こちょクエ!? ⑩『蘇った先にはまだまだ地獄は続いていたようで……』
Added 2025-09-01 13:35:21 +0000 UTC10:『蘇った先にはまだまだ地獄は続いていたようで……』 「……知ってる天井だ……」 私は目を開けて天井を見るなり何かのアニメに出て来たセリフをパロってその様に呟くと、薄目のまま周りを見渡して深く溜息を零す。 「私……死んだんだ……」 あの出来事を思い出してブルっと身震いを起こしつつも自分が無事に生き返ったことを察して心の底から安堵する。そして、まだはっきりしない意識を覚醒すべく何度か瞬きを繰り返し酷使した肺の機能が無事か確認するように深呼吸を繰り返す。 「ふぅ……でも、案外アッサリだったなぁ……。痛みもあんま覚えてないし……怖さとかも不思議と和らいでる……」 私の目に今映っている光景は紛れもなく今朝寝泊まりをした宿屋の部屋であるのは間違いない。窓際に立て掛けた鞘に収まった剣と、寝る時くらいは脱ぎたいと思って畳んで小棚の上に置いておいたタンクトップ。少し離れた所に並べて置いたビーチサンダル…… これらは昨日の朝目覚めた時の光景と全く同じで、私が死んでセーブポイントまで戻されたという事実を如実に表していた。 「でも、死んだ瞬間の記憶は曖昧にぼやけてるけど……受けたくすぐりの刺激は覚えてるんだよねぇ……。生々しいくらいハッキリと……」 私は直前に受けた壮絶なくすぐりの刺激を思い出し、首筋やら腋やら脇腹にムズっとした寒気を走らせてシーツを頭まで被ってしまう。 『……アレ……めっちゃくすぐったかったなぁ……。ピリカのヤツ、私が手を放せないのを良い事に寄ってたかってくすぐり責めにして来るんだもん……』 肌がムズっとする感覚を思い出しつつその様に心の中で愚痴を零していると、今度はその刺激を思い出して股間部分がムラっと疼く様な感覚が纏わりついて来る。 『うぅ……思い出したらムラムラしてきちゃったよぉ……。ピリカも居ないみたいだし、ちょっとだけならシても良いよね?』 頭の中で昨日の自分の受けた仕打ちを思い出し、私は本能の赴くままに股間へ右手を忍ばせてしまう。 股間を触ると、既に熟れた果実から汁が垂れ出るように次々と生暖かい汁が溢れてきていて……我ながら呆れてしまう。 『くぅぅ……♥ 死ぬのは怖かった筈だけど……思い出すと……何か興奮しちゃう……♥』 私はそのまま指を動かして、自分の股間に実った淫靡な果実の切れ目をクチュクチュと搔き乱して果実に栄養という名の刺激を与える。その刺激を受け取った果実は、刺激を悦ぶように熱い汁を再び溢れさせ……もどかしかった私の快感神経を大いに痺れさせ始める。 『ぅぅぐぅぅ……くすぐったかったぁぁ……滅茶苦茶くすぐったかったぁぁ! バンザイさせられた腋をピリカの小さな手でコショコショされるの……ホントにこしょばくて……堪らなかったぁ♥』 2本の指が股間の切れ目の中を搔き乱し、私は本能の赴くまま……快感の示す方向にそれを動かして自身の記憶をピンク色に染め上げていく。 呼吸が荒くなり、上半身が寒気とは違う何かに震え始める。 『腕降ろせないのに……剥き出しになってた私の弱点の腋をあんなに沢山のピリカがくすぐって来て……私はもう……笑う事を強制されて……ハァハァ♥ 逃げたいのに逃がしてくれなくて……苦しくて……』 涙目になりながら湿った呼吸を繰り返し吐き、受けた刺激を思い出しつつ想像を掻き立てていく。 想像の中では、客観的に自分の姿を見るもうひとりの自分を創造し……その視点から私の無様に笑い悶える様を観察するという妄想を働かせている。受けた刺激は覚えているのだから、それを私がどういう風に受けていたのかを想像するのは容易い。 『あ……は♥ 私ってば……こんなに美人でスタイル良いのに……なんて無様な顔で笑ってるんだろ。……馬鹿だなぁ……情けないなぁ♥ 自分の何倍も小さい妖精に寄ってたかってコチョコチョされただけで、笑い狂ってるんだよ? 