気が付くと私は、('ω')鎮守府の応接室にいた。
目の前のローテーブルには、汗をかいたグラスが置かれていた。その中には、薄い橙色を帯びた水が僅かに残っている。私はオレンジジュースを飲んだらしい。
身体が倦怠感を覚えていた。
もしかすると、このオレンジジュースには、何か良からぬ薬が入っていたのではなかろうか。
私の記憶では、秋月とこの提督執務室に入ってから、タイホされていったはずの('ω')提督を目の当たりにしたところで、その辺りが最期だ。以降はよく覚えていない。
とにかく('ω')提督に、この状況を説明してもらわなければ。
重い身体を起こして、周囲を見渡してみる。
テニスコートほどに広い応接室だ。日が傾き、窓から西日が強く差し込んでいる。
この部屋には('ω')提督の姿は無かった。
しかし、外の廊下へと続く扉の向こう側に、何者かの気配を感じた。
扉に向かって誰何しようと肺に空気を入れ込んだところで、その扉は開いた。
「──目が覚めたみたいだね。」
部屋の西日に照らされたのは、黒髪を束ねた少女であった。
つづく ('ω')