「美少女ゲームのキャラクター」のように、色香を醸し出すボディを備えた萌えキャラを作りたい場合、リアルの人間を模して造形することで、写実的な要素を賄う肉感的な表現が可能になるでしょう。PVCフィギュアのような案配を狙っているわけです。
そうした萌えボディをサブサーフ(細分割曲面モディファイアー)で作る場合、ポリゴンを分割する辺は、美術解剖図のような筋肉の流れを意識するとよいと思います。
まずは矩形ないしは方眼に区切ることが基本ですが、サブサーフを使う以上、最も形状を表現しやすい辺の入れ方になります。そして、その形状を把握するに当たり、リアル人間の主な筋肉の境界を意識すると説得力のある造形に近づきます。
手を下ろした状態であれば、鎖骨と、肩を形成する三角筋、僧帽筋がサブサーフで造形すべき特徴になります。なお、首の筋肉は萌えキャラではほぼ表現されません。
上図のサブサーフで作られた乳房は、あばらと接する部分で繋がっていません。裏打ちのないメッシュにすることで、乳房の膨らみを出しやすいサブサーフにしています。顎と首が接する箇所も同じ処理で、上図の首は顎の中へ貫通しています。(ただし、後頭部では、首と頭は繋がっています)
サブサーフ(細分割曲面モディファイアー)を表示させない場合(下図)
塗装済みPVCフィギュアとは違って、コンピューターグラフィックスの世界では、二次元的な嘘を成立させる造形テクニックもあります。しかし、ここでは可能な限り、立体物として嘘のない造形を目指していきます。
眉毛は板ポリです(必要なら、厚みをつけます)。リアル人間と異なって、二次元キャラの表情は眉の極端な移動で表すことが多いのです。そのため、顔のメッシュとは繋がっていない方がなにかと便利です。
瞳は、白目の窪みに浮いた島です。二次元キャラの白目は真球として造形することが難しいため、このような処理が考案されたのです。
睫毛は厚みと奥行きをもったポリゴンとして造形してあります。ソフトウェアが許すのでしたら、両面処理の板ポリでもいいでしょう。
口角の溝にはテクニックがあります。実際にへこんだ部分を黒く塗っておき、口腔内との境界を現す輪郭線の代用も兼ねさせているのです。
顎と首の境目は、前述のように首が貫通していることで成り立たせています。首と頭部が別パーツのPVCフィギュアそのままの処理とも言えますね。
頬のラインは、口角と面繋がりであるため、好ましくない法線の影が浮かぶことが多々あります。可能ならば、法線編集で処理することが最も簡便でしょう。
耳の高さは、二次元キャラでは一般的に、リアル人間のそれよりも低い位置にあります。また、平面じみた印象の顔を見せるために、耳をリアル人間ほど奥に配置できません。この問題は、垂れた髪の房を配置するというデザイン上の処理で違和感を払拭することが多いようですね。