恥ずかしくないのかなぁ? あっはぁぁ♥』 くすぐられている自分を想像すればするほど私の興奮は高まっていく。 首を・腋を・脇の下を・胸を・背中を・お尻を・内太腿を・膝裏を……と、寄ってたかってくすぐって意地悪な表情を浮かべているピリカを想像すると一層興奮が増してしまう。 『あっっ……あっ♥ やだ♥ そんなにくすぐっちゃ……やだ♥ 足の裏……駄目なのに……そこをそんな小さな手で撫で回されたら私ぃぃ……♥』 特に、自分の足裏をくすぐるピリカの様子は誇張して想像を膨らませた。 靴を脱がされ裸足の格好…… 最後の瞬間のあの時は蔓が巻き付いていなかった筈だが、私は想像でそれを補って足を逃がさないよう勝手に拘束を施している。そして、足の指にも細い蔓を絡ませて足指を引っ張らせる拘束も追加して足裏を無防備に晒させた。こんなもの実際の処刑シーンには無かったオプションだが、私はそれも想像力で生み出して想像の中のピリカに自身の足裏を差し出した。 『あぁぁぁぁ♥ だめ♥ 足の指まで引っ張られたら……足の裏が反ってくすぐられ易くなっちゃうよぉ! そんなのダメだってぇぇ♥ こんな状態で……あの小さな手でコチョコチョされたらぁ私ぃィ……簡単に笑わされちゃうぅぅ♥♥』 想像が膨らめば膨らむ程興奮度は増し、股間の蜜壺はおびただしい量の愛液を生産させてしまう。しかし私の指も私の妄想も止まらない……痺れるような快感を味わいつつ更なる快感の扉を開こうと妄想を捗らせてしまう。 『あひゃぁぁぁぁぁ!? ピリカがぁぁ私の反り切った足の裏をぉぉぉ♥ あっ♥ こ、こ、コチョコチョってぇへへへへへへへへへへ……くすぐってきてるぅぅ♥ 逃げられないのにぃィ! 防御できないのにぃぃぃ!!』 1匹……2匹……と、ピリカの幻影が私の想像上の足裏を意地悪にくすぐり始める。その刺激たるや脳天に雷を帯びる程に強烈な痺れで脳を揺さぶり……私を快感以外考える事が出来ない馬鹿にさせていく。 「あはっっははははははは♥ やだぁはははははは、くしゅぐったいよぉぉ♥ ピリカぁぁ! 足の裏ぁ……くしゅぐったいぃぃ♥♥」 おぞましく感じるだけの刺激である筈なのに、その刺激を想像するとあまりに甘美で淫靡な欲が掻き立てられ私の指の動きを捗らせてしまう。 「イヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、くしゅぐった過ぎて馬鹿になっちゃうぅぅ! 足の裏ぁくすぐったくて……可笑しくなっちゃうぅぅっふふふふふふふふふふふふふ♥♥」 いつしかその妄想上の刺激は現実と区別がつかない程リアルなくすぐったさを再現し始めて、私もついつい心の中だけでなく現実にも笑い声を発するようになっていた。 「やぁぁあぁぁん♥ あはぁ♥ あはぁぁはははははははは、コチョコチョだめぇ♥ 許してぇ? ねぇ……許してぇ~~♥ 逃げたいぃぃぃひひひひひひひひひ、くすぐったいのから私の足の裏を逃がしてあげたいィぃ♥ アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、でも逃げられないにょ〜ほほほほほほほほほ、やらぁははははははははは、こしょぐるのやめてぇ~♥」 妄想の中の私はピリカに足裏をくすぐり回されて涎を垂らしながら笑い狂っている。現実の私も、快感に頭を揺蕩わせながら同じように笑って恥ずかしい言葉を吐き続けている。 「あにゃぁははははははははははははははは? ありぇ? にゃんか……おかしい??」 やがて妄想と現実の境界が現実に寄り始めた事に気付き私は違和感に気付くことになる。 そしてその違和感はすぐに嫌な予感と混ざり合って一つの疑問を生じさせる事となる……。 この笑いは一体いつから本物とすり替わっていたのか……と言う疑問を…… 「ありぃぃぃひひひ!? ちょ、マジでこしょばいっ!? 