状況を整理しよう。
私は情報部の調査官で、海軍大佐。
現在、('ω')提督から「憲兵隊の動向を探ってほしい」との個人的な要請を受けて、憲兵隊の様子を探っている
──という建前だ。
私の本当の所属は軍令部の局長。
大本営直属の、極秘任務を遂行する部隊を統括している。
大本営では、得体の知れない('ω')提督を危険視し、予てから調査が行われている。
しかし、その実態がなかなか掴めずにいた。
また、以前スパイとして送り込んだ艦娘・由良が軍令部を裏切り、('ω')提督側についたという噂を聞いた。
そろそろ、調査を前進させなければ、この案件の責任者である私の地位も危うい。
そこで私が直々に「調査官」として、('ω')提督の懐に飛び込んだ次第だ。
だが、('ω')提督の実態を解明するどころか、周囲の人物の動向が謎だらけで、混乱が深まるばかりだ。
由良は私の手を離れ、何をしようとしているのか。
夕張は私と由良の密会を目撃していた。一体誰の命令で動いているのか?
そして、あの時、あの艦娘の言葉──
『提督のことは、調べないほうがいい。きっと、後悔することになるから』
白露型駆逐艦・時雨。
あの娘は、私の本性を見抜いているのか?
これ以上私が直に探りを入れるのは、危険かもしれない。
となれば、そろそろ次の手を打つべきか。
私は軍令部に連絡を取り、”ある艦娘”を派遣するよう手配した。
つづく ('ω')