SakeTami
takatori-g
takatori-g

fanbox


ハンバーガー屋の賄い料理のせいで肥満化してしまう女子高生の話(限定公開後編)



12月になり、流石に肌寒い季節になって来た。

私の食欲は相変わらず膨れ上がったままで一向に減る気配はない。

体重も当然ながら増えっぱなし。


「うわぁ、99kg……」

1カ月ぶりに乗った体重計は99kgという数字を示してきた。

ギリギリで100kgは超えていないとはいえ、1週間もしない内に3桁の大台に乗るよね。


制服は増量を重ねた私を頑張って包み込んでいる。

でもかなりパツパツで、カーディガンとブラウスもお腹や胸にぴったり張り付いて身体のラインを全く隠せていない。

スカートもホックが留まらなくなったし、でっかいお尻の輪郭がよく分かる状態。


買い替えて2カ月ぐらいしか経ってないのに……もうキツくなってしまった。

恐ろしい話だよね……こんな短期間でまた買いたくないよ。

お金が勿体ないのもあるけど……何より情けない。


バイト先で異様な量の賄い料理を食べ、そして帰宅後にバクバクとお菓子を食べて……

これ以上太りたくないと思うことも多いのに、食欲はひたすら加速を続けている。

どうしたらいいんだろう……何も思いつかないよ。

バイトを辞めるしか方法がないのかな。



……


お店に着いた私はバイトの服に着替えている。

設置された鏡が容赦なく現実を突きつけてくるから、逆を向いていることが多い。

まさしく現実から背を向けている私だった。


もう鏡で確認したくないぐらい太り過ぎなんだけど……

それでも新しく支給された服は余裕のあるサイズで、特に問題なく着ることができる。

おかげでバイト中も賄いを食べる時も、お腹が締め付けられて苦しい思いをすることが無い。


今脱いだ私服だって特大サイズでゆったりしている。

コートやパーカー、シャツにスカート、どれも今の私でも問題なく着れる大きさ。

ただしショーツとブラはキツくて食い込んでるけど……もう下着は合うサイズが中々なくて……



「はぁ、ふぅ、お待たせしました!ウルトラバーガーセットです!」

100kg近い巨体を揺らしながら店の中を駆け回る私。

こうやって動いているのが良かったのか、巨デブの割にはまだ動ける。

でも動くたびに息がかなり荒れてるけど。階段を上る時がとてもキツいし……


でもお仕事が終わった後は賄い料理が待っているから。

それを食べるために私は頑張れる。

あと1時間耐えたらいっぱい食べれるから、そう自分に言い聞かせながらお仕事を続けた。



---



冬休みもあっという間に過ぎて、私は再び登校することになったんだけど……

そういや今体重どれ位あるんだろう。結局休み中も食べ過ぎて太ったからなぁ。


『(ミシッ)』

体重計に重たい脚を乗せた瞬間、軋むような音がした。

壊れるんじゃないかと冷や冷やしながら測定した結果は……109kg。


……前測った時は99kgだったから、3桁になるのは時間の問題だとは思っていた。

でも改めてこの数字を目にすると……自分でもドン引きしてしまう。


(59kgも太ったってことだよね……元の倍以上……)