足の裏が本当にこしょばいんだけどっっ!?!?」 違和感に気付き私はシーツを跳ね飛ばして身体をガバッと起こしてみる。上着を脱いで寝ていたため上半身は素っ裸の状態になっていたけど、そんな事気にしている余裕などなかった。 上半身は動かせるが足だけは固まってしまっているかのように全く動かせない……そして、その足裏からはコショコショと何かに撫でられている感触が伝わってきている。これは明らかな異常だ! と思い至り自分の足元を注意深く観察すると……そこに、ホバリングして前に手を伸ばす格好をしているピリカの姿が確認出来、一気に惚けていた顔が真っ青に染め上げられてしまった。 「ぴ、ぴ、ぴっっピリカぁぁぁ!? あ、あんた……何やって!?!?」 私の起床に気付いたピリカは、足先から顔を覗かせニヤリと笑みを浮かべてみせる。 「やぁ♥ おはよう……よく眠れたかい?」 丸く目を見張てしまった私に、さも悪気の無い挨拶を返すピリカ……。私はそんなピリカに唖然となる様に口をワナワナさせ言葉を詰まらせてしまう。 「いやぁ~~~~♥ あんなことがあった後だというのに、君ってホントに筋金入りの変態だよね? 目覚めて数秒もしないうちにオナニー始めちゃうんだもん……僕も呆れを通り越して逆に興奮しちゃったよ♥」 「…………ッっ!?!?」 ピリカに指摘され私は急いで股間から手を放し、脱ぎ去ったシーツを手繰り寄せて露出した胸と股間を隠そうとする。ピリカはそんな私の慌てようと赤面してしまった顔を見て面白可笑しそうにクスクスと笑い、私の足の親指上にヒラリと舞い降りてちょこんと胡座をかいて座って見せた。 「あっっ! ちょ、足……動かないっっ!?」 それを嫌がろうと足を動かして振り払おうとするが、私の足は何故か動かない…… 動かないというか……道具によって動きが制限されていたため目当ての行動をさせて貰えない。 「妄想は気持ち良かったかい? 見たところまだ達し切るまでには至ってない様子だけど……僕が続きを手伝って上げよっか♪」 よく見ると、私の足首には木枠の枷がはめられている。丸い穴に足先を通して拘束する……中世の拷問として使われるアレだ…… 二つの隣り合った丸い穴に足首を入れられ、その穴から足が抜けないようロックされ……更に木枠の裏に備え付けられた“足指用の枷”を足の指全部に付けられ一切の身動きを封じられてしまっている。 木枠の枷はそのままベッドの縁に固定されていて動かす事は出来ない。いつの間に足にこんな拘束を!? と驚愕させられるが、ピリカの魔法によっていかようにでもこのような物は生み出されるか……と悟り妙に冷静になってしまう。 上半身は何の制限もなく動かせるが、下半身はその逆で一切の身動きが取れないよう施されている。それにそこはかとなく嫌な予感が走り……私は頬をほんのりピンク色に染めさせたまま訝しむようにピリカを睨んでしまう。 「……ちょ、ちょっと! 何で私の足……拘束しちゃってんのよ! 外しなさいよ……コレ……」 睨み目のままその様に言ってみるが、ピリカのニヤケ顔は崩れない。私は迸る嫌な予感に額から脂汗を浮かべさせてしまうが、これ以上何の抵抗も出来ない自分を鑑みて睨み目を不安顔に変えてしまう。 「やだなぁ~~~心にもない事言わないでくれよ♥ ホントはヤられたいって思っているんだろ? 僕に……」 ピリカのその言葉にドキリとさせられてしまう。 「遠慮しなくていいんだよ? 君がシやすくなるように上半身の拘束はしないであげたんだからさ♥」 そう言われて私は自分の行いを思い出し顔にボッと火を灯すように火照らせてしまう。 「べ、べ、べ、別にっっ! シたくないし!! って言うか……あ、あんたが居る前でヤる訳ないしっ!!」 私が恥ずかしがりながらもその様に強気で返すと、ピリカは片方の口端をこれでもかと意地悪そうに上げて…… 「そうかい? でも……ほら、君……こういう刺激……大好きだろ?」 