ウグイスカグラ作品の権利のお話です。
そういえば、あまり内側のことを語らなかったけれど、ちょうどいい機会だから説明しようと思う。
おそらくこれを見ているみなさんは、ウグイスカグラ時代からの僕を応援してくれていたと思う。そして今回のフリー転向にあたって、どこかで感じている疑問だったり、懸念している部分だと思う。
結論から。
ウグイスカグラの過去作品の全ての権利は、現状、僕の管理下にある。
これまでリリースした作品については、僕の許可なしには何の行動も起こせないし、逆に言えば僕の一存で続きを書くこともグッズを出すことも可能。今はそういう状態だ。
普通、シナリオライターがフリーで活動していたら、これまで関わったブランドの作品は、自分の一存で扱うことは出来ない。そもそも、シナリオライターにそんな権限、一ミリも渡すわけがないのだから。
で、じゃあなんて僕が著作権等々を握っているかというと、答えは単純明快。
ウグイスカグラの活動資本は、僕の出資で行われていたからである。(全部じゃないよ)
借入金もあったけど、他のメーカーと比べると圧倒的に少ない。借りずに動いている時期も多かった。会計面では最後まで黒だった。嘘のようなホントのお話。新作開発を断念したのはお金が理由じゃない。ウグイスカグラはどこまでもクリエイターのブランドだったんだ。
資本主義を少しでも齧ったことがある人ならすぐにわかるだろう。この世は金を出したやつが権利を手にするのだ。一介のシナリオライター風情が好き放題なシナリオを商業で書けたのは、自分で金を出していたからだ。決して僕が有能だからではない。誰かに気に入ってもらって、引っ張り上げてもらったわけでもない。金の力だ。
運良く、ぶっこんだお金が溶けてなくなることはなかった。流石に同人の頃とは規模も違うし、確か「運命予報」では(うろ覚えだけど)二、三百万の赤が出ていたから、今度はせめて赤字は出したくないなーとか考えていた。「運命予報」が出たのは大学卒業直後だったはずだ。懐かしい。そして、「紙の上の魔法使い」を製作開始したのは、卒業して無職になった夏のはず。えぐい。まじでえぐい。ちなみに就職活動は2社だけやった。どっちも一次通って、ぶっちした。社会不適合者です。
ちなみになんで大学生のくせに金があったのかというと、親が太いわけでも、ホストや風俗やってたわけでもなくて、単純に同人活動以外にお金稼ぎを趣味としていたからだ。あの頃は効率よくお金を稼ぐことに快感を見出していた。自分で言うのも何だけど、儲ける仕組みに気付くのは敏感な方だと思う(残念ながら、クリエイターとして作品で儲けることに抵抗感を持っちゃったんだけど)。逆にお金を使うことは苦手だった。女遊びも、金かかる趣味も、高級志向も全く無かった。ただひたすら、お金が増えていくことが楽しくてしかたがなかった。だから思う存分、ウグイスカグラの活動資金にぶっこめた。それでもすべてを賄うことは出来なかったから、借入はしたんだけどね。
そんな僕の背景があったから、ウグイスカグラは独自路線でいられた。他のメーカーとあまり関わらず、やりたい放題だった。そのメリットもデメリットもたくさんあって、だけどまぁ充実した期間だったなーと。まっとうな会社だったら、こんなの無理ですよ。アホです。
脱線した。
しかも思った以上に自分語りしてしまった。
何が伝えたかったのかというと、
ウグイスカグラは箱でしかなくて、そこで生み出された作品は、僕の手の中に残り続けています。カグラが停止した以上、能動的に何かしようとは思っていませんが、それでもいつか、気が変わったり事情が変わったら、動かすことは可能なのです。
ブランドの終了は作品の終了のように扱われることも多い業界ですが、僕の作品はそうじゃありませんよ、というのをお伝えしたいわけでした。
グッズとか音声作品とか、誰かが作ってくれるなら今でも出したかったんですけどね。
やか
2022-11-29 20:17:54 +0000 UTC