宇宙飛行士の女性達が肥満化する話(前編)
Added 2025-03-01 08:30:00 +0000 UTC宇宙飛行士としての訓練を終え、 数日後に外宇宙に出発する予定だ。 私は基地で訓練をしている間も、 初めての宇宙に不安を感じていた。 「大丈夫よ」 教官の女性が私の肩を叩く。 「この日のために頑張って訓練してきたんでしょ?」 「はい……」 「心配しないで、私もいるから」 「でも……」 「もうすぐ出発なのに、そんな顔してちゃダメよ」 「すみません……」 私はその言葉を聞きながらも、 まだ不安な気持ちだった。 「ほら、笑って!」 教官は私の顔を見て笑うと、 私の頬を引っ張った。 「痛いです……やめてください」 「あはは!ごめんね!」 教官は笑いながら謝る。 「さっきまで暗い顔をしていたけど、 今のあなたなら大丈夫そうね」 「ありがとうございます……」 「あなたの笑顔が見たくてやったのよ」 「えっ?」 「だって、せっかく綺麗な顔しているんだもの。 笑ってないと損よ」 「そ、そうですか?」 「うん、それに自信を持って!」 「はい!」 私はその言葉で元気になった。 そして出発の時間がきた。 私と同僚たちは宇宙船に乗り込む。 まず宇宙船で宇宙ステーションに向かい、 そこから外宇宙に出発する。 「では皆さん、お気をつけて!」 ロケットの発射台に立つ。 心臓の鼓動が激しくなる。 「落ち着いて、深呼吸をして」 隣にいた女性の声を聞いて、 私は深く息を吸って吐いた。 すると少しだけ落ち着いた気がした。 「いいわね?行くわよ?」 「はい……」 「カウントダウン開始します!」 発射台のスタッフが声を上げる。 私は心の中で3秒数える。 3……2……1……0!! 大きな音が鳴り響き、 ロケットが空に向かって飛んだ。 ロケットがどんどん上昇していく。 窓から見える景色が変わっていく。 「ふぅー……なんとか成功か……」 隣の女性は安堵する。 「でもここからが本番だよ」 「わかっているわ」 私達は窓の外を見る。 地球が小さくなっていく。 それから半日ほどして宇宙ステーションに着いた。 そこで数日滞在し、外宇宙に向かう準備をする。 私はこれから行われるあることに対し、 期待よりも恐怖の方が勝っていた。 一応出発のかなり前に知らされていたこととはいえ・・・ 「本当にやるんですか?」 「もちろんよ」 「だけど……」 「これは必要な事だから」 「そうかもしれないですけど……」 「もう時間がないのよ」 「それはそうかもしれませんけど……」 「お願い、協力してちょうだい」 「……わかりました」 私はしぶしぶ承諾した。 次の日になり、私たち宇宙船のクルーは、 ある部屋に集められた。 そこには人間が入るには大きすぎる透明な球体がクルーの人数分並んでいた。 歴史の本で見たアドバルーンくらいのサイズだ。 中央に直径30cmほどの穴が開いていた。 私たちが球体の前に立つと球体は機械音を立てて開いた。「では皆さん、準備はいいですか?」 球体のスタッフから質問される。 「はい」 全員が返事をした。 「それでは最初に全員全裸になってください」 聞いてはいたが恥ずかしい。 「わかりました」と全員が言う。 そして服を脱いでいく。 私は下着姿になった。 隣の女性はブラジャーを外し、ショーツに手をかけていた。 私もそれに続いて脱いだ。 そして衣服を箱の中に詰める。 全員裸になるとそれぞれ球体の中に入っていった。 各球体の中はかなり広く、 10人入っても大丈夫な広さだ。 そして穴に細いチューブが差し込まれた。 私はそのチューブを口にくわえた。 同僚たちも同様だ。 するとチューブの先から液体が口の中に流れ込んできた。 私はそれを飲み込む。 味はよくわからない。 ただ少し甘いような気もした。 そしてしばらくすると体が熱くなってきた。 お腹にどんどん液体が入ってくる。 