人差し指をペロリと舐め、その指を私の足指の股に入れ込んでクニクニとほじくる様な刺激を与え始める。その刺激に私は涙目だった目を大きく見開いて情けない悲鳴を上げさせられてしまう。 「ほぎゃ、ひゃ~~~~~~~~~~~~っ!?!?」 足指の股から広がるゾワゾワっとしたこそばゆい感触が私の脳を直撃する。そして、その後も悪戯するようにコショコショと足指を撫で回して刺激し続けてくるピリカに、私は縋る様に笑い声をあげてしまう。 「ホヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、うひゃ~~~~~ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、やめてぇへへへへへへへえへえへ、だめ! こしょばいぃぃぃっ!!!」 「ニヒヒ♥ どう? くすぐったいでしょ♥」 「はひひひひひひひひ、ぁはははははははははははははははは!! くすぐったい! くすぐったい!! くすぐったいぃぃぃぃっっ!!」 「この刺激を……思う存分味わいたいだろ? ほら、特にこの……敏感になってる土踏まずとかぁ♥」 指の股からツツツと指先を伝わらせて下へとズレていくピリカの人差し指。その指が反り返った母指球の膨らみをスーーッと引っ掻きながら登っていくと、私はこそばゆさに耐え切れなくなり激しい笑いを口から吐き出すようになってしまう。 「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ♥ こしょばっっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、そこぉほほほほほほほほほ、滅茶苦茶こしょばいぃぃぃ!! やひゃあぁぁぁははははははははははははははははははは!!」 ゾクゾク♥ ゾクゾク♥ と、指が撫でた肌がこそばゆさに震えてしまう。その刺激は繊細で、決して強い刺激ではなかったが……土踏まずに触れられる期待が勝手に高まって刺激以上のこそばゆさを私に被らせてしまう。 「ほらほらぁ♥ 指一本たりとも逃げられない格好の足裏をくすぐられるのはどんな気分だい? 逃げたいのに逃げられないのはじれったくて余計にくすぐったさが増すだろ?」 「ぎひゃ~~~~~はははははははははははははははははははははは、くすぐったいぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! くすぐった過ぎだってばぁぁっはははははははははははははははははははは♥ 逃げられないの辛いぃぃぃ!!」 「うんうん、そうだろう、そうだろう♪ よっぽどくすぐられたかったんだろうね? 足の指ピクピクさせちゃってさ……まるで誘ってるみたいに見えるよ?」 「ひょあっっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、ウヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!! 誘ってないぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! やめてって言ってんのぉぉほほほほほほほほほほほ!!」 伸びきった足裏の肌をピリカの小さな手が、一度死んだ私の事を労わる様にナデナデと撫でて優しい刺激を送り込んで来る。刺激自体は優しくて愛撫に近い触れ方にはなっているが、5本の指が上から下にス~~~ッと撫でていく刺激はあまりにも耐え難く……私はその単純なくすぐりにあっさりと笑いの主導権を握られ本能の赴くがまま笑い転げてしまう。 「やめて欲しいって? またまたぁ~♪ そう言ってる割に君の右手は勝手に股間をまさぐろうとしてるじゃないか♥」 ピリカにその様に指摘され、私はハッとなって自分の右手を追って見てしまう。 