かつての自分の体重分よりもたくさんの贅肉が身体に付いてしまったという現実。

私は背を向けていた鏡を直視することにした。


顔は二重顎というか首が本格的にお肉で包まれて埋もれてきた。

頬は丸々と膨らみ、ぱっちりしていた目が少し細くなった気がする。

ズドンと突き出した迫力あるお腹は今やつま先さえ見えない程で、階段を降りるのが怖くなってきた。

おへそ周りの贅肉も大量過ぎて結構垂れてきており、ショーツはすでに前からは見えない。

お尻は異様な位にムッチリ膨らんでいて、下着がかわいそうになる程にギチギチに引き伸ばされている。

というか既に2回ぐらい破けてるんだけどね……恥ずかしすぎて誰にも言えないよ。

こんなにも増量したおかげでバストは非常に大きく膨らみ、サイズだけはその辺の女子には負ける気がしない。

まあ、重すぎてだるんと垂れ気味だから形は綺麗でも無いし、着けられるブラが本格的に探しにくくなった。


部屋で着ているTシャツもおへそがはみ出る状態でジャージも前が閉まらない。

着替えのバリエーションがかなり減ってるし、女の子らしさは皆無かも。

下着も私服も何もかもはち切れそうなのに、服はあまり買い替えていない。

サイズの合う服をわざわざ探しに行く手間が面倒で、お菓子を買う方ばかりを優先してしまう。

お腹が顔を出してようが、ブラやショーツが合ってなかろうが、何だか気にならなくなってきた。

賄い料理やお菓子がいっぱい食べれて、満腹になれば幸せな気分になれるから。

周りの女子からすれば今の私は豚か牛みたいなものかもしれない。ただ食べることばかり考える家畜か何かで……あはは。


……自嘲するのもこの辺にして、制服に着替えなきゃ。

鏡を眺めて落胆の思いを抱いたところで時間が過ぎるばかり。


(……まあこうなるよ)

ただでさえ女子高生としてかなり残念な見た目になっているのに、制服を着るとその事実が余計に強調されてしまう。

10月の頃は難なく余裕を持って着れていたはずなのに、今にも引き裂かれそうな程に張り詰めている。

しかもこれがまだ買い替えて数カ月しか経ってないって……


まずブラウスはボタンがまともに閉まらず、胸やお腹を包み込むことができていない。

大きく横に潰れたおへそや深く形成された谷間がしっかりと顔を見せてしまう。

カーディガンも太り過ぎたせいでボタン同士の間に菱形の隙間が大きく開いている。

そして、当然のようにブレザーは前が閉まらない。

スカートは1本の安全ピンで留めることもできなくて、2本使って辛うじて届くレベル。


客観的に見たら羞恥のあまり外に出られない恰好かもね。

でも3桁を超えてるほどの立派な巨デブなんだし、まあ別にいいかな。

ジャージで登校するよりはマシだよね。



……


学校が終わった後、私はいつも通り東案下ビーフマスターに出勤した。

そして、普段と同様にバイトの服に着替えてお仕事の準備をする。

この服すら既に余裕があまりないけど……着れなくなったらまた買ってもらえばいいや。



「はぁ、ふぅ、はぁ……」

この店を動き回ることに慣れたとはいえ、積もり積もった贅肉という負担が私の脚にのし掛かる。

……脚自体もお肉で溢れてるけど。

特大に育ち切った胸がブルンと大きく揺れ動くし、ひたすら大きく膨れたお腹もボヨボヨと振動する。

太ももはたぷんたぷんと震えて頻繁に擦れ合い、盛大に左右に広がったお尻もぶにょんと揺れてしまう。

とにかく動くのに向いていないこのデブった身体を必死に動かして、店内を駆け巡る。



「ひぃ、ふぅ、こ、こちらのお席に……どうぞ……」

ただ……流石に太り過ぎにも程があるみたいで、1時間もすればもうヘトヘトで疲れが蓄積してしまう。

動作はかなり鈍くなるし、これじゃ足手まといになるかもしれない。

私以外の、もっとテキパキ動けそうな子を雇った方が良いんじゃないかな……

そう思うと余計に気分が下がってしまう。



……


お仕事が終わり、賄い料理を食べている私。

でもいつもと違って今日はあまり幸せな感情は沸いてこない。


普段なら賄い料理を食べることに夢中になれるのに……

でも、そもそもこんなものを食べまくってるから100kg越えになった訳だよね?

