ーーーーー とある集落の儀式について ーーーーー ○○国 △△△周辺 その場所は、インターネットで探せば虫一匹の状況まで調べられる世情でも見つけるのが困難な場所であり、辿り着くにも数多の難所を乗り越えなければ到達できない秘境である。 そこでは何千人もの女性だけが暮らしており、全員が美しい姿を保っている。まるで絵に描いたような天国だ。 それよりも目を引くのは、大きく膨らんだお腹である。全員が多胎妊娠しているのだ。 どこにも男がいないのに、全員が見事に妊娠している。 その謎の根源には、彼女達が祀る『地母神』が関わっていた。 地母神を祀り、崇め、称えることで、彼女達はこの平穏を保っているという。 にわかには信じられなかったが、証明する時は遅くなかった。 満月の夜。彼女達は踊り子の衣装を身に纏い、地母神の像に敬意の表れとして、独特な踊りを披露する。 艶めかしく、いやらしい腰つきの踊りではあったが、集落全員で踊ると、不思議と壮観に思えた。 特に、集落の長とそのお付きの者達は目を見張るモノがあり、しばらく目を奪われてしまった。 気付けば踊りに参加し、身に着けている物を全て捨て、生まれたままの姿で踊っていた。そして、お腹には地母神様の『褒美』を与えられたのだ。 完全に理解した。これが奇跡なのだと。 一度目は授かり、二度目は産み落とし、三度目は育ち伸びる。それを幾重にも繰り返し、この集落は完成された。 『私』はもうここから離れない。 外から受け入れられた私ができる地母神様への奉仕、お役に立つためにこれをここに書き記す。 もし導かれし同胞が辿り着いた時は、集落一同『歓迎』する。