見て現実を知って愕然してしまう……。そこにはなんと、自分の股間を掻き毟ろうとしている自身の右手が添えられていたのだ。 「にゃひゃはははははははははははははははははははは、ち、違っっふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ、コレは私の意思じゃないぃぃぃひひひひひひひひひ!! 操られてヤらされてるぅぅぅぅぅぅ!! 操作されてるだけなのぉォ!!」 私はこの不可解な事象に必死に言い訳を考え、それを口にしてしまう。しかしピリカは衝撃の真実を打ち明け私を絶望に追い込んでいく。 「操作されているって……自分にかい? アハハ、それは有り得ないよ♪ だって……ゲームはシャットダウンされた後だし……」 「えっ!? くっひひ……シャットダウンされた……後??」 「そうだよ? 君がラフレシアに処刑された後、ゲームオーバーになった時点で現実のキミは満足したみたいでね……今はゲームの中は自由時間に切り替わっているのさ♪」 「う、嘘……じゃ、じゃ、じゃあ……この手は……」 「勿論、100%君の意志で動かせている筈だよ? 僕も魔法なんてかけてないし……」 「……っっ!?!?」 なんとビックリ……私は操られても強制されてもいない状態で、自身の右手を動かしてしまっていたのだ。この事実を知った私は唖然とするばかりだった…… 何せ、その事実が本当であれば……私は……“くすぐられる事に快感を覚えて”自慰行為に耽ろうとしていたのだから…… そりゃあ、くすぐられた事を“思い出して”事後的に自慰をしようとは何度も思った事はあるけど……まさか“行為の最中”に堪らなくなって股間を弄りたくなってしまうなど思ってもいなかったのだ。 いくら……くすぐり好きだと豪語していても、酸欠で苦しんでる状態で興奮していただなんて……口が裂けても言いたくはない。それではただのドМの変態に成り下がってしまうじゃないか! 私はもっとこう……慎ましい性癖としてくすぐりを嗜んでいる方だと自覚していた筈だ。くすぐられて苦しんでる女性を見て興奮するっていう……客観視が故に生まれる興奮に性欲を満たしていただけのただの“にわかファン”のような存在だった筈なのに…… 「いやぁ~~~♥ 操られているだの自分の意志じゃないだの散々嘘を並べた挙句、君ってばこんな事を平気でしちゃう子だったんだねぇ? 実にけしからん子だわ。ヨワコ様は……」 「ち、ち、違っっ! これは私の意思ではなくて!! 勝手にその……」 手が自由なら人が見てようとお構い無しにオナニーとかしちゃうんだ? っと言わんばかりのジト目をピリカに向けられ、私は必死に手を横に振って言い訳を並べるために言葉を選ぼうとする。しかし、言い訳をしようにも強制されていないという前提が提示されてしまっている為言葉が選べない…… 「見たり思い出したりする事だけで興奮しちゃう変態さんかと思ったら、まさか……ヤられてる本番中にも興奮しちゃうド変態さんだったとはねぇ? これは……お仕置きする時は気を付けないと……ご褒美になっちゃうかもしれないなぁ……♥」 「ち、違うってば! その……私はそんな変態じゃなくて……あ、うぅ……」 言葉が出てこない。言い訳して逃れたいが、確かに右手は自分の意思で動かせるし……今も、股間は疼いて快感を求めてしまっている。それがなおさら私に“これが本心だ”と訴えかけているようで……言い訳しようにも言葉が出ないのは当たり前だった。 「今後はご褒美にならないよう気を回しながら責めてあげるよ♥ くすぐられるのが本当に辛くて、本気で改心するようなくすぐりをしてあげるから……覚悟してね?」 ジト目のままその様に告げてニヤリと笑みを浮かべるピリカに私は心の底からの悲鳴を上げてしまう。しかし、より一層のくすぐり責めに苦しむ自分を想像してしまうと……そこにもジメッと湧き上がってくる興奮が感じられ自分自身に呆れてしまう。 