そのせいで動きも遅くなったし、バイトの服も買い替えてもらうことになったし……

今食べている料理だって普通に食べたらかなり高いはず。


……私って、お店に迷惑を掛けてるんじゃないかな。

動作は鈍くて身体はデカい、大量の賄い料理をタダで食べまくる……

本当に私を雇うメリットなんてあるのかな……


「……何だか様子が変だね?」

いつの間にか店長さんが隣に座っていた。

こんなことにも気が付かなかったなんて。


「……私って、役に立ってるんでしょうか。

デブで、動きは遅くて、食べる量は多すぎる……そんな私がここにいて……」

「細身川さん、あなたはとても頑張って僕達のお店に貢献してくれている。

必要不可欠な人材だと思ってるよ」

「……でも、他の子の方がもっと動きも良いと思います。

それに痩せてる女子はいっぱいいますし」

私がそう言うと、店長さんはニコリと笑った。


「……女子高生にこんなことを言うと失礼かもしれないけど、あなたが太っていく様子はお客様もよく見ている」

「まあ、常連さんは私がどんどん太ってることを知ってると思います」

店長さんは何が言いたいのかな?

「実は……それが結構良い宣伝になってて」

「……どうしてなんですか?」

私が太ることが何故宣伝になるんだろう。

全然意味が分からない。


「知らないと思うけど、旨実はもともと太ってなかったんだ。

でも、このお店で働き始めてから結構増量してしまって……

だけどそれがお客さんが増えるのに繋がった」

「そうだったんですね、でもお客さんが増える理由がよく分かりません……」

旨実さんも私みたいに賄い料理のせいで太ったんだね……

でも体重は現状をキープしてるみたいだし、今では私よりもずっと軽い部類だけど。

それはそうとお客さんが増えるってどういう意味なんだろう。


「……今まで内緒にしていたことがある。

気分を害するかもしれないが許して欲しい」

「何でしょうか?」

「……賄いを食べる様子をSNSやホームページ上に公開してるんだ」

「えっ……!?」

そんな事初めて聞いたんだけど。

じゃあ、私が夢中でハンバーガーを食べてたのも、チキンにかぶりついてたのも……

誰かに見られてたってこと?凄く恥ずかしいんだけど……


「当然顔とかは見えないように加工してるから安心してほしい」

「……それなら良かったです。でもせめて一言言ってくれたら」

「申し訳ない。自然な感じにしたくて……」

「……大丈夫です」

顔が分からない状態なら別に良いけど、事前に言ってほしかった。


「……細身川さんや旨実がいかにも美味しそうに食べる写真には、かなりの集客効果があるんだ。

そしてあなたが太っていくのも、それだけこのお店が美味しいというアピールに繋がる。

だからいっぱい食べるのも、太るのも効果があるんだ」

「……じゃあ、私がこんなに食べて太ったのも……お店のためになってるんですか?」

「その通り。だから気にせずにこれからも美味しく食べてほしいと思っている。

むしろ他の子じゃダメだ。だってこんなにハンバーガーばっかり食べるなんて普通は無理だから」

確かに、普通の女の子なら週に3回も4回もこってりしたハンバーガーを食べるのは難しいかも。

だとすると私って普通じゃないってこと?まあそうかもね。


「……ありがとうございます。私、これからもバクバク賄い料理を食べます!」

「おお、良い笑顔だね」

悩む必要なんてなかった。

私は今まで通り頑張ってお仕事して、そしてお腹いっぱい食べたらいい。

店長さんの期待にしっかり応えないと。


「(ぐぅぅぅ)」

食欲も何だかかなり湧いてきた。

よし、今日もいっぱい食べないと!

そう思ってウルトラバーガーを一心不乱に食べまくる。


「美味しい~!」

「素晴らしい笑顔!それでこそ細身川さんだ!」


店長さんに褒めてもらえて余計に美味しく感じてきた。

今日はもっと食べれるかも!


「店長さん、もっと食べていいですか?」

「どんどん食べて!」

「ありがとうございます!」


私は文字通り喜びを噛みしめた。



---



[END]


More Creators