……

そう思うと憂鬱になってしまう。


「こんなデブ……みんなドン引きだよね……」

「……亜優、そんなに落ち込むんじゃない。

確かにかなり太ってしまったが、別に俺は何とも思ってないから。

亜優は俺の大切な幼馴染だ。」

「……本当?」


私は顔を上げて、恵人の方をじっと見つめた。


「ああ。これからもダイエット、一緒に頑張っていこうな。

亜優は結構真面目だから、いつか痩せるだろう。

大丈夫だ、絶対元の体型に戻れるって」

「……嬉しい」


……私の心が少し明るくなった気がした。


「恵人って……そんなに優しかったっけ」

「おいおい、俺が普段は性格悪い奴みたいに言うなよ」

「そんなつもりで言った訳じゃないよ……ふふっ」


……デブになって悪い事ばかりじゃないかも。

お菓子だって好きなだけ食べれるし。

流石にこれからは控えめにしなきゃとは思うけど。


「これからも……よろしくね」

「おう、サポートはするけど、亜優も自分で痩せる努力をしろよ」

「分かってるから……」


まあ、恵人もサポートしてくれるし、そのうち痩せるよね。

ドリンクの効果だって流石に切れてると思うし。



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翌日、私は恵人と一緒にまた運動している。

もうダイエット勝負には懲りたから、単純に一緒にダイエットするということになった。

結局太らせ合いになったし、少しでも良い結果を出そうとダイエットドリンクを飲んで痛い目に逢ったからね……


そして、本当に痩せなきゃマズいレベルまで太ったこともあり、

ちゃんと痩せるように手伝ってほしいとお願いしたんだけど……


「け、恵人、はぁ、い、一旦休みたい……」

「これぐらいで根を上げてたら一生痩せないぞ」

「はぁ、ひぃ、昨日は、優しかったのに……はぁ」

「厳しくしなきゃブクブク太る一方だからな!

亜優、痩せたいんじゃなかったのか!」

「は、はい、はぁ……痩せたい、です」

「じゃあ走りなさい」

「う、うぅ……つらいよ……」


やっぱり、恵人は優しくないのかもしれない。

私ははぁはぁと息を荒げながら、贅肉を揺らして走るのだった。


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