そして、その瞬間に悟らされてしまう…… 私は……ピリカにイジメられて興奮してしまう変態になってしまっていたんだ……と。 「さてさて、そんなド変態なヨワコ様に……実は今日は特別ゲストを呼んでいたんだ♪ 折角だから“彼女”にもイジメて貰ったらいいよ♥」 自身の変態性が増してしまっていた事実を突きつけられ愕然となってしまう私に、ピリカは“ゲスト”がいるという不可解な言葉を零し両手をパンパンと叩いてそのゲストとやらを部屋に招き入れる合図を送る。すると、その音を聞いた誰かが部屋の扉をコンコンと二回ノックし……静かに扉を開いて中へと入って来た。 「失礼いたします……ヨワコ様、こちょば氏ぃ様……じゃなかった、ピリカ様♥」 その様に言ってペコリと頭を下げて入室して来たのは……私に最初の依頼を出してきた商人の娘であるイライザだった。 挨拶をし顔を上げた彼女は、すぐに私のはだけた上半身と足の拘束を見てクスリと妖しい笑みを浮かべてみせる。 そして、目にドス黒い影を帯びさせて私の顔を覗き込み…… 「あらあら、ヨワコ様ぁ? 今日“も”特殊なプレイをなさって楽しんでいらっしゃったのですねぇ? よろしければそのプレイ……わたくしも混ぜて頂けないかしら?」 低く抑えた脅すような声でイライザは私に圧を掛けて来る。その顔は……昨日出合った時のお姉さん然とした表情ではなく、黒い魂の宿ったいかにも責め欲に駆られたと言わんとするような妖しい表情だった。 私はその表情を見て顔を真っ青に染め直してしまう。 この女はヤバい奴だ……と、本能が察してしまい、身体中におぞましい寒気が走ってしまう。 イライザはそんな私の怯える顔を見つめながらも、拳の甲を口元に当てて上品にクスクスと笑い声を零す。 「あぁ……なんていやらしい格好で拘束されているのでしょう……。流石は変態と名高い勇者ヨワコ様……こんなお姿を見てしまっては……わたくし……興奮を抑えきれなくなってしまいますわ♥」 いつどこでそんな変態のレッテルが貼られてしまっていたのか? と問い返したくなるが、今の惨状を見られてその様に問い返す気にもなれず……私は必死に股間と胸を手で隠して顔を横に振る事しか出来ない。 恥ずかしい…… ピリカに指摘されるならいざ知らず、こんな数分しか話した事もないような他人に自分の痴態を見られてそれを指摘されるのは……この上なく恥ずかしくて羞恥の炎に身を焦がしてしまいそうな思いだ。 私はリンゴのように真っ赤になった顔を横に振る事しか出来ず、イライザの顔をまともに見る事も出来ない。そんな私の恥ずかしがりようをじっくり観察した彼女は不敵に笑みを零し、私が最も指摘されたくないと思っている箇所にワザとらしく視線を移してそこを凝視し、更なる辱めを言葉によって推し進めてしまう。 「あらあら、ヨワコ様ったら♥ 何ですかぁ? この股間から垂れているお汁は……。まさか、こんな宿屋の狭い部屋で……いかがわしい事をなさっていた跡じゃないでしょうね?」 右手で股間を隠そうと手を広げて覆ってみたが、その隙間からは先程中途半端に自慰に耽っていた時の“切な汁”が垂れ出ている様子が見て取れ……右手だけでは隠す事が出来なくなっていた。それを指摘された私は体中に火を灯されてしまったかのような恥ずかしさが燃え上がってしまい、胸を隠していた左手も思わず股間を隠す仕草に合流させてしまう。それを見たイライザは今度は私の無防備に晒された胸の膨らみを見て、ペロリと舌舐めずりをして更に意地悪な笑みを浮かべてみせる。 「まぁ、素敵なお胸♥ 綺麗で……ふくよかで……柔らかそうで……思わず触りたくなってしまいたくなる立派なオッパイですわね♪ 眼福ですわ♥」 イライザにマジマジと胸を見られ、更に恥ずかしさが増してしまった私は……股間を隠すために移動させた左手をもう一度胸へと戻してその視線を遮ろうとする。しかしイライザはその手首を掴んで動きを妨害し、更に私を辱める言葉を紡ぎ出していく。 