お腹が妊娠したかのようになった。 それでも液体は入ってくる。 しばらくして身体に変化が起こった。 太り始めたのだ。 これは予定されていたことで事前に太ると聞いていたのだが、 いざ現実になるとショックだ。 お腹の贅肉がどんどん増えていく。 胸も大きくなっていった。 二の腕も太くなっている。 お尻は大きくなり、お腹は前にせり出した。 脚もかなり太くなった気がする。 体重は100kgを超えただろうか。 だが、予定ではさらに太らなければならないのでまだまだだ。 「皆さん、そろそろ量を増やします」 チューブから液体が流れ込んで来る。 今度はさっきよりも量が多い。 お腹はさらに大きくなり、重くなる。 しばらくすると身体の至るところが膨らんでいく。 腕や脚、顔までパンパンに膨らんでいる。 「うっぷ……苦しい……」 私は思わず声を漏らす。 だが液体は止まらない。 さらに太っていく。 体重300kgを超えてしまっただろうか。 「はあ……はあ……」 私のお腹はまるで風船のように膨らんでいる。 脚は丸太のようになっている。 腕には袖のような脂肪がつき、 顔は丸くなった。 胸はやや垂れてお腹の上にのっている。 お尻は大きくなり、太ももとの境界線が曖昧になった。 「はあ……はあ……」 私は息も絶え絶えだ。 「肥満化処置はこれで終了です。お疲れ様でした」 球体のスタッフはそう言うとチューブを抜いた。 そして私たちの体を解放した。 私はチューブから解放された。 お腹に大量についた脂肪のせいで動くもできない。 同僚たちも同じような状況だった。 「皆さんお疲れ様です」とスタッフが声をかける。 私達は入っている球体ごと宇宙船へ運ばれる。 そして宇宙ステーションに係留されている宇宙船の格納庫へと運ばれた。 現在の科学ではSFに出てくるような冷凍睡眠装置は作れない。 だが疑似的に冬眠状態にする装置はすでに出来上がっていた。 数年間を冬眠状態で過ごすため、 身体に大量の脂肪を蓄える必要があったのだ。 数時間後…私達を乗せた宇宙船は外宇宙に旅立った。 目的の惑星が人類の生存に適しているかを確かめに行くのだ。 既に探査機を送ってあるが実際に現地に行かなければわからないことが多いらしい。 私はカプセルの中で眠りにつく。 このカプセルは冬眠用のもので、生命維持機能がついている。 これで数年を過ごすことができる。 私の意識は次第に薄れていった……。…………………… 5年後… 目が覚めるとそこは宇宙船の中だった。 私は冬眠する前と比べるとやせた状態に戻っていた。 他の乗組員も起きて食事をしていた。 「おはようございます」とスタッフの一人が挨拶してくる。 私達は挨拶を返した。 「体調はいかがですか?」と聞かれた。 「ええ…大丈夫です」と答えた。 「5年もたったとは思えませんね。冬眠装置というのはすごいものですね……」と言った。 「はい。我々も驚きましたよ。でもそのおかげでこうして無事でいられるんですから感謝しなくてはいけませんよね」と言って笑った。 それから一週間ほどして、 目的の惑星が見えてきたというアナウンスが流れた。 「さあいよいよですよ。着陸に備えてください」と言われた。 数分後……船は無事に着陸した。 私達はまず最初に行ったのは大気の調査だった。 探査機で事前に調べたとおり地球とさほど変わらない環境だと分かった。 一通り宇宙船内から調査を終え、 私達は惑星に降り立った。 そこには植物らしきものが見えた。 ただ一つ気になることがあった。 動物がいないのだ。 「ここはどういう星なんでしょうか?生き物がいる気配がないのですけど……」 私は疑問を口にした。確かに探査機でも動物は見つからなかったが……。 「うーんそれが分からないんですよね……。生物の痕跡すら見つからないなんて……」 同僚がそう答えた時、何か物音が聞こえた気がした。