「でもぉ……何で、乳首はこんなにはち切れんばかりに勃起しちゃってるのでしょうか? 余程……興奮する事でもされていたのですか? ここまで固く立派に勃起させるには、よっぽどの行為がされていないと……こうはなりませんわよ?」 私は自身の興奮した胸の様子を観察され……そしてそれを指摘され、死ぬほど恥ずかしくなって身悶えしてしまう。恥ずかしくて恥ずかしくて……死んでしまいたくなる程のじれったさに包まれ顔を大赤面させてしまう。 イライザはそんな私の羞恥の感情など無視するように、ワザとらしくピリカに事情を聞こうと質問を飛ばす。 「ねぇ、ピリカ様ぁ? ヨワコ様はなぜこんなに興奮なさったのですかぁ? ナニをされたら……ヨワコ様はこんなに興奮をなさるのでしょう?」 この世界の住民であるのだから理由は聞くまでもないと分かり切っているのに……イライザは敢えてその言葉を言わそうとピリカに質問をぶつける。それを聞いたピリカはその過剰な演技に付き合うように意地悪な笑みを浮かべて当然のように返答を返す。 「フフフ……彼女はね、足の裏を僕にくすぐられて興奮したんだよ♥」 「まぁ……くすぐられて興奮を? でも、くすぐりって……アレですわよね? 指で軽く肌を触ってコチョコチョ~ってする、子供のイタズラみたいな行為の事でしょう? それだけで……こんなに興奮を?」 「そうだよ。僕がやったのは、この拘束された足の裏を指先で軽く触ってくすぐったくさせただけさ♪ それだけで彼女は自分からオナニーを始めてしまったんだ♥」 「へぇ~~? くすぐられただけで興奮をねぇ? そんなにエッチな事でしたっけ? くすぐりって……」 「くすぐった僕にはよく分からないけど……彼女はとても興奮したみたいだよ? さっきなんて僕が居るって分かっていながら勝手に股間を弄り出しちゃったんだから……」 「まぁまぁ♥ ヨワコ様ってば……くすぐられて発情しちゃう特殊な変態さんでしたのね? 長い茶髪の童顔で清楚そうな見た目だなぁ~と思っておりましたのに……意外ですわ♥」 「だろう? だから、今から再教育を施そうと思っていた所さ♪ 勝手なことをしたらこんなお仕置きを受ける事になるんだぞって……思い知らせなきゃいけないって思ってね♥」 ただの趣味でくすぐっている癖に良く言う! と反論したいが、イライザの獲物を見るような目が怖くてピリカにすら反論が返せない。私は必死に胸と股間を交互に隠しつつ出来るだけ彼女と視線を合わせないようにと顔を横に逃がして身じろぎを繰り返す。 「それは……大事な事ですわね♪ 中途半端な気持ちで冒険に出られて、いざって時に力が発揮できないと困りますもの……」 「そう思うだろ? こんな事で自慰に耽る様なダメ勇者に世界なんて救える訳ないんだから、せめて操作主が戻る前に矯正してあげないとって思ってるんだけど……僕一人では手が足りなくてね」 「成程。それでは、わたくしも協力して差し上げましょう♥ “そういう事”でしたら、わたくしの方が得意分野だと思いますし……」 「おぉ! 協力してくれるかい? それは頼もしい! “ルカ様”が手伝ってくれるんだったら勇者の矯正も楽になるってもんだよ♪」 「まぁ♥ お褒めにあずかり恐縮ですわ♪ でも、ピリカ様? わたくし……この世界ではイライザとして生を受けてますの。源氏名であるルカの名前を出すのは……控えて頂けると嬉しいのですが……」 「あぁ、ゴメンゴメン♥ 折角のオフ時間だからさ……ついつい、ヨワコ様にもイライザの事を知って貰いたいと思って……思わず口が滑ってしまったよ♪」 私はその“ルカ様”という名前を聞いて驚愕した。実は私は彼女の名前をよく知っている。 現実の世界にあるくすぐりプレイ専門のSМクラブ『ラフウェイ』……その店の人気ナンバーワンにして実力ナンバーワンの女王様として有名なのが“ルカ様”という源氏名を持つ女性だった。 「もう! ピリカ様ったら……戯れが好きなのですから♥」 ルカ様のプレイの様子は動画で何度も見た事がある。 その責め方は一言で言うと鬼畜……。くすぐりの技術もさることながら、巧みな言葉責めで相手を極限まで辱め……心も身体も限界まで責め抜いていく、まさにS女の極みのような存在であると認知している。 そんな彼女が、この【こちょクエ】を好んでプレイしているというのは、某呟き系のSNSでフォローしていたから知ってはいたのだけど……まさか、人格をコピーされてこっちの世界に転生していたとは思いってもいなかった。 「フフ……知られちゃったからにはもう隠す必要は無いわよね? 確か本名は沙織ちゃんって言ったかしら? 今日はたっぷりと楽しませてあげるから……遠慮なく笑い狂って頂戴ね?」 言葉遣いが変わったイライザは目の奥の邪悪な光を隠す事無く鈍く光らせて細目で私を睨んだ。名前を知られ正体を現したと言わんとする様に声が更に低くなり、口元の笑みもこれから獲物を食う肉食獣のように舌舐めずりを繰り返し私の顔から視線を外そうとしない。 私はその鋭く刺すような視線に怯えるように悲鳴を上げさせられ、顔を嫌だ嫌だと横に振ってしまう。 「でもぉ……ココじゃなんかいまいち雰囲気が盛り上がらないわねぇ……。ピリカちゃん? もしよければ……私の家の“地下室”に彼女を転送してくれないかしら?」 「あぁ、あそこかぁ……。うん、問題ないよ♪ じゃあ……早速転送しちゃおう」 ピリカはイライザの無茶振りにその様に応えると、私とイライザに向けて手を伸ばし転送の魔法をかけ始めた。 「ちょ、ちょ!! ピリカぁ!? 転送ってなにっ?? 地下室って、どういうっ――」 私がその突拍子もない話の流れに付いて行けずに慌てて目を白黒させていると、ピリカの魔法はすぐに発動してしまい私とイライザは眩しい黄色い光に包まれてしまう。 やがて光は黄色から真っ白へと色味を変え、その光量を強め始める。あまりの眩しさに私は目を開けられなくなってしまって瞼を閉じてしまうが、次の瞬間には場面が切り替わったのを感じさせる涼しさを身体に感じ宿屋とは違う何処かへ飛ばされた事を悟らされてしまう事となる。 空気がさっきよりも涼しい…… 風や空気の揺らぎがダイレクトに肌に当たっているかのように感じられ、軽い肌寒さを覚えてしまう。 「う、うぅぅ……?」 股間と胸を手で隠した格好をしていた筈なのに……いつの間にか両手は斜め上に挙げさせられた格好に変えられ足も肩幅に開かされた状態で動けなくされている。 さっきまで寝姿勢だったのに……どうやら何かに磔にされているような格好を強いられているようだと感覚で察してしまう。 重力が均等に身体を覆っているのではなく、何かを踏んでいる足に体重分の重みを感じているから間違いない。 足の……特にカカトにその様な重みを感じているのだから、私はきっと今……立ち姿勢を強制されているに違いない。 寝ていたのに立たされているとはどういう了見だ? と疑問を抱いた私は、転送を終え明るさが弱まった頃合いを見て目を開いて今の現状がどうなっているかを確認しようとする。 確認しようとしたが…… 「っ!? ど、ど、何処? ココ……」 状況の変化があまりに唐突過ぎて……目を開いた瞬間、驚きを通り越して困惑を招いてしまう。 私の視界には……見慣れた宿屋の風景とはガラリと変わった、地下室然とした風景が広がっていて……私はその部屋の中央に磔にされてしまっていたのだ。 なぜ? いつの間に? 何が目的で? と、疑問は尽きず頭の中をグルグル巡っているが……そんな中でも一つだけ確かなことが確認でき、私は絶望の色を濃くしてしまう。 「ちょ、嘘でしょ? 何……この格好っ!!」 なぜ絶望したかと言うと、それは簡単なことで…… 私は転送される途中で……裸に剥かれて、完璧に拘束されてしまっていたのだ…… SМクラブに良くある……X字型の拘束台に……